|
記念すべきデビュー作です。イキマンには2回目の投稿でした。
(他誌にもたくさん持ち込みしたり投稿してましたが…)
忘れもしません。2006年3月1日夜10時半頃、現担当さんから掲載決
定のお電話を頂きました。嬉しかったなあ。
その後1ヵ月くらいはニヤニヤしてました。「あれ、なんでウキウキしてるん
だっけ。
あ、そっかデビューが決まったんだったぁ。」
2ヵ月目からはネームが通らず苦悩の日々がはじまるわけですが…。
あまりに地味で退屈な話になるのではとの懸念から、ストーリーテラーを
登場させるという工夫をしました。
季節は冬で寒いんだけど、全体的に暖かい(温かい)雰囲気に仕上げるよ
う気をつけました。
とても素直に描けた話です。
タイトルもふっと付いた、と言いますか。すごく自分では気に入ってます。
|
|
|
|
|
2007年9月発売号に掲載されました。
密室劇と担当さんが言ってました。終始密室の中でお話が展開しま
す。
密室=巣=子宮、というイメージで描きました。
男女が密室に居る、鳥が巣を作る、主人公が途中で生理になる、
といずれもイメージをつなげるエピソードのつもりです。
プラセンタというのは胎盤という意味です。
恋なのか友情なのか、そのへんは曖昧ですが、そういったものが孕
まれ育まれる、というお話なのです。
最後のほう、見開きは巣立った若鳥の目線です。(俯瞰図)
ずっと密室で展開し続けて、最後パッと開けて開放感を味わってほし
いという狙いでした。
くすぶってた思いも空に消えていくという感じも出したかったです。
神戸のまち頑張って描いたなあ。ちょっと縮尺おかしいんですが…。
でもホテルオークラもモザイクもドコモも県警本部もちゃんとあるよ!
実家でほんとに椋鳥が営巣したので思いついた話です。
余談ですが鳥が好きなんです。野鳥の会入ってます。
|
|
|
|
|
エンターブレイン(コミックビーム)の、第9回えんため大賞で佳作を頂いた作
品です。
誌面には載りませんでした。内部だけの冊子に印刷されたものです。
自分ではすごく気に入ってる話なので、
少しでも多くの人に読んでもらえたら良かったのになあ、とちょっと残念。
幻?!と化した作品。機会がありましたら是非。
この話にも、俯瞰図がでてくるのですが、
プラセンタで見開き描けたので勢いに乗って「やれる!」と思い、やり切った
のでした。
20頁。タイトルもかわいくてお気に入りです。
|
|
|
|
|
ネーム、直しに直しを重ねやっと通った作品です。
担当さんのお手を大いにわずらわせたことと思います。(まあ、毎回
なんですけども…)
あんまり出来ないので一旦置いて、別のネームにかかり、また描け
そうな気がして取り組み…、
最初に描いた時から実に1年後!やっと作品になりました。
作中で最後に毛糸の色が何色であったか初めて判るという仕掛けは
担当さんが考えてくれたものです。
なので初めのタイトルではネタばれするとの担当さんの指摘によって
タイトルも途中で変わりました。
千切ると、契る(やくそく、そして肉体の契り)、の意味で
なかなか良いタイトルかなと自負しております。
川上弘美さんの『溺レる』と映画の『ゆれる』も頭にあったのは確かで
すが…。
担当さんOKが出ると次はデスク&編集長のチェックがあるのです
が、これまた手厳しい。
私は個性が無いというか売りがないというか、ソツはないけどこの人
を読む意味が弱いと
ずっと言われてて、(それは担当さんも自分自身も思ってたことでは
ありますが)
「4頁増やしていいからコレが武嶌波!っていうマンガにせよ」とのお
達し。
そこで見開き(2頁)と情感溢れる(つもり)初体験のシーン(2頁)を描
きました。
26頁から30頁になりました。
作画にも、けっこう勢いを持って取り組みました。なのでもちろんこれ
もお気に入りの作品です。
|
|
|
|
|
主人公 鉢伏 風太朗(はちぶせふうたろう)が
幼馴染の下小田 結(しもおだゆい)バツイチ子持
ちと、はちゃめちゃあって?恋に落ちる話です。
鉢伏山とか、出石(いずし)へ出石そば食べに行
った時に考えた話です。
山田風太郎記念館とか、下小田という交差点が
ありました…。
コミックビームで買い取ってもらった作品です。未
掲載。
いろいろあり、幻?!と化した作品(泣)
32頁。
|
|
|
|
|
この作品も例にもれずネーム直しまくってやっとの思いで
描いたものです。
主人公トンカと親友のユリエとの友情モノ?なんですが、
自身がずっと持ち続けていた女友達に対しての疑問を、
描いて整理したかったから描きました。
本当の友達って何だろうなあ…親友って何だろうなあ、と
か昔っから考えてたこと。
異性とも同性とも友情って本当は成り立たないんじゃない
かと、私は寂しいことを考えています。
だから何という関係ならなれるのか、答えを出したというか
んじです。
雑誌掲載時はその答え(最後のページ)をセリフで言わせ
たんですが、
単行本収録の際には、担当さんに「読者さんに自由に想
像してもらうようにしよう」というようなことを言われ、
「なれるかな‥ユリエとあたし…本当の、かけがえのない
…」の続きは言わないということになりました。
本当のかけがえのない●●!何にだったらなれますか
ね?!
見どころいっぱいの(!)単行本表題作『素っ頓狂な花』読
んでみてください!!
|
|
|
|
|
このお話も一番最初に提出したネームからだいぶ変わりま
した。
最初は主人公の重子さんより、重子さんの同僚の女性(メ
ガネの)方が
良く動いててキャラがたってる?感じでした。
それではいけないし、重子さんをもっと魅力的に描く必要が
あり…結果的にああなったわけなんですが。
かなり共感しにくい話かなと思ったんですが、
何人か知り合いの人は「面白かった」と意外にも好感触で
した!(2〜3人ですが)
共感とは違うかもですが…面白かったならそれが一番なの
でホッとしました。(2〜3人ですけど)
色っぽいシーンは薄暗く雰囲気が出るよう心がけました。
こだわりのキスシーンも必見であります。
前述のメガネの同僚女性のことが自分ではすごい気に入
ってまして
話の中には出てこないんですが名前もつけてあります。登
志子さんと言います。
登志子さんがぐんそく(5本指の靴下)で立ってるシーンが
あるんですが、そのカットがお気に入りです。
小さい絵ですがよろしければ探してみて下さい。
制作とあんま関係ない話ですね。
|
|
|
|
|
この作品はめずらしくネーム直しが1回で済んだという…稀有な例
です。
淡々と進む話なので、演出が、より見えるというか重要になる、と
思いました。
ネームあまり直されなかったので逆に担当さんの細やかな演出が
光る作品だと思います。
例えば115頁の最後のコマ、実際の距離よりも泰造さんを小さく描
く、とか。(泰造さんを遠くに感じる、という意味。)
118頁の2コマ目と3コマ目を少し開けることと、3コマ目を気持ちう
っすら描くという指示ですとか。
これらはほんの一例に過ぎず、本当にもうたくさん細かく演出が施
されて出来あがっているわけです。
この作品は担当さんに珍しく褒められたのでそのことも書いておき
たいと思います。
原稿送ったあと、
「エロいというより官能的で素敵でした」というような感じのメールを
頂きました。
あんまり褒められないのでとても嬉しかったのを覚えています。
余談ですが、『素っ頓狂な花』『冷え性』『InTheBathroom』の他に
泰造さんが主人公のお話と、『冷え性』に出てくるメガネの登志子
さんを主人公にしたお話もあるんです。実は。
(要はボツッたということなんですけど…)
またそのことについても別の機会に触れたいと思います。
|
|
|
|
|
単行本に描き下ろした作品です。
いつもはGペンとか丸ペンですがこれは主にコピックマル
チライナー使いました。
あ、そうだ実はこれはネーム段階でボツになったんでし
た。
担当さん個人的には好きな感じではあるけど、IKKI的に
違うな、というようなことでした。
「個人的に」というのはやっかいな言葉だなと感じつつ
も、個人的にでも良いって言ってもらえて嬉しかったで
す。
なんせ自分でもかなり気に入ってたので。
どうしても描きたくて納得がいかないので載せるアテは
ないけど勝手にペン入れしたんでした。
で、念のため出来上がった原稿見てもらったところ、
単行本に描き下ろしで載せよう!ということになったんで
す。
描いてみるもんだなあ、と思いました。
これまた褒められた?自慢なんですが、
「やっぱりこれは世に出したい!(雑誌には載せられな
いけど!)」とまで言ってもらった!作品です。
|
|
|