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タイトル


 48th Milky 「ナナ、将来を語ります」


「キョ、キョーコさん」
 アサミもナナに気付く。キョーコはナナが自分達に近付いて来るのをじっと睨んでいた。
「美雪さん」
 ナナがミユキに話し掛け、手を差し出した。
「一緒に帰ろう」
「おい」
 あぐらをかいていたキョーコが立ち上がる。
「ミユキはあたいらと遊んでんだよ」
「楽しそうには見えませんけど」
 ミユキの援交事件の差し金はキョーコだと聞かされているナナは、ミユキが何故キョーコらと一緒にいるのかが不思議だった。おそらく本意ではないだろうと思う。
「ミユキは楽しくてもはしゃいだりする性格じゃないからな。これで楽しいんだよ。何なら本人に聞いてみるか?」
「え、その、私・・・・」
 ミユキが困った顔になる。ここはあまりしつこくしない方が得策だとナナは思った。ここではミユキは本当の気持ちを言わない、いや言えないだろう。
「何だよ、こいつ」
 タケトが立ち上がり、ナナを睨み付けた。と言ってもタケトとナナの身長差は三十センチあるので、ナナの頭頂を睨む形となっていた。ナナはタケトの方に目を向けていない。
「よく分からねぇが、邪魔なら追っ払うぜ」
 タケトが訊くと、キョーコは黙って頷いた。
「だってよ。さ、あっち行きな」
 だがナナはタケトを無視し、もう一度ミユキに声を掛けた。
「美雪さん、いいの?」
「・・・・」
 ミユキは下を向き、黙ってしまう。
「てめぇ、無視かよ」
 タケトはナナの目線に合わせるように、少し膝を折って屈んだ。ナナのディープブルーの目にタケトが気付く。
「ガイジンか、お前? ひょっとして日本語が分からねぇのか? へぇ、可愛いじゃねぇか。俺、ガイジンでもオッケーだぜ。この前も・・・・」
「黙っていて下さい」
「な、何だぁ? てめぇ!」
 タケトはナナの肩を掴もうと手を出したが、その手が目に見えない何かに当たり、遮られた。
「痛っ、何だこりゃあ」
「タケト、そいつはエミネントだ」
 キョーコの言葉を聞き、タケトが再度ナナの顔を覗き込んだ。
「エミネントか・・・・はぁん、初めて見たけどちゃんと人間じゃねぇか。エミネントの女の子ってみんなお前みたいに可愛いのか? こりゃあますます味見をしたくなったぜ」
 タケトは懲りずにナナに手を伸ばすが、空気の壁がその手を遮る。
「エミネントは魔法を使えるって噂だが、これが魔法か? けっ、こんなもの・・・・」
 拳を固め、タケトが腕を振り被る。空気の壁を破ろうと言うのだろうか、勢い良く繰り出された拳がナナを襲った。
 ナナが身をかわす。
「うおっ!」
 マジカルバリアを叩き壊そうと思い切り繰り出したタケトの拳は、何の抵抗も感じないまま空を切り、その勢いのまま地面にぶっ倒れた。
「てっ・・・・てめぇぇぇ!」
 コケた格好悪さを誤魔化すように、タケトがナナに掴み掛かる。その喉元にマジカルクルスが突き付けられた。
「ぐっ!」
 一瞬、喉が詰まる。
「ナナちゃん、力づくは・・・・」
 真樹がやんわりと話し掛ける。ナナも面倒は起こしたくないので、マジカルクルスを引っ込めた。そしてミユキではなくキョーコに目を移した。
「美雪さんに、もうあんなアルバイトはさせないで下さい」
「・・・・何のことだ」
「あなたにとっては大した事ではないのかもしれませんが、美雪さんの体は美雪さんのものです。あなたの体の価値観と一緒にしないで下さい」
「・・・・」
 キョーコは何か言い返そうとして、唇を噛んだ。
(ここではまだ不利だ)
 タケトがいるとは言え、先程の様子ではナナの魔法に軽くあしらわれそうだ。明後日には報復の準備が出来る。それまでは我慢するしかない。
「か、神無月さんには関係ないですから・・・・」
 ミユキはそう言った。ここで自分がキョーコ達から離れると言えば収まりがつかなくなるかもしれない。そんなミユキの気持ちをナナは汲み、ここは一旦引くことにした。そんなナナにキョーコが低い声で言った。
「お前はもうあたいらとは関係ないんだ。早く異世界に帰れ」
「・・・・」
 ナナは何も言い返さずに去ろうとしたが、思い直して足を止めた。
「寧音ちゃんや泉流ちゃんにも手を出さないで下さい」
「・・・・お前にはもう関係ないと言ったはずだ」
「関係あります、だって・・・・」
「友達だから、か? お前はもうすぐ帰るんだろ? 帰ったら、もうあいつらと会うこともないだろう? たった二週間いただけで友達だとか、こっちの世界に首を突っ込むんじゃねぇよ! こっちはな、ミユキとはもっとずっと前からダチなんだよ!」
「友達なら・・・・美雪さんの気持ちを考えてあげて下さい」
 ナナは少し離れた場所で様子を見ていた真樹と合流した。ナナと真樹が遠ざかると、キョーコは再び路上に座り込んだ。
「くそっ、あの野郎、ちょっと魔法が使えるからっていい気になりやがって」
「まぁまぁ、今日の所は許してやりましょうよ。明後日が楽しみじゃないですか」
 アサミの言葉に「そうだな」と頷くキョーコ。タケトは転んだ拍子に擦りむいた肘を押さえて呻いた。
「おい、キョーコ。俺も加勢するぞ。このままコケにされたままじゃおかねぇ。あの澄ました顔を滅茶苦茶にしてやる」
 女子中学生にしてやられて頭に来ていたタケトは、それが大人気ない台詞だとは気付いていなかった。
 そんなキョーコらをミユキは不安そうな目で見ていた。
(明後日・・・・キョーコさん達が何をする気なのか分からないけど、神無月さんに知らせないと・・・・)


 真樹とナナは商店街を抜け、卯佐美保育所の近くを通り掛った。
 真樹は、先程からナナが無言であることが気になっていた。顔を見ると、何か考え事をしているように見える。
「ナナちゃん」
「・・・・」
「ナナちゃん」
「え、あ、はい?」
「さっきのこと、気にしてるの?」
「・・・・分からないんです、何が一番いいのか」
 キョーコの言う通り、ナナはもうすぐエミネントに帰還する。今、ナナがミユキや寧音、泉流の為に何かをしても、ナナがいなくなった後はどうなるのか。これは以前に雪華に言われたことだ。彼女の言う通り、結局最後は当人達の問題なのかもしれない。
 ガヤガヤと子供の声が聞こえて来た。どうやら保育所が終わったらしく、母親達に連れられて園児が歩いて来る。
「園児はまだいいよな、ああやって親に送り迎えをして貰うから。小学校に上がると自分で登下校をしなきゃならなくなる。特に下校時に犯罪に巻き込まれるケースが多いんだ。だから今では集団下校を行っている学校も多いし、ランドセルに子供の居場所が分かる発信機を付けている親も少なくない。自分が子供の時、そんなのを付けられていたらと思うといい気がしないな」
「でも、寄り道は駄目だって教えられてますよ」
「学校の帰りに駄菓子屋や友達の家に寄って遊ぶのが楽しいんだよ。真っ直ぐ家に帰るとそのまま塾だの宿題だの言われるし、友達同士の交流が少なくなると思うな。寄り道はいけませんって学校が言うのは、もし帰り道に何かが起こっても『学校では寄り道をしないように指導しています』って言えるから・・・・ってのはひねくれた考えかな」
「学校はそう言うしかありませんよ。一人一人家まで送るわけにいきませんから」
「昔は子供が殺される事件なんて稀だったのにな。いつからだろう、帰り道だけでなく、学校の中でもそんな心配をしなきゃならないようになったのは」
「・・・・その辺りも、あたしが研究して帰らないといけない問題でした」
 ナナが過去形で言うのは、到底そこまで手が回らないので、諦めるしかないと考えているからだ。
「真樹さん、保育所で働いている方にお話を聞くことは出来るでしょうか?」
「出来るんじゃないかな。お願いしてみようか」
 そう言って真樹が保育所の入り口に足を向けた、その時。真樹の目に飛び込んで来た光景は・・・・。
(りゅ、龍ヶ崎さん!?)
 龍ヶ崎眞子が園児の手を引いて保育所から出て来た。園児は男の子で、眞子と何か話をしながらこちらに歩いて来る。
(ま、まさか、龍ヶ崎さんの・・・・子供!? で、でも、結婚はまだだって・・・・まさか私生児? 結婚はしていないけど、一人で育てているのか!? ち、父親は・・・・父親は誰なんだ!?)
 真樹は見てはいけないものを見たと思い、身を隠そうとした。だがすぐに隠れられる物陰もなく、すぐに眞子がナナを発見した。
「あら、ナナちゃん」
「先生・・・・ど、どうしてここに? その子は・・・・」
 真樹は眞子の事が好きだと思っているナナは、子供の手を引いている眞子の姿を見てあたふたしてしまった。それに追い討ちをかけるように眞子は「私の子供よ」と男の子を紹介した。
「ええ〜っ!?」
「嘘、冗談だって」
 すぐに訂正したつもりの眞子だったが、真樹の寿命を幾ばくか縮めてしまった。
「あ、星澄君?」
 心臓を押さえている真樹に気付いた眞子が「どうしてここに?」と訊いてきた。
「ナナちゃんの手伝いをしようと思って、休暇を取ったんだ」
 寿命の縮んだ心臓をいたわりながら真樹は答えた。
「そうなの・・・・ナナちゃん、レポートは順調?」
「え、ええ、そこそこです・・・・それより、先生」
「あぁ、この子? 友達が遅くなるって言うから、代わりに迎えに来たの。時々こうして来てるのよ」
「そうなんですか・・・・勘違いしました」
「そうねぇ、私もこんな歳の子がいてもおかしくない歳だしね」
 そんな話をしていると「ごめんね〜眞子〜」と言いながら女性が走って来た。男の子の母親だろう。
「急がなくて良かったのに」
「ありがとね、眞子。そうだ、近くでお茶していかない?」
「いいね、行こうか」
 眞子は男の子の手を母親に渡すと「じゃあね、ナナちゃん」とナナに手を振って、行ってしまった。
(俺には興味なし、かな)
 少し淋しい真樹だった。


 ナナは卯佐美保育所に頼んで、二、三人の保母さんに対してインタビューを行った。真樹は「不審者の侵入」や「連れ去り」等、保育所の防犯体制について訊くのかと思っていたのだが、ナナが保母さん達に訊いた内容は想像とは違っていた。
 子供は保母さんの言うことをどの程度聞くのか。
 子供が「キレる」ことはあるか。
 突然暴れだしたりすることはあるか。
「どうもありがとうございました」
 保育所から帰る時、真樹はインタビューの意図をナナに訊いてみた。
「あたし、思うんですけど・・・・犯罪が多いのは、精神が未熟なのかなって」
「精神、ねぇ」
「子供って、自分の思う通りにいかないと泣くじゃないですか。でも大きくなると我慢を覚えますよね。周りに気を遣ったり、こういうことはいけないって常識を身に付けたり。でもこの国の最近の犯罪は我慢が足りないから起こっているケースが多いと思うんです。思う通りにならないから殺しちゃえ、自分はこうしたいからやりました、みたいな」
「我慢できない大人、か・・・・」
 人々が皆「我慢」しなくなったら、どうなるだろう? そう考えて真樹は少し怖くなった。我慢していることとは、おそらく大半が「やってはいけないこと」だろう。
(俺が今、我慢していることを我慢しなくなったら・・・・)
「真樹さん」
「ご、ごめん」
「? 何で謝るんですか? 電話、鳴ってますよ」
「え? あっ」
 真樹はポケットの中でメロディを流しながら震えている携帯電話を取り出した。
(何故か反射的に謝ってしまった・・・・)
 真樹が電話に出ると、相手は母の芳江だった。
「真樹、ナナちゃんと夕御飯食べて来てよ。母さん、友達と食事に行くから」
「いいけど」
「ついでにナナちゃんも食べちゃ駄目よ」
「俺は食人族じゃないぞ」
 電話を切り、時計を見る。まだ午後五時だが商店街が目の前なので、少し早いが食べて帰ろうかとナナに提案した。


 ナナが「一人だと入れない」と言うのでファーストフード店「ドムドナル」に入った。ナナが真樹と一緒に外食する機会はもうないかもしれない。エミネントにはないファーストフードをもう一度食べておきたいとナナは言った。それを聞くと真樹は「もうすぐナナがいなくなる」という事実を再認識してしまい、淋しくなる。
 ナナと初めてデート?した時もここで食事をした。ナナはあの時よりはハンバーガーの食べ方が少し上手になっていた。
(この子は、この世界に来て良かったんだろうか)
 希望よりも失望の方が多かったのではないか。喜びより悲しみの方が多かったのではないだろうか。その経験はナナの将来に役に立ったのだろうか。
「そう言えば・・・・ナナちゃんは将来、何になりたいんだっけ?」
「んう」
 バーガーを頬張っていたので、真樹は「後でいい」と言った。ナナはホットミルクを飲み、一息ついてから話し始めた。
「目指しているのはイレーザーです。その前にリムーバーにならないといけないんですけど」
「どんな仕事なの?」
「えっと、まず・・・・」
 ナナはテーブルに置かれている「お客様の声をお聞かせ下さい」と書かれているペン立てから鉛筆を借用すると、トレイの上に置かれたチラシの裏にトーナメント表のような組織図を描き始めた。
「まず中央に管理局があります。その中に世界の監視を行う『オブザーバー』、法を司る『ジャッジメント』、刑の執行を行う『エグゼキューター』があります」
 一つの箱から三本の線が延伸び、三つの箱に繋がる。
「あたしが目指しているのはこのエグゼキューターの中のイレーザーです」
「え、ナナちゃんが刑を執行するの?」
「昔のエグゼキューターは文字通り『執行者』でしたが、五年ほど前に『リムーバー』が新設されました。極刑ではなく、魔法犯罪者の魔力を取り去って魔法を使えなくするのがリムーバーです」
「魔法で悪いことをした人から、もう二度と犯罪を犯せないように魔力を取ってしまうのか」
「そうです」
 エミネントは魔法を使う種族である。その魔法を取り上げられると言うことは、どのような仕打ちになるのだろう。真樹には想像がつかなかった。言ってしまえば、エミネントとしての資格を剥奪されたことになるのだろうか。
「で、もう一つのイレーザーって?」
「魔力を取り除くのではなく、消してしまう力を持つ者です」
「消す? 取るのとはどう違うの?」
「取り除いてもその魔力は残ってしまいます。だから『カタルシス・ゲート』に吸い込んで貰う必要があるんです。でもイレーザーは魔法を魔力レベルに分解してしまうので、個人の力だけで済ませることが出来ます」
「凄いな、そしたら相手がどんな魔法を使ってきても無効化出来るじゃないか」
「・・・・でも、まだエミネントではイレーザーになった人がいないんです」
「いない? 一人も? なのにその職業って言うか、部門があるんだ」
「一人いた、みたいなんです。エミネント以外で。でも記録とかは全く残っていなくて。咲紅さんとか、一部の人は知っているみたいですけど教えてくれないんです」
「ふ〜ん・・・・で、ナナちゃんは誰もなったことのないそれを目指しているんだ」
「あたし、心当たりがあるんです」
「その、何とかって人に?」
「はい」
 ナナは目を閉じ、あの時の光景を思い浮かべる。
 ある夜のことだ。
 父への差し入れを持って行った帰り、偶然出会った魔法少女。
 ピンクのフリフリの衣装を着て、真っ白な羽根を羽ばたかせ、夜空に消えていった。見た感じでは、ナナより三〜四歳上だった。
(ゆかりお姉ちゃん・・・・)
 確証は無い。だがナナはあの時の魔法少女が伝説のイレーザーのような気がしていた。そして、エミネントではなく、別の世界の人だと。おそらくこの世界の人だと。漠然と、何となく。
 どんな言葉を交わしたのかは覚えていない。だが相手の魔法少女は優しかった。それだけが強く印象に残っていた。
(逢いたいな・・・・)
 咲紅達が秘密にする理由は分からないが、それだけ重要人物だと言うことだろう。その点から考えても。彼女がイレイザーだったという仮説は現実味を帯びる。
「ふぅん・・・・でもさ、この世界の人なら魔法を使えるわけないよ。羽根も生えてないしさ」
「多分、あの時持っていたステッキがトランスソウルだと思うんです」
「ナナちゃんの十字架みたいなもの?」
「そうです」
「でも色々と謎はあるよね。どうやってそっちの世界に行ったのか、そのトランスソウルってのをどうやって手に入れたのか」
「時間があればそれも調べたかったんですけど・・・・」
 ナナの声のトーンが急に下がった。この世界の犯罪と治安に関するレポートだけでも手一杯で、自由課題の「オタクについて」のレポートにも手が回っていないのに、それ以外の事に費やす時間などない。ましてその魔法少女は伝説、噂、推測の塊であり、捜すのは雲を掴むような話だ。そんな非現実な話よりも、今は現実的な問題として目の前にあるレポートの作成が重要であることは、ナナも充分承知していた。
(そう、とにかくレポートを完成させないと)
 この研修はリムーバー試験への第一歩だ。ナナの未来はこれから始まるのだ。


 ファーストフード店「ドムドナル」を出た時の事だ。
(ん・・・・?)
 真樹が急に足を止めたので、ナナも立ち止まった。あれから二時間余り経つと思われるが、キョーコ達がまだゲームセンターの前にいた。何をしていたのかは分からないが、有意義な時間を過ごしているようには思えない。
 キョーコ、アサミ、ミユキ、そしてタケト。面子は変わっていないように見えたが、何やら言い争うような声が聞こえる。
「明日もテストはあるのよ? こんな所で座り込んでる時間があったら、勉強したらどうなの?」
 その声の主は眞子のようだが、姿が見えない。どこだろうと真樹が思っていると、タケトの脚と脚の隙間からスカートが見えている。どうやら眞子はタケトの体に隠れてしまって見えなかったようだ。
「ここは学校じゃないんだからよ、先生は関係ないだろ? 勉強しなさい、って親と同じこと言うなよな」
 と、路上にあぐらをかいているアサミが眞子を見上げた。
「学校じゃなくても私はあなた達の先生です」
「あたいらの先生は岩田だぜ」
 キョーコもアサミと同様の恰好で眞子を睨んでいる。ミユキは目を逸らしていた。
「広沢さん、まだ樋川さん達と付き合ってるの?」
 樋川とはキョーコの苗字だ。
「嫌なら断らなきゃ駄目よ」
「おいおい、待てよ先生よぉ」
 タケトが眞子を見下ろし、馴れ馴れしい口調で言った。




49th Milky に続く



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