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堀江由衣ファーストライブツアー2002 IN 大阪IMPホール
  2002/02/10、11



 雪が降っていた。
 山は白く霞み、雪の舞う中を駅に向かう。
 昨日までの天候とは打って変わった、寒波の到来。
 それは今日と、そして明日の嵐を予感させる前触れだったのだろうか。

 あゆリュック。
 リュックに羽根の生えた、コスプレの行われている場所にならどこにでもあるごく普通のリュックだ。そんな魅惑のアイテムが特典として付いてくるゲームの発売日が延びた。それを背負って今日の目的地に行けば、ヒーローになれただろうか。
 いや、そんな輩は数え切れなかっただろう。発売が延びたのは幸運だった。


 たいやき。
 あまりにデフォルトなこのアイテムを買うために、雪の舞う大阪城公園を歩いた。端っこの、最後の屋台にそれはあった。一瞬、運命だと思った。だが、口に入れた瞬間、己の愚かさを知った。
 まずい。今まで食してきた何百と言うタイヤキの中で、ピカ一のまずさだ。更に言うと、あんこが少ない。最悪のタイヤキだった。これなら食い逃げをする気持ちも分かるというものだ。

 大阪公演がツアーの最終ということで、曲目を予め予習していた甲斐あって何とか全て覚えるくらい聞き込んで行く事ができた。元々アルバムは2枚ともかなり聞き込んでいるので、そのままでも問題はないはずだ。

 実は小生、久々に緊張した。ファーストライブだからだろうか。一体どんなものになるのか、期待と不安が入り混じる。そしてそんなドキドキが心地よかった。

 IMPは好きなホールである。
 まず前後の間隔が広く、前を人が行き来することも容易だ。席もなかなかゆったりしている。場内は後ろに行くにつれスロープ状になっているため、見易い。なにより今回は指定席。一番後ろが立ち見自由席になっていたが、窮屈そうだった。

 あまり遅れることなく開演。イントロダクションに乗って我らがほっちゃんの登場。ロングスカートとは、いかにも「らしい」衣装で、何となく安心する。ミニスカートなんかで出てこられたら、逆に興ざめかもしれない。

 1.どんなことだって
 「どんな夢も信じればいつか叶う」系の元気な曲。声を変えて歌っているため、「月宮あゆのキャラソン」のような印象を受けた。ライブの1発目に似合う。

 2.フェイク・ファー
 私の好きな松浦有希の作詞。セカンドでお気に入り中、3本の指に入る。私はこの曲を聞くと前向きになれる気がする。

 3.キラリ☆宝物
 OVA「ラブひなアゲイン」のOP。まだシングルCDも発売されていないが、ラジオでかかっているし、場内はなかなかの高確率で、このツアーはこの大阪が初めてではないだろうから(笑)、違和感なくみんなノっていける。私的には、既に出ているラブひな3部作のキャラソンたちの方が好きだ。

 最初のMC。
 その前にステージが暗くなって、姫は衣装の上に水色のコートをお召しあそばせた。ライブではたいてい衣装は脱いで行くものだと思っていたが、更に上に着るとはさすがほっちゃんである。
 「みなさん、こん ばんは〜!」
 ほっちゃんはなぜかいつも「こん」の後ろで一拍置く。一番気に入ったのが、「可愛い!」と言われて「ありがとう、よく言われるわ」と返した受け応え(笑)。
 そして誰の入れ知恵か、「いぇい!」「いぇい!」と拳を振り上げて場内に気合を入れようとする。それはいいが、そこまで気合を入れれば次にくる曲はノリのいい曲でなければ駄目だろう?

 4.スコール・クロール
 しかし、掛け声を入れられない曲だった。さっきの「いぇい!」での盛り上げは何だったんだ? クロールと言えば、子供の頃に水泳をやっていたそうで、腕が太いのはそのせいだというのは本人談。私は二の腕フェチなのであの太さはバッチリOKさ。

 5.心のカギ
 静かな曲が続く。怪しげな振り付けが印象的だった。更に怪しげなのはそれを一緒にする会場の1部のみなさん。あんたらはせんでええ。この曲はずっとキリっとした顔で歌っていたので、やっぱ笑顔がええなぁと再確認した。

 6.桜
 イントロで既に盛り上がる場内。この歌は詞の世界が好き。ほっちゃんのキャラクターではない世界観が逆に合う。

 ここで衣装換えのため一服。
 普通は生バンドなのだから、ソロ演奏などで引張って時間を持たせるものだが、シーンと静まり返った状態でしばし待つ場内。こんな空間はライブでは初体験だった。それが妙におかしく笑ってしまった。

 すこしスカートが短くなって登場。でも見えるのは膝だけ。でも頭のピンクの飾りが可愛いのでスカート丈などどうでもいい。
 そういえばいつも頭に何か付けているのが可愛いポイントを高くしている。

 MBSラジオで有名になった「カリンコリン」ことほっちゃんのマネージャーさんがいる。何でも細いからそんなあだ名が付いたらしい。その人がラジオであまりにネタにされるので、コンサートでコールが起きたら出てきて貰おうということになっていて、みんなでカリンコリンコール。恥ずかしがってなかなか出てこなかったけど、結局2回もステージ上にその細さを露呈することに。何でも、うっかり気を抜くとほっちゃんより体重が軽くなるかも、とか。なぜかいつも顔色が悪く、体が弱そうという話。
 まさか、ほっちゃんのマネージャーをしているからか・・・?

 7.小さじ一杯の勇気
 アコーステイックコーナーの1曲目。台詞が声優アルバムらしい仕上がり。生ということで、心持ち早口になってしまい、少し残念。ところでアコースティックコーナーのメインがキーボードってのはいいの?

 8.Pure
 一途な愛の歌。ほっちゃんには純心って言葉が似合うよね(すみません、嘘です)。

 9.おはよう
 朝はエプロン姿の可愛い奥さんに起こして貰い、遅くなった帰りを待ってくれているという、ほっちゃんとはかけ離れたシチュエイションが楽しめる幻想的な歌(笑)。ある意味「演じる」という点では声優と通じるものがある。

 ここでなぜか物真似を披露するほっちゃん。そんなに持ちネタあったのか?と思いきや、場内のリクエストを無視してどんどん自分で披露してゆく。マイペースだ。
 で、何をやったっけ?(^^;)2日目はあまりやらなかったけど、1日目は調子に乗ってやってたな。ヘリコプターとか、定番的なものだけど。その中でも打ち上げ花火はなかなか。ウケが良かったので2日目も2回やったほど。照明さんも後ろにライトで演出してくれて大成功。
 そして問題の小鳥。あんな卑猥な音をほっちゃんの口から聞けるなんて・・・・(やってま〜すで披露したのはちょっと違ったぞ)ちなみに全て後ろ向きで演じたので顔は分からず。
 何故か会場リクエストで「ピカチュウ」とか「飯塚雅弓」とかあったけど、何で?ピカチュウは笑ってしまったし、飯塚はカスミの真似をしたけど似てないや。ウグイスは次のツアーまでの宿題ということで、次への約束。

 さてここからは一気にラストまで駆け抜ける。また気合入れの「いぇい!」。ここの衣装が、両腕を上げるとお腹(おヘソ)が見えるんだよね。ボイスアニメージュのグラビア以来、しかも生で感動!

 10.happy love to you
 ファーストではラストを飾る、タイトルどおりハッピーな曲。振り付けも付いていて、みんなで踊れるからライブ向けかも。

 11.I wish
 いわゆる元気になってねソングなんだけど、「生きている痛み」とか、好きなフレーズが多くてフェイバリットな1曲。「翼」ってキーワードが好きなのかも。

 12.Love Destiny
 ここで場内が最高潮に。自分も熱かったせいもあるけど、会場の温度が一気に上昇しました。さすがラブデス。今や代表曲となった感があります。

 13.brand−new コミュニケイション
 懐かしいか知らないか、感想の分かれる選曲だと思う。この選曲はちょっと意外だったけど、振り付けもコミカルで面白かった。

 14.この指とまれ
 振り付けをマスターするのに少々時間がかかった。曲のテンポが好き。

 15.月の気球
 優しい詞の世界と優しい歌声で私はかなり好きなんですけど、若い人(笑)はやはりアップテンポな曲が好きなのかな。特にライブではそうかもしれない。静かにコンサートの最後(笑)を締めくくりました。

 「今日は本当にありがとうございました」という挨拶も、アンコールがあるんだから適当に切り上げたら?という目で見てしまうのでちょっと悲しいかも。

 *** アンコール ***
 Tシャツで登場。柄はコンサートグッズのものと同じで、色違い。

 16.Happy*happy rice shower−type yui−
 やっぱラブひなの曲ではこれでしょう!アイドルっぽくて盛り上がれるし。

 17.新しいドアへ
 ラスト曲はライブのラストに相応しく前向きな曲。ちょっと早口で歌うところが何となく可愛い。

 全体的にコールとか拳の似合う曲が少ないので、ちょっとそれは無理矢理かなぁ、似合わないなぁっていうコールが多少あった。今後もコンサートをやっていくのであれば、それ向きな曲も増やしていくといいかもしれない。

 実は2日目はMCも短く、「これはツアー最終日だからダブルアンコールを期待できるのでは?」と思っていたら、1日目より15分ほど早く終了。場内も諦めきれずコールの連発。きっと新幹線に間に合わせるための措置だったんだろうけど、その辺の考慮もやってもらいたかった。最終日が早く終わるなんて、普通は考えられない(考えたくない)からね。

 彼女はまた帰ってくる。ウグイスの物真似を引っさげて。


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