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姫とウサギとおしゃべりこねこ そのに
    〜姫のももいろ大作戦 in 東交祭〜

2002/9/22(日) 東京交通短期大学3F教室

 今日は何だか駅前がお祭で賑わい、とっても歩き辛い感じです。地図で予め場所を確かめていたものの、少し不安になりつつ自分を信じてひたすら歩きます。目印の高架が見えてきて一安心、目的地は駅から本気の徒歩で12分、本日は学園祭の真っ只中、東京交通短期大学であります。

 思っていたより狭い門構えをくぐって潜入し、階段に作られた待ち行列に身を投じたのは目標時間の5分前。夏場ならそのまま倒れそうな勢いの階段で、今が秋で良かったと実感。時折ジュースを売り子が売りに来るあたりが学園祭っぽい憎い演出だが、誰も買わない待ち行列たち。それでもめげずに脚を運ぶが意地でも買わない待ち行列たち。というか、ここで買って会場に持ち込んでいいのだろうかという疑問も湧きあがる。

 開演30分前、いよいよ入場。席は10番ごとに列が決まっており、後から来てもその順番どおりの席に座れるという、「20分前から列を設けます」と書いていたにも関わらず、何だか早く並んでも得なことは何もないではないかという気もしないではない座席指定。ただ、後から来れば必然的に端っこの席になるとうのがペナルティと言えば言えなくもない。

 黒板前に降ろされた白いスクリーンに映し出されるポアロのPV。秋葉原の街並みと2人のパフォーマンスで綴られた映像を何度か見た後、ゆかり姫の声とお姿がスクリーンに登場した。何やら広げられた大判の紙に落書きを施す姫とポアロ2人。どうやら「すごろく盤」のメイキング映像のようだ。先ほど落書きと表現したのは間違いではなく、本当に落書きが進行してゆく。クマかと思えば「館林見晴」と聞こえるのでコアラ?目の周りを黒く塗って「らんまのお父さん」ではパンダ? 何が出来上がるのか。

 20分押しで開演。
 聞こえてきたのはゆかり姫のプロローグ朗読。声優っぽいところを見せつつ、今日の主役であるお笑いユニット・ポアロ(伊福部崇&鷲崎健)とアシスタントの田村ゆかり姫が登場。教室だったため、8列目からではあまり見えない。プリティなコスチュームが見えない。残念。 本日は「姫とウサギとおしゃべりこねこ そのに」ということで「そのいち」に来てくれた人を聞いてみたがポツポツ。「ファンとは移ろいゆくものだから」という姫のご意見だが、挙手しなかった人はこの2年ほどの間に姫のファンになった人だということだから、いいことじゃないですか。かく言う私も前回のイベントは東京だったし、その時はその存在を知らなかったし、参加権は得られなかっただろうし、知っていても東京までは行かなかったと思う。実際、姫のイベントで東京へ行ったのは今年のFCイベントが初。

 それにしても、この日は本当にかなり笑いました。ほとんどポアロさんのネタに対してで、そのまんまかよ、というようなツッコミの後に少し工夫したツッコミがくるあたり、関西人でも納得できる笑いのセンスが素晴らしい。単に私のツボと合うだけなのかもしれないので「面白くない」と思われた方はご容赦願い隊。
 いきなり窓の外から聞こえた悲鳴に「誰か死んだぞ!?」と伊福部さんが反応すると、司会の方が「深田恭子あたりがあやしいですね」と小さい声で呟く。はたして「死者の学園祭」ネタが分かった人は何人いただろう? 最初のコーナーは「すごろく」。壇上の3人が自分たちで作ったすごろくで遊んでしまえというお遊びコーナー。始まる前から「長いだろうな」と安易に想像できてしまうこのすごろく遊び、案の定長かったが中身は色々あって予想より楽しめた。まず面白かったのがすごろくの盤面。まさに落書きと言う他にない盤面には、様々な絵が描かれている。
 まずスタートはただの猫だと思えば姫が描かれた「キティちゃん」まず似ていない。下にはのらくろかと思ってしまった、ディスニーから苦情が来るといけないのでわざと似せずに描いたと思われる「ミッキー」。こんぺいとうのお化けのような「ザク」。姫曰く「ザクザクしてるから」というそのザクは、絶対にガンダムに登場するザクではない。口はあるし目が2つある。もしそうであると言うのなら、ぜひ今度はグフやドムを描いて欲しいと思う。おそらく、「グフグフ」していたり「ドムドム」していたりすることだろう。芸術作品は まだまだ続く。伊福部さん曰く「忍たま乱太郎かよ」というハットリ君。おさげで何となく分かる「らんま」と元コアラのパンダ。姫がたいそう楽しそうに作っていた「ワープゾーン」(桃鉄ネタ)。牙を剥き出しているトトロ。こんな凶暴そうなトトロは見たことがない。真っ黒な猫バス。こっそり生息しているTMN。そうして段々と魑魅魍魎の世界が色濃くなってゆく盤面で、すごろくが開始されるのであった。

 このすごろくでビリになった人は、勝った人の言うことを聞かなければならないルールで、前回は姫が最下位で、勝った伊福部さんから「ワンピースのコミックが出る度に買い与えること」だった。ちなみに途中から守られておらず、今は伊福部さんが自分で買って読んでいるらしい。
 ちなみに絵の描かれたチャンスマスに止まるとミニゲームが行われ、負けた人は2回休みとなってしまう。
 このミニゲームの時間がまた長く「あ、そういえばすごろくやってたんだ」と思ってしまうほどだった。その内容が面白かったのでそう思えたのかもしれないが、もう少し簡単に決着が付いても良かったのではないかと思う。 その内容で面白かったものをいくつか紹介すると、プレイヤーが次々出されるお題をジェスチャーで伝え、客席がいくつ正解するかで競うゲームで、姫がいきなり「おはようございま〜す」とジェスチャークイズなのに思い切り声を出した問題。ちなみにお題は「モーニング娘。」(笑)。腕を「わっさわっさ」とジェスチャーして「毛ガニ」。ニワトリだろうと思って誰かがおそらくギャグで「ハト」と答えたら正解してしまったり、結局姫の惨敗だった。
 「シスプリゲーム」は企画倒れ? 「お兄ちゃん」のようにお題に出た言葉を別の言葉に言い換えて次々に答えてゆくゲームだが、世の中それほど別の言い方がある単語などあるのだろうか? 案の定「車」ではネタがすぐに尽き、「スズキ」というメーカーが出てきたり「これ、親父の」とか「うちのポンコツ」という答えが。「姉」では、何故かシスプリに詳しい伊福部さんが「お姉ちゃま」とか「姉や」と答えると、「シスプリ」って何?というボケ役の鷲崎さんが「おい」とか「ヒロコ」と答え、さすがに負けに。
 旗揚げゲームは埒が開かず、何となく伊福部さんがわざと負けたか?という感じの決着に。
 「定番コーナー」は3人に「〜と言えば?」という題を出して、違う答えを書いた人が負けになるというもの。その中で「魔法少女」という題が出て「これ書いたら絶対負けるよね」と言いつつ「ぷにぷにゆかりん」と書いて貰って私は大満足でした。
 「似顔絵コーナー」でのお題は「大仏」。姫の大仏はトーテムポールのような個性的なものだった。会場の拍手で順位を決めるのだが、1位は文句ナシに伊福部さんで、姫vs鷲崎さんの一騎打ちに。ここで姫は「みんな、分かってるよね」と脅迫する、姑息な作戦に出た。だがそのくらいで公正さを失う客席ではない。圧倒的に不利な状況で、更に姫はリーサル・ウエポンを持ち出した。「ゆかりの(絵の)方が似てると思うお兄ちゃん」と呼びかけ、お兄ちゃん達の中枢神経を破壊。まだ拍手が足りないと思った姫は、連続攻撃で「せんぱい(はぁと)」、更に「だぁりん(はぁと)」でダメを押し、ゲームのルールだからと公平な審判を下そうと思っていた私ですら気が付けば拍手をしていた。そこにはもはや絵が似ているとか似ていないではなく、姫の萌えセリフ3段攻撃をノーガードで受けてライフゲージがゼロになった自分がいた。

 結局姫が最下位で鷲崎さんが優勝。姫の敗因は、ゲームをやりたいが故にチャンスのコマを狙って動いていたため(マスさえあればどこに進むかは自由)結局姫のコマはスタート地点に(笑)。
 罰ゲームは「鷲崎さんが『平井堅』というと即座に平井堅の物真似をしなければならない」というもの。あまり似ていないが面白い。ちなみにこの罰ゲームの期間は一生らしく(笑)、結婚式でも「平井堅」と言われると物真似をしなければならないらしい。

 お笑いトリオは一旦引っ込み、しばし映像観覧。篠原ともえの真似をした誰か知らない人が姫の楽屋?に尋ねて、お宝プレゼントを頂いてくるというもの。番組ではああいうノリなのかもしれないが、私が思うに、このインタビュアーはゆかり姫の、ひいては声優のファンではないと思った。何故かというと、せっかく姫が自分の鞄からお宝のマフラーを出してくれているのに、インタビュアー自身がその場で自分の首に巻いてしまうという、その物の価値を思い切り下げてしまう行為をしてしまった。ファンなら姫の巻いたマフラーだから欲しいと思うのに、これではケチを付けられた気分になる。更に姫の前に置かれていた紙コップの水を飲むという行為に出たことから、ファンの心理が分からない人だと思った。そんなの知りたくもないと言われるかもしれないが。それに、その行為に対して拍手をして喜んでいた観客も、きっとその人にとってゆかり姫は大切な人ではないのだろう。私はその時、思い切り引いていた。どうして笑えるんだろう、どうして拍手なんてできるんだろう。それともみなさんは、あれごときでは何とも思わない大人なのでしょうか。

 司会の人が次のコーナー「ラブラブ愛してる」における振り付けを伝授するために登場。即興で考えた振り付けを我らに教えてくれるが、やたら恥ずかしい。それでもやってしまう私たち。  商売道具のギターを抱えてポアロと姫が再登場。「全部だきしめて」の演奏に合わせて怪しい振り付けを行う客席。
 今日のお役様は田村ゆかりさん。趣味はお菓子作りだが、いつも「〜の素」を使っているらしく「プリンの作り方」を聞くがあの「ぷるぷる」の出し方が分からず「片栗粉?」とおっしゃっていた。家では何をしていますか、の問いには気に入っているのか「ティーターイム!」を連呼。
 そして姫がポラロイドで「可愛いもの」を映してきた写真を使ってのスライドショーのコーナー。まずは「お母さんが作った」トイレの壁飾り。ポケットがあるのだが使っていないご様子。洗面所、ぬいぐるみが沢山置かれた可愛い棚、和室なのにうさぎのクッションが置かれた洋風ベッド。確かに姫っぽいベッドだけれど和室というのがミソ。おそらく天幕も付けたかったに違いない。傑作なのはふすまの裏やそれぞれ色が微妙に違うカーテンだけを映したもの。「〜のカーテン」と場所を言われても困る。そして新宿駅、池袋駅・・・・って、今日ここに来る時に映した写真かい! 枚数を増やすために適当に撮ってきた姫でありました。このスライドショーで「はぁとのためいき」のノベルティグッズ「はぁとのかけら」のパズルを見ることが出来ました。
 このコーナーで姫が歌った曲は「あなただけに〜It’s only my love〜」とぴたテンのOP。こちらはちょっと苦しめだったけどフルコーラスを頑張って歌い上げた姫、貴重な歌が聴けました。

 最後は事前に集めたアンケートを紹介しながらのトーク。ほとんどが「ゆかりんにやって欲しい物真似は?」の問いに対するもので、当然いきなり言われて出来るものではないから、似ているものはほとんどなかった。
 全体的にふざけた回答が多い、という姫の意見だったが、私はああいったアンケートでは「いかにボケられるか」だと思うので、当然だと思う。普通の質問よりも、面白い質問の方が読まれる確率は高いはず(現にそうだった)。コーナーの終わりにアンケートをくじ引きして、先ほどのお宝をプレゼント。コミックスがいくつかあり「全部ゆかりがオーディション落ちたやつ」だということ。そのセリフに「悔しさ」が混ざっていて、それが伝わってきた。「頑張れ」と思った。加えて、オーディションを受ける作品は事前にコミックを読んで研究しているんだなと、これも感心しました。え、当然ですか?
 ラストに告知。自分のDVDの発売日くらい、芳井さんに聞かなくても覚えていて欲しいですよ、姫。
 20分押しで始まったので、20分押しで終わりました。

 総評。ゆかり姫はあのメンバーだと絶対に甘えてしまって他人任せになるので、総じて自分から発言することが少なかったように思えた。壇上で出演者が遊んでいるのを見ているという感じで、歌以外では仕事をしているという雰囲気が感じられなかった。
 と書くと悪口のように聞こえるが、仕事で遊んでいる人を見ても客席は面白くない。いい意味で客を客とは思っていない所があって、一緒に遊んでいるような楽しさを感じさせてくれるのはゆかりんの魅力だろうと思う。ゆかりんイベントの良さは、いつも堅苦しくなく、肩の力を抜いて純粋に楽しめる所なのだろう。
 欲を言えば、ご自分の告知の内容くらいは覚えておいて下さい。


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