■月ごとのお知らせより




〜知への挑戦 解けない楽しさ〜

数学の醍醐味は、難しい問題に挑戦して、苦労の末に解けた時の達成感だといいます。
では、もし最後まで解けなければ、それは無駄な努力だったのでしょうか。
無駄ではないにしろ、価値は半減するのでしょうか。
そんなことを考えさせられる事例をご紹介します。

(エピソード1)小学6年のS君は 6年の問題集を終え、基本的な中学入試問題も、時間をかけて、なんとかできるようになってきました。
そこで、応用問題に取りかかったのですが、最初の日は、1時間かけても小問1しかできませんでした。
しかし、あきらめずに1時間ずっと夢中に考え続けていました。帰る前に一言、「ああ、疲れた。今までの(基本)問題が簡単に見える。」と言って帰りました。
次の授業の時にその問題を説明しましたが、その日から少しずつ応用問題も解けるようになってきました。
何よりも、解けなくても考え続けるようになりました。

小学校・中学校の教材はつまずきをなくすため、できる自信がつくような簡単な問題を積み上げていく、いわゆるスモール・ステップの考えを導入しています。
特に小学生用の問題集はとても簡単になり、また、生徒もそれに慣れて、簡単なものでないと続かない傾向にあります。
確かに、つまずきがちな生徒には、スモール・ステップが必要ですが、余力のある生徒は、解けない問題に挑戦することも必要です。

(エピソード2)S君を見ていて、私が高校生の時のことを思い出しました。
同級生のT君が「この問題を一週間考えているけど、解けないんだ。」とすごく嬉しそうに言って、周りを驚かせたことがあります。その後、彼は東大に行き、物理学者になりました。

S君やT君にとって、問題が解けなかったことは、彼らの努力の価値を何ら下げるものではないでしょう。
私たちは結果を求めるあまり、考えること自体に価値があることを忘れてしまっているように思います。
本当は、結果は後からついてくるおまけなのに…。S君のあの1時間は、私には大変考えさせられるものでした。           




〜新指導要領について〜

もう聞き知っている人も多いと思いますが、中学校の学校教科書が大きく改訂されます。
教科書の総ページ数にすると、5教科合計では25%学習内容が増え、中学3年間で習う英語の単語数は、
900から1200に増えます。
覚えることが増えて大変だ、と気後れせずに、逆に覚える力を鍛えるチャンスだ、と前向きな気持ちで取り組みましょう。




〜中山塾の利用法〜

先月は大学受験生向けの話でしたが、今月は中学生の話をしたいと思います。
夏休み前に途中入塾してきたその子は、1学期期末の英語テストは20点台でした。
とにかく英単語を覚えるのが苦手だったのですが、一念発起して、夏休み中、授業開始の30分前に自発的に来て、
その日の単語テストの出題範囲を覚えるようにしました。
その結果、夏休み明けの英語テストでは70点台をたたき出しました。
実に50点以上のアップです。
ほんの少しのことでも、続ける努力は決して裏切らない事を証明して見せました。
中山塾では1コマ90分で授業を組んでいますが、他の授業に差し障りない限りは、時間より早く来て予習をしたり、
授業後も残って自習したりすることをお勧めしています。
高校生の中にはテスト前などに6,7時間も塾で自習をしていく生徒もいます。
その場合でも授業料は変わりません。
かなりユルいシステムだと思われるかも知れませんが、皆さんが集中して勉強に取り組む姿を見るのは、いいものです。
中山塾を上手に活用して、成績アップをはかりましょう。




〜受験生の皆さんへ〜

中山塾では、週に日曜を除く6日間続けて塾に来ても2教科で26,250円、1科目で23,100円しか、かかりません。
1回90分の授業が基本ですが、受験生の方には自習の形で長時間、塾にいることもお勧めしています。
これまでの受験生はそういった柔軟なシステムを活用してきました。
例えば、午前中は図書館などで、ひと勉強。塾が開くと一番に来て、最終まで勉強していく、という具合です。
途中で中学生などの一斉授業が入るときでさえ、イヤホンで外界の音を遮断して、邪魔にならない席で一人黙々と勉強を続ける人もいました。
家が近所の人は一度食事をしに帰り、改めてもう一度来る人や、弁当持参でずっと塾に居続ける豪傑もいました。
模試でなかなか思うような成績が出なくても、あきらめずに努力を続けた生徒が、最後に実力以上の力を出し切り合格を勝ち取りました。
皆さんは「これだけやって合格しないなら仕方がない」と思えるくらいに勉強していますか?

もう一つ大切なことがあります。すべり止めだと思っていた学校に受からなかった等、落ち込むことがあっても、受験できる機会があるなら、最大限活用して、挑戦し続けて下さい。
昔に比べて現在は受験機会が増えていますが、逆に、浪人する生徒の中には、早くから心が折れてあきらめてしまう生徒が増えているように見受けられます。
受験の時期になり自由登校になると家に引きこもってしまう人もいますが、放っておいても大丈夫と信頼していた生徒が、小さな失敗でくじけてしまうケースもあるので、できるだけ塾に顔を出して勉強して下さい。
闘い続ける勇気を奮い起こせるよう私たちが励ましていきます。
 



〜為せば成る〜

”為せば成る
 為さねば成らぬ何事も
  成らぬは人の為さぬなりけり”

皆さん、上杉鷹山(うえすぎようざん 出羽米沢藩主 1751-1822)のこの有名な言葉をご存知でしょうか。
夏の暑さを乗り切るために、中山塾ではこの言葉をうちわに入れた「なせばなる!」うちわを作って、皆さんを応援します。
もちろん、このうちわを持つだけで、物事が自然に何とかなって、左うちわで暮らせるようになる魔法のうちわではありません。「自分で為す」という強い心構えを持つことが大切です。
うちわに書かれたこの言葉を噛みしめて、自分を奮い立たせて下さい。
裏面は白地にします。一人に一つ配布しますが、もっと欲しい方や、体育祭などで応援の小道具として大量に必要な方はご相談下さい。できるだけ、協力したいと思っています。追加作製には二週間程度かかるので、早めにご相談下さい。




〜高校の勉強でつまずいている君へ〜
 
高校生の勉強は「予習がすべて」と言っても過言ではありません。
中学校の時は、学校の授業で丁寧に説明してもらうのを待っている受け身の気分で何とかなりましたが、
高校では自力でどんどん勉強を進めていく意識を持たないと置いて行かれてしまいます。
課題などが大変なので、もちろん手伝いますが、塾ではなるべく少し先の単元の予習もするようにして下さい。




〜奪われない財産〜

中2・中3の英語ではこの時期、不規則変化動詞を暗記すると言う目標を掲げて、毎回授業でテストをしています。
何だか面倒くさい作業かもしれませんが、先輩に言わせると、「あのとき動詞変化を覚えたことが、一番役に立った」そうですよ。
英語だけに限らず、頭の中に蓄えた知識は、災害でも奪われることのない、自分だけの貴重な財産になります。
連休もあって何かと落ち着かない季節ですが、知識を吸収しやすい時期を逃さないように勉強に取り組みましょう。




4月 〜震災に寄せて〜

この度の震災で亡くなられた方や被災された方に、哀悼の意を表します。
テレビのニュースを見るたびに、小さな事でも何かできる事はないかと考えます。
また、このような災害に際し、いつも感じるのは、私たちは、いかに恵まれているかということです。
普段つまらないことに腹をたてているのは、本当はとても贅沢なことなのかもしれません。
自分たちの幸せを認識し、感謝して、自分たちのなすべき事をしていかなければいけないと感じています。