保険商品の特徴

@生命保険の個人年金商品

 生命保険には大きく分けて、保障機能と貯蓄機能の2つの機能があります。このうち、保障機能は死亡保障と医療保障に、貯蓄機能は長期貯蓄と老後生活資金の準備にそれぞれ重点が置かれています。老後生活資金の準備に重点を置いた商品には、個人年金保険などがあります。これは、被保険者が生存している限り一生涯年金を受け取れるものと、被保険者の生死に関係なく一定期間年金の受取が保証されるもの、両者を組み合わせたものなどがあり、さらに受取期間に応じてさまざまなタイプの商品があります。なお、アメリカの401kの運用商品の中では、GIC(利率保証型積立生命保険)が主流となっています。このGICは、一定期間(310年程度)、一定の利率を保証する単位保険で構成される団体年金のことで、国内債券を中心に運用し、保証利率は金利情勢に応じて設定(毎月利率を設定)されます。中期国債並みの利率で運用されるので、加入者が満期まで加入すれば元本が保証されるが、保険会社の倒産などのリスクを抱えています。

A変額保険

 株や債券を中心にして、払込み保険料を運用し、その実績に応じて保険金額が変動する商品。一生涯保障が受けられる終身型と一定期間で満期となる有期型があります。死亡した場合や高度障害時に受け取れる保険金は、運用実績にかかわらず、最低額が保証されます。ただし、中途で解約した場合の解約返戻金や満期を迎えた場合の満期保険金には、最低額の保証はないので、リスクのある商品といえます。

B損害保険の個人年金商品

 損害保険には、交通事故や火災、傷害、賠償責任などによる損害を補償するさまざまな商品がありますが、補償だけでなく貯蓄機能を併せ持つ年金払積立傷害保険などの積立型の商品もあります。年金払積立傷害保険は、生命保険の個人年金保険に似ていて、一定の年齢に達すると、積み立てた保険料と利息が年金として受け取れるが、受け取れる期間は契約により決められています。また、保険期間中に被保険者が傷害により死亡あるいは後遺障害となった場合、死亡保険金あるいは後遺障害保険金が支払われます。

C簡易保険・共済の個人年金商品

 郵便局で取り扱っている簡易保険は、生命保険会社が行っている個人年金保険に準じた商品内容となっています。簡易保険の中で、貯蓄機能あるいは老後生活資金の準備機能を持った商品には、終身年金保険や夫婦年金保険等があります。終身年金保険は、被保険者の生存中に年金が支払われるもので、保証期間内は被保険者が死亡しても相続人に残りの期間、継続して年金が支払われます。夫婦年金保険の場合は、夫婦のどちらかが生存している限り年金が支払われます。

 共済は、農業協同組合(JA)や漁業協同組合などが、その組織の組合員と家族を主な対象として、生命や財産等に対する災害やその他の出費に備えるために設けられた相互扶助の制度で、生命保険事業と損害保険事業の両方を兼営しています。農業協同組合が取り扱う老後生活資金の準備機能を持った商品には、年金共済などがあります。この商品は、生命保険の個人年金保険に相当するもので、終身年金のほか定期年金タイプ、夫婦年金のタイプなどがあります。