尺八を量産する
教材として塩ビ管の尺八を作るには、
なるべく短時間で量産できる製作方法が必要です。
そこで、いくつかポイントを示しながら
中野流の塩ビ管尺八の製作法を紹介します。
| 材料 | 塩ビ管の材質には3種類あります。耐熱性のある茶色、耐震用にやや粘りのある紺色、そして従来品の灰色です。灰色が一番安価です。今回使用した塩ビ管は、575円(4メートル)でした。尺八は、1本1尺8寸(=54センチ)ですから、1本から7本製作できます。単価約82円です。 |
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塩ビ管を54センチに裁断します。電ノコを使用しました。切断角を90度と80度の交互にすることで、唄口の基本形を作りながら裁断することが出来ます。 |
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【ポイント】 作業の効率を上げるには、材料をしっかりと固定することです。切り込みをいれた大きめの角材にパイプを入れ、上から木のしなりを利用して固定(写真参照)することで、いちいち万力をゆるめたり締めたりする手間も省くことができます。 |
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【道具】 唄口の加工には、ノコヤスリが最適です。目詰まりせず、軽い力で削ることができます。※木工にも重宝します。おすすめ工具の一品です。 |
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これが、唄口の完成イメージです。 |
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表になる面を約25度で削ります。最初は粗い目の面で削り、仕上げは細かい目の面で仕上げるといいでしょう。 |
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削った面は、このような形になります。本来、内側の三日月型に欠ける部分には、塩ビが伸びて薄い膜が張ったように残る場合があります。 |
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その場合は、カッターナイフを使って今削った面に沿わせるようにしてすると、この膜をきれいに切り落とすことができます。 |
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このように三日月型になったらOKです。 |
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次に、あごが当たる部分(→)を角がなくなる程度に削っておきます。 |
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【ポイント】 塩ビ管は静電気を帯びやすく、削りクズやホコリがまとわりつきます。そこで、水に濡らしたタオルを用意しておき、作業中、マメに拭き取るようにすることをおすすめします。 |
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ここで、試し吹きです。私自身、尺八経験はありませんが、少し練習すると鳴るようになります。唄口を加工したら、音が鳴ることを確かめておきます。 |
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指孔をあけます。材料を固定し、電動ドリルであけていきます。今回は直径9ミリのドリル刃を使いました。 穴の位置は唄口の先端から 23.5センチ(裏)26.6センチ(表)33.0センチ(表)37.7センチ(表)43.0センチ(表)です。 机に印(→)を付け作業すると、いちいち測る手間を省くことが出来ます。 |
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ドリル穴のバリをカッターナイフなどでていねいに削りとって完成です。今回は4メートルの塩ビ管4本分 計28本製作しました。製作に要した時間は約3時間。1本あたり7分弱。これを早いと見るか遅いと見るかは教材作りに対する考え方次第ですね。 |