×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×


ミニのハンティングライフ

猫は元来鼠を捕る生き物である。
だから、猫が鼠を捕ったときは褒めてあげるのが正しい。しかし、我が家の愛猫ミニに限ってはそれは間違いではないかと思う。

今から4年近く前のこと。生後1年を過ぎ、ようやくひとり歩きができるようになっ たミニが、鼠を捕ってきた。
そのときは、いままではわたしか、半年前に亡くなった母猫の傍を離れなかった甘え たが、立派に育ったものだと感無量のまま、いいこいいこと褒めてあげたのだが、そ れが失敗だった。
わたしに褒められたのが嬉しかったのか、ただたんに狩が楽しいのかどうか、定かで はないが、それからミニはちょくちょく鼠や雀を捕ってくるようになった。

まあ、それだけなら、そんなに問題もなかったのかもしれないが、野生の本能が目覚 めたのだろうか、ミニ獲物を自分で喰べるようになったのだ。(いままではおもちゃ にして遊ぶだけだった)
しかも全部喰ればいいのに、頭と内臓だけきっちり残したりするのだから始末が悪い。
夜中、騒々しさにふと目覚めてみると、鼠のなれの果てが 部屋に鎮座していたことも、少なくはなかった。そして、それを眠い眼を擦りながら 後始末する姿は、我ながらかなり怪しいものだったかもしれない。

(そりゃまあ。夜中にスコップもって穴掘ってれば、ねえ)


作:MIHO

 シクシク



【戻る】