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ぽちの場合

ぽち(犬にあらず。れっきとした猫である)は三歳になるアメショー混じりの黒虎で、今年の正月、妹の所から我が家に里子にきた仔である。
珍しく、ミニが着いてこない日、湯舟にのんびり浸かっていると、窓の外からガリガリという音と、情けないダミ声が聞こえてきた。
見てみると、窓の桟に必死にしがみついて泣いているぽちの姿が。
しばらくはガンバっていたのだが、堪えきれずに、落ちた。
再度気を取り直して挑戦するが、やはり届かず。その姿が、あんまりに情けなく、可哀想になったので、わたしはぽちを引き上げてやった。
しかし、何故?猫だぞ?犬みたいな名前だが猫なんだぞ。ぽちは。
ミニなら簡単にこのくらいお茶の子さいさい。足場が一つあれば、3mくらいまでなら、軽く跳ぶというのに。
だが、それも仕方あるまい。ぽちは我が家に来るまで、室内育ちで、外には一歩も出たことがなかったのだから。
でも、だからといっても、やっぱり、情けない。
少しはぽちを鍛えなければいけない。と思いながらも、その情けないところもやっぱり可愛かったりするので、ま、いっか。(完全に、猫バカ)


作:MIHO

 キュン



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