Windowsを2枚のFDでバックアップ&リストア

LINUXとWindowsのHDを入替えて使っています
このPCのHDの入替えのページもあります

<Windowsが起動しない時、フロッピーで起動して復活させる方法です>

一部のメーカー製PCは、トラブルが生じてWindowsが起動しない場合に備えて、従来はWindowsの再セットアップ用CD_ROMを添付していましたが、最近はHDDにDtoD(Drive to Drive)領域に保存しています。
また誤ってその部分を削除しないように隠蔽している場合もあります。

以下は、フルタワーPCとノートPCの2台に導入したときの記録です。

バックアップソフトを入れたFDで起動して、起動ドライブ全体(WindowsXPなど)をバックアップし、必要なときに、もう1枚のFDでPCを起動して自動でリストアし、トラブル前の状態に戻す方法を記録したものです。
当該フリーソフトの入手先

使用したフリーソフトSavePartitionをダウンロードしました。
フランス版と英語版がありますが、英語版を使いました。
起動フロッピーディスクの作成方法

Windows98/95の起動ディスクを2枚作り、そのFDに解凍したsavepart.exe1式を入れます。
1枚は、バックアップ用で、もう1枚がリストア用です。
1枚で使い分ける事も可能ですが今回は2枚作成しました。
ファイルは1番下の方に参考資料として残しました。
2台のハードディスクを内蔵したフルタワーPCの場合 (リストア未了)

DOSは、NTFSでフォーマットされたHDは見えませんので、今回Windows上のバックアップ先のHドライブをFAT32でフォーマットしました。
1台目のHDのCドライブにWindows2000、DドライブにWindowsXP、Eドライブにソフトやデータ領域としてC、D、E全てNTFSでフォーマットしたデュアルブートPCです。
2台目のHDはHドライブとIドライブに分割し、FAT32でフォーマットしました。
XPのあるDドライブがバックアップ元、Hドライブがバックアップ先です。
作成したバックアップFDで起動すると本来のC、D、Eの各ドライブは見えず、ドライブレターが前に進み、Windows上のHドライブがC、IがDと表示されます。
そのため起動FDに保存した設定ファイル(cfg)を作成するときに注意が必要です。
DドライブのWinXPをHドライブへバックアップ中です。

バックアップ後のフルタワーPCのHドライブです。

NEC-VA86J(ノート)の場合 (リストア済)

万一に備えてCドライブ(NTFS)のXPを一時保管するためDドライブ(FAT32)を造りました。
CドライブのWindowsファイル全部を切取るため、CD_ROMで起動できるOS(linux等)※1が必要になりました。
マルチブートが可能な場合は、他のOSから起動できますが、WindowsXP(NTFS)のみインストールされたPCでは、その対策が必要でした。
DOSのFDで起動すると、NTFSのCドライブは見えませんので、本来のCドライブのファイルを切取ったり、削除できません。
Cドライブとして見えているのは本来はDドライブ(FAT32)です。
万一に備えて、Bart PE(WinXP)※2で一時、Cドライブのファイル全部をDドライブに移動しました。

15GBのHDを夫々5GBで3分割し、CドライブはNTFS、DとEはFAT32でフォーマット。
CドライブにWindowsXPproとノートンInternetSecurity、その他Cドライブの方が良いThunderbirdなど若干のアプリをインストールし、その他のソフト若干をDドライブにセットアップしました。
出来上がったバックアップFDを入れてから電源を投入すると自動でバックアップが始まり、40分位で完了しました。PCの能力によってバックアップ時間は変化するようです。
FDを抜き再起動すると、Eドライブには、psdata01.parとpsdata02.parの2つのファイルが圧縮されてバックアップされていました。
次に、Cドライブの中を全て、先に書きました方法でDドライブに移動させてPCを終了しました。
改めて、電源を入れましたが、当然Cドライブは空で起動できませんでした。
今度はリストア用FDを入れて電源を投入すると、自動でリストアが始まり、約半分程度の時間で完了しました。
再度、FDを抜いて、再起動すると、元のWindowsXPが起動し、元通りに使用することが出来、大成功でした。
メーカー製PCのDtoDは全く初期状態のOSですが、save partで作ったバックアップ(DtoD)は慣れ親しんだ設定を含んでいますので、そのメリットは大きいです。
以前、シェアウエアのwashで同じように、起動ドライブのバックアップ&リストアをしていました。DOSのコマンドをタイプしなければなりませんでしたが、今回は自動的に処理されるため大変楽でした。ただ、自動で全てが行われるため、電源を投入後は全て自動処理を続けるか否かの問合せがありませんので注意が必要です。今回作成するFDのautoexec.batを修正すれば、自動起動を回避でき、ファイル名と引数をコマンドして起動できます。
今回導入したDtoDのメッリット

このソフトの特徴は、バックアップ先をFAT32でフォーマットしておくと、バックアップしたときと違う他のHDにリストアできる可能性があることです。勿論事前にバックアップファイルを新しいHDにコピーするなど条件がありますが、フリーソフトであり大変ありがたいソフトです。
尚、バックアップ元(NTFSorFAT32)のパーテーション容量よりも、小さな容量のパーテーションにバックアップできないようです。
条件が整えばHDDの換装が大変楽になります。手持ちのHDDがなく試していませんが、テストしたいと思っています。
尚、バックアップ時と異なるPCやマザーボードにリストアする場合は、チップセットやデバイスドライバー等の違いからドライバーの変更で苦労することが多いでしょう。
設定ファイル

先ず、Windows98か95の起動用フロッピーディスクを作成します。
フロッピードライブのない機種で、ブータブルCDで起動する場合は、その設定が必要になります。
"Partition Saving"からダウンロードしたsavepart.zipを任意のフォルダに解凍します。
"savepart.exe"などをフロッピーにコピーします。Docファイルは入れなくてもかまわない。
メモ帳かエディターで*****.cfgファイルを作成してください。*****部分は適当な名前でよいのですが、ファイル名は英数小文字で8.3形式がベターです。下記のように仮に"spart.cfg"としました。
同様に、エデイターで"autoexec.bat""config.sys"ファイルを作成して、同様にフロッピーに保存します。
参考資料(SavePart.exeFDのファイル)

allocxms.com
ANK16.FNT
ANK19.FNT
ANSI.SYS
antoexec.bat
BILING.SYS
COMMAND.COM
config.sys
drvpart.sys
DRVSPACE.BIN
EMM386.EXE
files.lst
HIMEM.SYS
IO.SYS
JDISP.SYS
JFONT.SYSJKEYB>SYS
JKEYBRD.SYS
KANJI16.FNT
MSCDEX.EXE
MSDOS.SYS 
OAKCDROM.SYS
savepart.exe
spart.cfg
autoexec.bat内容の1例です。
@ECHO OFF MSCDEX.EXE /D:CD001 /L:M  ←フロッピードライブがないPCで、CDから起動する場合に必要になります。L:MのMはMドライブですので適宜修正できます。
SavePart.exe -s -fspart.cfg この上の行を書いて、FDを入れてから電源スイッチを投入すると自動的にバックアップが始まります。
書かずにFDで起動した後、A:\>SavePart.exe -s -f spart.cfg [ENTER]を押すとバックアップが開始します。

2枚目のフロッピーは、上記 -s を -r と変更します。 リストア用のフロッピーになります。
この場合も、SavePart.exe -r -f spart.cfgと書いたフロッピーを入れて電源を投入すると自動的にリストアされます。
万一の危険を考え、この行を書かずにフロッピーで起動後、A:\>SavePart.exe -r -f spart.cfg とタイプして[ENTER]を押すのがベターかも知れません。(^^)

config.sys内容の1例です。
BUFFERS=20
FILES=40
DOS=HIGH,UMB
DEVICE=HIMEM.SYS
DEVICE=EMM386.EXE
DEVICEHIGH=BILING.SYS
DEVICEHIGH=JFONT.SYS /MSG=OFF
DEVICEHIGH=JDISP.SYS /HS=LC
DEVICEHIGH=JKEYB.SYS /106
DEVICEHIGH=ANSI.SYS
DEVICEHIGH=OAKCDROM.SYS /D:CD001
LASTDRIVE=Z

spart.cfg ファイル名も内容も1例です。
mouse=no
lang=en
user_interface=text
disk=0     ←1台目のハードディスクです。2台目は1です。バックアップ元
main_part=1  ←第1パーテーションで、普通はCドライブになります。バックアップ元
def_level=4  ←圧縮レベルです。(低)1〜9(高) 適宜選択します。
file=d:\bkdata\psdata01.par
file=d:\bkdata\psdata02.par
file=d:\bkdata\psdata03.par
file=d:\bkdata\psdata04.par
file=d:\bkdata\psdata05.par
file=d:\bkdata\psdata06.par
file=d:\bkdata\psdata07.par
file=d:\bkdata\psdata08.par
file=d:\bkdata\psdata09.par
file=d:\bkdata\psdata10.par
file=d:\bkdata\psdata11.par
file=d:\bkdata\psdata12.par
file=d:\bkdata\psdata13.par
file=d:\bkdata\psdata14.par
file=d:\bkdata\psdata15.par
file=d:\bkdata\psdata16.par
file=d:\bkdata\psdata17.par
file=d:\bkdata\psdata18.par
file=d:\bkdata\psdata19.par
file=d:\bkdata\psdata20.par
max_size=680 ←上のpsdata**.par ファイルの上限です。680MB<
filesystem=ntfs ←fat32かntfsに指定すると、別のハードディスクにリストアできる可能性があります。
quit=nobadsector

d:はバックアップ先ドライブ(WindowXPで見るとEドライブ?です) \bkdataは名前は任意ですが事前にバックアップ先ドライブに、必す作成するフォルダです。
psdata01.parは連番で任意の名前で作成します。多すぎても構いません。
全ての作業が完了し、パソコンの起動時に、バックアップドライブを隠したい場合は、MBM(Multiple Boot Manager)を参考にしました。
複数のOSがインストールされている場合、パソコンの起動時にメニューで起動するOSを選択するシステム制御プログラムのブートマネージャがあります。MBMはそれのフリーウェア版で、市販のパーテーション管理ツールに付属するブートマネージャなどと同じものです。
MBMのインストール完了画面です

※1 CDブートできるLINUXでKNOPPIXなど、いろいろあります。
※2 緊急時に役立つCDブートできるWindowsXPです。http://pcweb.mycom.co.jp/special/2003/winpe/をご覧下さい。
外付 USB HDD にバックアップ&リストア
前回は、VA86JのHDD(20GB)を3分割して、起動ドライブのCをEドライブにバックアップしましたが、ノートPCには通常HDDは1個しか内蔵されていませんので、万一、HDDが物理的に壊れた場合、果たしてEドライブからリストアできるのか一抹の不安がありました。
そこで今回は、VA75Jに手持ちのUSBでHDD(NV-HD352U)を外付して、同じようにバックアップ、リストアできるかトライしました。
このUSB外付HDDは、フロッピーのDOSで起動して認識されますので、ノートPCのCドライブをバックアップできるはずです。
ただ、DOSで使用するとUSBは1.1のみしか使えません。バックアップに時間を要しましたが、結果は上々でした。
06.4.18
このページは、フリーソフトを使ってOSのバックアップ、リストアをするために導入した個人の記録です。
このページを参考にされた結果が、如何なる場合も責任は負えません。
06.02.15

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