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サスペンス・ハードボイルド小説の書評 |
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山田正紀 (やまだ まさき) |
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(プロフィール) 1950年愛知県生まれ。明治大学政経学部卒。 1974年、「神狩り」でデビュー、第6回星雲賞受賞。 その他、第9、11、26回星雲賞、第4回角川小説賞、第3回日本SF大賞、第55回日本推理作家協会賞、第2回本格ミステリ大賞を受賞。 |
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サイコトパスおススメ度:(5点満点)![]() ![]() 本体価格:1,700円 発行所 :光文社 発行日 :2003年12月 形態 :単行本・351ページ ジャンル:サスペンス・ハードボイルド 目次 プロローグ 第一章 頭狩り 第二章 私、目、愛 第三章 ベラスケス・エンジン 第四章 鏡は横にひび割れて 第五章 おれはブレーキ、おまえはアクセル 第六章 魔術 第七章 鏡の私はすべて幻 第八章 鏡と殺人者は二人組 第九章 多分、世界は壊れてもう直らない 第十章 鏡の国の殺人者 |
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![]() 拘置所に収監中の男から、女流ミステリー作家に奇妙な依頼があった。 自分はバラバラ死体にされてしまい、自分の腕や足、頭を探してほしい、という。 話のキーワードは、「おれはブレーキ、おまえはアクセル、おれが表で、おまえが裏で、おまえが左で、おれが右、おれとおまえは二人で一人、一人で二人、」という歌詞。 ![]() 小説と現実の話が絡み合いながら同時進行するという点が新鮮である。 ただ一回読んだだけでは話がよくわからなかった。 ただ話の背景にも「混乱」がキーワードとして隠されており、著者はあえてそのような書き方をしているのかもしれない。 純粋なミステリーとして楽しむ分には物足りなさが残るが、ミステリーとサイコサスペンスとSFが混ざり合った新しいジャンルの話である。 好き嫌いが分かれる作品かもしれない。 私としてはどちらかというと好きな作品に入るのかなと思う。 一種独特の価値観をかもし出す著者の他の作品をまた読んでみたいと思う。 |
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(書評作成:2004年2月21日) | |||
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松本賢吾 (まつもと けんご) |
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(プロフィール) 1940年、千葉県生まれ。警察官、屋台、警備員、墓石職人など十数種の職業遍歴を経て、'96年「墓碑銘に接吻を」でデビュー。 |
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永遠の復讐おススメ度:(5点満点)![]() ![]() ![]() 本体価格:1,900円+税 発行所 :双葉社 発行日 :2002年1月20日 形態 :単行本・304ページ ジャンル:サスペンス・ハードボイルド |
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![]() ある事件に巻き込まれて警察を追われ、墓掘りをしながらもぐりの探偵をする主人公の原島恭介。 そんな彼の元に「殺された夫が誰なのか調べてほしい」という奇妙な依頼が舞い込む。 依頼者の永井明美の内縁の夫が殺人事件に巻き込まれて殺されたが、夫は彼女と過ごした5年間ずっと偽名を使っていた。 彼女とともに夫の謎の解明にあたる原島であったが、調査の中で第二、第三の殺人事件が起こる。 ![]() 主人公の設定はまさに二時間サスペンスドラマさながらの奇天烈なものである。 墓掘り探偵という設定であるが、この小説ではその職業設定が活かしきれていないのが残念である。 話自体は一つの事件の謎を貴店として、第二、第三の事件が連続的に起こり、それらの事件ははじめの事件と関連性がある、という典型的な推理小説である。 話のテンポがよくて、どんどん読み進んでいける展開は好ましい。 この本を元に二時間サスペンスドラマを作ったら面白いだろうと思う。 主人公の設定が活かしきれていない点と1,900円と少々お高い点が減点材料。 |
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(書評作成:2005年4月30日) | |||
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山田悠介 (やまだ ゆうすけ) |
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(プロフィール) 1981年東京都生まれ。2001年のデビュー作『リアル鬼ごっこ』が20万部を超えるベストセラーとなる。 |
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リアル鬼ごっこおススメ度:(5点満点)![]() ![]() 本体価格:533円+税 発行所 :幻冬社 発行日 :2004年4月10日 形態 :文庫・310ページ ジャンル:サスペンス・ハードボイルド、映画化・ドラマ化された小説 目次 プロローグ 一つの提案 十四年の月日 開会式 鬼ごっこ始動 追いかけっこ 十四年目の真実 ダブル砂糖 荒れ狂う王国 悲惨な逃亡劇 再開 互いの過去 生まれ故郷 あの時の映像 クリスマスの最終日 ラスト鬼ごっこ 閉会式での願い事 |
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![]() 西暦3000年のとある国において、”佐藤”姓を持った国王は、その国内に500万人もの佐藤姓がいることに対し、憤りを感じていた。 そして国王は鬼ごっこにより佐藤姓を持つものを大量虐殺することを決定した。 幼い頃に妹と生き別れになった佐藤翼は、鬼ごっこをかいくぐりながら妹を探す旅に出た。 ![]() 鬼ごっこにより佐藤姓を減らしていくという荒唐無稽な設定は非常に面白いと思った。 ただし、本作がデビュー作ということもあって所どころに幼稚な点が見られた。 まずは話のはじめからエンディングが大体想像できたが、そのとおりの結末であり一捻りがなかったこと、またいくつもの話の伏線を持たせようとしていたがいずれもが中途半端な話のふくらみしかなかったこと、などは実に残念であった。 |
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(書評作成:2012年12月28日) | |||
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古澤 健 (ふるさわ けん) |
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ドッペルゲンガーおススメ度:(5点満点)![]() ![]() ![]() ![]() 本体価格:590円+税 発行所 :竹書房 発行日 :2003年9月27日 形態 :文庫・277ページ ジャンル:サスペンス・ハードボイルド、映画化された小説 |
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![]() エリート研究者・早崎は人工人体の開発を行っているが、なかなか成果が出ず、スランプ気味であった。 そんな彼の前に、ある日突然“分身/ドッペルゲンガー”が現れた。 人工人体の開発のため早崎は、次第に彼(ドッペルゲンガー)の暴力的な行動力を利用するようになる。 ![]() 本書のはじめの数ページには映画「ドッペルゲンガー」の映像の写真が掲載されている。 その写真から本書の内容はサスペンスあるいはアクションものかと思った。 が、しかし本書の内容は著者があとがきで書いているようにコメディーそのものである。 ドッペルゲンガーは自分自身の姿を自分で見てしまう幻覚の一種であるが、本書では幻覚が実際の肉体を持ち、更にはその肉体が死んだりもする。 つまりドッペルゲンガーの定義からは少し外れてしまっている。 またドッペルゲンガーも本体もおのおの一人称で書かれているため、読み進めていくうちに少々混乱してしまう(それも本書の狙いの一つであるが)。 本体とドッペルゲンガーを区別しながら読み進めることがポイントである。 |
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(書評作成:2007年9月8日) | |||
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