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環境関連の本の書評 |
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丹下博文 (たんげ ひろふみ) |
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(プロフィール) 愛知学院大学経営学部・同大学大学院経営学研究科教授。 |
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環境基礎読本おススメ度:(5点満点)![]() ![]() ![]() ![]() 本体価格:1,000円 発行所 :財務省印刷局 発行日 :2003年3月 形態 :単行本・135ページ ジャンル:環境 目次 第1章 「環境」を読み解くキーワード 第2章 「環境」なぜなぜ質問コーナー 第3章 「環境」なるほど解説コーナー |
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![]() 環境問題について学びたい人向けの学習書。 第1章では環境に関する用語(たとえば、エコロジー、京都議定書、環境アセスメントなど)が1ページで簡単に解説されている。 第2章では環境問題について質疑応答形式で解説している(たとえば、ヒートアイランド現象はなぜ発生するの?)。 第3章では「環境」についてさらに理解を深めるよう解説している。 いずれのページにもイラストがあり読みやすい構成となっている。 ![]() 現在は環境問題について新聞やニュースでは流れることがないくらい、環境に関して関心を持たざるを得なくなっている。 本書は環境問題について学習するための入門書として適していると思われる。 筆者が前書きのところで初学者でも複雑な環境問題を理解できるよう配慮したと書いているが、その通り非常に読みやすい構成、文書になっている。 おおむね内容に関しては理解できたが、環境破壊を行っていると悪名高い「愛知万博」について触れてはいるものの一切批判していないのは残念であった(発行所が財務省ということもあり国の政策に関して批判できなかったためか?)。 |
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(書評作成:2003年12月28日) | ||
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加藤三郎 (かとう さぶろう) |
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(プロフィール) 1939年東京生まれ。東京大学工学系大学院修士課程終了。 厚生省、環境庁を経て、現在NPO法人「環境文明21」代表理事、環境文明研究所代表取締役・所長。 循環社会推進国民会議事務局長。日本環境土木工業会顧問。 早稲田大学環境総合研究センター顧問。東京農業大学客員教授。 |
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環境力 日本再生の分かれ道おススメ度:(5点満点)![]() ![]() 本体価格:1,300円 発行所 :ごま書房 発行日 :2003年12月 形態 :単行本・277ページ ジャンル:環境 目次 プロローグ 会社を、国を強くしたいなら「環境」に強くなれ 第1話 「環境」こそは日本が世界をリードできる分野 第2話 元気印の企業は、環境でも優等生 第3話 経済のグリーン化は未来への投資 第4話 日本が目指す道は、もはや「成長」ではない 第5話 日本再生のためのマトリックス 第6話 「持続可能」を軸に、憲法も政治も変えよう 第7話 官僚や政治家任せが停滞の原因 第8話 イギリスの「低炭素経済」政策に学ぼう 第9話 持続可能な社会作りのための情報・教育 第10話 NPOは、日本再生のコーディネーター エピローグ あなたも日本を変えられる |
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![]() 経済、政治、行政、人の生活のあらゆる面で曲がり角に来ている日本を立て直すためには、二十世紀型の経済成長を追い求めるのではなく、環境と人間生活と経済を調和させる持続可能な社会を追及させる必要がある、というのが著者の考えである。 またそれを実現するための社会システムについて述べている。 ![]() 今の政治、行政(国の考え方)、経済(会社の考え方)はそろそろ見直すべき時期になってきており、また見直さないと大変なことになるということを実感した。 また日本はここのところ元気がないが、こと環境関係については世界に冠たる技術を持っているとのことであり、勇気付けられた。 優良企業と呼ばれる会社は未来を見据えてしっかりと環境対策を行っているが、残念ながら私が勤務している会社は著者が言うところの不良企業のようである(環境よりも事業性やコストのほうが最優先)。 第1話から第6話までは非常に共感できたが、それ以後は、政治家・官僚批判など政治的な話に終始し、環境の話から大きくずれてしまったのは残念である。 タイトルを見て環境の本だと思って買った人は大いに失望するであろう。 もっとわれわれ一般人が今後日常的にやらなければならないことについて具体的に書かれていればよかったのにと思った。 筆者は一応われわれに対する提案を行っているが、それも選挙行こうだの、NPOに協力しましょうだの、結局環境とは直接的に結びつかないことであり、残念である。 |
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(書評作成:2004年2月26日) | ||
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伊藤正直 (いとう まさなお) |
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(プロフィール) 東京大学大学院経済学研究科教授、経済学博士。 |
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世界地図で読む環境破壊と再生おススメ度:(5点満点)![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 本体価格:1,200円+税 発行所 :旬報社 発行日 :2004年11月10日 形態 :単行本・307ページ ジャンル:環境 目次 1.グローバル化と環境破壊 人口増加と環境、地球温暖化、異常気象と自然災害、 環境国際会議、森林破壊 水資源と安全な水、生物多様性、漁業資源、環境格差 2.環境問題の現状と産業経済 都市化と都市公害、農業と農村、エネルギー、交通システム リサイクル、有害廃棄物、酸性雨と砂漠化、アメニティ保全 3.環境の再生を目指して 環境政策、環境問題への企業の取り組み、エコビジネス、 環境NGO、有機農業、循環型経済の構築 |
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![]() 世界地図を用いて、環境に関わる様々なデータを示し、それについて解説している。 第一部では経済活動のグローバル化にともない新たに発生してきた環境問題について解説している。 第二部では第一部の内容をさらに詳細に解説している。 第三部では、環境の再生に対する様々な団体の取り組み内容とその現状のレベルについて解説している。 ![]() 題名の通り世界地図を用いて環境問題について解説している。 一つの話題について世界地図見開き2ページと、それに対する解説2ページで構成されており、読みやすくさらに理解しやすい。 最近のデータが非常によくまとめられている。 現状どのような環境問題があるのか、その深刻さはどの程度であるのか、環境再生のためにどのような活動がなされているのか、また我々の日常生活でどのような活動をしていかなければならないのか、について考えさせられた。 |
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(書評作成:2004年2月26日) | ||
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広瀬立成 (ひろせ たちしげ) |
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(プロフィール) 1967年東京工業大学大学院博士課程修了。 東京大学原子核研究所、ハイデルベルグ大学研究所、東京都立大学教授を経て東京都立大学名誉教授。 早稲田大学理工学総合研究センター教授。理学博士。 |
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図解雑学 地球環境の物理学おススメ度:(5点満点)![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 本体価格:1,430円+税 発行所 :ナツメ社 発行日 :2007年8月9日 形態 :単行本・207ページ ジャンル:環境 目次 第1章 地球環境を考えよう 第2章 熱力学の歴史と保存則 第3章 エントロピーは増大する 第4章 自然界とエントロピー 第5章 生命の持続性とゴミ問題 |
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![]() 現在の地球環境の問題(地球温暖化やごみの問題など)に対して、熱力学第一法則や第二法則などの物理学の側面から考察している。難しいそうな内容であるが、イラストを用いながらわかりやすく解説されている。 ![]() 地球環境問題を取り上げた本はたくさんあるが、物理学の視点から理論的に解説している点が面白い。 最終的な結論は、大量生産、大量消費、大量廃棄という現状のライフサイクルを見直しましょうという一般的な考えに帰するが、なぜそうしないといけないのかということが物理学を用いられておりなんとなく説得力がある。 熱力学第一法則や第二法則、エネルギー保存則、エントロピー増大の法則などのちょっと難しい言葉が出てくるが、非常にわかりやすく解説されているので物理に対してちょっと拒絶反応を持っている人でも問題なく読めると思う。 |
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(書評作成:2007年9月29日) | ||
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武田邦彦 (たけだ くにひこ) |
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(プロフィール) 1943年東京都生まれ。東京大学教養学部卒業。工学博士。専攻は資源材料工学。 名古屋大学大学院教授を経て、中部大学総合工学研究所教授(副所長)。多摩美術大学非常勤講師を兼任。 日本工学アカデミー理事。内閣府原子力安全委員会専門委員。文部科学省科学技術審議会専門委員。 |
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偽善エコロジーおススメ度:(5点満点)![]() ![]() ![]() 本体価格:740円+税 発行所 :幻冬舎新書 発行日 :2008年5月30日 形態 :新書・207ページ ジャンル:環境 目次 第1章 エコな暮らしは本当にエコか 第2章 こんな環境は危険?安全? 第3章 このリサイクルは地球に優しい? 第4章 本当に「環境にいい生活」とは何か |
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![]() いわゆる「地球に優しい生活」は、じつは消費者にとって無駄でしかない。現在の環境対策として行われている様々な対策について、それが本当に環境に対してやさしいのか?という視点で解説している。 ![]() 現行のエコ対策はエコロジーの視点とエコロジーの視点の両者が混じっており、どちらかというと環境にやさしいという視点より企業活動支援の視点に重要度が置かれることが多い。 現状のエコ対策は本当に環境にやさしい(というよりも人に優しい)のか?という視点で疑問を投げかけるという点では、本書は一読の価値はあると思う。 ただし本書の書かれている内容もすべてが正しいかというと、おそらくは正しくない部分も多数含まれているであろう。 重要なのはわれわれ一人ひとりが環境問題に対して強く関心を持ち、複数の本を読んでそれらをよく吟味し、決してひとつの主張だけを鵜呑みにしないことであろう。 そのきっかけとしては本書は役立つと思う。 |
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(書評作成:2010年8月29日) | ||
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