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子育て・教育関連の本の書評

 

岸本裕史 (きしもと ひろし)

 
(プロフィール)
1930年生まれ。神戸市の小学校教師を40年勤め、1990年退職。
「学力の基礎を鍛え落ちこぼれをなくす研究会(落ち研)」の代表委員。
 
  
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どの子も伸びる算数力

どの子も伸びる算数力

おススメ度:(5点満点)

本体価格:1,400円
発行所  :小学館
発行日  :2003年8月
形態   :単行本・221ページ

ジャンル:子育て・教育

目次
序章 台形の求積ができなくなる子供たち
第一章 算数が得意な子を育てるには・・・・・・
第二章 誰でも算数が好きになる勉強を始めよう
第三章 私の学級日誌
 内容
 「100ます計算」の生みの親である著者が、子供の算数嫌いをなくしたいという思いで書いた本である。 著者は算数嫌いをなくすためには必要最低限の計算力を身につける必要があると述べている。本書では、「足し算」、「引き算」、「割り算」、「掛け算」、「文章問題」について家庭でできる教育方法について記載されている。

 感想
 著者も本書の中で述べているが、今のゆとり教育はかなり問題があると思う(本書では台形の面積の公式(いまは学校で教えないらしい)を引き合いにゆとり教育の問題点に述べている)。
 この本では実際の計算式を元に段階的に学力を身につけさせる方法、それを教える方法が書かれている。 どれもが簡単に実行可能なものであり、試してみたいと思った。 子供に算数を教えたいけどどのように教えたらいいんだろ、って考えている小学生の子供を持つ方におすすめしたい。
(書評作成:2003年11月23日)
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伊藤 明 (いとう あきら)

河北隆子 (かわきた たかこ)

 
(プロフィール)
(前者)人材育成コンサルタント、コーチングプロジェクトCSC代表
(後者)心理学者、執筆や講演・セミナーで活躍中。
 
  
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「聞く技術」が子供を伸ばす

「聞く技術」が子供を伸ばす

おススメ度:(5点満点)

本体価格:1,200円
発行所  :PHP研究所
発行日  :2003年7月
形態   :単行本・195ページ

ジャンル:子育て・教育

目次
第1章 やる気を育てる「聞く技術」
第2章 子供を癒し、心を育てる「聞く技術」
第3章 明るさを育てる「聞く技術」
第4章 力強さ・自信を育てる「聞く技術」
第5章 学ぶ力を育てる「聞く技術」
第6章 思いやりを育てる「聞く技術」
第7章 独創力を育てる「聞く技術」
 内容
 子供との会話の中に「コーチング・説得・カウンセリング」の考えを取り入れ、子供のやる気、明るさ、学ぶ力、思いやりなどを育て方について解説している。 子供の能力を高めるために、親の「聞く技術」の必要性を説いている。 日常のあらゆるシチュエーションにおける会話例を題材にして、こんな受け答えはだめというNGダイアログと、こういう風に受け答えすればいいというOKダイアログの両方を対比して記述してある。

 感想
 日常に起こりうる会話例を題材にしているので読みやすく、また状況が把握しやすい。 普段の子育てにおいてなかなか子供の言うことが聞けていない自分がいることに気がつかされた。 また如何にNGダイアログに記述されている受け答えをしているかということも。 この本に書かれている受け答えがすべてできるとは限らないが少しでも実践したコミュニケーションをはかることができれば、最近問題となっている「キレル子供」や「子供の虐待」なども起きないだろうなと思った。
 なお本書は『「聞く技術」が人を動かす』というコーチングに関するビジネス書の後編にあたり、この本の子供を部下に置き換えて考えれば、部下の指導やコミュニケーションをはかる上で役立つと思われる。
(書評作成:2004年1月20日)
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増田晶文 (ますだ まさふみ)

 
(プロフィール)
1960年、大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。
広告制作プロダクション勤務を経て、ノンフィクション作家に。
 
  
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大学は学生に何ができるか

大学は学生に何ができるか

おススメ度:(5点満点)

本体価格:1,500円
発行所  :プレジデント社
発行日  :2003年12月
形態   :単行本・214ページ

ジャンル:子育て・教育

目次
序章 日本には“学生が元気の出る大学”はないのか!
第1章 「偏差値」以外の「モノサシ」を探せ
第2章 「互いに心を開くことのできる」空間が教育機関に欲しい
第3章 できたら褒める!!できなければ励ます!
あとがき 「人を元気にさせる教育空間」を取材して
 内容
 著者の「受験や偏差値」体験を引き合いに出して、偏差値至上主義の教育現場に警鐘を鳴らしている。 それと同時に、金沢工業大学における夢考房や工学基礎教育センターなどの独自の教育制度について紹介している。

 感想
 本書で著者が言いたいことは、偏差値至上主義の弊害と、金沢工業大学を引き合いに出したユニークな教育手法への礼賛である。 ただ読んでいて気に食わなかったのは、著者は自分が偏差値教育の犠牲者であり、学生生活が全く楽しくなかったということを繰り返し述べている点である。
 確かに本書では偏差値の弊害はひとつのテーマであるけれども、いかにも自分は犠牲者であったという立場をとっている点にはいい加減うんざりである。 せっかくいいタイトルで書いているんだから、自分の不幸話は少しにとどめておいて、金沢工業大学の話をもっと入れたり、また他の大学のユニークな教育手法を紹介するような構成にすればよかったのに、と思う。
(書評作成:2005年7月27日)
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杉田久信 (すぎた きゅうしん)

 
(プロフィール)
富山市立五福小学校校長。
 
  
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基礎学力はこうしてつける

基礎学力はこうしてつける

おススメ度:(5点満点)

本体価格:1,300円
発行所  :フォーラム・A
発行日  :2003年9月
形態   :単行本・254ページ

ジャンル:子育て・教育

目次
序章 「基礎的な学習の時間」の実施で子どもたちの基礎学力と集中力が飛躍的に伸びた
第1章 「基礎学力を身につけさせることは小学校の最大の責任である」
第2章 本当に子どもを伸ばすのは、この指導方針だ
第3章 「基礎的な学習の時間」を特設し、学校ぐるみで学力の基礎を鍛える
第4章 誰でもできる「基礎的な学習の時間」の指導マニュアル
第5章 効果があった「基礎的な学習の時間」の実践例
第6章 教科書とノートを大切にして「できる」「わかる」授業をつくる
第7章 家庭でできること
第8章 清掃指導を中心にした本校の心の教育
 内容
 著者が校長を勤める富山市立五福小学校で実践している基礎学力向上の取り組み内容について解説している。 昨今のゆとり教育の弊害による学力低下の問題に対し、読み・書き・計算の反復学習による基礎学力向上を目指している。 具体的な教育方法としては「音読(暗唱)」と「100マス計算」を用いている。

 感想
 本書や「どの子も伸びる算数力」を読んでまず感じたのは、現在の学習指導要領によるゆとり教育(学習量の削減)はやはり百害あって一利なしの大失策であり、このままだと本当にやばいな、ということである。 また現在の教育現場では「わかる」が「できる」よりも優先されているが、著者が言うようにまず「できる」という基礎を優先しないことには本当の意味で「わかる(理解する)」ということは不可能であると感じた。 このような考えを持つ教育者がどんどん増えていってもらいたいということ、また著者のような考え方に学習指導要領も改めていってもらいたい、と切に願う。
 本書は実際の教育実践例や教育マニュアルなど教育者向けの内容が多いため、教育者以外の人が読んでも実践できる内容はほとんどない。 しかし教育方法の理解を深めたり学校とのコミュニケーションをはかる上で、小学生の子どもを持つ人にとっては読んで損はない本だと思う。
(書評作成:2004年1月25日)
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堀田 力 (ほった つとむ)

 
(プロフィール)
1934年、京都府生まれ。
1958年京都大学法学部卒業。
1961年検事任官。1976年から東京地検特捜部検事(ロッキード事件担当)。1991年、法務大臣官房長を最後に退官。同年弁護士登録。
さわやか法律事務所及びさわやか福祉推進センター(現・さわやか福祉財団)開設。
 
  
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「人間力」の育て方

「人間力」の育て方

おススメ度:(5点満点)

本体価格:680円+税
発行所  :集英社
発行日  :2007年11月21日
形態   :新書・189ページ

ジャンル:子育て・教育

目次
第1章 子どもをゆがめる教育
第2章 人間力の育て方
第3章 対談・子どもを伸ばす教育1
第4章 教育再生の方向
第5章 対談・子どもを伸ばす教育2
 内容
 子供の「人間力」形成という視点から、日本の教育制度の問題点やあるべき姿について解説している。 また、イギリス、フィンランドそれぞれの教育に詳しい現場の教師との、示唆に富む特別対談二編も収録している。

 感想
 本書ではあくまでも過去の詰め込み教育への反省から、一貫して「ゆとり教育」を推進する立場で話を進めている。 ただゆとり教育が果たして日本にとってよかったのかというと、授業時間短縮の悪影響ばかりが出てしまったと思う。
 著者はゆとり教育推進の立場を崩してはいないが、やはりゆとり教育の功罪をきちんと検証・考察したうえで議論を展開すべきと思う。
 詰め込み教育は否定されるべきで、総合教育は推進されるべきという考えでは著者と一致するが、やはり学習時間を削減してしまったがために学習が薄っぺらいものとなり、日本の国際競争力が低下してしまった現状は反省すべきである。本書ではそれらを踏まえた議論を展開すべきであったと思う。
(書評作成:2010年10月3日)
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