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筒井康隆さんの本の書評 |
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筒井康隆 (つつい やすたか) |
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(プロフィール) 1934年大阪生まれ。同志社大学文学部卒業。 主な作品に『大いなる助走』『虚人たち』(泉鏡花文学賞)『虚航船団』『夢の木坂分岐点』(谷崎潤一郎賞) 『朝のガスパール』(日本SF大賞)『文学部唯野教授』「ヨッパ谷への降下」(川端康成文学賞)などがある。 近年は、映画、演劇、テレビドラマなどにも出演、役者としても活躍中である。 |
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時をかける少女 富豪刑事 | ||
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時をかける少女おススメ度:(5点満点)![]() ![]() ![]() ![]() 本体価格:300円 発行所 :角川文庫 発行日 :1976年2月28日 形態 :文庫・226ページ ジャンル:SF、ドラマ化・映画化された小説 目次 時をかける少女 悪夢の真相 果てしなき多元宇宙 |
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![]() 少年少女を主人公にした3つの短篇が収められたジュブナイル小説集。 時をかける少女 主人公の芳山和子は放課後の理科室でラベンダーの香りのする白い気体をかいでしまい、気を失う。 その後、彼女の周りで時間と記憶をめぐる奇妙な事件が次々に起こり始める。 悪夢の真相 般若の面、高所、長い橋に異常な恐怖感を覚える女子中学生が、その恐怖の源泉について調査する。 果てしなき多元宇宙 ふとした事故から、今住む世界とほんの少しだけ違う世界(多元宇宙)の自分と入れ替わってしまった女子高生の悲劇を描く。 ![]() いずれの話も50〜100ページで完結する話であり、一気に読みきってしまう。 初版は1976年とかなり古いが、全く古さを感じさせない内容である。 SFの形態をとっているが、いずれも思春期の少女の多感な感情をうまく表現した青春モノの読み物であり、うまくSFがミックスされているという感じである。 「時をかける少女」は言わずもがな原田知世主演で映画化された原作である。 よく映画と原作はかけ離れたところが多く、原作を読んだ後に映像を見ると、誇張や省略の多さに閉口してしまうことが多い。 しかし本作品で言うと、映画は原作のよさを殺すことなく、短篇の原作では描ききれなかった物語の背景までうまく表現されている。 さすがは大林宣彦監督である。 |
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(書評作成:2006年10月21日) | ||
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富豪刑事おススメ度:(5点満点)![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 本体価格:438円+税 発行所 :新潮文庫 発行日 :1978年1月10日 形態 :文庫・261ページ ジャンル:ミステリー小説、ドラマ化された小説 目次 富豪刑事の囮 密室の富豪刑事 富豪刑事のスティング ホテルの富豪刑事 |
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![]() キャデラックを乗り回し、1本8500円するハバナの葉巻を吸う”富豪刑事”こと神戸大助が、有り余るお金をつぎ込んで奇想天外な捜査により事件を解決する。 ![]() ドラマでは主人公は女性(深田恭子)に置き換えられていたが、本作では男性。 ただ面白さから言うと主人公は女性のほうが奇想天外な感じがしてより面白いと思う。 絶対にありえない方法で事件を解決していくが、そこに仕掛けられているトリックは実に巧妙に仕組まれていてミステリーとしても十分に楽しめる。 また本作では作者の遊び心が随所にちりばめられており、そこを探して読むのも面白いと思う。 |
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(書評作成:2007年10月30日) | ||
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