My Little Library
 

佐々淳行さんの本の書評

 

佐々淳行 (さっさ あつゆき)

 
(プロフィール)
警察庁、警視庁、初代内閣安全保障室長を経て文筆、公演、テレビ出演に活躍中。

佐々淳行さんのホームページへ
危機管理日記というコーナーでは、最近の事件に対する佐々氏の見解が読めます。
http://www.sassaoffice.com/
 
謎の独裁者・金正日  連合赤軍「あさま山荘」事件
 
  
著者から検索  書名から検索  ジャンルから検索  トップページ 
 
謎の独裁者・金正日

謎の独裁者・金正日 テポドン・諜報・テロ・拉致

おススメ度:(5点満点)

本体価格:552円
発行所  :文藝春秋
発行日  :1999年2月
形態   :文庫・370ページ

ジャンル:社会

目次
第一部 北朝鮮編
 第一話 不気味な独裁者・金正日、 第二話 深夜の諜報無線
 第三話 金日成閣下の無線機、 第四話 青瓦台武装ゲリラ事件
 第五話 文世光事件の謎、 第六話 ラングーン爆弾テロ事件
 第七話 マインドコントロールされた金賢姫、 第八話 許せない邦人拉致事件
 第九話 八月は魔物の住む月
第二部 KGB編
 第十話 落ちた偶像・KGB、 第十一話 「剣」と「盾」のKGB
 第十二話 スパイ・キャッチャーの悲哀、 第十三話 トラになったKGB
 第十四話 "ミコヤン少将"の8ミリカメラ 第十五話 リンゴの小枝と鶏の骨
第三部 余話
 第十六話 シュタージ(東独秘密警察)の悲劇、 第十七話 一級建築士田中角栄閣下
 第十八話 ネグシ・ハグシ国大使の犯罪、 第十九話 お粗末な二件のハイジャック事件
 第二十話 歴代韓国大統領の悲劇、 終話 金大中事件の回想
 内容
 スパイや諸外国の活動家から日本を守る「外事警察」を長年指揮してきた著者の活動についてまとめた本。 本書の中では「北朝鮮」、「ソ連のKGB」、「中国や韓国」に関する活動を紹介している。

 感想
 本書を読んで、北朝鮮の異常、特殊な事情とあわせて世界の中で唯一といっていいスパイ対策の法律を持たない日本の異常さが分かった。 日本では外国のスパイを捕まえても裁く法律がないために決まって懲役1年・執行猶予3年という判決になるのだとか。 諸外国ではスパイは死刑にも処せられる厳罰であるとのことである。 このために北朝鮮や旧ソ連からどんどん日本にスパイが入ってきたのだとか。 平和ボケしている日本は世界の中から見ると特殊であり、異常な国であるということがよく分かった。 日本の保安体制を維持するため、北朝鮮をはじめとする諸外国からなめられないため、さらには地道な活動で苦労している「外事警察」の方々の苦労に報いるためにスパイに対して断固とした態度で望める法体制の確立を望む。
(書評作成:2004年1月12日)
トップ > 書名別検索(な行)
トップ > 作者別検索
トップ > ジャンル別検索(社会)
 
  
著者から検索  書名から検索  ジャンルから検索  トップページ 
 
連合赤軍「あさま山荘」事件

連合赤軍「あさま山荘」事件

おススメ度:(5点満点)

本体価格:514円
発行所  :文藝春秋
発行日  :1999年6月
形態   :文庫・349ページ

ジャンル:社会

目次
プロローグ
第一章 出陣     第二章 苦杯
第三章 爆弾     第四章 戦略
第五章 偵察     第六章 死闘
第七章 凱旋     エピローグ
 内容
 著者が警備幕僚長として解決にあたった、戦後警察史上最悪の事件である連合赤軍「あさま山荘」事件について、事件の発生から解決するまでの一部始終を克明に示したノンフィクションである。

 感想
 あさま山荘事件といえば、史上最高のテレビの視聴率を記録したということと、鉄球で家を壊す場面しか知らなかった自分にとっては、この本に書かれている内容は衝撃的であった。 現場の警察官の人たちの苦労、犯人たちの非道さ、「踊る大走査線」を地でいく苦労が多い現場と的外れな指示を出すだけのキャリア組の確執など、事細かに書かれている。
 危機管理を実践していくためには、やはり過去の大事件である「あさま山荘」事件を風化させてはならないし、さらに尊い命を犠牲にすることとなった内田警視長と高見警視正の名前をいつまでも風化させずに語り継いでいかなければならないと思う。
(書評作成:2004年2月7日)
トップ > 書名別検索(ら行)
トップ > 作者別検索
トップ > ジャンル別検索(社会)
 
 

Copyright(c) 2015 My Little Library. All Rights Reserved.