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小和田哲男さんの本の書評

 

小和田哲男 (おわだ てつお)

 
(プロフィール)
1944年、静岡県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。
静岡大学教授。専攻は日本中世史。文学博士。
 
日本の歴史が分かる本
【古代〜南北朝時代】篇  【室町・戦国〜江戸時代】篇  【幕末・維新〜現代】篇
 
  
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日本の歴史がわかる本【古代〜南北朝時代】篇

日本の歴史がわかる本 【古代〜南北朝時代】篇

おススメ度:(5点満点)

本体価格:533円
発行所  :三笠書房
発行日  :2003年3月10日
形態   :文庫・269ページ

ジャンル:歴史

目次
1章 縄文時代から弥生時代へ―権力者の誕生、稲作と鉄器の伝来
2章 卑弥呼の時代―「邪馬台国」の盛衰
3章 古墳の時代―大和王権樹立、そして「磐井の乱」へ
4章 飛鳥時代―「女帝の世紀」から大化の改新へ
5章 奈良時代から平安時代へ―藤原氏全盛の時代
6章 鎌倉時代―武士の誕生と鎌倉幕府の盛衰
7章 室町幕府と南北朝時代―なぜ南北朝の内乱が生まれたのか?
 内容
 古代から南北朝時代までの日本の歴史について、学校の教科書に載っていない多くの学者の大胆な仮説、および最新の学説を紹介するとともに、それらに対して著者独自の考察について解説している。

 感想
 大学の先生が書いた本だけあって、仮説・検証・考察にみっちりとなされており、これまで知らなかった歴史的な事実も十分納得して受け入れることができた。 学校の授業や教科書では主に歴史的な事実を学ぶだけでその背景にあるものはなかなか学べないが、本書では主にその背景に着目しているため、これまで知っていた事柄も新鮮な目で見ることができた。 非常にためになる本である。 一部紹介すると、鎌倉幕府成立は1192年で、「イイクニ作ろう鎌倉幕府」と覚えているが、学説では1180、1183、1185年の3つが考えられているなど。
(書評作成:2003年11月22日)
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日本の歴史がわかる本【室町・戦国〜江戸時代】篇

日本の歴史がわかる本 【室町・戦国〜江戸時代】篇

おススメ度:(5点満点)

本体価格:533円
発行所  :三笠書房
発行日  :2003年3月10日
形態   :文庫・270ページ

ジャンル:歴史

目次
1章 もう一つの室町時代―近代のルーツがここにある
2章 明帝国・高麗王国・李氏朝鮮からの衝撃波
3章 そして、応仁・文明の乱がはじまった!
4章 戦国争乱はなぜ100年間も続いたのか?
5章 「なぜ?」―日本史を大転換させた鉄砲とキリスト教
6章 信長・秀吉が天下取りに成功した理由
7章 天下分け目の関ヶ原―家康がもっとも気をつかったこと
8章 鎖国は日本にとって本当にマイナスだったか?
9章 大江戸と火事―幕府の台所にも火がついた!
10章 大都市の発達―江戸と大坂、ここがちがった!
11章 享保改革と寛政改革―三人の男たちがやろうとしたこと
12章 大江戸文化―「宵越しの金はもたない?」
 内容
 歴史の中で比較的地味な時期で印象に残ることは少ないが、現在の生活の原点である室町時代から、戦国時代を通じ江戸時代までを解説している。 これまでの歴史の通説だけでなく最新の見解についても述べている。

 感想
 学校では歴史の現象のみを教えるが、この本ではその背景について解説してるのでより理解が深められる。 特に、なぜ信長は本能寺の変で暗殺されたのか?、なぜ関が原の戦いで数的に有利であった西軍が負けてしまったのか?、徳川吉宗と田沼意次の政治の善悪に関する通説は正しいのか、に関する見解が印象深い。
(書評作成:2004年7月11日)
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日本の歴史がわかる本【幕末・維新〜現代】篇

日本の歴史がわかる本 【幕末・維新〜現代】篇

おススメ度:(5点満点)

本体価格:533円
発行所  :三笠書房
発行日  :2003年3月10日
形態   :文庫・278ページ

ジャンル:歴史

ジャンル
1章 幕末への「序曲」−揺らぎ出した幕府の屋台骨
2章 徳川幕府崩壊!その最大の理由とは?
3章 それぞれの「明治維新」−いかにして道を見出していったか?
4章 「内」と「外」に敵を抱えた新政府
5章 国会開設へー自由民権運動が生み出したもの
6章 国のかたちー「官僚制」と「資本主義体制」
7章 日清・日露戦争ー国を支えたのは何だったのか?
8章 第一次世界大戦、そして一等国への仲間入り
9章 眠れる人々を揺りおこした「大正デモクラシー」
10章 日中戦争、そして太平洋戦争へ転がり出した日本
11章 軍国主義から民主主義へのコペルニクス的大転換
12章 戦後五十年の”総決算”−アンバランスを生む政治と経済
 内容
 幕末から、急激な近代化を果たした明治、大正時代および歴史の授業では時間の関係上省略されてしまうことが多い昭和、それから現代について教科書では語られることがない部分も含めて解説している。

 感想
 やはり教科書では書かれていない事件の背後(けれどもそこが一番重要であるが)について解説されている部分が最も興味深い。 太平洋戦争についてはデリケートな部分が多く、学校ではほとんど学ぶことがないが、戦争の悲惨さ、残酷さについても隠さず解説されており、この部分を読むだけでも非常にためになる。 よく政治家が戦争判断について言いたい放題で、諸外国からクレームが来て陳謝するということが多いが、この本を読んで戦争についてしっかり勉強してもらいたい。
(書評作成:2004年7月24日)
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