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桐生 操さんの本の書評

 

桐生 操 (きりゅう みさお)

 
(プロフィール)
女性二人の共同ペンネーム。
ともにパリ大学(ソルボンヌ大学)、リヨン大学にてフランス文学・歴史を専攻。
人物評伝など歴史に秘められたエピソードをさまざまな形で紹介、好評を得ている。
 
【本当は恐ろしいグリム童話シリーズ】
本当は恐ろしいグリム童話  本当は恐ろしいグリム童話U
【その他】
世界史を揺るがした悪党たち  血塗られた世界史の主役たち  秘密結社の暗躍
 
  
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本当は恐ろしいグリム童話

本当は恐ろしいグリム童話

おススメ度:(5点満点)

本体価格:1,500円+税
発行所  :KKベストセラーズ
発行日  :1998年7月5日
形態   :単行本・223ページ

ジャンル:欧米文学

目次
白雪姫―実母との愛をめぐる闘い
シンデレラ―母が遺した幸せへの約束
カエルの王子さま―女心を変えた不思議な力
青髭―禁断の鍵はもうひとつ
眠り姫―王女が眠った本当の理由
ネズの木―おとぎ話はこんなに怖い
 内容
 グリム童話の初版には記載されており、その後諸般の事情により省略あるいは編集された残酷な記述。 これらを紹介することによりグリム童話が書かれた当時の世界情勢、社会情勢について考察している。

 感想
 グリム童話を子ども受けするないようにするため、多くの記述が省略、編集されていったこと、また原本のグリム童話が伝えたかったことについて知ることができた。 著者(桐生氏)の考察も含められているため多少はグリム兄弟が本当に伝えたかったこととずれているかもしれないが。 大人が読む文には面白いが、やはり残酷な記述や説明に困る記述が多く、子どもにはやはり今存在しているハッピーエンドのグリム童話を読ませていきたいと思う。
(書評作成:2004年9月26日)
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本当は恐ろしいグリム童話U

本当は恐ろしいグリム童話U

おススメ度:(5点満点)

本体価格:1,500円+税
発行所  :KKベストセラーズ
発行日  :1999年3月5日
形態   :単行本・268ページ

ジャンル:欧米文学

目次
ラプンツェル―魔女と呼ばれた女の復讐
ヘンゼルとグレーテル―人殺し領主の少年狩りの罠
三枚の蛇の葉―真実の愛の結末
ブレーメンの音楽隊―冴えない男たちの反乱
人魚姫―浮気な王子とひたむきな騎士
裸の王さま―詐欺と承知で家臣を試す
幸福な王子―生身の王子を愛した少女
 内容
 グリム童話、アンデルセン童話、ワイルド童話のオリジナルでは語られていたが、その後の改定で除去されていった様々な内容。 それらの内容を少しアレンジして、現在に伝えている。

 感想
 前作のヒットに気をよくして二匹目のドジョウをねらいました的な内容。 はっきり言ってネタ切れ、マンネリ感が漂っており、残念ながら前作ほどの面白さ、目新しさはない。 それはグリム童話だけでは話が足りずに、アンゼルセンやワイルドの童話を担ぎ出してきたことからも分かる。 またアンゼルセンやワイルドの童話では、題名にある「本当は恐ろしい」の部分が垣間見えない。 また桐生流に話がかなりアレンジされていてオリジナルの記述から離れすぎてしまっている点も大きな不満点である。
(書評作成:2004年10月8日)
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世界史を揺るがした悪党たち

世界史を揺るがした悪党たち

おススメ度:(5点満点)

本体価格:571円
発行所  :徳間文庫
発行日  :2002年1月
形態   :文庫・349ページ

ジャンル:歴史

目次
T 権力への黒い野望
 ドラキュラ公 −復讐の権化・ワラキア大公の戦慄
 ヒトラー −世界制覇を画策する戦慄の独裁者、など
U 錯綜する疑惑の真実
 ヴィクトール・フランケンシュタイン −人造人間を生みだす医学生の狂気
 サド侯爵 −獄中で異彩を放つ変態作家、など
V 社会を震撼させた大事件
 アル・カポネ −犯罪王国を打ちたてた暗黒街の帝王
 マリリン・モンロー −怪死が謎を呼ぶ永遠のセックス・シンボル、など
W 見果てぬ野望への賭け
 ファウスト博士 −悪魔に魂を売りわたした予言者、など
 内容
 世界中の悪女・悪党24名の狂気について紹介する”悪の世界史”。

 感想
 読み始めたころは悪党・悪女の残虐性が目についたが、途中から夢中になってしまった。 不思議なことに彼ら(彼女ら)の狂気には必然性があるかも、と思うようになってしまった。 筆者が言うように「悪いやつほど魅力的」という感じかもしれない。
 ほとんどの人の話は真実として信じることができるのだが、フランケンシュタインやファウスト博士の話はかなり胡散臭い。 話の信憑性を高めるためには本書には収録すべきではなかったかも知れない。
(書評作成:2003年12月30日)
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血塗られた世界史の主役たち

血塗られた世界史の主役たち

おススメ度:(5点満点)

本体価格:571円
発行所  :徳間文庫
発行日  :2002年6月
形態   :文庫・365ページ

ジャンル:歴史

目次
T 権力への大いなる野望
 ネロ −惨殺の限りをつくした世紀の暴君、など
U 封印された黒い醜聞
 怪僧ラスプーチン −ロシア皇帝を牛耳る予言者の脅威
 ジャクリーン夫人 −アメリカを裏切ったファースト・レディ、など
V 世界を戦慄させた凄腕
 マルケス −完全犯罪『モナ・リザ』盗難をなしとげた大泥棒、など
W 血塗られた邪悪な罠
 切り裂きジャック −ロンドンの霧に蠢く残忍な殺人鬼
 アイヒマン −ユダヤ人虐殺を遂行した死の工場主、など
 内容
 世界史にほとんど登場することのない悪党・悪女24名について紹介する”裏世界史”。 上で紹介した”世界史を揺るがした悪党たち”の続編。

 感想
 名前は知っていてもどんなことをやったのかあまり詳しくは知らなかった人たち(ネロ、ジャクリーン夫人、切り裂きジャックなど)について知ることができたのはよかった。 ただ前作”世界史を揺るがした悪党たち”に紹介された人々に比べると残虐性やスケールにおいてレベルダウンした感がある。 またU、V章に登場する人たちはどちらかというと変人に分類される人々で、タイトルの”血塗られた”という表現からはかなり程遠い感じであった。 前作の二番煎じのような内容であり、内容的にも前作を超えられていないのは残念である。
(書評作成:2004年1月3日)
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秘密結社の暗躍

秘密結社の暗躍

おススメ度:(5点満点)

本体価格:476円+税
発行所  :小学館
発行日  :2004年5月1日
形態   :文庫・203ページ

ジャンル:歴史

目次
T 闇に蠢く魔力
慈善カルメル会、ブードゥー教、薔薇十字カバラ会、サッグ団、
テンプル騎士団、ウィッチ、モーツァルト怪死事件
U 封印された欲望
東方聖堂騎士団、悪魔教会、地獄の火クラブ、キュベレー女神の密儀、
オーストリア皇太子暗殺事件
V 血ぬられた戦慄
悪魔結社、人民寺院、暗殺教団、クー・クラックス・クラン、ヨハネ・パウロ一世変死事件
W 果てしなき欲望
薔薇十字団、トゥーレ協会・ヴリル協会、フリーメーソン
 内容
 世界史の表舞台にはまずめったに姿を現すことはないが、これまでの歴史でその存在を無視することができない秘密結社について紹介している。

 感想
 ブードゥー教やクー・クラックス・クラン(K・K・K)、フリーメーソンなど名前は知っていたがその実態について知らなかった秘密結社について紹介されていたので読んでみた。 広く浅く紹介されており幅広く情報を得ることができた。 ただ一つの議題に関してそんなにページが割かれておらず、ちょっと紹介してみましたというレベルであり、物足りなさも感じた。 ただカルト的な秘密結社の恐ろしさ、また現在でも裏社会から社会に影響を与える秘密結社の存在の不可思議さは印象つけられた。
(書評作成:2004年8月25日)
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