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梓林太郎さんの本の書評

 

梓林太郎 (あずさ りんたろう)

 
(プロフィール)
長野県生まれ。
1980年に、短篇「九月の渓で」で、第3回エンタテインメント小説大賞を受賞してデビュー。

(梓林太郎さんの公式ホームページ)
http://www.azusa-rintaro.jp/
 
伊勢・志摩殺人光景  越前岬殺人事件  南紀潮岬殺人事件  納沙布岬殺人事件
 
  
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伊勢・志摩殺人光景

伊勢・志摩殺人光景

おススメ度:(5点満点)

本体価格:857円+税
発行所  :カッパ・ノベルス
発行日  :2007年8月25日
形態   :新書・264ページ

ジャンル:ミステリー小説

目次
第1章 夏の寒流
第2章 奇怪無人
第3章 霧の山行
第4章 志摩・英虞湾
第5章 鳥羽怨歌
第6章 夜の死点
第7章 呪いの暗礁
 内容
 長野・安曇野署管内の輸送会社社長宅で、社長・福沢正澄が登山着姿で刺殺された。 認知症の疑いのある彼の父親は、事件前日から行方不明になっていた。 道原伝吉刑事は福沢家を取り巻く人々について追いかけるうちに伊勢・志摩が事件に関係していることに気付く。 道原が伊勢・志摩を訪れると、そこには過去のもうひとつの事件が浮かび上がってきた。

 感想
 いくつかの事件が複雑に絡み合いながらも、それらすべての謎が無理なく描かれている点は見事である。 話の展開もスピーディーで読んでいて飽きることが無かった。 たいていのミステリーは話のほぼ真ん中あたりでほぼ犯人のめぼしがついて最後は犯人の確認になるのであるが、本作ではほぼ終盤まで犯人やその動機などがよめず、最後まで楽しんで読むことができた。
(書評作成:2007年12月24日)
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越前岬殺人事件

越前岬殺人事件

おススメ度:(5点満点)

本体価格:819円+税
発行所  :祥伝社
発行日  :2002年6月20日
形態   :新書・227ページ

ジャンル:ミステリー小説

目次
一章 東尋坊
二章 恐竜の里
三章 父娘の事件
四章 越前岬
五章 秋の邂逅
六章 北の消息
七章 根なし草
 内容
 旅行作家・茶屋次郎は取材先の福井・東尋坊で突然地元警察から殺人容疑で連行される。 彼が渡った島で、彼が滞在した時間に女性が殺されたというのが連行の理由である。 警察から解放された茶屋は事件に興味を持ち、殺された女性について調べる。 調査の過程で、殺された女性の父が、数年前に何者かに襲撃され、大怪我を負っていることを知る。 さらに調査を進める茶屋の周囲で新たな事件が発生した。

 感想
 茶屋次郎の岬シリーズの第三段である。 福井県は旅行でよく行くので、訪問した先々が小説の中に出てくるのは親近感があり楽しく読み進められた。 ミステリーとしても、最後までなぞが仕掛けられており面白かった。
 ただ謎解きが最後の数ページで一気に進んでしまいドタバタ感があったことは残念。 さらにいろいろな登場人物が出てきて、それらの人たちと茶屋との交流にかなりのページが割かれているのであるが、それらは事件に対して何も関係がなくさらに事件解決に対して何の伏線にもなっていないことは残念であった。
(書評作成:2009年9月27日)
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南紀潮岬殺人事件

南紀潮岬殺人事件

おススメ度:(5点満点)

本体価格:819円+税
発行所  :祥伝社
発行日  :2001年6月10日
形態   :新書・239ページ

ジャンル:ミステリー小説

目次
一章 肖像画の旅
二章 潮岬
三章 姉妹
四章 島の暦
五章 暗黒の灯火
六章 殺人岬
七章 騒ぐ断崖
 内容
 旅行作家・茶屋次郎のもとに彼の学友・袋田が一枚の肖像画を持参した。 その絵は、天王寺のホームレスの露天で売られていたものであり、彼の父親が遺した謎の写真の美女と同じだったので買い求めたという。 その肖像画および写真の女性について調査を依頼された茶屋は女性の正体を探るため潮岬へ向かう。

 感想
 茶屋次郎の岬シリーズの第二段である。 小説の舞台はよく旅行に出かける南紀であり、その情景を思い浮かべながら話を読むことができた。 話の設定は謎の女性を追うというものであり、オリジナリティがあって面白いと思った。 多少のご都合主義的なところもあったが、強引さはあまりなくて不自然さは感じられない。
 ただ犯人についてはやっぱりね、というところもありもう一捻り欲しかった。
(書評作成:2009年10月30日)
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納沙布岬殺人事件

納沙布岬殺人事件

おススメ度:(5点満点)

本体価格:800円+税
発行所  :祥伝社
発行日  :2000年2月20日
形態   :新書・224ページ

ジャンル:ミステリー小説

目次
一章 「サブリナ」の夜
二章 船に乗った死体
三章 霧の羅臼
四章 影の追憶
五章 惨死の冬
六章 呪う波濤
七章 宿怨
 内容
 旅行作家・茶屋次郎は取材旅行のため、フェリーに乗って北海道・納沙布岬に向かう。 取材のための好奇心から船内をくまなく探検するが、立ち入り禁止区域を覗いた際に船員から注意を受ける。  その後、北海道で取材旅行を進める茶屋のもとに警察から連絡が入る。 フェリーの中で死体が発見され、フェリー内で挙動不審だった茶屋に疑いの目が向けられた。

 感想
 茶屋次郎の岬シリーズの第一弾に当たる作品である。 フェリーで発見された死体から事件の背後に潜む人間関係まで、どんどん話が発展していき、どんどん読み進めてしまう面白さであった。 単純な謎解きだけでなく、いくつかの事件が絡み合いながら話が進行していくので、飽きることなく読み進むことができた。
(書評作成:2009年11月15日)
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