古事記5 <生と死と の章>
さて、久しぶりの更新「古事記」。
終わるのか?(苦笑)
どこまでいったかというと、確かイザナミが火の神を生んだことで死んじゃったところまででしたね。
最愛の妻を失うことになってしまったイザナキはどうしたか。
とにかく泣いた。
イザナミのなきがらの枕もとを這いまわり、足元をはいまわって泣いた。
(涙から神が生まれている。とにかく何からでも神が生まれるよね・・・)
でもずっと泣いてるわけにもいかない。 イザナミは埋葬される。
何故イザナミは死ななければならなかったか?原因は子、火之迦具土神だ。
怒り狂ったイザナキは彼の首を長剣ではねる。
そこでまた神が生まれるのだが(生まれすぎ・・・)、
剣の切っ先についた血が岩にほとばしり、剣の神が三神、
剣のつばについた血からも雷の神が三神、
剣の柄に流れ集まった血が指の間から漏れ、そこに谷に住む水神が二神が生まれた。
また、イザナキに殺された火の神の頭から、胸から、腹、陰部から、
左手、右手、左足、右足(ここでも「左」が先なのだ)からも神が生まれた。山関係の神である。
さて、神が生まれたというのはこれくらいでいいでしょう。
自分の子を殺すほど妻を愛していたイザナキはどうしたでしょう。
なんと妻に会いに、死の国である黄泉国に行ってしまうのです。
「愛しき我がなに妹の命、吾と汝と作れる国未だ作り竟へず。故、還るべし」とのりたまひき。
黄泉国に到着したイザナキは話し掛ける。
「愛しい私の妻のイザナミよ。私とお前とで作った国はまだ作り終わってない。
だからそれを完成するために現し国に帰ってくれ」
ところがイザナミは、黄泉国の食事をしてしまっていた。
黄泉国で煮炊きしたもの食べると、黄泉国の死者と同類になり、この世に帰れなくなるのだ。
で、イザナミはそれでもせっかく夫が来てくれたのだから、黄泉国の神と相談してこよう、と。
「我をな視たまひそ」―――私の姿をごらんくださいますなと言って。
(死者の姿を見るのは死の穢れに触れるのでタブーとされた)
これって嫌な予感・・・ですよね。
見るなといわれるものを見てしまうというタブーをおかす話はいくつかあります。
例えば、「鶴の恩返し」。
あれも見ちゃいけないって言われるのに、覗き、鶴の正体を知ってしまうんですね。
それで、鶴は別れなければならないことになります。
「雪女」の話もそう。
イザナキも、とうとう待ちきれずに、見てはいけないと言われたものを見てしまうのです。
愛しい妻の体には蛆がわいていた・・・
頭には恐ろしい大雷がおり、胸にも腹にも、陰部にも、左手右手、左足右足にも、
計八種の雷神が生まれていた。
陰部に生まれていたのは「析雷」(さくいかづち)。
それがどんなものか想像できないが・・・「析雷は女陰の形からの連想である」らしい。
どんなだ・・・
この妻の様子を見て、イザナキは恐れおののいて黄泉国から逃げ帰ろうとした。
当たり前かもしれないけど、ひどい・・・
イザナミは黄泉国の醜女を遣わして、逃げ帰ろうとするイザナキを追いかけさせた。
イザナキは自分の櫛を投げ、山葡萄の実をならせたりなんたり色々して、追っ手を追い払う。
イザナミは身体から生まれた雷神に大勢の軍勢を従わせて、追いかけさせる。
現し国(この世)と黄泉国との境の黄泉比良坂(よもつひらさか)のふもとに到着した時、
イザナキはそこに生えていた桃の実を三個とって、投げつけるとみんな逃げ帰っていった。
(中国では桃は邪気を祓う威力を持つものと信じられていたが、その影響があるか。
昔話「桃太郎」も桃の信仰が説話化されたものである。
また「三」は中国思想による聖数。)
最後にはその女神のイザナミ自身が追ってきた。
そこで男神は巨大な岩を引っ張ってきて、その黄泉比良坂をふさぎ、その岩を間にはさんで
夫婦別離の言葉を言い渡し時、イザナミは
「あなたがそんなことをするならば、私はあなたの住む現し国の者どもを一日に千人も殺しましょう」
と言った。これに対し、イザナキは
「おまえがそんなことをするならば、私は一日に1500もの産屋を建ててやろう」と言った。
そういうわけで、この世では一日に必ず1000人死に、一日に必ず1500人生まれるのである。
・・・というわけで。
イザナキとイザナミは別れることになってしまいました。
だから見ちゃいけないって・・・(;_;)
でも思うんですが、もしこれ見なかったらどうなったんでしょうね。
(((「想像中)))
この生と死の闘争を通して、黄泉国の様相、死の穢れに触れる恐怖、触穢の忌避とそれを祓う呪術、
死者より生者が優越すると考える(死ぬより生まれる人数のほうが多いからね)生死観などが幻想的に描かれる・・・
これからイザナキは、「私はなんて嫌な汚らしい国に行っていたことだろう。その穢れを清めるため身体の禊をしよう」
とかなんとか言うんですよ。
自分が行ったくせに・・・
ま、でも結局死んだものを生き返らせようとしてはいけないってことなんでしょうね。
ふう・・・
なんか嫌なもん読んでしまったぜ・・・