びわ草子



 4月2日(日)

あの坂をのぼれば、海が見える。
少年は歩いていた。
草いきれがむっとたちこめる山道である。

中学生の時に国語で習った「あの坂をのぼれば」である。
(文章は記憶の中のものだから多少間違いはあるかも。)
冒頭の「あの坂を〜」ももちろんだけど、「草いきれ」という言葉が妙に印象的で、
琵琶湖岸の草むらに寝転がった時、無性に草を毟り取りたくなってそれを実行した時、
それこそ、緑の深い場所に行った時、ワタシは心の中で、「草いきれ」とつぶやいた。
それはもう、あの中学の時からの反射的な行動で、そういう場面に出くわした時、このフレーズを言わずにいられないのだ。

そして今日、ワタシはお風呂の蓋を開けて、
「草いきれがむっとたちこめる風呂である」と言った。
・・・だってね、本当に草いきれの風呂だったのよ。
どうしてそんなことになっていたかというと、入浴剤が「緑茶の香り」になっていたんですね。
後で確認して分かったことなんだけど。
でもこれは緑茶じゃなくて、草だよ。草の匂いだよ。
こんなところで(風呂場)このセリフを言うことになろうとは思わなかったよ。
風呂からあがって、入浴剤をチェック。
緑茶の香りということが分かって、「緑茶って言うくらいやから、カテキンくらい入ってるんやろうな!?」と思いつつ、成分を見てみたら、「トウキエキス」「ホホバオイル」は入ってるけど、カテキンは入ってないぞ!
と、ちょっと憤慨していたワタシではあったが。
あの坂をのぼれば、というと中学時代は友達と小さな山みたいになってる部分を通る時、「あの坂をのぼれば海が見える。少女たちは自転車をこいでいた」と言って上までかけのぼり(自転車だから、かけのぼり、というのはおかしいか)、一番高い部分で「しかし目の前に広がるのは田んぼの海であった」と嬉しそうに言っていたのを思い出した。
(あの頃は陽気?な僕でした。)
ちょっと愉快な気分になったから、緑茶の香り入浴剤のことは、許してやるか。
でも、次回からは違う入浴剤にして欲しい、と頼むワタシであった。
考えてみたら、緑茶に入るのもどうよ?って感じだよね。



4月 桜総括

気付きました。
4月って、案外忙しい。
えーっと、今から言い訳しますね(笑)
うちは3月で仮決算、9月が本決算なんですよ。
だから、3月本決算の会社に比べたらなんてことはないかもしれないけど、普通の月よりかは、やることがあるんですね。(3月末で締めて、4月の始めにファイルの整理とか、データの取りまとめとかする)
で、ゴールデンウィークというものもあって、各所から休日の案内を取り寄せ、案内を作成し(丁寧なことに、得意先ごとに作るんですよ。大変。)というような作業をもちろん、GW開始1週間前には完了しておかなければなりません。
なので、帰りも少し遅くなる。
なのに、大切な休日は、桜を見に行かないといけないんですよー!
いや、行かなければ死ぬってもんじゃないけど、これはこの時期しか出来ないことだから、行かなければという気持ちになってしまうんですね。
そんなこんなで、疲れて、疲れを癒せないまままた仕事で、疲れてるんだよ〜。更新どころじゃないんだよ〜。

言い訳終わり(笑)
来年の桜予想の為にも、今年の桜総括をしておきます。

今年は去年よりも開花は遅かった。
3月31日 
両親が浜松に行く。満開だったらしい。こちらではソメイヨシノはまだ開花していない。
それどころか、この日は
雪が降って、早咲きの桜(これが散る頃にソメイヨシノが開花する)にうっすら積もったほどであった。
雪と桜、なかなか面白い素材だ〜と思ったものの、仕事の為写真を撮る時間もなく、嫌々会社へ向かった。
4月9日
平安神宮へ行く。体調がずっと悪かったのだが、ちょっと回復してきたので。一人、黙々と写真を撮って帰った。(滋賀はまだ見ごろを迎えていないが、京都は見ごろを迎えた所が多い)
思った以上に近かった平安神宮だが、ワタシ好みの色の濃い枝垂れ桜がいっぱいあって満足♪ただ、人出は凄かった・・・。
晴れた休みの日、満開という状態で混むのは仕方がないけど、歩く道が狭いのでこれだけ人がいると、本当に渋滞!なかなか前に進まず、ちょいイライラする時もあった。桜は良かったのだが・・・。(圧倒的なベニシダレ!一見の価値あり)
帰ってから、体調はぶりかえして頭痛も酷くなり、もだえ苦しむことになる・・・。



4月12日
平日にも関わらず、仕事が終わってから三井寺に夜桜見物に行く。途中から胃痛がして、気分が悪くなって・・・。
車で行ったのだが、駐車場代がタダだった(多分、この時期だけ)。拝観料もいらない。よっ、ふとっぱら!
だからというわけではないが、ここはなかなか良かった。
第一に、夜だからすいているのもあるかもしれないが、道が広くて好きに行き来出来る。(山道なので歩きやすい格好で)だから写真も撮り放題。
気分が悪くてちょい意識朦朧だったのだが(それでも見る)桜もなかなか多かったように思えた。ちょっと工事中なところがあったのが残念だったが・・・。
建造物と桜の組み合わせも、なかなか興味深いし、敷地が広いから、色んな景色を見られそうだ。
これは是非、晴れた昼間に一度行ってみたい!というか行くぞ!帰りは疎水も綺麗そうだったし、一石二鳥ですぜ。

4月15日
小雨がパラついたが、大阪の造幣局通り抜けに行く。
人は多かったが、想像していたほどではなく、ほっとした。警備の人がしっかり張り付いていて、立ち止まったらいけないし、写真とか撮ってはいけないので(こっそり急いで撮ったけど)、歩いて(ほんと、言葉通り)通り抜けるだけだったから、良かったのだろうか。
量が多くて圧巻、というよりも、品種が多くて楽しめる感じだ。様々な種類の桜に見とれたり、驚いたり、付けられた名前に笑ったりと、エンターテイメント性が高かったなという印象。
俳句(?)もあったし、それを見るのも面白かった。
写真がちゃんと撮れないのが残念だけど、暇な時ぶらり歩くのはいいかも。

4月16日
湖北の方に行った帰りに、長浜の豊公園に寄る。車いっぱい・・・さすがにこの時期は混んでいる。今にも雨が降りそうな天気の上、またまた胃痛で体調がすぐれない状態だったので写真はほとんど撮っていない。天守閣からの眺めが雄大で良いと聞いていたが、それどころじゃなかった・・・。豊公園は桜の時期ではなくても、好きな場所なので(紅葉もいいし)また来ればいいか。
見ごろとしてはぴったりだったみたい。満開ちょっと前くらいかな。

4月18日
リフレッシュ休暇をとって、長野は高遠城址公園へ。
日をずらせなかったので、残念ながら満開とはいかなかった。6〜7分咲きってところかな。
まだまだつぼみも多かった。でも、天気は良かったし、まあまあいい日だったかも☆
さすがに「天下第一の桜」と言うだけあって、圧巻。(満開だったらもっとすごかっただろうな〜)
やや小ぶりで濃い目のピンクのタカトオコヒガンザクラは、とても可愛らしい感じ。
ゆっくり歩いて、いっぱいの桜を楽しめた。量も多いし、見ごたえあり。
桜雲橋の下の散策道ではミズバショウなんかも咲いていて、人も全然いないため、のんびりゆっくり花見を楽しめた。下から優雅に全景を眺めるのも、オツなもの。


というわけで、06年の花見は、毎年行っている近江富士花緑公園には行かず(なんとなく機会がなく・・・)ちょい遠出をしたなぁ。
そして体調が悪い時が多かったので、半分くらいしか楽しめてなかったような。
でも場所の選びはなかなか良かったように思う。
来年に生かしましょう♪♪