びわ草子



 2月3日(木)   社内旅行でハワイに。前日

3時を過ぎると、急にあわただしくなった。
実はこの日から会社の約半分の人間が社内旅行に行くのである。
東京も九州も、出発は関西国際空港なので、そっちに比べたらまだ滋賀は近いからマシなのだけど、それでもバタバタして、メンバー半分は仕事を終わらせ、最寄の駅に向かっていった。
そう、出発は夜、ということで、それまで仕事なのである・・・。
A班とB班に分かれていて(実はC班というとってもかわいそうな日程の人もちょびっといるのだけど割愛)、私は後半のB班だ。
A班は3日出発で7日帰国、B班は4日出発8日帰国というスケジュール。
A班は3時過ぎに出なければならない。バタバタと仕事を済ませて、駅へ向かっていった。
とたんに事務所内は寂しくなった。
うちは支店なので、そもそも人数が少ない。女の子は私を含めて3人なので、クジで当たりをひいてしまった私はぽつんと一人、3日の夕方と4日を乗り切らなければならない。
一人というのは結構というかかなり大変な事態である。
何も問題が起きなければ、今月は一年の中でも暇な時期なので、なんとかなるはずだ、と自分に言い聞かせ、3日に出来ることをバッチリやってから、いつもより少し遅めに帰宅した。
夜は早めにベッドについたが、なかなか眠りにつけない。
この事態は前からわかっていたことなので、準備は前々からしていたが、それでも一人っきりになってしまう不安、やったことのない仕事までしなければいけなくなる可能性にビビりながら、一人もだえるのだった。
胃がキリキリと痛む。
自分の小心者ー!と罵倒しつつ、眠りに就く・・・



 2月4日(金)   4日1回目

朝、いつもより早めに出た。
メイクをする時間がなかった。いつもなら車の中でするのだけど、今日は事情が違う。
他人の車に乗せてもらっていたので、さすがにその中でするのはなーと。
休み時間になったらしようと思っていた。
この支店の人には、私がズボラな適当な人間だということはバレているので、別にどうってこともないのだが(という時点で女終わってるかな・・・)、本社とか他の支店の人間にも会うわけだし、さすがになーと思っていたのだが。
結果から言うと、結局一日ノーメイクだった。他の人にもすっぴんで会った。
・・・夜やし、わからんやろ。(夜とはいっても屋内なので・・・わからないわけが。)
事務所内には私と支店長の2人だ。(あとの2名は外に出ている。)
支店長も手伝ってはくれるが、なんせかってがわかっていない(仕方がないことなのだけど)。
あわあわしながら、仕事をこなすが・・・
なんでこんな日に限って問題ばっかり起きるんでしょうね?(涙)
まず、私の管轄外の仕事だから、余程のことのない限り、後日担当が帰ってきてから言え、と掲示板にも載せていたのに、やったことのない意味不明な仕事が回ってくる・・・
酷い・・・と思いつつなんとかやる。と同時にまたもやったことのない仕事が・・・
だから・・・本社でやれよ(キレ)
と、ペーペーの私は拒否権もなく「あまりわかりませんが・・・やってみます」と答え、必死で担当の子の机やらフォルダやらを探すのである。
一応、多分いつもこうしているのであろうと予想し、手配をする。
なんとか・・・出来たのだろうか・・・出来たことを祈って・・・
お昼になる。
なんか、さっぱり仕事が終わる気配がありません(涙)
真剣、全く終わりが見えず、焦り始める。(というか朝からずっと焦っていたが・・・)
いやーな汗をかきつつ、昼飯も机で仕事しながらとり、びびりながらなんとか終わらせようと必死だった。
時間だけが無情に過ぎてゆき、私だけハワイに行けないのではないか?と恐怖に身を凍らせた。
手が震えた。
昼から時折、ズーンという痛みが胃を襲う。もうダメかもしれない・・・
なんとか、これをすれば・・・!と思った時間に、クレームの電話が・・・
「もう、知らねーよ、勝手にやっとくれ!」
と言いたい気持ちを抑えつつ、どう対処したらいいのか・・・半泣きになりつつ支店長に指示を仰ぐ。
支店長の方も、厄介な客から電話がひっきりなしにかかってきて、大変そうだった。(私の仕事が終わってからも、関空に着くまでずっと電話をしていた)
大分、ヤラれていた。死にそうだった。多分ちょっと泣いていた。自覚する暇もなかったが・・・
4時40分にタクシーが来る。30分になんとか終わり(終え?)、着替えて、ギリギリに外に出た。
もう疲れ果てていて、どうにでもしてくれという感じだった。
渋滞なども考えて、早めにタクシーをよんでいたのだけど、駅に向かう道すがら、後輩のMくんが「手提げカバンがない!」と騒ぎ出す。
ちょっとストップ!!とタクシーを一旦止め、確認すると、前の座席にあった。しっかりしろよ〜M〜。
手提げカバンというのがまた、ほんとうに手提げカバンで、財布とかパスポートとか大事なものを入れているのに、チャックも何もついてないカバンで、ひょいっと中のモノが落ちそうだ。
「こんなんで大丈夫か?」
「パスポート持った?確認してごらん」
「確認してそのあと入れ忘れるなよ」
皆でMくんの心配をする。(なんせ、「ちゃんと自分のパスポート?」って聞いたら「・・・他の人のパスポートでも、海外に行けるんですか?」という人だ・・・  なぜ自分のをちゃんと持ってきているだろうね、と確認したかというと、パスポートを持ってきたのはいいが、家族のを持ってきていた生徒がいた、というハナシを父親から聞いていたからだ。もちろん、家族であろうと、自分以外の人のパスポートで行けるはずがない。)
不安を抱きつつ、駅に到着。
切符はもう購入してあったので、やっとここで落ち着く。
でっかいスーツケースに、ゴルフバッグを持ってヨタヨタ歩くM君が不安で仕方がない・・・
京都駅からはるかに乗って関空に向かう。
向かう電車の中で、私たちはずっとM君のコイバナ?恋愛相談?を聞いていた。
あー、全くどうでもいい話であった。(酷)



 2月4日(金)     4日2回目

さて、飛行機がハワイに向かって出発した。
酔い止めを飲んでいたし、多分疲れもあってすぐに眠りについた。
(その後メシが出て起きることになるのだが・・・)
夕食はとっていなかったので、おなかはすいていたはずなのだが、峠はとっくにこえていて、むしろあまり食べられなかった。(いつもなら機内食は写真におさめるのだが、それすら忘れていた)
出発は夜の10時くらいだったので、ちょうど12時頃かな、寝ることになった。
日本とハワイとの時差は19時間。着いたらハワイは4日の朝10時、もう一度4日をやり直すことになる。

ホノルルに着いた。
カラっとした暑さだと聞いていたが、あれー梅雨みたい。めちゃ暑いってほどでもないし、じめっとしてるぞ。雨季だからかなぁ?というのが第一印象。(でも後日、すっごくいい天気になって、その時は過ごしやすかった☆)
入国の際は何か聞かれるだろうな、と考えた。滞在期間と旅行の目的くらいかな。
サイトシーイングとか言わなあかんなー。
「旅ノ目的ハ何デスカ?」
「・・・観光、です」(日本語かい!!)
ハワイは思った以上に日本語が通じました・・・。
空港を出ると、綺麗なおねーさんにレイをかけてもらう。わーお、ほんとにしてくれるんだ?ちょっと嬉しい。
でも首にナマモノがずっとあるのはちょっと嫌だ。わーいわーいと喜んでいる同期に「これもかけ?」と強引にあげた(笑)でも喜んでたからいいや。
滞在ホテルはハイアット・リージェンシー・ワイキキ。結構良いホテルだ。
無駄に写真を撮りまくる。(例えば、ホテル内の観葉パイナップルをパシャリ。)
部屋に入って取りあえず休みたいところだったが、まあ会社で来てるわけだし、付き合いというものも・・・と思い、本社の数人と合流する。
数人で連れ立って、街へ繰り出す。
今回、食事が全然ついてないので、自分で調達しなければならない。
お土産物屋さんや簡単な食事ができる店が集まっているところに行く。
しかし私も、本社勤務の同期の女の子(ホテルで同室だ)もあまり腹は減ってなかったので、ABCマートというコンビニ?で小さなリンゴを1つ買って、ホテルに戻って食べた。(そしてまた無駄にりんごの写真を撮った)
落ち着いたら、2人でまた外へ。
ABCマートは規模の大きさに違いはあれど、ちょっと歩けばすぐぶつかる。すごい多いな。(日本のコンビニより多いのではなかろうか)
お土産のチョコはここで調達。間違ってもDFSで買ってはいけません。値段が違うぜよ。
(あー、やっぱもうちょっと買っておけばよかったかなー・・・チョコ)
ついで、ウクレレを買った。
ハワイに行ったら是非欲しい、と思っていたのだけど、(弾いたことないけど)日本で予約宅配システムの土産ガイドを見ていたら、結構なお値段していたのですよ。それで、買えないなーと(だって多分殆ど使わないし、演奏もできないから、それで買うにしては・・・な値段)思っていた。
しかし!!ABCマートで買える値段で売っていた!!(免税店にもあったが)
わおー!!と興奮して2コも買っちゃった。大分迷ったけど。
まあ、1つは友達へのお土産で、もう1つは妹の(ということにして、私も使うのだイヒヒ)、ということで。
カラカウア通りをブラブラして、ホテルに帰った。
(そしてまたホテル内で無駄に写真を撮った。カメラケースを落として、白人女性の観光客が拾ってくれた。
 「さんきゅう」 ハワイに来て初めて話した英語だった)
夜は社長の息子(総務部)がメシに連れて行ってくれたので、フルコースを食べた。ゴチになりまっす。
実は5日は同室の子の誕生日だったので、サプライズでバースデーケーキが登場。
しかし腹いっぱいでもう食えん〜(小食ですから、ワタクシ)。
ふうふう言いながら、ホテルに戻る。
2人、あまり話すことなく就寝。次の日は、日本にてインターネット予約しておいたイルカと泳ぐツアーなのだ。
A班とも合流しているので、支店の同期と先輩と、あとは本社の先輩と、同室の子と、5人で。
集合時間は朝5時45分。
腕時計は現地時刻に合わせているけど、携帯電話(アラーム用)は日本時刻。現在時刻は・・・あー、18時だよ。早寝だなぁ。
アラームは23時にセット。すごい時間だ。



 2月5日(土)

朝起きて、外に出るとまだ暗かった。
2月の日の出は7時頃。その一時間以上も前なのだから、そりゃ暗いわな。
6時前だというのに、他にも人を何人か見かけた。
イルカツアーに限らず、多くのオプショナルツアーは早朝からのプランになっている。
その分、夕方の早い時間には戻ってこられる。要するに、夕方からたっぷり買い物をしてね☆ってことなのだろう。この、商売上手め・・・。
さて、このツアーは支店の先輩が個人でハワイに来た時にも参加したツアーで、イルカと一緒に泳いだという。
そのハナシをしっかり聞いていたので(そして写真も見せてもらっていたし)、とても楽しみにしていた。
が・・・途中で船酔いになる(−−)
どうやら、いつもいるポイントにイルカがいないらしい。
「こうなったらノースショアまで行くか?」とガイドさん。
いや・・・あの・・・もういいです・・・ガク という状態。
結構探しまくったんだけど、結局一緒に泳ぐことはできなかった。
一応、群れを見ることはできたけど、そこは一緒にシャークもいる可能性あるから、危険なのでダメってことで。
やっとイルカを見ることが出来た頃には酔いもマシになっていた。
クジラのしおふきも見たし、今回は残念だったねってことで、今度は亀のいるポイントへ。
やっとここで海に下りる。
さすがに水がきれいだった。水深どれくらいあったんだろう・・・?深くてよくわからなかったけど、10メートルくらいはあったんじゃないだろうか。
それでも底がはっきり見えて、底に亀が何匹かいた。そしてたまに海面に上がってくる。
シュノーケルと足ヒレをつけて泳いでいたのだけど、亀のそばにいってぷかぷか浮いていた。
亀が優雅に泳いでいる。触ろうかな、と思ったら、一緒に来ていた女子大生風のうざい女達がギャーギャー言って近寄ってきた。
蹴飛ばされそうなので避難した。
船にあがって、今度は魚がいっぱいいるポイントへ。
夢中になって魚を追いかけていたら、いつの間にかみんな船に戻っている。
最後の一人になって渋々船に戻る。あーあ、夢の時間は短いな。
足ヒレをとったら、足の指のあいだを水がすっと通るのがわかった。すごく気持ちがいい。
最初から、つけずに泳いでおけばよかったと後悔した。
それから船で最初の地点に戻った。
髪の毛が塩でばっさばさになって、とても気持ちが悪い。ばっさばさというかゴワゴワというか。
もう恐ろしくて触れない。
ピザを食って、その髪のまま、ホテルに戻った。女子大生風のグループはずっとうるさかった・・・。
マナーがなさすぎる・・・。
ホテルに着くと、ガイドさんが名詞をくれた。今回イルカと一緒に泳げなかったから、と言って次回20ドル引きの名詞だ。
運が悪かっただけだし、誰にも責任がないことなので、悪いな〜と思ったが、もらえるものはもらっておく(笑)。
またハワイに来るかはわからないけどねー。まあ、来れたら来たいな。
夕飯はサヨナラパーティーってことで、シェラトンモアナサーフライダーで食う。(これは会社もち)
天気もよかったので、サンセットがものすご綺麗に見えた。でもあっという間に沈んでしまった。
こんなに早いものだったかなぁ。



 2月6日(日)

5時15分に集合して、今日は離島ツアーである。
緑深きガーデンアイランド、カウアイ島へ。飛行機に乗って・・・(−−)
オプショナルのこのツアー、すごい値段が高くて、マジで行くのー?(涙)と思っていたのだが、(うちの班の女の子みんな行くって言うからさ・・・付き合いってもんが・・・)なかなか良かった!
潮吹き岩。なかなかすごい高さと音で潮が!
リトル・グランド・キャニオンの異名を持つ、ワイメア渓谷。圧巻。
ワイルア川をクルーズしつつ、シダの洞窟へ。ハワイ王朝時代に、特別な儀式や結婚式に使われていた聖地、らしい。写真で見たより、シダはずっと少なかった。何年か前の天災でだいぶとんでってしまったらしい。残念。
だけど神聖な空気でいっぱいで自然でいっぱいで、すげーなーとぼうっと見ていた。
帰りの遊覧船では、ハワイの音楽と踊りを披露してくれて、一緒に踊りましょー♪って雰囲気になった。
みんなで踊るが・・・ フラダンスできん・・・
私、自分でも驚くほどダンスのセンスがないんだよな〜。身体がついていかない。
そういえば昔、クラシックバレエを4年ほど習っていたりしたのだけど、上達しなかったもんな〜。
いつも足をひっぱってました。その頃は気付かなかったけど、高校生になって、体育でエアロビやった時、皆に途中でついていけなくて、その時初めて知ったのですよ、自分にセンスが全くないことを。
身体を動かすのは好きなんだけど、どうも踊りはダメみたい。
やっぱり途中でついていけなくなって、皆が楽しそうに踊っているのを不思議な気持ちで見ていた・・・。
皆、なんで出来るんだろう・・・。

夜、初めて仕事の話をした。(カウアイでもちょこちょこと支店同士、本社と話してはいたけど)
ベラベラベラベラ、本社はこういうことするから嫌なんだよねー。支店の辛さもわかってよねーなどと愚痴を言い(おい)、逆に本社はこんなことがあるんだよー、そりゃ大変だなどと愚痴を聞き。
あの人セクハラだよねー。社会に出るってそういうことだよねー。などと批判しまくった。
(多分)何時間か話して、12時になったのでそろそろ寝ようかと、相方が言った。
「うん、そうやねー。明日は・・・」と予定をたてて、寝ることにした。
さっきの話で、どうやら脳が興奮してしまったらしく、しばらく眠れなかった・・・・



 2月7日(月)

ついに帰国の日である。
行く前までは、全部自由なので、何をやったらいいのよー!!と思っていたが、実際やるとあっという間だった。
あと何日かはいたいなぁ・・・という気分。(でも帰ったらどうなっているか考えたらブルブル)
9時前に集合だったが、私達は6時に朝食をとりにいって、7時前にはチェックアウトを済ませ、最後のハワイを楽しむことにした。
昼間は人ばっかりのビーチも、さすがにこの時間は人が少ない。
手荷物を持って、二人ではしゃいで写真をとったりした。
海が近かった。
相方がとても元気な人なので、途中疲れたよ〜と泣きたくなったが、最後だしがんばった。(えらいぞ私!)
うす寒かったけど、時間が経つとすぐ暑くなった。天気はとてもいい。
結構歩いて、公園みたいなところで写真をバシバシ撮った。
ああ、この数日でどれだけこのカラカウア通りを往復したんだろう・・・(相方はもっとだ)。
疲れてぼーっと少し休憩。
テニスコートも見える。ああ、こんなところでテニスしたらさぞかしリゾート気分が味わえるのだろう。
手に持ったコート(帰り用)のえりの部分のファーがちょい暑い。
しばらく休憩して、ホテルの方に戻った。(あー、足が痛い)
ホノルル空港で、搭乗までブラブラする。相方は最後の買い物に余念がない。
私は、外国に来たら是非ほしいものナンバー1、本を探していた。
日本の漫画ないかな〜。と本屋をくまなく探す。ハリーポッターの新しいのがあった。
一瞬、買おうかなと思ったが、絶対1ページも読まないことは分かりきったことなので、止める。
ジャンプを見つけた。なんとCD−ROMがおまけでついているらしい。
厚さは本家本元のジャンプの3分の1程度のくせに、4ドル99セント。500円以上やん。たけーなぁ。
しかし見ただけで面白そうだったので、殆ど迷わず購入。
わざわざ「Read Right to Left」とか書いてある。そっか、向こうのは逆だもんね。
おっと、ワンピースがあるぞ。しかも大分前のだ。
飛行機で早速読み始める。
あー、絶対こんなんじゃないんだろうなーと思いつつ、自己流訳でにやりと笑う。
他、なぜか幽幽白書とかドラゴンボールも載ってるぞ?
バレンタインデーに向けて、NIHONGO LESSONのコーナーもあるぞ?↓こんなのとか
「Name Here」が好きだ・好きです。[Name here] ga sukida/sukidesu. ←でこの後英文が載っている
かなりおもろいなーと堪能した後、本をしまおうとすると、後ろに座っていた、今度4月から入社するかわいい女の子に、「それ、空港で買わはったんですか?」と声をかけられる。
「うん。面白いよー。私もう読んだし、貸そうか?」「えっいいんですか?わーい」
ってなことで、貸してあげる。
「これ、なんとおまけでCD−ROM付き。あげよっか?」
「いいんですか?」「いいの、いいの。遊戯王って私知らんしー」
「1枚10ドルな」
「えっ、お金とるんですか・・・」と言って財布を取り出す彼女。
「冗談、冗談。これ1冊5ドルやで〜。ぼったくりやん」
いたいけな新人さんをからかってしまいました。
可愛い子って、いじめたくなるやん?(幼稚園児か)



 2月8日(火)

さて、帰国。日本は、寒い・・・・さっそくじんましんが出そうです。
関空からはるかに乗る。
ドルが残っていたので、換えようかなーと思っていたのだが、時間がないらしい。めちゃ急いで空港を出て、切符を購入。(帰りの乗り継ぎなど、事前に調べておいたのです)
滋賀以外の皆さんと「じゃっ、お疲れっしたー!」とあっけない別れ(笑)。
はるかに乗ってしばらく、M君と隣に座った。
「なんか・・・寂しいですね・・・・」
「んっ?まあ、会社なんてこんなもんでしょ。あっさりしてるよねー」
「・・・・」
「?(何か違うらしい・・・)」
「なんか・・・旅が終わると・・・とてつもなく寂しい気分になるんですよね・・・」
「そうなん?」
「なんか・・・感極まっちゃって・・・」
飛行機で映画をやってたんですけど。
一つは、『ファインディング・ニモ』。私は寝てたんですけど。
「ニモのハナシに感動したのか、旅の終わりの寂しさにぐっときたのか、どっちかわからないんですけど・・・」
「ああ、泣きそうになった?(くす)」
「・・・・」
「・・・・(違うのか?)・・・泣いた?」
「そうなんですよ・・・」
「ふーん・・・・そっかぁ・・・」(何て言えば。)
その後、みんなで車両を移動したので、これ幸いに?私は一人で座席に座りました。疲れてるからね。
飛行機でたっぷり寝たので、もう眠らなかったけど、やっぱ疲れていたみたいでぼけーっとしているうちに、京都に着いて。
それからまたダッシュで普通に乗り換えて、大変だった。
「女の子やからな、一番前に陣取っとき」
支店長が私に向かって言う。私は言いました。
「いや、私よりむしろM君が心配です・・・」
「うーん、確かに」
M君一人がやっぱりモタモタして、置いてくぞーと皆に言われていました。感傷にひたってる場合ではないぞ、M君!



 2月9日(水)

旅行から帰ってきて、早速仕事でございます。
出発前の一人だった日に何かやらかしてて、それが発覚してオオゴトになってはいまいか、と不安を抱きながら、恐る恐るの出勤。
・・・どうやら、大丈夫みたいです、今のところ。
前の日も、寝すぎやろってくらい寝てたので、体調も珍しく普通です。(肌は荒れてますけど)
同じB班だった後輩Mくんのハナシで盛り上がりました。(いつもネタにしてごめんね、M君・・・でも君、面白過ぎだよ)
M君が、ホテルにて3回もトイレを詰まらせて、係りの人を呼んで大変だったとか
そして詰まらせた理由が「拭きすぎて・・・」ということで、彼はどれだけ拭いているのかとか
1回目はまあよしとしても3回までやるとは学習能力がないのかとか
まあそういう話で休み時間は盛り上がりました。
(他にも色々あって、例えば彼は大きなスーツケースを持ってきていて、大分あいているにも関わらず、購入した大量のチョコを、そこには入れずに、手提げで持って帰ろうとしたという・・・)
仕事終わり。M君に話しかけられました。
「身体の調子はどうですか?大丈夫ですか?」
「うん、別に特別どうってこともないよ、大丈夫。Mくんどうかしたん?」
「なんか、風邪ひいちゃったみたいで・・・」
「なになに、遊びすぎちゃうん?」
「違いますよっっ」
(そんなムキになって否定しなくても・・・ まさかMくん・・・)
ハワイでも男性限定のお買い物とかあるんでしょうか。
想像したくないので、忘れることにしました。



 2月12日(土)

毎朝、通勤途中に聞いているラジオで、ココアショートブレッドというのが、この時期になると話題になるので、ふと思いついて作ることにした。
作り方は簡単。材料を全部ボウルに入れて、よく混ぜて、焼くだけ。
お菓子作りなんて全然しない私だけど、そんな私が作れちゃう簡単さ。
そういうわけで作ったのだけど、本当に簡単だった。その割りにおいしかった。
さくさくしたクッキーという感じかな。
バレンタインデーに、ってラジオでは言ってたけど、あまりに素朴な味と簡単さに、これをあげるのはどうなんだろう?とちょっと思った私だけど、偏見だろうか。
なんか本気でバレンタインデーに想いを、と思ってるならめっちゃ手をかけないといけないのではと思ってるんですよねぇ。
なんか真剣にバレンタインデーがどうのとか考えていたのは、遥か昔のことなので、最近の事情は知りませんけど。
などと考えながら食べていると、遠い遠い昔の思い出なんかがぼんやり浮かんできて、それなりになんかイロイロあったよなぁ・・・としみじみ、甘さと苦さを噛みしめる、土曜日の午後でした。


 長崎県佐世保市の小6女児殺害事件を受け、県教委が県内の小中学生約3600人を対象に「生と死」について尋ねた意識調査で、15・4%が「死んだ人が生き返る」と回答した。

 テレビや映画の影響をうかがわせる答えもあり、県教委は「子供たちは生死に直接、接する機会が減り、様々な情報の影響を受けている」と分析している。

 「生き返る」と思う理由では、「テレビや映画などで見たことがあるから」が29・2%、「ゲームでリセットできるから」が7・2%だった。自由記述では「人は死んでも心の中で生きている」「医学や科学が進歩すれば、生き返ることも可能」の意見もあった。
(読売新聞)