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プ ロローグ

 今や米国にかなうもの無し。新自由主 義を最初に導入した米国は世界の覇者となった。2002年秋頃から、これを新帝国主義と新聞などマ スコミが言い出したのは、以前からそういっていた私にとっても何ともうれしいような歯がゆいような感がある。新自由主義は1800年代後半から1900年代前半の富国強兵、帝国主義とかなり似たところがある。第二 次世界大戦後の平和を渇望してきた時代から再び昔の世界にかえった観がある。
 当然のことながら、このシステムは、最初に 走った国が絶対的に有利である。それが米国だ。世界列強の競合も、結局遅れてきたドイツ、イタリア、日本が勝つことが出来なかった。この度は一国が英国を 従えて走った。米国の天下である。しかしながら、自国に市場を求めるケインズ主義でなく、他国に市場を求める帝国主義は、早晩地球の限られた市場に飽和し てしまう。

米国はなぜ強い

 米国は人種が雑多である。白人ーアジア人―黒人―ヒスパニックと入り 乱れながらも階層社会をなしている。金持ちはビルゲイツのように株式配当でだけで117億円とか。下はメキシコから違法入国した下女下男が、平均サラリーマン給与の110で働いている。金持あるいは プチ金持は収入と低人件費で2重に豊かである。アメリカ人!はかくのごとく豊かなのである。
 経済を見てみよう。オレンジ収穫などの単純労働作業は多くの下層階級というべき人々 で支えられている。最新技術は一部の賢く、金持ちの階級の独占である。組立は準下層階級が受け持つ。技術レベルの低い製品は下層階級を使って安価に作られ る。米国はジェット機から農業まで貿易自由化しても戦えるシステムを作り上げている。勿論それには強力な外交政策と軍隊を組み合わせていることはいうまで もない。
 新技術は場合によっては自動車のように日本からタダで買い取ってもよい。日本自動車 産業界は技術の宝庫である。昔、鉄鋼技術を上手くかすめ取った。得るものを得た後は、輸入制限だ。それでなお揉み手で、にこにこしている人種がいたのは驚 きだ。ドイツは一寸手強かったぞ。それでもどうにかこじ開けたから、これから蜜を吸いましょう?
 金持ちがさらに金持ちになれば滴が落ちてくる。それで皆が豊かになるのだ。新自由主義はこの「滴論」に象徴される。しかし滴は落ちてこなかった。これは 誰しも認めるところである。
 先進国と発展途上国を一国で持つのが米国である。これが米国の強さである。日本のよ うな総中流階級などど云っている国は、新自由主義、帝国主義国家には美味しい餌以外何者でもない。結局米国の下層階級部分を中国などが受け持つ形である が、他国である以上、富と技術がそれらの国に流れることは如何ともし難い。なぜならば、低賃金労働者階層を働かせて製品を安価に作るには、低賃金の場所に 工場を造るしかないのである。国際分業などあり得ないのだ。まさか開発設計だけで日本が飯を食えるわけがない。生産こそ国力である。こうして日本は参加で きないままに闘いに破れたような様相を呈している。
 犯罪が増えてきた。これは新自由主義のシステム自体に内蔵された必然である。殺伐とした社会は閑かに潜行し続けている。日本、新自由主義に煮え切らない 日本も、犯罪は増えてきた。悪だけはまねざるを得ないとはサブイものである。今の政治では仕方ないことではあるがーー
 米国帝国主義は新しい形で世界を支配下に置いた。それは昔の植民地ではない。しかし 伸びきったシステムはきしみ、濁り、地球という限られた大きさに跳ね返されつつある。金持ち国と貧乏国を同時に持つシステムも何時までも世界の蜜を吸い取 ることは出来ない。蜜は有限である。そして米国の、世界の混乱は激しくなる。

 エピローグ

 米国は、国同士の闘いがあるなしに 関わらず、結局落日を迎えることになるのではなかろうか。昔の帝国主義のように、時間と共に現状維持するために多大の出費を伴うようになる。日本が世界の 生産工場になってしまう。米国も買い取ってしまうと豪語していたのはまだ12年前ではないか。今、新しい帝国主義は日の出の勢いである が、それに内蔵する矛盾は何れ落日を申し渡すであろう。
 その時世界的混乱は起こる。しかしそんな混 乱の中においてもなお、春を迎える国がある。それが我が国であると名乗れる体制が、今の日本に出来つつあるか。これは深刻な問題である。たとえ、米国後を 今から着々と計画しても、相手あってのことである。結局世界に抜きんでることは出来ないものだ。まして、そのための戦略がない日本国に未来はあるだろう。

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(2003 年1月のHPより)