Hiroeのアスリート健康栄養学




  美容と健康
Hiroe 鍼灸サロン&スクールVoce

院長 新開弘枝
 dr.hiroe@gmail.com

専門学校 非常勤講師
ひょうご仕事と生活センター 健康経営専門講師
薬膳教室主宰


スポーツライフの3要素
アスリートがより強くなるためには、
「運動(トレーニング)」に見合った「食事(栄養)」と「睡眠(休養)」
をとることが不可欠。


普段の食事や必ず摂りたい栄養素、
効率の良い睡眠と食事の関係など、
アスリートのカラダのケアについてお伝えします。
*疲労を感じたら食べたい食物11選
*貧血を改善する食材
*肝臓をサポートとする食材
*腸に良い食べ物
*たまごの驚くべき効果
*ビタミンEの若返り効果

 


【第2弾】今日の栄養学はタンパク質

タンパク質は、人間の体を作るために欠かせない栄養素です。摂取されたタンパク質は、
筋肉・骨・血液を作るために使われます。
厚生労働省の統計では、現代の日本人のたんぱく質摂取量は、30年前よりも減少しており、
なんと!戦後まもない時代のたんぱく質摂取量と同水準です。

人の身体は水分を除けば、ほとんどがたんぱく質です。
「人の身体はタンパク質でできている」と言っても良いぐらい。
タンパク質の一般のイメージは、「筋肉の維持に必要」という感じだと思いますが、
それだけではなく、あらゆる働きに関わっています。
            
『タンパク質の主な働き』

  ・筋肉の合成
  ・コラーゲンの生成
  ・筋肉や組織の材料
  ・酵素の材料
  ・髪、歯、爪、皮膚の材料
  ・ホルモンの材料
  ・免疫細胞・抗体などの材料
  ・血液量の材料
  ・神経伝達物質の材料
  ・抗酸化作用
   など

タンパク質は英語で「PROTEIN(プロテイン)」。
ギリシャ語から来ており「いちばん重要なもの」という意味があります。
古代から現代までタンパク質の重要性が説かれてきたわけですが、
現代の日本人はたんぱく質不足に陥っており、それは筋肉の低下だけでなく、
さまざまな不調の原因にもなります。

『タンパク質不足で起きる症状』
  ・むくみ
  ・脂肪肝
  ・皮膚や爪が弱い
  ・髪の毛が抜ける
  ・筋肉量の減少
  ・夜眠れない
  ・貧血症状
  ・慢性的な疲労
  ・骨折しやすい
  ・風邪をひきやすい
  ・甘いものが欲しくなる
  ・肩こり、腰痛
  ・イライラ、キレやすい
  ・不安症
   など

気になる症状があれば、たんぱく質不足かも。
では、1日当たりの推奨量を目安にして下さい。

1日あたりのタンパク質の推奨量(男性)

18~29歳

30~49歳

50~64歳

86~133g/日

88~135g/日

91~130g/日

1日あたりのタンパク質の推奨量(女性)

18~29歳

30~49歳

50~64歳

65~100g/日

67~103g/日

68~98g/日


出典 厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2020年版)策定検討会報告書
    *タンパク質の必要量は、年齢や身体活動レベルによって異なります。
    どんな食品に多いか、参考にして下さいね。

「肉類のタンパク質含有量」
  食材      可食部100gあたりのタンパク質量
  鶏むね肉(皮なし・生)  24.4g
  豚ロース肉(赤肉・生)  22.7g
  牛もも肉(赤肉・生)     21.3g
            
「魚介類のタンパク質含有量」
  食材      可食部100gあたりのタンパク質量
  まぐろ(赤身)   26.4g
  鮭(生)      22.3g
  あまえび(生)  19.8g
            
「卵類のタンパク質含有量」
  食材      可食部100gあたりのタンパク質量
  鶏卵(生)     12.3g
  ピータン         13.7g
  うずら卵(生)  12.6g
            
「乳製品のタンパク質含有量」
  食材      可食部100gあたりのタンパク質量
  普通牛乳                        3.3g
  ヨーグルト(低脂肪無糖)    3.7g
  プロセスチーズ               22.7g
              
「豆類のタンパク質含有量」
  食材      可食部100gあたりのタンパク質量
  大豆(全粒・国産・黄大豆・乾)  33.8g
  木綿豆腐                                6.6g
  納豆(糸引き納豆)                  16.5g
            
「野菜のタンパク質含有量」
  食材      可食部100gあたりのタンパク質量
  えだまめ     11.7g
  そらまめ     10.9g
  ブロッコリー   4.3g
           
出典 文部科学省の「日本食品標準成分表」を参考にしています。
    *タンパク質を摂るさいには単一の食品ではなく、
     いくつかの食品と組み合わせて取って下さい!!


          ♪簡単メニュー♪
効率よくタンパク質を摂取できる「ささみ」は、コクがあるチーズとの相性が抜群!!

【1人前の食材・調味料】
  ささみ:100g
  大葉:1~2枚
  パルメザンチーズ:大さじ1
  サラダ油:小さじ1/2
  ○塩:少々
  ○片栗粉:大さじ1/2
  ○酒:大さじ1/2
  ○こしょう:少々
           
【作り方】
  (1)ささみを2~3等分に斜めに切り、「○」を加えて揉み込む
    大葉を千切りにする
  (2)サラダ油を熱したフライパン(中火)で、ささみを両面焼く
  (3)中に火が通り両面に焼き色がついたら、
    細かく切った大葉とパルメザンチーズを入れて混ぜ合わせる

               出来上がり❣^ ^



【第1弾】疲労を感じたら食べたい食物11選

疲れを感じた時、どうやって疲労回復を図っていますか?
よく寝る、マッサージ、温泉など様々な方法がありますが、
身体の根本から元気になれる「食材」に注目してみましょう。
おすすめの食材、また自宅や外食で手軽に食べられるメニューをご紹介します!

あなたの疲労はどこから?
スタミナがつきそうなボリュームのある食事が有効とは限りません。
体調や疲労のタイプによっては逆効果になってしまう可能性もあります。
身体の代謝を良くするには、エネルギー源となる糖質・タンパク質とともに、
エネルギーを作り出す回路を動かすために必要なビタミン・ミネラルが必要です。

身体の調子を整えるための栄養素・食事を取り入れてみましょう。
これらを選んだポイントは?
  ・エネルギー効率の良いもので、習慣摂取において悪影響のないもの
  ・体内の乳酸を減らしてくれる栄養素
  ・ビタミン・ミネラルが豊富なもの・・・となります。

では、今週は①~③の具体的食品をご紹介していきましょう!


①クエン酸食品
「クエン酸」は乳酸を減らしたり、ミネラル吸収を高める栄養素です。
クエン酸は、レモン、ライム、グレープフルーツ、オレンジなどの柑橘類や、梅干しに多く
含まれており、これらの「あの酸っぱさ」はほとんどクエン酸の味によるものです。
            
クエン酸はそもそも、ミトコンドリア(身体を動かすエネルギー)で合成される代謝産物でも
ありますが、体外から摂取することで、疲労の原因となる「乳酸の処理」をサポートしてくれます。
ちょっと疲れたな~と思ったら、レモンや柑橘類を入れた炭酸水などを飲んだり、
梅干しを1~2粒食べてみましょう~。


②お酢
お酢の主成分である「酢酸」は、疲労回復、乳酸の減少、ミネラル吸収の増加に働きます。
お酢は人類が造った最古の調味料で、健康効果が本当に高いです。
日本には酢を使った料理がたくさんあります。
酢の物、酢味噌、酢あんかけなどなど・・・
            
しかし、普通の料理に少し、お酢をたらすだけでも良いのです。
味もさっぱりしますし、お酢のおかげで塩分も控えめにできます。
胃腸が弱い方は、食前リンゴ酢(水で希釈)を少し飲むだけでも胃腸の消化が活発化します。
*合わない場合は無理せずお試し下さい。


③MCTオイル
MCTオイルとは中鎖脂肪酸の油のことで、カプリル酸(C8)、カプリン酸(C10)が主成分の油です。
多くの研究で、MCTオイルには疲労回復、乳酸の減少などが発表されています。
なにより摂取後のエネルギー効率が良いので、元気を出したい方は是非!
            
ただし、胃が空っぽの状態で摂ると、どうしても胃が熱くなったり、腸の不快感が出ることもあります。
そうならないように、卵焼きをつくる時に溶いた卵に混ぜて食べたり、お味噌汁に入れたり、
ドレッシングのオイルにと、いろいろ工夫で摂りましょう!
先ずは少量(小さじ1)からはじめて、慣れてきたら徐々に増やしていきましょう!
            

④ビタミンンC食品
ビタミンCは乳酸を減らす働きがあるということが臨床結果で得られています。
また、疲労時には、体内で参加ストレスも増えていますが、ビタミンCはこうした酸化を減らすことも
できます。食べてほしいビタミンC食品は、赤ピーマン、黄色ピーマン、ゆず、キウイ、ケール、
モロヘイヤ、菜の花、パセリ、ブロッコリー、芽キャベツ、海苔、にがうり、フルーツなどです。

また、ビタミンCが高濃度に含まれている健康食品として、カムカム、アセロラ、グアバなども有名です。
ちなみに、サプリで摂る場合は1g~3g/日を摂ることをおすすめします。


⑤ビタミンB1食品
疲労回復といえば「ビタミンB1」と聞いたことがないでしょうか?
実際に2011年のオーストラリアの研究では、乳酸アシドーシスといって、重度の乳酸過剰に陥った
患者らに、ビタミンB1を静脈注射すると、一気に血中の乳酸が低下し、改善がみられたらことを
臨床報告しています。
            
ビタミンB1は、圧倒して「豚肉」に多く、」ほか、米ぬか、小麦胚芽、ひまわり種、海苔、ごま、
ナッツ、大豆、うなぎ、レバー、全粒ライ麦、そば、ピーナッツ、松の実、玄米、きび、あわ、
ひえ、キノコ類、枝豆、グリーンピース、ドライトマト、鮭などに多く含まれています。玄米を食べ
ればB1量は、白米の5倍です。

また、ビタミンB1は「アリシン」と同時に摂ると、吸収が高まり、疲労回復も一段と改善されます。
アリシンは、葱、玉ねぎ、にんにく、ニラ、生姜に多く含まれています。
「豚の生姜焼き」や「レバニラ」は、実に理にかなった料理なのです。


⑥パントテン酸
パントテン酸は、抗疲労効果のあるビタミンB群の一つです。
また、脳の下垂体や、副腎というストレスに対抗する臓器の重要な栄養源にもなります。
どうしても疲労が摂れない場合は、ビタミンBコンプレックスとともに、追加してパントテン酸
500~ 1.000mg/日を摂ることでだいぶ変わったりします。
パントテン酸食品は、レバー、魚貝、豚肉、鶏肉、卵黄、全粒穀物、ヨーグルト、豆類、
マッシュルーム、アボカド、ブロッコリー、サツマイモなどです。
              

⑦ホエイプロテイン
プロテインは疲労効果があります。疲労の根本の多くが脳や筋肉組織からくる不具合です。
ここには、より多くのたんぱく質やアミノ酸を必要としている箇所です。
だからこそ補っていくのです。
プロテインパウダーは、消化が良く、生体利用率も著しく高いです。
ホエイプロテインの約25%ぐらいはBCAAという分岐鎖アミノ酸です。
分岐鎖アミノ酸とは、バリン、ロイシン、イソロイシンの総称です。
これらは、消耗した筋肉組織に補給されたり、疲労を取り除くことも有名です。
             
また、ホエイプロテインには、システインやメチオニンなどの含硫アミノ酸も豊富で、抗酸化に
働いたり、解毒の活性を促進します。
また、アルギニンも多く含まれており、これは成長ホルモンを活性化させ、筋肉の維持に
はかったり、また血管を拡張させることで、血流をよくします。
ホエイプロテインは摂る場合は、一日10g~30g(大さじ1~2)から試してみて下さい。


⑧イミダペプチド
渡り鳥は、不眠不休で何十キロも飛び続けられます。
研究者らは、その秘密を探ったところ、渡り鳥の体内にある大量の「イミダペプチド」がその
理由でした。イミダペプチドは、乳酸を控え、疲労効果のある成分です。
ヒトの臨床でも証明されています。
*イミダペプチドは「アンセリン」や「カルノシン」の総称です。
            
ちなみに人間にも体内で合成されます。が、体内の合成だけでは、疲労効果を期待するには
足りないことがわかっています。そこで、直接、食事から摂るのが良いです。
そこで食材ベスト5!!
  1位 鶏むね肉1,223mg
  2位 豚ロース928mg
  3位 鹿肉脚 921mg
  4位 豚もも肉833mg
    5位 かつお 811mg
です。

とくに鶏むね肉がお勧めです。
なお、鶏むね肉は栄養学的にブロッコリーと相性が良いです。ぜひ、試してください!
*ブロッコリーは野菜の中でもたんぱく質が多い食べ物!!ある意味アスリート食 (^^♪


⑨カルニチン食品
カルニチンとは、脂質をエネルギーにするときに必要なビタミン様成分です。
一部な体内で合成されますが、やはり、これも食事で摂るのがベストです。
カルニチンをしっかり摂ると、乳酸が減ることが研究で分かっています。
            
また、エネルギーも増えます。だから元気になるし、なにより持久力がついてきますので、
疲れににくくなるのです。
カルニチン食品といえば、牛肉、ラム肉、鹿肉、アボカド、マッシュルームなどです。
是非、意識して摂りましょう。


⑩マグネシウム食品
疲労を感じ、乳酸値が高い人に、マグネシウムを補給すると、乳酸が下がるとことが
証明されています。
マグネシウムは、1日350~500mgは摂ってほしいです。
マグネシウムを多く含む食品
  1 豆や種
  2 海藻類
他にも、干しエビ、煮干し、紫蘇、つるむらさきをたくさん含みますので。ぜひ、意識して
食べて下さい。
            

⑪タウリン食品
2022年2月に臨床研究でタウリンによる抗疲労効果が発表されました。
疲労回復にタウリンは欠かせないでしょう。
タウリンを多く含む食材には魚貝類が多く、牡蛎、あさり、しじみ、ほたて、はまぐり、たこ、
かに、いか、鯵や鯖などの近海魚、ブリやカツオなどがあります。
            
タウリンを多く含む食品
  ・牡蛎:1,130mg
  ・ほたて:769mg
  ・あさり:664mg
  ・たこ:520mg
  ・たら:300~450mg
  ・いか:350mg
  ・かつお:80mg

以上、疲労を改善する食べ物11選でした。