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第34-11

           横浜マラソンのご紹介とその評価!(11)


2015年3月27日
AAC会員
鎌苅 滝生氏


       今年に入って北九州、静岡、横浜と3度のフルマラソンはいずれも初参加の大会であ
       った。今回は、横浜マラソンのご紹介とその評価について、以下に記述したい。
       横浜市ではかつて横浜国際女子マラソンが開催されていたが、市民マラソンの開催
       は長年の夢であったとのことで、今回ようやく第一回の開催にこぎつけたのが本大会
       であった。
       この大会のプロデューサーは、日本テレビの24時間マラソンや間寛平のアースマラソ
       ンのサポートでも有名な坂本雄次氏である。コースはみなとみらい大橋をスタート、
       中央卸売市場南部市場を折返し、パシフィコ横浜をゴールとするもので、概ね平坦な
       走路である。定員は23950人で国内でも屈指の大型の都市型市民マラソンで、受付
       は前々日・前日のみ。参加費は15000円でフルマラソンとしては最も高い(?)大会。
       給水は18ヶ所、制限時間は6時間30分。

       事前に十分準備された評価されるべき点もあるが、改善すべき問題点も多々ある大
       会でもあり、それをいくつかに記載したい。大会会場のパシフィコ横浜については、前
       々日・前日の受付やEXPO会場として使用され、当日は更衣室・荷物置場となるが、
       広さは十分で、雨天でも対応可能で問題なし。トイレは、パシフィコ横浜に隣接する広
       場に多くの仮設が用意され、参加人数が多いにもかかわらずあまり待ち時間なしに
       利用できる。コース上の仮設トイレも約1kmごとにあり、これも十分といえる。

       問題点は多々あるが、まず参加料と申込方法について。大型の大会であり、その開
       催に当たっては多額の経費が必要であることは理解できるが、他の都市型市民マラ
       ソンの参加料10000円程度に比べて割高である。また、申込はローソンのWED会
       員であることが必須条件であり(ランネットもスポーツエントリーも使えない)、当選後
       の振込はローソンの店頭のみである(カード決済の場合は、当選と同時に引落しされ
       る)。ローソンWEB会員の登録手続きも煩わしいし、手数料・システム使用料として
       1000円必要で、総額で16000円の参加料となる。申込時にローソンの会員になる
       ことが求められるので、そのカードが後日送付されてくるが、なりたくもない会員に強
       制加入させられることに大きな抵抗感を持ったのは私だけであろうか。

       スタートブロックにも問題がある。A〜Gの7つのブロックに分けられていたが、Aブロッ
       クの人数がやたら多く、かなり時間のかかると思われるランナーも相当数いた。ブロッ
       ク分けの基準とそれぞれの人数は公表されていなかったが、同時スタートの10キロ
       レースの1000人はすべてAブロックであった。10キロ参加者の中には、かなりの割
       合でファンランの方がいたものと推察されるが、スタート直後に道路幅が狭くなり走り
       づらい距離がかなり続くが、これも一因でもあろう。事故防止、安全確保の面からも
       10キロレースはスタート時刻をずらすべきである。

       コース設定に関しては、中間点以降首都高速湾岸線を11キロ走ることへの評価につ
       いて。大会の「売り」の一つとして、高速道路を走れる唯一の大会とうたっているが、
       私には大きな疑問である。高速部分は、両側に防音壁が設置されており、景色が見
       えないし、応援もないので非常に単調で精神的に苦しい区間となる。カーブの部分は、
       走行車が外に振られないように内側にかなりの傾斜しており、走りづらい。さらに、ジ
       ョイント部分にへこみがあり、ストライドを大きくしたり、小さくしたりの調整が必要で走
       りづらさが倍増した。この高速道路の設定にはネットでの書込みも多くあるが、概ね
       否定的である。「文句があるなら走らなければ良い」とか「抽選で外れた人も多い中、
       高速道路を走れて贅沢をいうべきでない」等の書込みも見られたが、これらの意見は
       的外れであろう。マラソンを愛し、ランニングをエンジョイする人にとっては、より快適で
       安全な走路が確保された大会にしたいとの表明であり、それが継続して開催されると
       思われるこの大会への改善に向けての提言である。坂本雄次氏もこれについては、
       検討課題されているようである。本大会のコースは、残念ながら「みなと横浜」の景観
       が堪能できるものではなく、横浜の魅力が紹介されていない。私は8年間横浜に住ん
       でいたが、もっと素晴らしく、これが「横浜」といえる所が多く存在すると思うが、それを
       盛り込んだコース設定となるよう再考されるよう希望するものである。

       最後に陸連公認の問題。大会ホームページには、コースは「陸連公認申請予定」と記
       載されていたが、公認は取得できなかったと大会終了後にアップされた。公認の取得
       は事前の実測が前提であるが、高速道路の事前計測は不可能である。大会当日の
       朝、計測が行われたとのことであるが、基準を満たしていなかったため取得に至らな
       かったものである。近年開催されるようになった都市型市民マラソンの多くは、陸連公
       認コースであるが、事前計測され、基準を満たすため折返し地点での調整を実施した
       大会もある。事前計測できないこの大会が、公認取得できない可能性もわかっていた
       はずであり、「不信感」を感じたランナーがいても不思議ではない。全日本マラソンラン
       キング100位以内を目指していた人や国際大会への参加取得達成を狙っていた人へ
       の情報提供が不十分、不親切であったことは、まぎれもない事実である。

       他にもいくつかの問題点はあるが、以上の記述は第1回目の大会であることを考慮し
       てもかなりの辛口評価であると思うが、過去に全国の多くの大会に参加してきた私の
       個人的感想、主観的判断であることはいうまでもない。個人的には、来年も参加した
       いかと問われれば、改善が見られなければ「NO」である。
       唯、この大会ではボランティアの方々は、親切で熱心であったことは、最後に述べて
       おかねばならないと思う。年配の方、若い方、会場各所で案内されていた方、エイド
       担当の方、すべての方に感謝します。
       (大会開催日:3月15日)