第三三九号
              大 峯 山 (奥駆道) 半 縦 走 !


2012年8月20日
AAC会員

本地 敏行氏

   乗用車       自宅→吉野(吉野山観光駐車場)
   奈良交通バス  天川川合→近鉄 下市口駅(1110円)
   近鉄電車     近鉄 下市口駅→近鉄 吉野(270円)
   近鉄        吉野駅→吉野山観光駐車場  徒歩
   乗用車       吉野(吉野山観光駐車場)→自宅
   道具        水(1.5Lと予備2.L<100均商品>)
              レスキューシート、ホイッスル(滑落時の救難用)、方位磁石、クマ鈴、
              アーミーナイフ(10得ナイフ)、ヘッドライト(予備電池付き)、
              ファーストエイド用品(テーピング、絆創膏<特大、小など>)
              着替え、タオル、雨合羽
   食事        おにぎり、どらやき、飴、菓子、チョコ、ゼリー状栄養剤、粉体栄養剤その他
   総重量       7.kg

   ルート 吉野山観光駐車場(標高200m)3:15)→高城山→青根ヶ峰→四寸岩山(1235m)
        百丁茶屋跡(5:30)→大天井ヶ岳(1438m)(6:13)→五番関(女人結界)(6:30)
        洞辻茶屋(7:15)→西ノ覗→山上ヶ岳(1719m)(7:45)→小笹宿(8:10)→阿弥陀ヶ森
        (女人結界)(8:30)→小普賢岳(9:00)→大普賢岳(1780m)→国見岳→七曜岳(1584m)
        (9:50)
→行者還岳(1546m)→行者雫水(10:30)→奥駆道出合(11:30)→弁天ノ森(11:45)
        弥山(1895m)(12:30)→八経ヶ岳(1915m)(12:50)→弥山(1895m) (13:00)
        狼平避難小屋(13:40)→栃尾辻(14:30)→(ゴール)天川川合(600m)(15:35)
        ルートラボ計算  上り 3254m    下り 2961m    道のり 48km

   7月8日。梅雨時期だったため、計画実行日に近づくと週間天気予報を毎日確認し、奥駆開催の
   日を検討していた。6月、7月に計画した一番の理由は3つあり、気温がまだ高くないこと。夏至
   に近いため、日の出日の入り間(太陽が出ている時間)が長いこと。(道中で迷った場合、日の入
   りが遅いため戻ることもコースを変えることもできるため。)最後に時期的に雨天日が多いため、
   コース途中の水場が枯れる可能性が低いことでした。今回の計画は当初、公共交通機関の利
   用を考えていました。JRの始発に乗り、途中で近鉄電鉄に乗り換えて 近鉄 下市口駅を降りる。
   そこから奈良交通バスを利用して、天川川合のバス停で下車し、山中へ入ることを計画していた。
   しかし、この計画では一番早い時間で天川川合のバス停に到着するバスでも朝の9時になる。
   近畿最高峰の八経ヶ岳を越えて 吉野までの全48kmの工程を10時間(19時下山計算)で走り
   きることは事故を想定した場合、難しいと考えた。よって、夜の0時30分に急遽 自動車で吉野
   に向い、吉野山観光駐車場を4時スタートできる段取りを取る計画に変更することにした。車に乗
   り込み、阪神高速を利用し、五条付近(2時半くらい)を走っていると寝不足気味(全く寝ていなか
   った)のため、体全体に異常なむくみを感じ始めた。このまま強引に進み、吉野山観光駐車場に
   到着し、1時間だけ仮眠してからトレイルランに出発することは 危険と考え、やむなく今回の計
   画を取りやめて、来た道を引き返すことにした。真夜中のドライブは気温も18度で、思いのほか
   涼しい。空には大阪よりもたくさんの星も見える。帰りは阪神高速を利用しなかったが、渋滞なく
   家まで走ることができ、気持ちのいいドライブとなった。後日、時間に余裕を持って出発できる日
   を考えることにした。

   7月15日に改めて練り直した大峯半縦走の計画の実行を考えた。計画の日の前夜は、20時に
   就寝し、真夜中の0時30分に起床して、準備した荷物を車に乗せて出発する。大阪市内は阪神
   高速道路を使わずにひたすら下道だけで吉野へ向かった。運転中に感じたことは真夜中という
   のに、街のいたるところに人がいて、改めて都会の夜は眠らないことを実感できた。吉野に行く
   ことは 今回初めてだったので、吉野山観光駐車場の場所を探すのに時間がかかった。近鉄吉
   野駅からだいたい100m高台に駐車場があり、丁度吉野山の観光地の入口に位置していた。
   近鉄吉野駅から歩くと、九十九折(つづらおり)の坂道を歩いて登らなければならない。走った後
   にバスと電車でここまで辿り付き、近鉄吉野駅を降りて この坂道を上がらなければならないと
   考えると少し気が滅入る。1510分に吉野山観光駐車場に到着し、トイレを済ませて5分後に
   スタートをした。トレイルランを事故なく進めるため、日が出るまでは歩くことを自分自身の決めご
   とにし、まっくらな山道を一人寂しくライトを照らしながら歩く。今宵は三日月のため森林下だと月
   明かりもほとんど届かない。ライトを消すと見事に真っ暗となる。こんな時に限って、山の斜面の
   茂みの中でガサガサと獣の動く音がよくする。暗闇のため見えないだけにとても気になる。背の
   リュックにつけていたクマ鈴を手に持ち変え、必要以上に手で鈴を鳴らしながら進んだ。金峯神
   社に4:00前ごろに到着したが、金峯神社に行くには吉野の人里から少し離れて山道(コンクリー
   ト道)を少し歩かなければならない。有名な「トレイルラン大峯奥駆縦走大会」のスタート地点は
   この金峯神社の鳥居あたりと知ってさらに驚いた。

   四寸岩山の手前辺りでようやく空が明るくなり始めたので、手に持っていたライトをリュックにい
   れ、5分強ほど休憩した後、コース状況によって走るようにした。今回のトレイルの基本走行につ
   いては芦屋浜のトレイル練習会と同じで、上り坂を歩き、平地と下り坂を走る。山道を進んでいる
   と目の前に大きな山が見え始めた。山へ向かう手前にある百丁茶屋跡で5分休憩して食料補給
   を行なった後、その山(大天井ヶ岳)へ向かう。この山は思いのほか急勾配の上、鎖場や岩場も
   多く、山道の幅も片足一つ分というところもあり、いっきに体力がなくなった。途中、農作業用の
   モノレール沿いに山道が進んでいたので、そのモノレールを手すりがわりに使わせてもらった。
   体力も相当奪われ、先の距離(工程)に不安を感じる。どうにか大天井ヶ岳山頂に着くと、急な下
   りが待っていた。その上、厄介なこと は、木々が張り出す根が山道上を覆っていることでした。
   木の根に足を滑らせてヒヤヒヤさせることが多かったが、転倒せずに踏みとどまることができた。
   大天井ヶ岳をなんとか下りきったところに女人結界の門があったので、そこで5分弱ほど休憩す
   ることにした。その先は洞辻茶屋までいっきに走る。洞辻茶屋では数人の登山者が休憩してい
   た。洞川から上がってくる人と合流するためと考えられる。ここから山上ヶ岳までは、すれ違いの
   登山者の掛け声は、「こんにちは」「おはようございます」ではなく、「おまいり」だったので、違和
   感のため、初めの数人には「おまいり」とは答えることができなかった。洞辻茶屋を過ぎるとすぐ
   に陀羅尼助小屋が2つ続き、先の山上ヶ岳までは山道もとても整備がされ ている。勾配の低い
   階段や石段などはとても歩きやすい。行き来する人も多いため、長い木製の階段や鎖場の上り
   では大渋滞が起こっている。私は見た目で足が速いとわかるようで「特急電車来たで」と道を譲
   ってもらうことができた。西ノ覗で崖下を見せてもらい、山頂の神社で10分休憩。山上花畑と書
   かれていたので看板につられて行ってみたが、広い山頂には花はなく、一面笹葉で覆われてい
   るのみ。奥駆道への道を見失ったので、一度お寺まで戻り、奥駆道を探し出して先へ進んだ。
   山上ヶ岳を過ぎると登山者とは出会わなくなった。山の景色も六甲山とは違い、倒木や生えてい
   る木々の幹にはコケがびっしりと付いている。中にはツキヨダケ?が生えているブナの倒木もあ
   る。この場所に生えている木々 は環境に適用するため、外界とは形が違うように感じる。和佐
   又山との辻に近づくと若干のハイカーと出会うことができた。出会う人の装備はすべてキャンプ
   泊仕様の人ばかりで驚いた。大普賢岳辺りは八経ヶ岳までのコース中 一番険しいと感じる。
   鎖場が多く、細い山道の上、滑落に注意しながら確実に足を踏み出さなければいけない場所が
   多い。険しい分 雄大な景色(水太覗など)や七曜岳など山頂からの展望がいい場所もある。
   標高も高いため、吹き抜ける風も寒いくらいだ。

   山上ヶ岳を越えて少し進んだ場所にある小笹宿では水の補給ができることを知っていたが、どこ
   の水を補給していいのかきちんと調べておらず、安全を考え、小笹宿の近くを流れる小川の水を
   数度飲むだけにしておいた。(後から確認すると小笹宿の前を流れる小川の水が飲料可能にな
   っていた。)小普賢岳あたりで背に積んでいる残りの水残量が1Lを切り、少し不安になってきた。
   これだけ深い山の中なので、飲料が1Lを切ると少し不安になる。先の行者雫水ではリザーブも
   含めて満タンにする必要がある。幸い梅雨シーズンのため、コース上の水場が枯渇することはな
   いだろうと推測してこの時期を選んでいる。もし給水できなければ、弥山小屋で1L 100円で補
   給となる。もし、弥山小屋が閉まっていた場合は、水不足のため遭難となってしまう可能性もある。
   その場合、八経ヶ岳までは行くことができず、途中でしかたなく下山して近くの水場に避難するこ
   とも考えないといけない。

   今回、とても勉強になったことは、リザーブタンクやペットボトルなどに給水することは余計な重量
   を背負うことになり、走行の邪魔になるが、深い山では給水マークがついていても諸事情で給水
   ができないことも想定されるため、給水ができるところでは必ず満タンまで飲料水を補給したほう
   がいいということでした。

   一応、行者雫水で給水できないことを想定して水の使用を極力控えて山道を進む。周りの景色は、
   崖や勾配のきついところに作られた足場の狭い山道、それらを過ぎると尾根伝いで平坦な場所
   になるが、中には道が泥沼化しているところもある。誤って踏み込んだなら、靴が隠れるまで泥
   の中に泥没してしまう。今回、2度泥の中に靴が泥没してしまった。内1回は泥の中に靴を残して
   足がスッポ抜けてしまった。靴を取り戻すために泥上を歩いたため、靴下まで泥にまみれてしま
   った。それからは道が泥沼になっていると思わしき場所では コース脇の草の上を走ることにした。
   巨岩やコケの多い景色、ところどころに銅像や木々の根元に札が供えている風景(75箇所ある
   なびきの場所?)、祠なども 多くあり、深い歴史を感じることができる。

   行者雫水に到着したころには水は約500mlとなっていた。まずはたくさんの水を飲み、次に背負
   っているリュックの中のタンク(2つ)に水を合計3リットル弱補給し5分ほど休憩を行なった。補給
   最中、これまでの道中で追い抜かした人が私に追いついたので少し話をすることができた。その
   人はここから弥山まで行き、そこで宿泊する予定にしていることを教えてくれた。ここでは水を多
   く給水すると重くなり先の工程に支障をきたすため、500mlのペットボトルを満タンするだけで、
   後は今飲めるだけ飲むようでした。私は吉野から来たことを伝え、下山後電車とバスで吉野へ
   帰ることを伝えると少し驚いているようでした。行者雫水は 冷たくて美味しかったが若干ゴム臭
   いようにも感じた。(水の出口にゴム管を使用していたためと考える。)たくさんの水をいれたリュ
   ックを背負ったため、水の重さを感じる。ここから弥山まで2時間で到着できると想像している。
   弥山に着くころには12時まわっている。日も高くなってきたので、日差しも暑く感じるようになって
   きた。ここからも引き続き 尾根伝いのため、急勾配はないが、小高い丘のような尾根をいくつも
   やり過ごすことになる。ところどころに湿地のようになった道があったのでそれ らをよけながら進
   む。小高い丘(尾根)は疲れきった足には堪えるため、ついつい歩いてしまう。

   理源大使像をすぎると高低差300m強の弥山への急な上り坂に差し掛かる。この上り坂はさすが
   に堪えた。20歩〜30歩歩くたびにその場に立ち止まり息を整える。弥山への道は人気コースの
   ようで整備されており、勾配の低い木製階段が数百メートルも続いている。この道は通常の荒廃
   した登山道よりも歩きやすい。(荒廃した登山道の階段は、金属のブイを用いて丸太を斜面に固
   定させているが、その丸太が朽ちてしまい、金属のブイだけが残ってしまっていることが多く、残っ
   たブイに足を引っ掛けやすくてとても危ない。)ただ この木製階段もアイゼンを用いる登山者が
   原因で摩耗(劣化)が進んでいるところが幾つかあるのが残念でした。時間的に上から降りてく
   る登山者がとても多い。階段と山道とを何度か繰り返すと山の上 から発電機のような音が聞こ
   え始めた。見上げると三角屋根の弥山小屋が見え、ほどなく到着することができた。弥山に来る
   途中、アンチドートリザーバー(モンベルの商品)の飲み口を木に引っ掛けて落としてしまったた
   め、水漏れが激しくなり、ここに来るまで水をかなり消費してしまった。水の残りは1L強くらいと
   なっている。弥山では水を1L 100円で販売されている。これを目当てにしていたが、山小屋の
   売店はしまっている。(実は勘違いで、閉め切り側の扉に手をかけたためでした。)10分程度休
   憩をした後、残りの水の量を考え、八経ヶ岳に進むべきかそのまま下山するべきかを悩んだ。
   せっかくここまで来たことを考えると、八経ヶ岳に進みたい。八経ヶ岳を下山し、もう一度弥山に
   戻った時に山小屋が開いているかもしれないと思ったからでした。八経ヶ岳までの山道は山鹿
   の影響を防ぐために弥山とのコルを少し過ぎた辺りから扉付きのネットが張られていた。(六甲
   山の魚屋道上のゴルフ場近くにある猪用の扉(高さが2倍)に似たもの。)柵をすぎるとオオヤマ
   レンゲなど珍しい様々な植物が生えていて今までの登山道とは 違う景色でした。鹿に食害され
   たが、本来はここに生えている植物がこれまでの登山道にも生えていたのだろう。多くの登山
   客はカメラを片手に花や木々を撮影している。八経ヶ岳山頂では雲や霧も晴れ、遠くまで景色を
   望むことができてとても気持ちがよかった。(ただ、この場所は妙にハエが多くて驚いた。)

   少しの間(5分くらい)、休憩し、また弥山へ戻ることにした。山小屋の売店が開いていることを願
   ったためでした。水の量が残り1Lで天川川合までの12kmを降るにはすこし不足気味と感じる。
   もし下山中に何かあったときは対処ができないため、水がほしくて、もう一度売店へ向うことにし
   た。さっきとは逆の扉に手をかけると扉が開いた。扉の先にはご用の方は呼び鈴を押してくださ
   いという張り紙とボタン(呼び鈴)があったので、押してみると奥から宿の人が出てきてくれて ほ
   っとした。水を1L100円で購入し、「ありがとうございます」と2度いい、10分弱程度休憩した後、
   大峯山系を下り始める。(もし、トレイルランをされる方がいるなら、私自身、今でも弥山から天川
   川合までを走りきるには給水2リットルが必要と感じている。)狼平小屋までは勾配の低い階段
   が途切れることなく続くため、普通の山道よりも速いペースで下ることができる。狼平小屋で若い
   登山者に会い、少し話をすると彼は朝に天川川合を出発し、ここまで登ってきたようでした。弥山
   小屋で宿泊予約をしていないため、宿泊できなかったことを考え、この狼平小屋を宿泊場所にし
   て後日弥山へ向かうらしい。弥山はこの時期は人気なのだろうか?この狼平小屋の横を流れる
   川は煮沸等させなければ、飲み水には 適していないが あるトレイルランをする人の書いた記
   事ではこの水を汲んで生のまま飲んでいた。場合によってはお腹を下したりするのでしょうか?

   狼平小屋のすぐそばにかかる橋を渡り、少しの上り勾配を進むと、明星ヶ岳と下山道との合流す
   る地点(高崎横手出合)に到着する。途中、いくらか上りの登山者と出会うが、弥山から天川川
   合までの下山中に同じ下山に出会うことがなかった。今の時間を考えると登っている人たちは弥
   山などでの宿泊が目的だろう。高崎横手出合からはうんざりするくらい長いくだりが続く。木々の
   中を走っているが、標高が下がるにつれ、気温が高くなるのが肌でわかった。最後に上りの登山
   者に出会ったのは栃尾辻の少し手前で、2人組の彼らはコースアウトしかけている状態でした。
   私が走ってくるのを確認し、道を間違えているのを理解したようで、コースを修正していた。栃尾
   辻の避難小屋には扉がなく、今 までの小屋と違い、中に入るのも少し抵抗があるくらいに寂しい
   ものでした。栃尾辻を過ぎ、車道やヘリポートを過ぎ、少し進むと車の走行音や川の水音が聞こ
   え始めた。里の気配を感じ、ようやくうんざりするくらいに長い下山道に終止符を打つことができ
   ると感じた。登山口に出るまでの500mくらいは階段が続き、疲労した足にはかなり堪えたが、
   住宅地に出るとほっとした。登山口から左手方向に役場があり、そこにキレイな公衆トイレがあっ
   たので、体を拭き、着替えを済ませる。ここからバス停までは500m程度歩かなければならない。
   村の観光案内所前がバス停になっており、バスを待つ15分間 靴紐を緩め、靴下を脱ぎ、泥で
   濡れた足を乾かした。奈良交通バスに乗り込み60分弱のバスを過ごすと、近鉄 下市口駅につ
   いた。バスを降りるとうんざりするくらいに暑い。駅の空調の聞いた待合室に座り、30分電車を
   待ち、終点の近鉄 吉野へ向う。時刻が18時のため終点の吉野駅で降りるのは私一人でした。
   駅を出て、九十九折の上り坂を上がり、駐車場へ着くとようやく今回のトレイルランを無事に終わ
   ったことが実感できた。本来は1時間くらい早くこの近鉄吉野に帰る予定で、帰りの途中に売店
   などでいろいろと土産物を物色したかったが、予想以上に奥駆道に苦戦を強いられたため、車に
   着い たのが18時30分でした。帰りは大阪までを下道で走り、その後は阪神高速を使い、家に
   到着したのは20時30分でした。



第三三八号
       日和佐うみがめトライアスロン10連覇達成回想記!


2012年8月16日
AAC会員

阪本 一雄氏

       2000年の第1回大会300名から回を重ね、今回は700名の参加大会になりました。
       この間2006年に由岐町と合併して日和佐町から美波町に変わりました。

       スイムコースは、うみがめも上陸するほど最高に綺麗です。
       バイクは、ショート大会としては坂道、カーブと変化にとんだキッイコースです。

       平成13年9月2日の第2回大会に初参加し、平成24年7月15日第13大会まで12
       回連続出場してきました。エイジ65〜75才の12年間よくぞ頑張れたと思います。
            成績は1位11回、2位1回を挟んでいます。

       タイムは年齢を重ねる度に段々と遅くなり寂しい限りです。
            初めの頃は、エイジーの参加は15〜16名でしたが、70才をすぎると3〜4名になり、
       75才の昨年よりライバルがいなくなり、力が入らずタイムは落ちる一方です。
       2年つずけて自己ワーストタイムで残念です。

            80才に成るまで頑張れればと思います。今後とも宜しくお願いします。
       (大会開催日:2012・7・15)



第三三七号
      『初トライアスロン』ハワイトライアスロンin湯梨浜大会!


2012年8月12日
AAC会員

丸岡 あゆみ氏

       6月17日に鳥取県で開催された、ハワイトライアスロンin湯梨浜大会に出場しました。
       [SWIM1.5km→BIKE40km→RUN10km]
       私にとって初トライアスロンです。(小学校低学年のころ数回トライアスロンに出場して
       いますが、訳も分からず親に無理やり出させられたため記憶にありません…)
       『初』となると気合も入りトレーニングにも精が出ると思いきや、私の場合全くそうでは
       ありませんでした。これはいつものことで、イベントを楽しむことがメインになってレース
       に関しては気合ゼロ、緊張感ゼロのお気楽タイプであり、反省すべき点でもあります。
       今回もトライアスロンデビューを前にして最後に走ったのは2週間も前の淡路島マラソ
       ン合宿であり、スイムは続けて最長500mしか泳いだことがありませんでした。

       大会前日は梨の博物館「なしっこ館」でクイズラリーをしたり(梨が当たればもうじき届
       くはず)、美味しい梨の試食をしたりと楽しみました。夜は12種類のカラフルな餅しゃ
       ぶをお腹いっぱいいただきました。

       雨を心配していましたが、大会当日は暑いほどの天候に恵まれました。まずは慣れな
       いトランジションでのセットですが、周りの様子をみるとなぜか私だけトランジッション
       バックがぱんぱん…。中身はゴーグルやサングラスのケース、履かないシューズ、飲
       食物など不必要なものがいっぱいで素人丸出し状態でした。

       スイム会場となる東郷池は水深が浅くコース上のほとんどの場所で足がつきます。
       池の底はドロドロで、水は濁っていて前が全く見えません。大混雑の中、立ち上がっ
       て歩く人たちで前がつっかえ思うように進めず、泳ぐより歩いたほうが早いんじゃない
       かと思うほどでした。あまりにも歩く人が多いため折り返し付近には洗濯機のような水
       流ができていて、ただ浮いているだけでグルッときれいにブイの周りを流されることが
       できました。

       私がスイムを終えたときトランジッション内にはまだ賑わいがあったのですが、ウェット
       スーツを脱ぐのに時間がかかり、荷物でいっぱいのトランジッションバックにもてこずっ
       て、「さぁ出発!」と顔を上げた時にはすっからかんになっていました。それでも焦るこ
       となくバイクスタート。
       バイクは東郷池の周りを3周するフラットなコースでとても気持ちよく漕ぐことができま
       した。そして重い足を踏み出し最後のランへ。
       ランは片道5kmの折り返しコースなので、すれ違うAACの方たちと声を掛け合い元気
       をもらうことができました。折り返し付近、前を走っていた松川さんの「3時間切ろう!」
       という一言で一気にやる気UPペースもUP。沿道からは「前の弱ってる2人抜けー!」
       という大きな声援が飛び、その言葉通り弱っているおっちゃん2人を一気に追い抜き
       FINISH!!

       TIMEは2時間54分47秒。3時間切ることができました。(美味しい賞品の誘惑がある
       わけでもないのによく頑張れたナ!)
       レース後はハワイ温泉ですっきり汗を流し、表彰式では美味しい料理をお腹いっぱい
       いただきました。私の年代は出場者が少なかったため、運が良ければ3位に入れて
       るかも…と少しだけ期待していたところ、3位で名前が呼ばれてびっくりでした。
       続いてAACメンバーの名前が次々と呼ばれます。なんと今回、AAC参加者9名中5名
       が入賞するというとっても嬉しい結果となりました。

       FINISHではAACのメンバーが迎えてくれとても嬉しく思い、こうして仲間と共にスポー
       ツを楽しめるのは幸せなことだと感じました。無事にトライアスロンデビューを果たせた
       のもクラブの皆さんのおかげであり感謝しています。
       精神的にも肉体的にも強い(強すぎる)皆さんと練習を共にすることで少々常識的な
       感覚が鈍りつつありますが、いい刺激を受けながらスポーツを楽しみたいと思います
       ので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
       (大会開催日:2012・6・17)



第三三六号
        トライアスリートの聖地、青垣トライアスロン合宿!


2012年7月12日
AAC会員

細野 英一氏

       ついに、トライアスリートの聖地、青垣トライアスロン合宿所・大原邸にやってきました。
       ここは全国トライアスリートが集まる、聖地です。トライアスロンにまだ1回も出たこと
       がない私にとっては、あまりにも恥知らず・厚顔無恥ところが、ご主人の大原様にお
       会いした直後、何とも人懐っこい笑顔にホッとし、誰でもウェルカムという雰囲気に一
       度に緊張が溶けていったのでした。

       突然ですが、みなさんは鹿肉を食べた経験はおありでしょうか?私はもちろん食べた
       ことなどありませんでした。合宿に参加された皆さんも同様のようです。京都の美山
       地方に行けばあると聞きましたが、何と夕食に食べさせてもらえるということになった
       のです。どんな厳しい練習よりも、美味い食事とビールがメインイベントという私にとっ
       て、楽しみ以外の何者でもありません。

       大原様の奥様手作りで、とてもとても豪華でおいしい夕食に加え、ついに出ました!
       待望の鹿肉。塩コショウのみの味付けで、シンプルさがサイコー。鹿さんには、ちょっ
       と可哀想な気もしましたが、1口食べると「ウーン、デリシャス!」可哀想という気持ち
       はすっかり吹き飛び、ひたすら食べる、しゃぶる、むさぼりつく。あっさりしていて、旨
       みがあり、高蛋白、低カロリーの、まさにアスリート食そのものです。・・・ということで
       あっという間に完食となりました。

       おいしい食事には、何といっても生ビールがたまりませんよね。これまた、食堂に生ビ
       ールのサーバーが・・・涙。(僕は食堂に入ったとたん、真っ先に発見しました)
       自分でジョッキに注ぐのですが、泡が立ちすぎたり、少なすぎたりで、なかなか思うよ
       うにきれいに注げません。そこは、流石に天下御免のAACです。人材がものすごく豊
       富です。何とプロがおりました。参加メンバーのT嬢は某有名ビールメーカーの社員さ
       んだったのです。不器用な私はT嬢にお願いし、黄金比率、ビール対泡=7対3に注
       いでもらって8杯飲んでしまいました。S君は10杯も飲んでいました。
       (これ、一杯200円ですよ、ビール党のあなた)

       さて・・・誠に失礼いたしました。これからトレーニングのお話になります。時は梅雨の
       真最中。降ったり止んだり、終始落ち着かない天候の中、ランニング練習に入りました。
       小雨模様ではありましたが、のどかな田園風景が広がり、快適なスタートです。しかし、
       世の中はそうそう甘くはありません。今朝あたりに、おたまじゃくしからカエルにカエル
       たての赤ちゃんが田んぼから道路一面に次々と飛び出してきて、ピョンピョンしている
       ではありませんか。ランニングで走っている道路一面は、さながら、あかちゃんカエル
       の運動会です。だからといってカエル訳には、いきません。我々はそれこそ必死の思
       いで、さながらプロボクサーの井岡選手のような軽快なフットワークで、巧みにカエル
       さん達をかわしつつ走り続けました。でも私は、2匹ほど踏んづけたような気がしました。
       会長も1匹踏んづけておられたような気がしました。(笑)かわいそうな、あかちゃんカ
       エル達。南無阿弥陀仏。南無妙法蓮華経。カエルさんの分もガンバリマス。ゴメンね。

       場面は変わってここは緑一色の水田。清々とした小川に沿うよう真直ぐに続くスィート
       ロード。車の姿は全く見えません。路面は4%から、最後は2%程度の下り勾配、きれ
       いなアスファルトロード。ギアはアウタートップ、軽く回しても時速は40〜60KMです。
       静寂の中に聞こえるホイールの軽やかな回転音。これ、自転車乗りなら分かりますよ
       ね・・・最高の気分・・・ウ〜ゥン 悶絶!このまま、どこまでも、いつまでも走っていた
       い。そんな気持ちにしてくれた、すばらしいコースでした。残念だったのは、翌日予定
       していたジェラートアイスクリーム・サイクリング(途中で美味しいアイスを食べるので
       す)が雨のために中止になってしまったことです。残念無念・・・来年こそは行ってみ
       たいな。アイスを食べに。

       ということで、急遽、バイク練習からランニングに変更となりました。今日は、ハーフ・
       マラソンです。ほとんどフラットで走りやすいコース。大原様と並走しながら、美しい山
       々や川魚のこと、さらに虫や鳥についての興味あるお話を聞くことが出来ました。
       合宿所に着く頃には、バケツをひっくり返したようなどしゃ降りとなりましたが、空から
       の天然シャワーのようで、かえって気持ちがよかった気がします。

       気持ちの良い部屋に1泊して豪華な4食付き、コーヒータイム、おいしいメロン。(会長
       とM嬢は5分で6切れも食べていました)そして、本当に心のこもったおもてなしを受け
       たのに、何と料金は4千円でした。ほんまかいな? ほんまです!最後に大原様、
       そして何よりも奥様、大変お世話になりました。ありがとうございました。
       (大会開催日:2012・6・30〜7・1)



第三三五号
         第27回サロマ湖100qウルトラマラソン完走記!


2012年7月5日
AAC会員

古橋 一哉氏

       今年で5年連続5回目の参加となりました。2回目の参加となった2009年の自己ベス
       トを記録後、年々、タイムが悪くなり、昨年は、12時間1144秒という自己ワースト
       記録を更新しました。その後に参加した、ウルトラマラソン(村岡)、フルマラソン(福知
       山)ハーフマラソン(三田)とことごとく、ここ数年のワースト記録を更新しました。

       本年度は、1月からジムやマラソン大会で知り合った方々と一緒に走るようになりまし
       た。結果、1月の10q、2月のフル、4月のハーフと、徐々にタイムが良くなりました。
       やや慢心した結果、4月のフルは、また、タイムが悪くなり、反省して5月は走り込み
       をして、何年かぶりに、月間走行距離を250q以上走りました。6月には、更なるレベ
       ルアップを目指し、AACにも入会しました。大会直前までに250q以上の走り込みと、
       疲労を残さないように、練習強度や体調管理にも気をつけました。

       今年は、更に体調管理のため、金曜日に北海道(札幌)に入り、土曜日の朝に大会
       直前の刺激ランをして、北大でインターバルトレーニングも実施してから、湧別に移動
       して受付をしました。今年は5回目にして初めて、テントでの宿泊ではなく、ランニング
       の師匠の知り合いのご自宅に泊めていただきました。就寝前に、師匠と明日の打合
       せをした結果、気温が上がらないことが予想されたので、自己ベストの更新、昨年の
       タイムより3時間短縮、サブ9の3つの目標達成を目指して1q5分で走れるところま
       でつっこみ、ペースが維持できなくなっても最後まで粘るというシンプルな作戦で挑む
       ことにしました。

       当日は、予想とおり天候に恵まれました。スタート直前に、知り合いとエール交換をし
       て、気合を入れて5回目のサロマに挑みました。ややオーバー・ペースでのスタートと
       なりましたが、40qまでには、トイレ小2回を含んでも1q5分以内のペースが維持で
       きました。スタート時の霧雨の影響でお腹が冷えたのか腹痛があり、計呂地でトイレ
       大で時間をロスしました。結果、4050q区間は1q5分以上となりました。ここで、
       心を折ると一挙に遅くなるので、粘ることを忘れずに、走り続けました。それでも、徐々
       に遅くなりましたが、70q通過タイムが5時間5224秒という好タイムだったので、
       このまま最後まで粘れれば、鶴雅リゾートのおしるこを食べる余裕があることがわかり
       ました。おしるこを食べて、ワッカに入り、80q地点でサブ9まで残り2時間以上あった
       ので、毎年、タイムが極端に悪くなりますが、1q6分のペースで粘れば目標達成で
       きることがわかったので、1qことの表示のたびにラップを確認し、ペースを維持してワ
       ッカを走り切りました。残り2qも安心せずにペースの維持というよりはペース・アップ
       する気持ちで(実際は維持するだけでしたが)ゴールを目指しました。いつもゴール手
       前で、札幌のランニングクラブののぼりを持って応援してくれる仲間もいなく、ちょっと
       寂しい気持ちもありましたが、8時間4531秒(順位:45/326)で無事完走しました。

       今年は、天運に恵まれ、サブ9を目指すには千載一遇のチャンスだったので、目標達
       成ができてとても良かったです。
       (大会開催日:2012・6・24)




第三三四号
             や っ ぱ り 5 連 覇 を 達 成 し た い !


2012年6月23日
AAC会員

松田 英子氏

       こんにちは!松田英子です。練習会はほとんど参加できませんが、HPはしっかりチェ
       ックしています。6月17日隠岐の島ウルトラマラソンを走ってきました。今回で5回目、
       5連覇がかかっていたのでかなりのプレッシャーがありました。なのに、前日の移動
       時になんとぎっくり腰になってしまい(いつもよりは軽め)どーしよ…!!
       本当に焦りました。


       島に着いて受付を済ませ、宿に着いてからはアイシングをして安静にしていました。
       私ってついているのか、なんと宿の女将さんの息子さんが鍼灸師ということで、
前夜
       鍼をしに来てくれました。神様は私を見放していなかった。(大げさ?)
       少しましになり翌日にむけ早く寝ました。

       翌朝は3時朝食、5時スタート。まだ違和感があったので無理せず、落ち着いてスター
       トしました。登り坂は、踏ん張りがきかず、かなりスピード゙は落ちましたが下りでなん
       とか取り戻している感じでした。腰の影響か、30キロ過ぎに右足膝の激痛がやってき
       てしまった!! だんだん代わるがわる痛いところがやってきて、かなり辛いレースに
       なりました。こんなに歩いたことは無かったけど、とにかく完走を目指す。


       70キロをすぎると、やっぱり5連覇を達成したい!と欲が出てきて、少し走れるように
       なってきました。20キロごとの計測をする中で80キロの計測を過ぎると、もうハーフ
       の距離しかないのだからこれならいけると確信して、ゴールを目指しました。
       FINISHの時は名前をアナウンスしてもらえます。「あ・・・帰ってきた!」とほっとして
       ゴールテープを切れました。タイムは今までのワースト記録9:05:06でしたが、アク
       シデントの中でちゃんと走れてよかったあ〜。
       片岡さん応援の電話ありがとー。

       (大会開催日:2012・6・17)



第三三三号
                  飛騨高山ウルトラマラソン!
               累積標高差2707m…日本一過酷なコース…


2012年6月18日
AAC会員

谷口 幹雄氏

       ウルトラマラソンは2年前に参加した四万十川でした。フルマラソンとは違う雰囲気と
       あの過酷さをもう一度味わいたいと大会を検索していたところ記念すべき第1回目と
       いう宣伝に目がいき、四万十川にエントリーする時もそうでしたが、コースもあまり深
       く考えずにエントリーしました。
       四万十川のコースは10kmから一気に600m上ると知らずにエントリーをしていて、
       後から「しまったもっと平坦のコースを選べばよかった」と後悔した経緯があったにも
       かかわらず、今回も改めて飛騨高山のコースマップをみたところ唖然としました。
       これは四万十川とは比べものにならない程の過酷なコースだと・・・(^_^;)

       エントリーしたからには完走を、また自己新を目標に掲げ練習に励むことにしました。
       事前練習として行ったのは、アップダウンが多いことから阪急塚口から有馬温泉往復
       コースを(約50km・累計標高差550m)2回LSDで走って足を慣らすことに。それで
       も大会1ヶ月前の走行距離が200kmも走れてなかったのと大会の4日前に深酒をし
       て風邪を引いて体調が万全でなく不安要素がありました。
       しかし、いろいろと準備も整えていましたので「大丈夫、大きな故障が発生しない限り
       走破出来る」と自分に言い聞かせて挑みました。
       前日の説明会に参加して主催者の大会に対する意気込みや、累積標高差2707m
       ・・・日本一過酷なコース・・・などの説明を聞きながらスライドを見てシュミレーション
       をしました。いろいろな思いが頭の中をグルグルと巡るなか意気高揚して気合十分に!

       今回、広井さん、西川さん、三田さんと4人で参加しましたので、宿に着いてから時間
       があったので高山市の旧街道を散策して数多くある酒蔵や(試飲もしたりと)町並み
       を堪能しました。(距離にして約4kmほど) 今回の遠征の楽しみの一つでもあった
       夕食は飛騨牛の鍋付きで各自ビールを1本を追加し民宿の温泉に入りと楽しみました。

       民宿からスタート位置まで1km強だったので4時に宿を出発。バナナにヨモギ餅を2
       個食べて、行きしなにSUPER VAAMのドリンクとゼリーを口にしました。また今回AAC
       のユニフォームを初めて着用して走るので、恥じない走りとAACのユニフォームパワ
       ーを信じて気合充電。
       現地に近づいていくとどこからともなくランナーが出没してきます。参加人数が100km
       と72kmの参加計約1000人が同時スタートという大会でしたが、大きくごった返すこ
       ともなく順調に5時にスタート。

       当初心配していた説明時に古い町並みを通過する際に幅が狭いので側溝に落ちな
       いようにと注意していたが、スムーズに通過。朝早いというのに沿道にたくさんの応
       援者がいて心強くなり、こちらも出来る限り手を振り応援者に応えました。
       途中、信号待ちでストップされたのには少々驚き、改善の余地があるなと思いつつま
       だまだ序盤の序盤だし焦らず焦らずと三田さん、西川さんとしばらく10数キロまで併
       走して走りました。上りになったところで予想通り三田さんがどんどん前に。
       私は自分で作成したペース配分リストを元にマイペースで。ちなみに今回私はドリン
       クホルダー付きのウエストポーチを付けて中には、PowerBerのジェル4個とアミノバ
       イタルPROと塩飴や塩タブレットを持参して走りました。

       第一関門の「道の駅ひだ朝日村(18.9q)」でよもぎうどんを頂いたのですが、量が
       多くて1/3程しか食べれず返してしまいました。西川さんとここで少し差が出来たの
       ですが、上りが続いている30kmくらいのところで「やっと追いついた」と一言。私は
       併走することが出来なくて、西川さんの後姿がだんだんと小さくなっていき完全に見
       えなくなりました。
       ただペース的には予定通りだったし、絶対に飛騨高山スキー場の最高地点1345
       まで歩かないと言い聞かせて心拍数が急激に上がらないようにと走って上がりました。
       山麗に上がってきていることもあり、気温が上がることなく逆に予想外の霧雨が心地
       よかったので快調快調と進みました。しかし、霧雨から雨になり、しかもかなり風が強
       いところもあり寒さを覚えたところもあるほどでしたが、これくらいでは自分に折れない
       から大丈夫と上り続けました。

       第二関門の「飛騨高山スキー場(36.7km)」辺りはそれなりに降っていましたが、結
       局雨はこの山頂を過ぎるまでで終わりました。下りに入ったところでコース唯一の未
       舗装路区間約2.5kmに入り、雨のせいでぬかるみもありましたが、下りだったので滑
       らないようにと気をつけて走りました。
       この辺りで他のランナーは私の前後に2人見えるかどうかの離れた距離でした。大体
       同じようなペースのランナーになってきているんだろうなと思いつつ、上りで抜いたラ
       ンナーに次々と抜かれていきますが、飛騨高山スキー場から8kmで600mも一気に
       下るという勾配なので膝に負担がかからないようにと慎重に走り、次の上りに備えて
       PowerBerなどを補充しながら順調に下りました。しかし下りもいい加減にしてくれとい
       いたいくらい長かかったです。
       40km時点でガーミンを起動してペース配分を見ながら走りました。それまでは順調
       に走れるだろうし、ここからのペース配分がどのようになるか記録したかったので電
       池の寿命を考え40Kmから計測し始めました。ガーミンは後半になるほどペース配
       分するのに役に立ちました。

       第三関門(54.4km)の「丹生川支所」までの上りは歩かないように行ければ10時間
       半は切れるかなと皮算用していたのですが、飛騨高山スキー場から下り終えてから
       の100m強の上りでついに歩いてしまいました。まだ先に300mを超える山があるの
       で無理せずにと歩きましたが、疲れが出てきたのか下りでもペースアップが思うほど
       上がらなくなってきました。予定では5分20秒でしたが5分後半になり予想以上に足
       が重くなってきました。
       フルマラソンの42kmが単なる通過距離でもあり当然50Kmが半分折り返しなので
       すが50km手前のアップダウンの山で50km通過する迄が思っていた以上に遠く感
       じました。丹生川支所を通過して周回コース(約28km)がこれまたボディブローを受
       けるかのごとく350mの上りが厳しくて躊躇無く少しの上りでも歩くことになりました。
       しかも天気も晴れてきて気温も徐々に上がってきて体力を消耗させてくるなと、ただ
       救いは大きな痛みは発生していないのですが、1kmを10分以上かかった区間が2
       箇所あり、下りが早い区間でも5分30秒で、6分以上かかることもありタイムが上が
       らなくなってきました。

       苦しいのは私だけでない他のランナーもしんどいんだと「目指せサブ11」と言い聞か
       せとりあえず前に足を運べと。また沿道の応援の声をバックに、たまにハイタッチをす
       るなどして元気をもらいました。
       今回のエイド箇所にはコーラーが無くて、コーラーが私設エイドにないかなと思ってい
       たら2箇所ほどあり、コップ半分のコーラがめちゃくちゃ美味くて元気になりました。
       50kmを過ぎてからは各エイドでは足やアームカバーした腕にも水を掛け復活するよ
       うに心がけしました。ただ足に水を掛けすぎて靴の中にまで入ったのは少し失敗でし
       た。

       残り15kmで今回のコースの名物となるような「千光寺」への上りは予想通り急勾配
       でふもとから頂上まで歩きとなりました。最後に50段の階段があると聞いていたので
       すが実際に目にしましたら、これはイジメやなと何故か笑っちゃいました。この「千光
       寺」への上り2kmはエイドでの休息を含め25分間かかっていました。また、厳しい急
       勾配の下りと聞いていたのですが、塩平寺からの下りの方がまだすごいなと感じつつ
       下りましたが、またこの下りでも何人かに抜かれていきました。抜いていくランナーを
       見てどういうフォームで足運びをしているんだと観察しながら走るんですが、追いつく
       ことも出来ませんでした。下り走法が私の課題ですね。

       私のウルトラマラソンの面白いところは90km走った辺りであとたったの10kmであ〜
       もう少しで終わるんだと、長い距離も積み重ねていけばゴールに近づくんだと元気に
       なってくるところです。
       一番の楽しみはゴールテープを切る瞬間ですが、ゴールの手前で私の名前をアナウ
       ンスしていただきゴールの感動が更に深くなりました。
       四万十川は集落がないところでもボランティアの人が応援してくれていたのですが、
       ここでは集落を通るたびに住民の方々が笑顔で応援してくれたし、高山市長を先頭
       に高山市全体で大会を盛り上げようという雰囲気がひしひしと伝わってきた素晴らし
       大会でした。人気大会になるのは間違いないと思いました。

       514人完走/660人参加/757人エントリ      三田さん   21位  9:36:54
                                      西川さん   48位 10:21:46
                                      谷口        62位 10:38:42
                                      広井さん 158位 11:44:35
                            私の記録    20k  01:51:11
                                      40k  03:54:03    2:02:52
                                      60k  05:58:19    2:04:16
                                      80k  08:20:59    2:22:40
                                      ゴール 10:38:42   2:17:43
       (大会開催日:2012・6・10)



第三三二号
                  1 U T M F 参 戦 記 !


2012年6月9日
AAC会員

千原 昇氏

       第1回ウルトラトレイルマウントフジ(UTMF)に出場したので報告します。
       UTMFについて】
       富士山の周囲の山系(210市町村にまたがる距離156km、累積標高8500m)を48
       
時間以内で完走する、国内では初の100マイルトレイルレースです。昨年に高原徹さ
       んが出場されたウルトラトレイル・デュ・モンブラン(UTMB)の姉妹大会として位置付け
       られました。
       当初は昨年5月開催予定でした。その年の初頭にこのレースのことを知り、「完走で
       きるのはごくわずかだろうなぁ。では自分はどうなんだ?完走できるとしたらどんな走
       りをすればいいんだ?」などと考えているうち、これは実際に出て確かめるしかないと
       の結論に達し、参加を申し込みました。
       が、3月に東日本大震災が起こってしまい、レースが延期になってしまいました。今回、
       一年越しの開催となり、恐らく私を含めた多くの参加者、関係者にとって、満を持して
       の開催となったことと思います。

       【当日、スタート〜72km地点】
       518日午後3時、河口湖前の大池公園をスタートしました。一周して絶対にここに帰
       ってくるんだ!という強い思いで走りだしました。思えば、楽しくも厳しいコースでした。
       今回の出場に当たり、六甲全山縦走を繰り返し練習し、UTMBのビデオを何度も見て
       研究しましたが、それらとはかなり違っていました。
       勿論、UTMBと同様の壮大かつ眺めが美しい箇所も多いのです。が、上り下りの斜度
       が六甲山系では有り得ないほど急激なセクション、ガレ場や石だらけの荒れ地セクシ
       ョンが非常に多く、飛ばし過ぎないよう注意していても体力がみるみる消耗しました。
       およそ20km間隔のエイドステーションでは、カロリー維持のために、普段のレースで
       は口にしないうどん、カレーなどの固形物を積極的に食べました。
       ギリギリの崖っぷちで危険そうな箇所も多くあり、そのような箇所はちゃんと人がいて
       注意してもらいましたが、非常にテクニカルなコースで、体力も気力も使いました。
       一方、アスファルトでひたすら単調なロードセクションもあり、疲労と単調さのあまり、
       私は生まれて初めて“ジョギングしたり歩いたりしながら寝て”しまいました。歩きなが
       ら何度も意識が飛ぶのです。72km中間地点の『富士山こどもの国エイドステーション』
       に着くころには、すっかり足を使い切ってしまいました。

       72km地点〜ゴール156km
       『富士山こどもの国エイドステーション』のドロップバック(前もって預けた装備品を受け
       取り、必要でなくなった装備品を預ける)で、AACのユニフォームに着替え、気合を入
       れ直しました。走り出したら、まだ行けます。そのまま102km地点『西富士中学校エイ
       ドステーション』まで突っ走りました(実際には多分ジョギングペース…)。
       西富士中学校エイドステーションを超えると、問題の“天子山塊”が待ちかまえていま
       す。ここで仮眠を取るかどうか考えることにしていましたが、アドレナリン出まくりの気
       合入りまくりで眠気はぶっ飛んでおり、このまま行くべきと判断して不眠のまま進みま
       した。そして、遂に天子山塊。15002000mの山々が30kmにわたって連続するコー
       ス最大の難所です。
       登って登って登って、下って、また登って登って登って、登りが全然終わりません。
       そのうち、STY(同時開催の、距離がUTMFの半分のクラス)参加選手が次々と私を
       パスしていき、その中に高原さんもおられました。「頑張って下さい!」と声をかけられ、
       素晴らしいスピードで去っていきました。高原さんはSTY70位/1011人中の好成
       績でした。おめでとうございます。
       一方、こちらはもう足が動きません。ストックをついて、ただただ登ります。そして、天
       子山塊で最後の頂上に来たとき、本当に綺麗な富士山が見えました。鏑木毅さんが、
       「UTMBに出た時は苦しかったが、その時に見たモンブランは最高に美しかった」と言
       っていましたが、この富士山が正にそれでした。天子山塊を超えるとゴールの目途が
       立ってきました。その後は必死で足を進めました。そして、38時間1919秒、200
       /777人中でゴール。遂に富士山の周りを一周できました!

       AAC会員の方々へ、次回UTMF参加のお誘い!】
       今回のUTMFでは、当初は完走率30%くらいだろうと言われていましたが、実際には
       72.3%(777人中562人完走)という高い完走率でした。コースは上記のように簡単で
       はありませんでしたが、それでも参加者の多くは見事完走されました。
       今回のUTMFの参加資格は「過去2年以内に50km以上のレースを2回、又は100km
       
以上のレースを1回完走していること」でした。言いかえると、100kmマラソンの参加
       経験があれば、かなり高い割合でUTMFも完走できる可能性があることが、今回、初
       めて明らかになりました。
       私自身にとってもUTMFは未知への挑戦でしたが、もはやそうではなくなりました。
       レース中は肉体・精神を酷使しましたが、思ったほど後には引いておらず、日々回復
       に向かっています。開会式、閉会式の演出も素晴らしく、沿道の方々の応援も本当に
       有難く、私は必ず来年も参加しようと思っています。
       そこで会員の方々、特に100kmマラソンを完走された経験のある方々に御提案です
       が、来年のUTMFに参加してみませんか?何物にも代えがたい充実感が得られるこ
       と間違いありません!是非とも御検討下さい!

       【参考】
       *UTMF公式サイト http://www.ultratrailmtfuji.com/
       *YOUTUBEで“UTMF”の動画が数々アップされています。
       *テレビでも特集されます。
       『UTMF156キロ、48時間のレースに完全密着するドキュメント番組
        「激走!富士山一周 〜ウルトラトレイル・マウントフジ〜」(仮)が
       
NHK−BS1で放送されます。その放送日時が決まりました。
       
6月15日(金) 第1部 夜11:00〜11:50
                 第2部 深夜0:00〜0:50』
       (大会開催日:2012・5・18〜20)



第三三一号
                 カ ヌ ー ア ス ロ ン の 感 想 !


2012年6月5日
大阪市在住

H・Y氏

       遅くなりましたが、カヌーアスロンの感想を投稿させていただきます。
       初のカヌーアスロン。というか、初のカヌー。ちゃんと完走(いや、完漕!!)はできたの
       ですが、完全になめておりました、カヌーの手強さを。
       前日の練習会にも参加しましたが、もがいて終わり・・・ 一晩寝たら、上達してるかも!
       と気持ちだけポジティブに当日を迎えました。

       前半のランは好調に、確か女子二位ぐらいのタイムでカヌーに辿りつき、さぁ、意気込
       んで海へ!
       ・・・案の定、進まないーー、回るまわるーーー、みるみるうちに、皆さんに抜かされ、
       挙げ句の果てに、ショートの部のみなさんにも抜かれちゃう始末。
       というレース展開で、とにかくカヌーは難しいのだと、なめてかかっちゃいけないんだと、
       思い知らされました。

       まっ、レースの結果はいいとして、その後の、参加者皆さんとのランチ、じゃんけん大会
       が本当に楽しかったです!! アットホームな大会ならではで、交流関係が広がり、
       また運営のAACの皆さまがとても親切にしてくださり参加させていただいて、ほんとに
       よかったと感じました!

       AACの皆さま、本当にありがとうございました!!
       来年はカヌーを猛特訓のうえ、表彰台を狙いにゆきます!!
       (大会開催日:2012・5・15)



第三三〇号
             丹波ファインキッズトライアスロン参加!


2012年6月1日
AAC会員

山上 達也氏


       新入会の山上でございます。初トライアスロンで、丹波ファインキッズトライアスロンへ
       参加致しました。ジュニア部門に参加する息子と親子参戦になりました。距離も短くリ
       ラックスして望めました。

       苦手のSWIM(400m)10.5min程でほぼ最後尾でのSWIM UPBIKE(20km)は乗り始
       めに手間取りましたが除々に加速し、Ave32km/h37.5minRUN(5km)も走り始めに
       足が回らず、除々にペースが出来ましたが、Ave5.5min/km27.5min
       トランジション1min32secを加えて、1hr17min02secで完走。21/28名の結果でした。
       先ずは、完走で良かったと思います。

       来年は、9min程度でSWIM UPBIKE35km/hRUN5km/minで、トランジションを
       少し早めて、1hr10minを切りたいですね。
       その前に、今年は、オリンピックディスタンス(ショート)レースにも挑戦しますので、よろ
       しくお願い致します。
       (大会開催日:2012・5・27)