管理者からのお願い!
              この特集欄はスポーツをこよなく愛し活動する方々、若しくはスポーツに関心のある全ての方々を
       対象とし、政治・宗教関係を除くその他全般に関する記事を掲載していただくコーナーとして利用し
       て下さい。そして日頃から思っていたこと・記録として残しておきたかったこと・提案してみたかった
        こと等、公是良俗に違反せず他者を誹謗中傷しない範囲で、自分の日記代わりに思いの丈を投稿
       して下さい。   (投稿は何でも連絡帖メール・手紙・はがき・メモ等でご連絡ください!)


第三二号-10
                 「袋井クラウンメロンマラソン」 の 紹 介 !


2012年12月14日
AAC会員
鎌苅 滝生氏


       12月9日に開催された上記マラソンの紹介をします。人口8万人余の袋井市は静岡
       県の西部に位置し、かつては東海道を行き交う旅人の休息の場として賑わった宿場
       町で、江戸からも京都からも27番目にあった。
       静岡県でのフルマラソンは、他に掛川新茶マラソンとしまだ大井川マラソンがあるが、
       他府県では県庁所在地で開催されることが多いのに、いずれも人口10万人前後の、
       しかも隣接している袋井・掛川・島田3市での開催と、かなり稀有なものといえる。

       この大会は、掛川や大井川に比べるとあまりPRもしていないこともあり、3大会の中
       では規模は最も小さいが、第24回目の開催で、歴史は一番古いもので、種目は、フ
       ル、10キロ、5キロ、3キロ、ペア2キロである。参加者は地元静岡県からが最も多い
       のは当然であるが、他は東京・神奈川を中心に首都圏からが多く、名古屋以西から
       の参加は非常に少ないのが特徴である。
       フルの参加者は、3000人強であるが、従来は1000人前後の規模で、今回急増し
       たのは昨今のマラソンブームによるものか?
       
(昨年は大井川マラソンと同日開催であった)

       開催日は原則12月第2日曜日、参加費は5000円、制限時間は6時間。走路は、袋
       井市の南部の小笠山総合公園にある「エコパスタジアム」をスタート・ゴールとする周
       回コースである。スタート直後は下りで、その後中盤まで比較的平坦で、後半はアッ
       プダウンがあり、35キロと39キロにきつい上り、最大の高低差は約60メートル。走
       路は、途中舗装の悪い個所もいくつかあり、何度もクネクネ曲がる周回コースで、どち
       らかといえば走り難い。エイドは、水、スポーツドリンク以外にミカン、レモン、バナナ、
       あめ等の定番のものに加え、カステラやだんごが用意されていた。9.4キロ以降7箇
       所のエイドは、市民マラソンの大会としては少なめで、冬場の開催とはいえ温暖の地
       で開催される大会なので少し足りないのではなかろうか?
       (当日は、非常に寒く7箇所でもよかったが・・・)
       ゴール後は、メロン2切れが供されるが、これは本当に旨かった。年代別8位までの
       入賞者と総合順位30位ごとに2500円前後相当のメロンが1個もらえる。

       会場のエコパスタジアムは、2002年の日韓共同開催のサッカーワールドカップの会
       場にもなった所で、5万人の収容能力と充実した設備を誇るすばらしい建物で、着替
       場所はスタジアムと隣接のアリーナが使用でき、いずれも余裕たっぷりでゆったりして
       おり、ゴール後は温水シャワーも自由に利用できる。

       すばらしい会場に比べると、運営面でやや問題点があると思われる。前述のエイドの
       設置数の問題の他に、交通規制の不徹底が挙げられる。一般道でランナーのすぐ横
       を車がかなりのスピードですり抜けるということが数度あったり、後半の狭いコースで
       ランナーの走路に農家の作業用車両が進入して来たりで、安全確保の面で大いに問
       題ありといわざるを得ない。
       また、大会のホームページにもゼッケンと一緒に事前に送られてくる大会案内にも、
       スタジアムやアリーナで温水シャワーが利用できることが記載されていないこと(現実
       に知らなかった人が多かったようで、立派なシャワー室と併設の更衣室はガラガラで
       あった)、各エイドにスペシャルドリンクをおくことができるのに、そのことも全く周知さ
       れていなかったこと、いずれも不親切である。

       大会当日は、寒波襲来で全国的に真冬並みの寒さであったが、当地は更に強風が
       吹き荒れ、一段と寒さを感じるレースであった。地元では、「遠州のからっ風」というそ
       うで、冬場に強風に見舞われることがあるとのこと。とにかく、冷たくて強い風に終始
       翻弄され、ゴール後のウェアーにあまり汗の痕跡がないほどで、厳しいレースでした。
        (大会開催日:2012・12・9)



第三一号-
                 「仏の里くにさき・とみくじマラソン」 の 紹 介 !


2012年11月19日
AAC会員
鎌苅 滝生氏


       11月11日に参加した掲題マラソンの紹介をします。国東(くにさき)市は、人口3万人
       強で、大分県の国東半島のほぼ東半分を市域としている。弥生時代の遺跡も多く、古
       代から栄えた所で、神道や古い土着信仰と仏教が融合した山岳仏教が発展した地で、
       由緒ある神社・仏閣が多くある。

       大会は今回が23回目で、フル・ハーフ・10k・2k等の種目で、フルは4回目の実施で
       ある。かつてはランニング100選にも選ばれたことがあり、地元では人気の高い大会
       で、リピーターが多いのが特徴とのこと。最近のランニング100選は、都市型マラソン
       といわれる参加人数の多い大会が選出される傾向にあるが、これは単なる人気投票
       であり、客観的な基準や尺度での評価と関係のないものであり、100選に選ばれてい
       るからといって必ずしも「良い大会」であるとは限らないことは当然である。この大会の
       ようにローカル色が強く、比較的小規模な大会は、もう100選に入ることはないのであ
       ろう。(因みにフルのエントリー数は700人半ば)

       「とみくじ」マラソンという名称の由来は、コース途上に「富来(とみく)」という地名の所
       があり、その「路」を走るからとのこと。これに因んで参加賞の一部に富来神社で当選
       祈願をした宝くじが含まれている(参加賞は、他にスポーツタオルと焼酎200ml瓶)。
       フルの制限時間は6時間で、参加料は5000円。コースは、国東陸上競技場をスター
       ト・ゴールとするもので、スタート直後はほぼ平坦な海岸沿いを往復し、10k位から内
       陸部に入り時計回りと反対の周回コースとなる。国東半島は、元々平野の少ないとこ
       ろで中盤はアップ・ダウンが大きくなるが、特に15k以降は急坂で150mほど上り、1
       00mほど下る、19k地点から再び上りになり約2kにわたり続き、このレースの最高
       高度(約180m)に達する。その後は小さな上り・下りが何度かあるが、30k辺りまで
       は概ね下り基調となる。35k以降はフラットなコースで、41k以降ゴールまでが緩や
       かな上り。15k以降は山の中に入って行くという感じで、かなり厳しくハードなコース
       である。

       当日は、九州各地は大荒れの天候で、当地も激しく冷たい雨と強い風が吹き荒れて、
       まさに暴風雨の中でのスタートとなったが、特に10kまでは海岸沿いということもあり
       風が強く、雨量も相当なもので、なお且つ道路の舗装状況も悪い個所も多くあり、ま
       るで水溜りの中を走っているようであった。コース上の距離表示板(距離表示は1kご
       と)も強風で倒れていたものが半分位あったと思うが、中盤以降は雨も風も弱まり、3
       0k以降は天気予報通り雨も上がり、風も弱まり、気温も上昇した。

       今回のレースで特徴的なことは、30k過ぎから(特に35k以降)歩いている人が多く
       見受けられたことである。参加人数の割にはその比率はかなりなものと思われるが、
       原因はふたつ考えられる。ひとつは、中盤の激しいアップ・ダウンで足を使い、スタミナ
       を消耗したため、終盤にその影響がでたこと。ふたつ目は水分不足である。スタート
       前から冷たくて激しい雨でかなり寒くて、前半のエイドをパスした人がたくさんいたが、
       終盤になって雨があがり、風も弱まり、気温が上がってきたが湿度は高かったこと、
       加えてカッパ着用で体温の放出が妨げられたことにより、発汗量が増えたこと等によ
       る水分不足である。

       さて、この大会の評価であるが、私個人としては、合格としたい。会場までのアクセス
       の問題はあるが、過去に指摘された問題点(シャトルバス運行の不備や仮設トイレの
       不足等)は改善されており、運営上の課題はあまり見受けられないと思われるが、今
       後求められるのは、雨対策である。更衣場所として仮設テントが準備されていたが、
       床に敷かれたブルーシートに水が溜まっており、実際には使えなかった。23回目の
       開催で、初めての雨となったとのことであるが、主催者にとっては想定外の雨量であ
       ったものと推察する。体育館は小さくて、受付や記録賞発行、荷物預かりに使用しお
       り、更衣場所としてのキャパはあまりなかったが、この体育館を含め全体の施設の使
       用方法を検討する必要があろう。来年は、公認コースの大会として開催したいとのこ
       とでもあり、主催者により良い大会への工夫を要望したい。
        (大会開催日:2012・11・11)



第三〇号
        ウルトラマラソン100km初完走者特集!

                    大会開催日 : 2012年 9月16日
                    公  開  日 : 2012年11月13日

        9月16日に開催された歴史街道丹後ウルトラマラソンで初めて100kmを
        完走されたAAC会員6名の感動の記録を特集しました。 (あいうえお順)





              

           なめたらあかん!
   角谷 禎和氏


       丹後の100kmをなめていました!私のモットーで「なんとかなるさ」で臨んだ丹後ウ
       ルトラマラソン100kmは今まで経験しなかったものでした。潮風ウルトラマラソンで7
       0kmを走った時にまあまあ走れたことをいいことに、あまり練習もせずの状態でスタ
       ートラインに付いてしまっていました。

       まだ暗い時間の中今までにない緊張感を感じてスタート!前半の七竜峠のアップダ
       ウンを見て「なんじゃこりゃ!こんなん普通のマラソンレースではありえない」と思い、
       経験者から聞いていた通り「登りはすべて歩き」と決めて走っていきました。
       七竜峠を降りたところでまだ10km。この峠をまた40km地点で走るかと思うと気持
       ちは「ブルー!」。出場したことを少し後悔した私でした。

       でも、44km地点でファイテンのマッサージ女子高生に元気をもらい、私設エイドのお
       いしい梨をもらい、うどん、ばら寿司、魚つみれ汁、おしるこ とすべての食べ物をいた
       だきなんとかラスト1km地点。地元の方々の応援の声が多くなってきたところから元
       気に走ることができ、なんとか笑顔でゴールができました。

       私の初100kmウルトラの感想は「なめたらあかん!」でした。もう二度とウルトラを走
       ることはないと思いますが、いい経験ができました。AACのウルトラ先輩の皆様あり
       がとうございました。
       (完走時間:13時間13分43秒)




              

              TANGO ULTRA 完走記!  田中 弘治氏

       916日(日)京丹後市で開催された歴史街道丹後ウルトラマラソン100KMに参加し
       てきました。今までフルマラソンより長い距離にはでたことなかったので記念にと、軽
       い気持ちでRANNETで申し込みました。

       前日からの出発で丹後半島に向かい、宿泊先の旅館はオーシャンビューで源泉掛け
       流しの温泉もあり、完全に旅行気分でした。夜の食事も海鮮コースで美味しく、ここま
       では最高に楽しい丹後旅行でした。

       大会当日は230起床でスタート430でした。スタート前のトイレは長い行列だった
       ので、途中のエイドまで我慢しようと思ってスタートしたのですが、エイド3つ目くらい
       までが一杯いっぱいで、一時はおなかの具合もウルトラ級にやばくなってました。
       スッキリしたのは、暗闇の中をスタートして10kくらいで夜が明けてきたころからです。
       
       それからは、日が昇るにつれて気温もグングンあがり、逆にテンションはグングンさが
       り、気力もグングンさがってきました。50k地点では、「あじわいの里」という上って下
       るわざわざ通らなくてもいいというような観光地を通り抜け、その後もアップダウンを繰
       り返しこの時点で足はなくなって残っておらず、噂の「碇高原」に向かいました。

       60kmからはきついとは聞いていましたが、完全に丹後ウルトラをなめてました。想像
       以上の登りで半端でなくえぐかったです。上りは歩き下りはゆっくり走る、ここからは1
       km
進むことがどれだけ長かったか・・・13時間3707秒なんとか完走しました。

       今回、最初からゴールまで中田さんとほぼ平走しました。ラスト15kmは時間を気にし
       ながら結構真剣に2人で無言で走ったことが印象的でした。そして、ラスト10数kmの
       ところでは、わざわざ堀内さんご夫妻がみんなの応援に来て頂いており感激しました。
       実は、この出来事の方が感激したので、ゴールの感動がなかったような気がします。

       今回、初100kmウルトラということでいろいろな方にアドバイス頂いたことも、無事完
       走に繋がった要因のひとつです。また、丹後ウルトラの為旅館・交通手段等をコーデ
       ィネト頂いた山崎さんありがとうございました。

       丹後ウルトラマラソンはすばらしい景色、すばらしいボランティア、すばらしい大会でし
       た。でも今、来年出るかと聞かれたら出ませんと即答します。なぜならそれほど、えぐ
       い暑さとアップダウンの難コースだからです。
               おまけ・・・・・・T たんごは 
                        A
 暑さに苦しみ
                        N 仲間と
                        G ゴールした
                        O 思い出の大会になりました 
       (完走時間:13時間37分04秒)




           

          初挑戦で初完走でき本当に嬉しかったです! 田村 友加氏

       パーン!! 今回のゲスト、猫ひろしさんのピストルで、いよいよ始まりました。これま
       でに経験したどれよりも長い長い100qのレース! 4月に挑戦を決めてから、自分は
       本当に走りきれるのか、本当に100q走るんやんね!? と自分を疑いながら、AAC
       の西国マラニックや西半山、ほぼ毎週の木練も頑張ってきました。最低でも完走した
       い! そして、もし12時間半の記録ができたら最高! そんな目標を胸に、第一歩を
       踏み出しました。

       スタートは朝の4時半! 旅館では2時起き!! 朝早くというのか、夜遅くというのか、
       なんて活動的なんでしょう!() 朝食()も無理なく完食し、体調はバッチリいつも
       通り。前日の受付会場でテーピングしてもらった左足も快調♪ 暗い中を周りに惑わさ
       れることなく、ゆっくりゆっくりと走りました。ふと見上げると、満天の星空★☆ 本当に
       キレイな1時間だけの特別な景色でした。

       最初は「七竜峠」。上りきった時には空がすっかり明るくなっていました。そして下り坂。
       途中のエイドで松田さんに出会うと、スタートから私に並走して下さっていた山崎さん
       と2人、あっという間に見えなくなってしまいました。こうして突然にして私の孤独との
       戦いが始まりました。途中、トイレを探して気が気でないこともありましたが、朝のうち
       は気温もそれほど高くなく、本当に気持ち良く走ることができました。「くみはまSAN
       KAIKAN」
のエイドで梨を頂いて、久美浜の周りをぐるっと一周し、見覚えのある果物
       屋さんの横道から出てきました。ここからは再び「七竜峠」です。反対斜面からの登り
       はかなりきついもので、早歩きで進みました。なんとか上り終えたものの、今度は下
       り坂が足にきます。行きの下りは大丈夫だったのに…。知らないうちに足に疲労がき
       ていることを実感しました。

       なんとか最初の大きなエイド! うどんを頬張りながらのファイテンステーションが天国
       でした。地元の小学生と楽しく会話していると、あっという間にマッサージタイムは終わ
       ってしまいました。44q、およそフル1回分。ここからは本当に未知のレース。荷物が
       届く「弥栄庁舎」を目指しました。
       「
弥栄庁舎」まではおよそ12q、それなのに果てしなく遠くに感じました。日が昇って
       気温が上昇し、体力が奪われます。最初は靴が濡れるのを気にして下半身を冷やし
       ていましたが、もうそんなことはお構い無し。ザブザブ腕に足に水をかけて冷やしまし
       た。 「弥栄庁舎」では荷物を受け取り、着替えを済ませてリフレッシュ! 次はいよい
       よ碇高原です。およそ10qかけて標高400mまで登ります。しかも厳しい暑さと疲労
       がついて回ります。歩いたり走ったり、また歩いたり。あまりの暑さに日陰を選んで走
       ったり、涼しいトンネルに癒されて、なんとか上り終えました。

       「碇高原ステーション」に入っていくと、出発間近の角谷さんに出会いました。きついと
       言いつつも「先に出発しますね」と飛び出して行く姿を見て、私もここまで来たんだ、頑
       張ろう! と、もう一度気合いを入れ直しました・・・が、再び走り出すと足はもうガッチ
       ガチでした。ここからは下り、上り、下りと、事前に見ていた行程表では読み取れない
       というか、「碇高原」で見えていなかった()アップダウンが続きました。

       
最後の大きなエイドでは嬉しいサプライズが待っていました! 私は最初気付かずに
       ファイテンマッサージを受けていたのですが、カメラを向けて近づいて来る人が・・・。
       「ファイテンマッサージの子のお父さん? 全走者を撮ってるんやろか!? めちゃ熱
       心やなぁ〜!!」 と思っていたのですが、カメラの横に出てきたのはなんと!
       堀内さん!! 予想もしなかった堀内さんの登場、そして暖かい笑顔に心が緩み、ポ
       ロポロ涙がこぼれてきました。本当に嬉しかったです! 水分、カロリー、そして元気も
       チャージして、あと13q! 計画していたタイムには間に合わないけど、なんとか最後
       まで行きたい!! 堀内さんの声援を背に、ゴールへと走り出しました。

       それからは入れた水分がすべて出て行くトイレ地獄に陥り、エイドのトイレに並んでい
       る間に他のAACメンバーに抜かされたようで、しばらく走ると歩いている藤本さんを
       発見しました。私もかなりの低速走行でしたが、「お先に行きますね〜!」 と声をかけ
       ると、「一緒に行くわ!」 と心強い返答が!! そこからは、今日の苦労話をお互いに
       話しながら、楽しく走りました。

       ゴールも近くなると沿道の声援も増え、安心感と共にテンションも上がります。もうちょ
       っとでゴール!! 自分を励ましながら、商店街を過ぎ、角を曲がって曲がって・・・
       もうすぐそこ! そしてゴール目前! 観衆の中に三田さんと目堅さんが待ち構えてい
       ました! 藤本さんと共にダブルハイタッチで通過し、角を曲がって・・・ゴールテープが
       見えました! そして最後は藤本さんと一緒にゴール!! テープを持ち上げてカメラマ
       ンにアピール()、メダルをもらうと完走できたことが嬉しくて、しばらくヤッター!
       と喜んでいたのですが、気づくと周りにはAACメンバーが!!
       おめでとう、おめでとう! と声をかけてもらうと、安心感と共に一緒に喜びあえる仲間
       がいる、それがどれ程心強くありがたいことか深く感じて号泣してしまいました。

       今回、この丹後100qで本当にたくさんのことを経験しました。初挑戦で初完走でき、
       本当に嬉しかったです! けれど、私はそれ以上に、一緒に喜びあえるAACのメンバ
       ーがいることが本当に嬉しかった。これから、いろんな大会や経験をすると思います。
       けれど、そこにはいつもAACのメンバーがいて、共に走り感動を共有することができ
       ます。私はこのクラブに入って本当に良かったと思います。是非、皆さんとたくさんの
       経験をしていきたいです!
       (完走時間:13時間21分13秒)




           

     歴史街道丹後100kmウルトラマラソンに初参加しました! 中田 貴之氏


       初めは丹後ウルトラではなく同日開催の地元の潮芦屋アクアスロンにエントリーする
       つもりでした。神戸マラソンが当選し、今年のエントリーを一気に済まそうとして夜中に
       酒を飲みながらパソコンにむかってエントリーを始めました。皆生トライアスロンが落
       選したので急遽、珠洲トライアスロンへエントリーし、神戸マラソンも入金手続きをすま
       し、AAC主催の芦屋浜潮風ウルトラマラソン50kmの部にエントリーし、9月は潮芦屋
       アクアスロンと神戸アクアスロンをエントリー・・・といきたい所でしたが、潮芦屋アクア
       スロンと神戸アクアスロンは私の好きなパソコンでエントリーし支払いはコンビニでと
       いうパターンがきかず、また事務局に参加申込書と振込領収書を送らなければいけ
       ないという酒を飲みながらの思考回路が受け付けず、丹後ウルトラマラソンのホーム
       ページに行きそのままエントリーボタンをクリックしました。

       915日の土曜日は仕事だったので前乗りしているAACの参加メンバーとは別に後
       から角谷さんと一緒に旅館へ行きました。午後9時半頃に到着し、お風呂に入って10
       
時半頃就寝しました。あまり熟睡はできず午前2時過ぎに起床し、朝ごはんを食べて
       会場へむかいました。頭は若干ボーっとしていましたが早めにトイレを済まそうと長い
       列に並びました。410分頃にAACメンバーと一緒に前の方へ陣取り、4時半スター
       トを待ちました。スタート時間が迫り、24時間テレビチャリティーマラソンでお馴染みの
       坂本さんやゲストランナーの猫ひろしさんが会場を盛り上げている中、隣にいる田中
       さんが苦痛に満ちた表情で「う○こしたい・・・」って言っていました。さすがにスタート
       5分前にトイレには行けず、「猫 ひろしなんかどうでもええねん。早よスタートしてくれ
       や〜」ってブツブツ言っていました。それがすごくおもしろく、こんな緊張感の無いスタ
       ートはいままでないわと思いました。

       4時半になり100kmマラソンがスタートしました。真っ暗の中スタートしましたが周りの
       ペースは結構速く「このペースについていったら絶対もたんわ。」とキロ6分半〜7分と
       ゆっくり走りました。
       いきなり七竜峠という山を登り、アップダウンの繰り返しでした。下りでアホみたいに飛
       ばすヤツが結構いて「お前らまだ10キロも走ってないぞぅ〜」とペースを全く考えてい
       ない連中を若干馬鹿にしながらゆっくりと走りました。今回のレースではスタートから
       ずっと田中さんと一緒に走りました。抜きつ抜かれつとデットヒートを繰り返しました。
       第2関門である56km付近の弥栄庁舎くらいから田中さんは先に行ってしまいました。
       「やばいっ・・・、しんどい・・・」と酔っ払いながら軽い気持ちでエントリーした自分がイ
       ヤになりました。(丹後100kmナメやがって・・・アホか俺・・・)

       第3関門である73.4km付近の碇高原のタイムリミットが近づいてきました。容赦ない
       太陽の下で体力はかなり消耗していましたがタイムリミットの時間が気になりだした
       時、幸いにも急に曇りだして太陽を消してくれました。「今の内に一気に登ってしまお
       う。」と疲れた体にムチを打って碇高原のエイドに到着しました。碇高原のエイドで再
       び田中さんに遭遇しました。なんかホッとしてすごい嬉しかったです。田中さんは先に
       出発しました。僕はコーラを45杯飲み、足のマッサージを受けました。僕はAACの
       ランユニフォームを着ていましたが、マッサージをしてくれる人に「このユニフォーム着
       てる人、いっぱい見ました。」と言われました。なんか複雑な気分です。

       左足の小指がすごく痛かったのですが我慢して碇高原のエイドを後にしました。そこ
       からは長い下り坂で、膝にかなりの負担がかかりました。時計とにらめっこしながらキ
       ロ何分で走れば間に合うのかとか色んな事を考えながら走りました。それでも体と足
       が言う事を聞いてくれず、歩いたり走ったりの繰り返しでした。走るといっても歩いてい
       るのとほとんど変わらないスピードです。周りの人も同じような調子なので「このまま
       行こうかな。」と思ったりするのですが、どう考えてもこのペースでは制限時間の14
       間には間に合いません。

       残り15km付近のエイドでまたまた田中さんに会いました。僕自身はかなりあせって
       いたのですが田中さんは結構呑気な感じでした。僕が「このままやったら時間、間に
       合わへん。急ぎましょう。」と煽って一緒にスタートしました。不思議なもので一人で走
       っていた時は歩いたり走ったりの繰り返しでしたが、田中さんと一緒に走り出したら、
       びっくりするくらい足が回り、キロ5分半くらいまで復活できました。二人でいいペース
       で走っていた時、車から「中田っー!中田っー!!」と応援してくれる人がいました。
       車を見てみると堀内さん夫婦がいました。有難うございました。すごく嬉しかったです。

       残り3kmになり完走は確信したのですが、さすがAACの練習会で鍛えられただけあ
       って不思議と最後はダッシュしていました。タイムは13時間38分でした。
       ゴールして足が棒になり全然動かなくなりました。またジュースを買おうとしていたら
       急に耳が聞こえなくなり、目が見えなくなってきて脂汗が出て意識が飛びそうになり
       ました。後で調べたらどうも「運動後低血圧」というのになったみたいです。あの時正
       直やばかった。

       ゴール後、「来年は絶対エントリーしない!」と思っていましたが、数日たった今はなん
       か悔しくて「来年はエントリーする!」に変わっています。いいレースをAACのメンバ
       ーと共に過ごせた事を感謝します。有難うございました。また来年よろしくお願いします。
       (完走時間:13時間38分00秒)




           

           ゴールを切った時は嬉しさで一杯になりました!  藤本 一成

       山崎さんに楽しいよ〜と誘われても全く完走する自信もないし、なんでそんなしんどい
       こと・・・と今まで辞退していた丹後ウルトラ100kmマラソン。ところが今回真理さんの
       看病もあり参加を見送った堀内さんから我々夫婦の分まで頑張って走ってよと!代走
       を頼まれ、それなら、と引き受けたのが8月下旬。後から知ったのは堀内さんも宗政会
       長の代走だったとのことで3人分の思いを受けた代走でこれは絶対完走しないとやば
       いとなあとえらいプレッシャーがかかってきた。

       7月に全日本皆生トライアスロン大会に出場し、多少はトレーニングを積んでいたとは
       言え、皆生以降ロング走は一本もなく、丹後までの残りの予定を見ても週末はほとん
       ど埋まっており、ロングの練習が全く出来ないまま、不安一杯、ぶっつけ本番状態で
       大会に臨むことに。2008年の芦屋浜ウルトラマラソンで70kmに出場し、50kmでリ
       タイアした苦い思い出が頭を過る。

       せめてシューズくらいはとウルトラマラソン対策として直前に購入した”アシックスニュ
       ーヨーク”も行きの車で、三田さんが言うには「僕は”ニューヨーク”からフェザーファイ
       ンに代えたら10分タイムが縮まりましたよ。ニューヨークは元々体重100kg超の外
       人向けに開発されたものでそこまでのクッションは必要ないですよ」と軽く言われ、も
       っと早く言ってよ〜っとテンション下がる。

       まあとにかく14時間をフルに使って楽しんで走り切ろうと気持ちを切り替え、前半の5
       0kmをキロ7分〜7分30秒、碇高原のある後半50kmを7分30秒〜8分30秒程度
       を想定し、上り坂は無理せず歩いて行く作戦でスタート。
       真っ暗な中、4時半にスタート。夜明け前の満天の星空の下を走るのはもちろん初め
       ての経験。星空のあまりの美しさに最初の一時間くらいは星空ばかり見ながらのラン。
       しかし前の方からのスタートだったので知らず知らずのうちにハイペースとなっており、
       このままではまずいとシフトダウン。AACの仲間に次々に抜かれていったけどあくまで
       完走命でマイペースを守ります。

       夜明けとともに丹後半島の美しい海岸線が目に飛び込む。馴染みのサーフポイントの
       波を眺めつつ、めっちゃええ波やんか〜と写真撮りながら走っていると不思議に疲れ
       もあまり感じない。44km地点のレストでうどんを4杯完食したところで、これでなんと
       か行けるかも?と気持ちに少し余裕も出てきた。
       60kmを超え碇高原への上りに入ったところから足の負担を出来るだけ抑えるため
       無理せず歩き主体に切り替える。暑さもあり疲労度がピークとなってきた碇高原総合
       牧場に差し掛かったところで堀内さんから夫婦で応援に来ているよ!との電話があり
       元気が出てくる。

       83km地点の丹後庁舎で堀内夫婦の声援を受け再び元気をもらってラストスパート。
       ラスト5km付近で田村さんと一緒になり、ゴールを目指す。このあたりから疲れより喜
       びが湧きあがり楽しくてしょうがない。ゴールを切った時は嬉しさで一杯になりました。
       終わってみれば13時間21分とほぼ予定通りに完走できました。図らずも宗政会長、
       堀内さんの代走を引き受ける形で出走させてもらい、こんないい経験をさせてもらって
       感謝、感謝!本当にいい思い出が出来ました。
       (完走時間:13時間21分13秒)




                  
 

      初めての100Kmウルトラマラソン丹後を走って来ました!  松田 彰康

       9/15(土)の11:00に集合して丹後に出発。AACのご一緒に参加されるメンバーと
       の道中、気持ちは1泊2日の旅行気分で、今日の夕食はどんな内容かなとかぐらいし
       か考えてなく、会場について受付等済ましても、緊張もなく旅館に到着。ご一緒に参
       加される方々と夕食で軽く飲んで宴会気分でしたが、さすがに飲み過ぎないようにと
       は思いました。

       朝、こんな時間に起きるのは遊びの時だけで、何年振りかなと思いながら皆様と3:00
       過ぎに会場へ到着。ようやく、今から100Km走るのかという軽い緊張と、まあ気楽に
       エイドで色々食べたりして楽しく走ろうと思う反面、目標は11時間で完走。あわよくば
       サブテンという気持ちはありました。

       夜明け前の暗い中4:30にスタート。周りのランナーの方々との距離に注意しながら
       スタート。初めはゆっくりキロ6分半ぐらいでしばらく走って徐々にペースを上げてと思
       って走ってましたが、10Km手前ぐらいから下りもあり30Kmぐらいまではわりと早めの
       ペースで走り、50Km4時間40分〜4時間50分ぐらいで通過出来ましたが、暑くて思
       った以上に体にダメージを感じており11時間は無理かなと考えてました。

       エイドで食べたりしてましたが60Kmぐらいから空腹状態になってきて、以降のエイド
       で気付かなかっただけかも知れませんがお米類が無く、バナナやパンの補給だった
       ので食べれなくなるよりは良かったですが、足もですがお腹にも少し厳しかったです。
       
       碇高原に入り上りはまだ良かったのですが、下りは膝の痛みも出て我慢しながら、自
       分でお金払ってなぜこんな苦痛を感じる事してるのかなぁ〜、もう参加はしないだろう
       なぁ〜と思って走ってました。リタイヤも考えましたが、あと20Km少し普段週1回は走
       ってる距離だと思いなおし、我慢して最後まで走ろうと思い直しゴールの時計で11時
       間35分ぐらいを確認して何とか完走(正確には11時間34分9秒。)

       まだまだと思うと同時に、何回か経験しないと100Kmは全体の走り方が分からない
       と思いました。一人で参加してたら完走は出来なかったと思います。皆様ありがとうご
       ざいました。
       まだこの投稿分を書いてる今でも(9/29(土))ダメージが残ってる事もあるのです
       が、反面目標を達成の思いがあり、来年は参加するかどうかまだ決めてません。
       もし参加する時は、来年も宜しくお願い致します。楽しく走りましょう。
       (完走時間:11時間34分09秒)



第二九号-
                    「 柏 崎 マ ラ ソ ン 」 の 紹 介 !


2012年11月2日
AAC会員
鎌苅 滝生氏


       10月28日に参加した新潟県の柏崎マラソンの概要紹介です。
       柏崎市は新潟市の南方約100kmに位置し、かつては日本石油の創業の地として石
       油精製業で栄えた所である。この地には、ひとつの発電所としては世界最大の発電
       規模を誇る東京電力の刈羽原子力発電所があり、首都圏へ電力を供給していた。
       もちろん、現在は運転休止中。さて、柏崎マラソンの概要は以下の通りである。

       今回10回目の開催で、種目はフル、ハーフ、10Kmで定員はいずれも800人。
       東京マラソンが開催されるようになって以来、いわゆる都市型マラソンが多く企画され、
       地方都市にもそれが波及し、大規模で募集人員の多い大会が多くなってきたが、昨
       今は大きくて参加人数が多ければ「良い大会」、「すばらしい大会」との風潮が見受け
       られるが、私にはこの現象に大きな疑問を抱かざるを得ない。いたずらに規模を大き
       くしているだけで、安全上の問題もあり、ランナーへのケアーや配慮もおろそかになっ
       ているのではないか、その一方で参加費が高騰し、今や1万円が相場になってしまっ
       ている。

       そんな中で、あくまでも「ランナーが主役」であることを忘れず、規模の拡大を追及して
       いないこの大会には好感が持て、参加することを決めたものである。
       コースは、柏崎陸上競技場をスタート・ゴールとする折返しで、陸連公認である。大会
       のホームページに公認では日本で最も厳しいコースと記載があるが、これは少し大げ
       さである。高低差は最大で60m程度で、前半の10Km前後(従って後半の30Km
       ぎ)にアップダウンがあり、折返しの手前も急坂で、どちらかと言えばハードなコース
       であるが、私がこの一年間に走った公認コースでは、いびがわ、奈良、宿毛等の方
       がはるかに厳しくハードなコースである。

       参加者のレベルはかなり高く、男性のサブ3率(完走者に占めるサブ3達成者の割合)
       は7%を越えている。サブ3率は、通常は2〜3%だと思うが(福知山や篠山でこの程
       度)、関西で比較的高い泉州マラソンで6%台である。この理由は、制限時間が5時
       間であることと参加人数が少なく、時間の掛かるランナーが相対的に少ないことによ
       るものであろう。60歳以上のサブ4率も30%超で、関西の多くの大会での15〜20
       %強に比べる高いと言える。

       当日はすっきりしない曇り勝ちの天候で、途中小振りの雨もあったが大したこともなか
       ったが、結構強い風に見舞われました。気温は16・17℃で暑くも寒くもなくという状
       況で終始したようである。人数が少なくスタート時の混乱も全くなく、エイドでの他のラ
       ンナーとの接触も一切なしで、ストレスを感じることなく走ることが確保されている大会
       であると思う。

       エイドステーションでは、多くのボランティアの中学生・高校生が待機して、手渡しで水
       やスポーツドリンクが供給され、助かりました。陸連登録でエントリーするとすべての
       エイドにスペシャルドリンクを置くことができ(一般の部のエントリーは20Kmと30Km
       のみ)、これもすべて手渡しされていた。少ない定員だからこそ可能なランナーへのサ
       ービスである。

       ゴール後にトン汁が振舞われたが、その量と質にも驚き。大きな容器にあふれんば
       かりで、豚やジャガイモ、人参、たまねぎ等の野菜も大量に入っており、これだけで腹
       いっぱいになりました。
       沿道には民家もあまりなく応援が少し寂しく感じたが、参加料も5000円とリーズナブ
       ルで、こじんまりとした大会で、私には好感が持て、気持ちよくは知れた大会であった。
       主催者は定員の増加は考えていないようであるが、今後も大切にして頂きたい大会
       であると思います。
        (大会開催日:2012・10・28)



第二八号-
          「か す み が う ら マ ラ ソ ン 」 の 紹 介 !


2012年4月26日
AAC会員
鎌苅 滝生氏

        4月15日に茨城県のかすみがうらマラソンに出場しました。茨城県に
     は公認コースの大会が3つあるが、この大会はそのうち最も規模の大き
     なものである。ちなみに、他の2つは1月開催の勝田マラソン、11月
     開催のつくばマラソンである。


        この大会は22回目であるが、昨年は震災の影響で中止となったもの。
        種目はフルマラソン(18000人)、10マイル(5000人)、5
     キロ(2000人)で、フルマラソンは制限6時間、参加料は5000
     円。(  )内は定員数。国際盲人マラソン大会も兼ねており、今回も
     すべての種目で総計120人強の方が走ったとのこと。


        関東の大会は、近年のマラソンブームもありどの大会でも参加人数は多
     いが、この大会も年を追う毎にマンモス化し、今年のエントリー総数は
     27000人を超え、東京、大阪に次いで日本では3番目の大きな規模
     となった。

        コースは、かすみがうら(茨城県南東部から千葉県北東部に広がる湖で、
     琵琶湖に次いで日本で2番目の大きさ)の北側を周回するもので高低差
     は20メートル程度である。土浦駅から徒歩5分にある川口運動公園を
     スタート・ゴールとするが、スタートして1キロ程で20メートル上が
     り、その後若干のアップダウンがあり、20キロ地点で20メートル下
     り、後半はゴールまでフラットである。


        大会の印象は、「参加人数が多すぎて、走りにくい」の一言である。
        申告タイム別に8つのブロックに割り振られてのスタートであるが、参
     加者の申告があまりにもでたらめなのか、割り振りそのものがおかしい
     のか、かなり遅いランナーが相当数前方にいたようである。サブ3の人
     でも2番目のブロックからスタートした方がいたようであるが、一体何
     人のサブ3が参加したと言うのであろうか。コース幅も狭く、多すぎる
     ランナーでなかなか前に進めず、イライラの連続で、筆者の5キロ通過
     時間は30分でした。多少の花粉症の影響はあったと言えども、右に左
     に、前のランナーをかわしながら必死に走ったのにあまりにも時間がか
     かり過ぎ、その時点で気持ちの張りがなくなってしまいました。後半に
     なれば、前の人も落ちてくるので順次抜きながら気分良く走れるものと
     思っていたが、20キロ以降はコース幅がそれまでの半分以下になり、
     結局はスタート直後からの「ダンゴ」状態は解消されず、ストレスが溜
     まる一方であった。38キロで一転して大きな道路に出て、気持ち良く
     多くのランナーを抜きながら走れ、ギリギリのサブ4でのゴールとなっ
     たが、5キロ毎のラップタイムは、38キロ以降キロ5分前後で走れた
     こともあり、35−40キロの間が最も早いと言う、通常ではあり得な
     い結果であった。


        大会の運営そのものは非常にしっかりしており、筆者が参加した大会の
     中でも上位と言えるものである。会場は土浦駅から徒歩5分の位置にあ
     り、スタートも10時と、東京や神奈川からの参加者への配慮が窺える
     (上野から快速で1時間)。会場の広さも十分で、参加人数に合わせて
     仮設トイレも分散して十分に設置されており、極端な時間待ちもなかっ
     たように思える。人数の割には荷物預けもスムーズで、ロッカーの設置
     もあった(荷物預けもロッカーもいずれも100円)。給水は2.5キ
     ロごとで、やや混雑は見られたが、私設のエイドも多くて特に問題はな
     く、筆者には温度が上がった後半の氷水は有難かった。ゴール後も、チ
     ップ回収・給水・参加賞交付・記録賞発行(グロス・ネットタイム、年
     代別・総合順位、5キロ毎のラップタイムが記載)、地元名産品の配布
     と動線が非常にスムーズで参加人数が多いにもかかわらず、全く混乱は
     なかった。


        関西でも歴史のある篠山や福知山も参加者は多いが、この大会はそれら
     の倍の人数であるにもかかわらず、コース幅はかなり狭いものである。
     大会関係者は、参加人数の多さを誇っているように思われるが、果たし
     て「大きいことはイイこと」であろうか。あまりにもコース幅を無視し
     た定員の設定は、いたずらに規模の拡大のみを求めているとしか思えず、
     安全面でも問題があり、ランナーへの配慮・気配りに欠けていると言わ
     ざるを得まい。大会の運営はスムーズでしっかりしているのだから、適
     切な定員(多くても10000人)で開催されれば、フラットなコース
     で好記録も望めるすばらしい大会になると思えるのだが・・・。

        (大会開催日:2012・4・15)



第二七号-
              「宿 毛 花 へ ん ろ マ ラ ソ ン」 のご 紹 介 !


2012年4月2日
AAC会員
鎌苅 滝生氏


        初参加マラソンシリーズその6です。3月18日に高知県宿毛市で開催された宿毛
        花へんろマラソンの紹介をします。
        筆者が宿毛(すくも)を知ったのは中学生の頃で、社会の教科書に載っていた縄文
        時代の「宿毛貝塚」遺跡によるものである。そんな宿毛市を63歳にして初めて訪れ
        たが、いかにものどかで心優しく素朴な人々が住む田舎を感じる土地柄である。
        宿毛市は高知県の南西部に位置し愛媛県と接する人口22,000人余の市で、高
        知市から鉄道で2時間半、車で3時間かかる。
        宿毛出身の有名人は、吉田茂元首相、お笑いタレントでアースマラソン達成者の間
        寛平等。ちなみに今回のゲストは間寛平であった。

        さて、宿毛花へんろマラソンであるが、「へんろ」とは四国八十八箇所を巡る「お遍
        路」のこと。種目は、フルマラソン(定員1,500人)と10キロ(定員300人)で、毎
        年3月第3日曜日に開催されるが、今年は第4回大会である。
        フルマラソンの参加費は5,000円で、参加賞のティーシャツ、大きな文旦(独特の
        甘みと風味の柑橘類、前日受付者のみ?)、完走賞の大きなバスタオル(通常の2
        倍近い大きさで生地も丈夫なもの)、ゴール後の給食(鯛汁、鯛めし、小夏ジュース、
        シュークリーム)、後述のシャトルバスの運行サービス等からみてリーズナブルであ
        る。

        制限時間は7時間でゆっくりランナー向き、給水は15ヶ所プラス私設のエイドもあり、
        十分過ぎる位である。コースは、宿毛市総合運動公園内にある陸上競技場をスタ
        ート・ゴールとする公認コース。スターターの間寛平のトークでリラックスムードの中
        を出発したが、陸上競技場は丘の上の高台にあるのでいきなり急な下りをむかえ
        るが、すぐに松田川の川沿いに出て平坦になる。川の下流に向かって走り10キロ
        地点で折返し、上流に向かうことになるが20キロ辺りまではほぼフラットで、沿道に
        咲く菜の花を楽しむことができる。20キロを過ぎると上りになり、25・26キロが最も
        急な坂となり、28キロ過ぎに折返し、以降は逆に下りとなり、ゴール手前がまた上
        り。高低差は150メートルあるが、20キロからの上りではそれほどの負担は感じな
        かったが、折返し後30キロ過ぎからの急な下りにかかって、かなりの急坂を実感し
        た。前半はほぼフラットで楽であるが、後半はかなりハードなコースといえる。

        当日は朝から雨で(20キロで雨はあがったが)、沿道の応援は決して多いとは言え
        なかったが、皆さん非常に熱心に声を掛けてくれ、後半は「鎌苅さん、頑張って!」、
        「芦屋浜、カマカリさん、頑張れ」と声援を受けました。沿道の方に出場者の名簿が
        配布されていたようで、雨があがり花粉の影響で鼻つまり状態で苦しい時のこの応
        援は有難いものでした。

        競技場に戻ると名前がコールされる中、トラックを一周してフィニッシュとなる。
        記録賞を受け取り、給食のもてなしの後、着替え場所である体育館に向かう途中で
        も、食べ物や土産物を出店している人たちからも大きな声で「お帰りなさい」の声が
        間断なく掛けられるが、これも気分の良いものであった。
        陸上競技場に隣接する体育館が受付・更衣室になっているが、参加人数が少ない
        こともあるが、スペースは十分で、しかも温水シャワーも使用でき、大きな大会では
        考えられないほど非常にゆったりとして余裕があった。

        大会の歴史は浅いが非常にしっかりした運営で、筆者が参加した大会の中でも、最
        上級のものであると言える。特に有難く思ったのはシャトルバスの運行である。
        バスの運行は、前日・当日の2日間とも朝から夕方まで、会場と駅を結ぶのみなら
        ず、宿毛市内の4つのホテルも回ってくれるし、運行回数も頻繁にあり、出場者への
        気配りは過剰にすら思えるものであった。ボランティアの方も総数で約1,000人と
        のことで、出場するランナーの数と変わらないほどで、特に中・高校生の元気な声
        が印象的であった。
        関西からのアクセスは決して良いとは言えないが、高く評価のできるすばらしい大
        会で、遠方からのリピーターが多いのも納得できる。筆者もまた参加してみたいと
        思う大会のひとつである。
        (大会開催日:2012・3・18)



第二六号−
         
「熊 本 城 マ ラ ソ ン 」 の ご 紹 介 !


2012年3月16日
AAC会員
鎌苅 滝生氏


        初参加マラソンシリーズその5です。2月19日開催の熊本城マラソンの大会概要を
        以下の通り紹介します。熊本市は、加藤清正が築城した日本三名城の一つ熊本城
        で有名である。江戸時代は細川氏の城下町として栄え、現在は人口73万人余で
        九州では福岡・北九州に次いで三番目の都市である。今年41日に政令指定都
        市に移行する記念としてこの「熊本城マラソン」が開催されることになった。

        この大会は、東京・大阪・神戸マラソン等と同じく「都市型マラソン」と銘打って開催
        されたもので、開催種目はフルマラソン(定員9000人)、4キロ(定員1000人)、
        そして実業団・学生エリートランナーを対象とした30キロ(定員150人)である。
        30キロは「金栗記念熊日30キロロードレース」としては第56回目である。
        フルマラソンの参加費は、他の都市型マラソン同様の1万円で、当日受付はなく、
        金・土曜日のみの受付で、これまた都市型マラソンの典型。

        フルのコースは、熊本城の東側の市の中心部をスタートし、市内を周回し城内二の
        丸をゴールとする公認コースである。高低差はほとんどなく、城内に入って最後の
        2キロ弱だけ昇りになる。ただし、折返しが3ヶ所ある上、90℃曲がるコーナーが2
        0数ヶ所もあり、スピードのあるランナーにとっては走りやすいコースとは言えない。
        制限時間は7時間(交通規制解除は6時間)で、出走者8962人、完走者8342人
        で、完走率は93%とのこと。参加者の8割が熊本県内からで、その内3分の2が
        熊本市民の出場で熊本色の強い大会である。沿道の応援は非常に熱心で、これ
        が肥の国熊本の人たちなのかと熱烈な声援に圧倒されることもしばしばあった。
        「芦屋浜頑張れ」、「芦屋行け、行け」等々、幾度も声を掛けられました。スタートか
        らゴールまで途切れることのない応援は、15万人にも達したとのこと。

        すばらしい応援に比べて大会の運営は、初めての開催と言うことを割り引いても、
        お粗末で次のような問題点が目立つものであった。
        *パンフレットの会場周辺地図
         地図は北が上になっていず、非常に見辛いこと。地元の人にとっては何の問題
         もないことかも知れないが、県外の地理不案内者への配慮が欠けている。

        *手荷物預かり所の位置
         手荷物預かり所の出入口が極端に狭く、出入りするランナーで大渋滞となり、預
         入時間に間に合わなかった人が多数いたとのこと。重い荷物を持って駐車場の
         自分の車までもどった人もいたようである。参加人数を勘案して預かり所の設置
         場所を決めていないことに問題がある。

        *更衣室
         男子・女子更衣室はそれぞれ仮設テントが1棟しかなく、参加人数に全く対応し
         ていない。1年中で最も寒い時期に開催する大会にもかかわらず、1000人程度
         の大会規模並の施設で、参加者への思いやり・気配りに欠けていると言わざるを
         得ない。特にゴール後の汗のかいた身体で5〜6℃しかない屋外で着替えざるを
         得ない圧倒的多数の人々の存在を、大会関係者はどう思ったのであろうか。
         また、雨が降った場合はどうするのであろう。

        *仮設トイレの数
         仮設テント、集合場所、スタート場所いずれの周辺においても、仮設トイレの不足
         が目立った。特にスタート地点で寒中1時間以上待たされるので、トイレも近くな
         るのは当然であろう。トイレ待ちでスタートに間に合わなかった人もかなり出たよ
         うである。さらに、コース途中のトイレの設置数も少なく、遅いランナーの中には、
         トイレ待ちの間に関門に引っかかったと言う話もある。

        *ゴール後の給食
         ゴール後にぜんざいが供されたが、その量の少なさには全くあきれ果てた。長い
         列で待たされたあげく、渡されたプラスティック容器の底に1・2センチほどの量し
         か入っておらず、人を小ばかにしたような給食であった。ゴール後ぜんざいのふ
         るまいは、福知山や加古川でもあるが、その量に比べるとせいぜい3分の1程度
         で、それでも遅いランナーには行き渡らなかったとのことで、参加者への心配りが
         欠如している。

        *貧弱な参加賞
         Tシャツと完走者へのメダル・小さなスポーツタオルで1万円の参加料からすると、
         前述のゴール後の給食も含め、「ぼったくり」の感が否めないと思うのは私だけで
         あろうか。

        *熊本城から熊本駅までのアクセス
         市電とバスは午後3時30分まで熊本駅に向かう路線がストップしており、タクシー
         を利用せざるを得なかった。車で参加している地元の人には問題ないが、県外か
         らの鉄道利用者のために有料でも良いのでシャトルバスを手配すべきである。
         ここでも、参加者への配慮が見られない。

        以上多くの改善すべき問題点のある大会で、現状のままではお勧めできる大会と
        は言えない。しかし、他の同規模程度の大会を参考にすれば、いずれも容易に解
        決できることであり、来年以降も開催するとのことでもあるので大会関係者の奮起
        を望みたい。
        (大会開催日:2012・2・19)