特集第十六号−
            TAKUMI 便り!
         2009年10月14日
チーム エフォーツ
小原 工氏

                トキめき新潟国体トライアスロン競技

     秋冷の候、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素はチームの活動
     につきましてご支援とご声援をいただきまして厚くお礼申し上げます。標記大
     会にチームより
2名出場して参りましたので報告いたします。

         □大 会 名:トキめき新潟国体トライアスロン競技(公開競技)
         □開催日時:平成21927日(日)
         □開催場所:新潟県村上市
         □競技距離:スイム1.5km・バイク40km・ラン10km
         □参加人数:各都道府県代表 男子47名・女子46
         □結  果:男子25位 小原 工 2時間0031
             女子
19位 小原千絵 2時間1325
                   
        ◇男子レースリポート
     栄えある第
1回目の国体トライアスロン競技に鳥取県代表選手として参加でき
     たことに嬉しさと誇りと責任を感じた。私は高校生時代、競泳と水球で
3度の
     国体経験があるので
24年ぶりに3種目目での国体出場となった。

     スタートは海からのフローティングだったので、北の北海道の選手から入水し
     ていき、順にスタート地点のロープをつかみ沖縄県の選手が最後に入水した。
     国体ならではだ。


        そして、午前10時に男子47名が一斉にスイムスタート。オープンウオーター
     元日本代表の疋田選手(静岡県)とシドニーオリンピックに出場経験のある
     福井選手(愛知県)が序盤から抜けだす。
750mを2周するコースで1週目は20
     番目あたり、
2週目は少し挽回し16位で上陸した。バイクに入ると周りの選手
     とともに前を追いかけ、
10kmあたりで先頭の二人に追い付き22名の大きな
     先頭集団となった。その後は最後の峠で松丸選手(茨城県)がアタック。
     集団は
20秒差でバイクを終えランニングスタートとなった。

     私はこのレースの
3週間ほど前に大腿部に肉離れを起こして、ランニングはほ
     とんど練習せず国体に望んでいたので走りきれるか正直不安であったが、お
     世話になった病院の先生、治療院の先生方、スクールのみなさんの励ましの
     お陰で痛みを出さずに走れ、完走できたことに感謝と感動と喜びを覚えた。
     怪我をしてしまった時は正直、出場は無理?と少し思うこともあったが、絶
     対治してレースに出場すると決めて治療に専念してきたことが、早い回復に
     つながったのではないかと思う。人間は何事もプラスに考え行動すること、
     やれると思いこむことで、難しいこともできる可能性があるということを学
     んだ。

     そんな状態であったのでランニングに
41分も費やしてしまい、順位を落とし
     て
25位でのフィニッシュとなった。優勝は佐藤治伸選手(愛媛県・日本食研)
     であった。


        あらゆる年代の選手が集まった今回の国体は、普段のトライアスロン競技と
     は一味違ったレースでした。大会運営も大変きびきびと行われ大会関係者、
     スタッフの方々のご努力は容易ではなかっただろうと感じました。お世話に
     なりました皆様にお礼を申し上げます。ありがとうございました。


        また、今回私たちのサポートとして同行いただいた岡崎さん、大西さんのお
     陰でレースに集中できました。そして、いつもご支援、ご声援いただいてい
     る皆様にも感謝申し上げ報告とさせていただきます。次は今年最後のレース、
     日本選手権東京港大会(
1018日お台場にて)に6年ぶりに出場します。
                               小原 工

            

        ◇女子レースリポート
        アシスタントコーチとしてスクールの指導をすることになり、13年ぶりに動
     き始めた。


        子育てにどっぷりとはまり、全くと言っていいほど、使っていない身体を戻
     すことから
4月・・・私の挑戦は始まった。泳げない、走れない、自転車はバ
     イクケースに眠ったまま。


        子供達と同じく新しいスタートに不安と楽しみでいっぱいだった。トライア
     スロンを始めたあの頃のように、毎日新しい発見があり、日々進化していく
     自分が楽しかった。


        なにより現役時代のような、気負いは一切なく限られた時間で出来る練習に、
     喜びさえ感じた。皆生の海、大山を眺めてのトレーニングは私をますますや
     る気にさせた。そして、思いもよらず県の代表となり記念すべき第
1回目トラ
     イアスロン競技の国体代表となった。


       ゼッケン31鳥取県・・・”。久しぶりの大きなレースと練習不足でかな
     りの緊張もあったが、幸せな思いでスタートの号砲を待った。今回のレース
     では、スイムの遅れをどこまで押さえられるかがレース展開を決める鍵とな
     ると思っていた。予想通りナショナルメンバーの崎本選手(愛媛県)を先頭
     に若手の代表選手が続く展開になった。この集団でレースをしたかったが、
     今の泳力では、第2集団で泳ぐのが精一杯。予想通り
16位辺りでバイクに移
     った。前に点々と3,4人の選手が見えたので何とか追いつくようにと、一
     人ずつ前を追った。
5人の集団になりかけた時、後ろからすごい勢いで加勢
     選手(新潟県)が集団を引いてきて
10数人の集団となる。最後の坂でバラけ
     ランスタートした。前にいた選手に追いつき抜いたが、また抜き返された。
     後で何人かの若い選手に、「抜かれて横を見たらチエさんなので焦りまし
     た。負けている場合じゃないと気合いれました!
」と嬉しいようなくやし
     い様なコメントをもらった。


        最後ラスト勝負で置いていかれ、19位でのフィニッシュとなった。力不足で
     上位集団には全く絡めなかったが、今の力は出しきれたと思う。


        今回のレースは、2人での出場は無理かと思いましたが、本人のあきらめな
     い思いと、応援してくださる方々の暖かい思いに、改めて支えられている幸
     せを感じました。又今回の短い期間の挑戦で、たくさんの出会いと感動があ
     りました。この体験を今後の指導に活かせる様、これからもキラキラの子供
     達と頑張っていきたいと思います。これからも変わらぬご指導、ご支援をよ
     ろしくお願いします。ありがとうございました。
   小原 千絵(右側)  


特集第十五号 第  == グロスタイム と ネットタイム ==

     
    これで良いのか?公式完走時間!
         2009年5月31日
AAC会員
宗政 義仁氏

        <現状>
        (株)ランナーズ社が企画・主催する2008年度「フルマラソン1歳刻みランキ
        ング
」での評価対象レースは、52大会中22大会では既に「ネットタイム」が
        採用されており、上記で主張する問題解決に一歩近づいてきている。

        今後ともより多くの大会が「ネットタイムで正当な評価」がなされ、かつ公式完
        走時間が「ネットタイムで公開」されるよう、各大会の主催者や関係機関に於
        かれましては一層の努力をお願いしたい!



         

特集第十五号 第
回    
                           3月1日

    1、はじめに!

      マラソンを心から愛するランナーの皆さん、これから始めようとしている活動の内容を
      よく理解してください。その内容は『自動応答計時システムを使用する民間マラソ
      ン大会の公式完走時間は、全て「ネットタイム」を採用し公開すべきだ!
』と言う
      趣旨で、現在日本のマラソン界で常識化されている「グロスタイム」を「ネットタイム」
      公開に改革しようという活動なのです。この度、この場を借りて公開に至った理由は、
      先ず皆さんに活動内容を正しく理解していただき、今後の活動に是非ご協力願いた
      いと言うことを思ったからです。

      今年の1月22日付で日本陸上競技連盟・(株)ランナーズ・(株)ベースボールマガジ
      ンの3個所に【提言文】と【検討依頼書】を送り回答を求めました。その内容は下記
      に示すとおりですがその結果現時点では、日本陸上競技連盟として近日中に開催さ
      れる競技運営委員会で協議しますとの回答あり、また(株)ランナーズとしては検討し
      改めて回答します、(株)ベースボールマガジンは無回答と言う状況です。

      そこで今回の要点をまとめて見ますと下記の様になります。変更する実作業は簡単で
      あってもマラソン界の常識を大きく変える内容だけに、そう簡単には変革が出来るも
      のとも思えません。そこで今後、マラソンを心から愛するランナーの皆さんのご賛同を
      得ながら共に活動して行き、是非目的を達成したいと思いますので、ご協力のほどよ
      ろしくお願いいたします。今後の経過動向に付きましてはこのホームページで公開し
      ていく他、今後の推移に応じて他メディアおよび走友を通じ、状況報告やご賛同者を
      得るための呼びかけをして行きたいと思います。 今後の動向にご注視下さい!
         <読者の皆さんの忌憚のないご意見をお寄せください!munemasa@nike.eonet.ne.jp

      【改革の要点
        @公式完走時間を「グロスタイム」から「ネットタイム」に変更すると言うこと。
        Aマラソンを愛するランナーの皆さんが要望する姿に変えて行きたいと言うこと。
        B今後のマラソン界発展に繋がる事であれば積極的にやって行こうと言うこと。
        Cランナーの安全性を最優先し気持ちよく走れる場を提供して欲しいと言うこと。
        D大会主催者に技術的・金銭的・運営面で大きな負担にならないと言うこと。
          等々が考えられます。


    2、提言文
      『完走時間はどうだったの?』 
      『3時間2分25秒だった! でもネットは2時間59分55秒だったんだヨ! 
     畜生、実際は3時間を切ってたのに悔しい・・・

      このような会話をあちこちでよく耳にする事がある。誠に残念な事だ。その度に、本人
      は悔しい思いをし、いつも何か割り切れない気持ちになるのは私だけではないだろう。
      『そんなに目くじらをたてて時間ばかり気にする事は無いよ!』と言われても、何
      故か気になってしまうのが「公式完走時間」なのだ。「本当の実力」って何なのか?
      これって何とかどうにかならないのか!?

      結論から言うと『自動応答計時システムを使用する民間マラソン大会の公式完走
      時間は、全て「ネットタイム」を採用し公開すべきだ!
』と考える。
      (以下、自動応答計時システムは「本システム」と言う)

      昔と違って現在は計時技術が開発され進歩し、路面に敷いた発信機と走者の体に取
      り付けたセンサーによって電気的に通過時間を瞬時に測定できる本システムが採用
      されるようになった。従って走者がゴールラインを通過すると二つの完走時間、つまり
      スタートラインを通過してからゴールラインを通過するまでの「ネットタイム」と、自分
      がスタートした場所からスタートラインを通過するまでの時間を含んだ「グロスタイム
      が正確に計測できる事になった。

      この本システムの採用によって、従来から行われてきた目視やストップウオッチによる
      「手動計時」では到底対応不可能な千人単位の所要時間が瞬時且つ正確に記録され
      、しかも現在では直ちに「完走証」まで発行できるなど画期的な計時システムに至って
      いる。全ての大会がこのような本システムを採り入れるのは経済的に無理だが、今後
      一つでも二つでも採用する大会が増える事を願っている。

      最近では、この本システムと相まって大会参加申込時に自分の予想完走時間を書くよ
      うな大会も増え、その申告時間の順番に従って並ぶ事によってスタート直後の混乱を
      避け事故発生を未然に防止し、且つスタートまでの待ち時間を短縮できる等を目的と
      するような大会が増えてきたことも大変に喜ばしく思う。

      さて、現在の日本陸上競技連盟(以下、陸連と言う)では本システムの適応基準を
      陸上競技ルールブック2008 の第165条(計時と写真判定)に定め詳しく解説され
      ている。この第165条のただし書きに「非公認ではあるが、競技者がスタートライン
      を通過してからフィニッシュラインに到達するまでの時間を知らせることができる

      とある。このことは、ここで言うネットタイムの事であり、非公認としてだが公開する事を
      一応認めている状況にある。もちろん、世界を対象とする競技に関与・運営する日本
      陸連が、このルールブックを採用し「公認記録」で公開することに異論はない。

      そこで問題なのは、『民間のマラソン大会なのになぜ公式完走記録はグロスタイム
      なのだ、なぜネットタイムを採用し公開しないのか!?
』という疑問がわいて来る。
      スタートラインを通過した後でも自分本来のペースで走れないので、個人が持つ「真の
      走力
」の計測は出来ないが、これは参加者が多いので仕方のない事と諦めよう!
      しかし、各個人の「ネットタイム」が正確に記録されているのに、なぜ未だに公式完走
      記録が「グロスタイム」のままなのか理解できない。少なくとも本システムを採用す
      る民間マラソン大会の公式完走時間は全て「ネットタイム」を採用し公開して欲し
      い』
と願うものである。


      入賞を目的とする人に限らず、速い人も遅い人も全国でランニングを楽しむ多くのラン
      ナーは「自己新記録」を目指していて、「自分の本当の完走時間を公開して欲しい
      !」
と痛切に望んでいる。公開される事によって益々マラソンに興味を持ち、新たな意
      欲が湧き上がり、マラソン愛好者が増え、マラソン界がより一層発展するものと確信し
      ている。またネットタイムで公開される事によって、完走予想時間を虚偽申請してまで
      も前に並ぼうとする人がなくなり、かつ走力に劣る人が無理して前に行こうとする事も
      なくなるので、危険を冒すことなくより安全な大会となる。
公式完走時間は「ネットタイ
      ム
」であり、参考値として「グロスタイム」が公開されても全く問題は無く、誰に迷惑を
      かけるものでもないはずだ。逆に民間マラソン大会の「公式完走記録がグロスタイム
      で無ければならない!
」と言う理由があれば是非答えて欲しい。

      少なくとも現在、日本の民間マラソン界に大きな影響力のあるランニング雑誌を発行す
      る
(株)ランナーズ社発行の「ランナーズ」誌や、(株)ベースボール・マガジン社発行の
      「ランニングマガジン・クリール」誌が紹介する、日本全国で開催されている民間マラ
      ソン大会の公式完走時間は、速やかに「ネットタイム」で公開される事を強く要望する
      ものである。 <<Yes! We can change.>>
      (注)この文章は1/22発行の提言趣旨を変えない範囲で一部加筆してあります。


    3、まとめ
      【ネットタイム】を採用する事による利点および理由
      1、真の走力を公開する事によって個人の正当な評価ができる。
      2、それによって益々マラソンに興味を持ち、新たな意欲が湧き上がり、マラソン愛好
        者が増え、第二次マラソンブームのマラソン界をより一層発展さす事ができる。
      3、完走予想時間を虚偽申請してまで前に並ぼうとする人がなくなり、かつ走力の劣る
        人が無理して前に行こうとする事がなくなり、スタート直前直後の安全性がより大き
        く向上する。
      4、トップ集団の走者は駆け引きだけではなく、自分の本当の走力を発揮することが必
        要となり、数秒差の事とは言え最後まで全力を出し尽くす走りをすることによって記
        録向上が期待できる。
      5、ネットタイムを採用しても技術的・金銭的・運営面で特に新たな問題は発生しないと
        考える。
      6、公式完走記録がグロスタイムで無ければならない正当な理由が見付からない。

      【ネットタイム】を採用する事による問題点
      1、希に、最初にゴールした人が1位になるとは限らなくなる。
      2、よって、ゴール直後に総合順位入りの完走証を渡せなくなる。
      3、従って、順位の確定は総合・年代別共に、最初にゴールした人の時間からスタート
        時の最終走者がスタートラインを通過するまでのロスタイムだけ待ってから決定す
        る必要があるが、通常このロスタイムは2〜20分程度なので、完走証発行や表彰
        式などの進行上特に問題は起こらない。

      現状はどうなっているか
      1、(株)ランナーズが公開する年代別ランキングは全てグロスタイムか?
        「グロスタイム」と「ネットタイム」が混在した状態でランキング公開されている。
      2、ホノルルマラソンは全てネットタイムでの発表だそうだが本当にそうか?
        その通りだ。
      3、掛川・新茶マラソンの記録発表はどうなっているのか?
        総合は「グロスタイム」で、年代別は「ネットタイム」で公開されている。
      4、その他の大会はどうなってるのか?
        継続して調査中である。


    4、検討依頼内容
      1、日本陸上競技連盟に対して
      「民間マラソン大会における公式完走時間」について・・・
     1)公式完走時間を「グロスタイム」から「ネットタイム」に変更して

            公開する事に関しての見解はどうか
     2)もし変更する事に問題がある場合はどの様な理由なのか、また問題

       を解決するための具体的な助言はなにか
     3)本件に関し今後連盟としてルールブックの変更を視野にいれ検討し
       て頂けるか、または民間レースに関しては黙認されるのか


      2、(株)ランナーズ・(株)ベースボールマガジンに対して
       「民間マラソン大会における公式完走時間」について・・・
     1)公式完走時間を「グロスタイム」から「ネットタイム」に変更して
       公開するよう
に出来るか

     2)もし変更する事に問題がある場合はどの様な理由なのか、また問題
       を解決するた
めの具体的な助言はなにか
     3)貴社発行の「ランナーズ」または「ランニングマガジン・クリール」
       誌に【提言文】(これで良いのか?公式完走時間!)を掲載して頂
       けるか

     4)読者に意見を求め集計し、取りまとめ結果を公開して頂けるか

                                                            以上