ナルト愛護協会列伝B




「これは・・・ナルト愛護協会(仮)始まって依頼の一大事ね・・・」

暗闇の中、妙に真剣な紅の声。

 

里のはずれのとある建物。

街光など届くはずがなく、発光源といえば月と星と手元のろうそく。

一人一人ろうそくを手に持ち、円陣をくんで座っている姿は、さながら黒魔術。

そうでなければ召喚魔法でしかない。

が、これは実はナルト愛護協会のれっきとした会議らしい。

黒魔術とどう違うのかと訊かれれば、答えようがないが。

 

会議の内容といえば、もちろん

『例の砂忍、我愛羅とナルトの関係について』

である。

 

「ってかさ、なんでそんな簡単に砂忍に入られちゃってんの?」

カカシがそう言って火影の方を睨んだ。

「里周囲近辺護衛者たちはなにやってんですかねぇ?考えた方が良いんじゃないですか、3代目」

どうやらそうとう機嫌が悪いらしい。

一方3代目火影は、ばつが悪そうに咳払いをした。

 

「今はそんなことを言っている場合じゃないわ、カカシ」

ナルト愛護協会統率者、紅の冷たい一撃が飛ぶ。

彼女のお陰で、20人近くに及ぶナルト愛護協会の会員の統率力も、乱れることがない。

「今話し合うべきなのは、里の警護の話なんかじゃないわ。ナルト君よ!」

実際に重視されるべき点は、既になおざりの様子である。

まぁ、ここに集まるメンバーにとって、重要なのは里よりもナルトなわけで。

少なくともこうして会員が集まっている間は。

 

「まぁまぁ、紅先生。言い合いや感情論を言っても現状は変わりません。

 今まずすべきなのは、ナルトと我愛羅の関係を調べることじゃないですか?」

協会のブレイン、サクラが話を元に戻した。

 

知識豊富で、なおかつ回転も速い彼女の脳は、この突っ走りやすい人間の多い協会内で非情に役立っている。

ちなみに、シカマルも頭脳の回転力は早いのだが、彼はそれを口にだすのをめんどくさがる。

 

「サクラの言うとおりだ。あの2人の感じは、そうそう浅い関係という雰囲気でもなかった・・・」

サスケが思い出すように言った。

唯一例の2人を見ている人物なだけに、焦りが大きいのかもしれない。

サクラが身を乗り出した。

「サスケ君、その2人を見ていて、何か気になったこととかはない?」

「どんなことでだ?」

「なんでもいいの、例えば、会話中で代名詞が出てきてたとか、はたまた何の意味がある会話でもなかったとか・・・」

「意味のない会話をするために会うわけないだろ?」

サスケが怪訝な顔をする。

と。

「「「馬鹿ねぇ、何考えてるのよ!」」」 

女性陣(サクラ・紅・ヒナタ)の罵声が見事にハモった。

その勢いに、思わず押される男性陣。

「サスケ君、・・・里も違う2人が、意味もないのに逢ったりする理由・・・、一つしかないじゃない」

やけに真剣な顔をして、サクラが言う。

変なところで鈍い男性陣は、まだ気がつかない様子で。

じれたサクラは、答えを言った。

「それはね、その2人が恋人同士だからよ!」

 

「「何ぃ!!?」」

 

突然叫んで立ちあがったのは、サスケとカカシの2人。

「あ、アイツとナルトが・・・・・・・・・(口に出すのもおぞましいらしい)だと?許せるかぁ!!」

「えーーーっ、ナルトぉ〜、俺よりそんなわけもわかんないやつを選ぶって言うのかぁ〜〜!?」

 

壊れ始めた2人に終止符を打ったのは、やはり7班の影の支配者、サクラ。

「いいかげんにしなさい!!サスケ君、別に意味のない会話をしていたわけじゃないんでしょう?落ち着いてよ!」

「「はっ」」

2人同時に我に帰る。

「そ、そうだった・・・」

「はぁ・・・。で?何も気付いたことはないの?」

「そうだな・・・代名詞の会話、というのは時々聞こえた」

「なに、どんな会話だったの?」

「確か・・・、“あのこと”がどうとか言っていたな・・・」

“あのこと”・・・・・・・」

 

ナルト愛護協会のメンバーは思った。

 

(((((((((怪しい!!!!!この上なく!!!!!!!!!)))))))))



だんだん訳がわからない話になてきているような・・・(汗)。
話は決まってはいるんです、私の中で。(言い訳)
早くちゃんと我愛羅を出してみたいものです。
他のキャラもいっぱい。
(それが楽しくてこの話し書いてんですが。所詮自己満足)