「ねぇ先生?」
青空の下、気持ちよく昼寝をしているカカシのところへ、サクラがやってきた。
「ん〜、何?」
普段からだが、眠そうな目をサクラに向ける。
「私さぁ、NARUTOのアンソロ買ったのよねー」
サクラはそう言って、そのアンソロをカカシの目の前に掲げた。
「(・・・サクラ、同人女だったのね・・・)」
「NARUTOのアンソロってさぁ」
「はぁ・・・」
「大体カカイルとか、後はカカサスとかサスナルとかカカナルとかが多いのよね」
ぱらぱらとページを捲りながら、すとんとカカシの隣に腰掛ける、あけっぴろげなサクラ。
やっぱイチャパラの方がいいよなー、などと、横目で見ながらカカシは思った。
「(俺は断然カカナル派だけどねーv)
 で・・・それが何か?」
「コレを見てると思うんだけど、カカシ先生って一般に“攻め”よね」
「は・・・?」
一般にも何も。
常識で考えれば、男児たるものみな立場的には攻めのはず。
(確かにそうではない人だっているが)
なんと答えればいいのか分からず、カカシは黙る。
人生二十数年、それなりの長い期間生きてきたつもりだが、こんな風に返答に困ったのは初めてだ(笑)。
とりあえず、
「じゃあ何?俺に一般的に受けになれと?」
と、無難なジョークでごまかすことに。
「そうじゃないけどね」
(私は断然ナルサク派だしね、少ないけど)
内なるサクラが、瞳を光らせた。

そんな何気ない師弟を、近くの木陰から見つめる者有り。
(ごめんなさい、2人とも・・・わ、私はナルヒナ派・・・っ////)
別の心の中で謝る必要もないのだが。

みんな結局、自分とナルトらしい。

そしてその頃、イルカ先生宅にて。
「ん〜、うまいっv
 やっぱイルカ先生のラーメンは最高だってば」
御満悦な様子のナルトがいた。
そんな元教え子を見ながら、笑顔のイルカ先生。
「ははは、お前はラーメン大好きだなぁ・・・」
「うん、でも1番好きなのは〜・・・」
少し考えるフリをして。
「イルカ先生だってばよっ」
「おっ、・・・ありがとな」
見ているだけでほのぼのとしてきそうな、親子、または、兄弟の図。
(俺が1番って・・・ラーメン作ったりおごったりするからじゃないだろうな・・・)
そんなイルカ先生の不安は無視するとして。




カカシ受けって滅多に見ないなぁ・・・って思っただけなんですけどね。
別に見たいわけじゃないんですが。