「たまには同級生の皆で集まって、遊んだりもしたいわねェ・・・」
はじまりは、サクラのそんな何気ない一言。


「やりたいなー」
と答えたのは、ナルト。
とはいえ、同級生下忍全員の休日が重なることなんてほとんど皆無。
分かっているから、想像の上だけで。

「食事会とかいいわよね。皆で材料持ち寄って」
サクラも、いろいろと想像を膨らませる。
あわよくばサスケ君とより親密に!などと、内なるサクラがガッツポーズ。
同じスリーマンセルの班に要る今が、一番のチャンスだと思うのだが。

「俺ら3人とー、・・・あっ、カカシセンセーも一緒のほうがいいってば」
付け足しのように名前をあげられたカカシに、サクラは少し同情した。
「キバとシノと、それからヒナタと紅先生も。あと、チョウジといのとアスマ先生・・・完璧だってば!」
出来ないことが分かっているのに、嬉しそうに頷くナルト。
絶対に不可能、という訳ではないことだし。
もし、全員の休日が重なるような幸運の日があれば、ぜひともやってみたい企画である。

一方サクラ。
ナルトの言葉にものすごい違和感を感じて。
「ねぇ、ナルト?アンタ、シカマルは無視する気?」
「えっ?」

ん・・・?と思い返す。
確かに、集めるメンバーの中にシカマルが入っていなかった。
それでも。
ナルトの想像のイメージ映像の中には、確かにシカマルの姿が。
あった、はずで。

ってことは・・・なんだってば?
俺にとってシカマルは?
一緒にいて当然・・・とか?
名前を出す必要すらないくらい?

「っうあぁぁぁっっ!///」
たどり着いた思考に、奇声を発して顔を隠すナルト。
サクラが驚いて、
「ど、どうしたのよ、ナルト?」
振り返る。

普段、周りを呆れさせるのに十分なくらい鈍いくせに。
どうしてこんなときだけ、自分の感情を分析してしまうんだか。
いいんだか悪いんだか分からないけれど。
ともかくこの場合、この最悪なタイミングを呪うしかない。

「ナルト?どうかしたの?」
ナルトの奇行に、さすがに心配そうなサクラ。
顔を覗き込んだ。
「なっ、なんでもないってば。大丈夫っ」
慌てて顔をあげて、目の前で手のひらを振る。
真っ赤な、顔で。
信用度は・・・・・・高いワケが無い。
サクラは訝しがりながらも
「ふうん・・・そう?」
と、離れた。
幸い先ほどのシカマルの名前云々に関しては、興味を忘れたようだ。
・・・・・・ナルトの、オカシサのおかげで。
それでも、やはり探るような視線をナルトに寄せて。

ナルトは、話題が外れたことにほっとため息をついて。

そして。
そんなナルトの様子を興味津々に見ている、サスケの姿があったとか。


シカ←ナルっぽい感じの話。
たまにはこんなんもいいかなーー?
相変わらずサスケさん、報われないなぁ・・・。