忍びの重要要素といえば、戦闘能力、隠密行動、それから情報収・・・・・・集などなど。
だから、と考えれば、確かに彼らはきわめて優秀な忍びなのだろう。
(・・・・・・・・・だからってこれは・・・・・・)
「なんだかなぁ・・・・・・」
ナルトは、目の前の大きな集団を見て、呆れたようにため息をついた。


『Shall We Have Cookies?』


「シカマル・・・・・・何、この人だかり?」
「悪ぃな、ナルト・・・・・・・・・何かこんなことになっちまった」
硬い表情で、その「人だかり」を指すナルトに、同じく引きつった表情でシカマルが答えた。
ナルトは首を振る。
「いや、別にいいけど・・・・・・てか、多分シカマルが悪いんじゃないってば・・・・・・」
「そっか・・・。それより、そんなにたくさん作ってるわけねぇよなぁ、アレ」
「当たり前だってばよ。・・・・・・やっぱ皆、『アレ』食べに来たのかなぁ・・・・・・?」
「ま、そりゃそうだろーな」
うーん・・・、とナルトは唸りながら、首をひねってざっと見渡せるだけの人数を数えようとしたが
「1、2、3、4、5・・・・・・だぁーっもう!絶対足りるわけないってば!」
と、途中でいらいらしたように叫んだ。
シカマルは、罪悪感のような同情するような目で、自分も困ったようにナルトを見たが、どうすることも出来ない。
台所の方を振り返り、稼動中のレンジを見て、ナルトはまたため息をついた。
「だいたい、何で皆たかがクッキーなんかに、こぞって集まるんだってばよ・・・・・・・・・」
ナルトがシカマルにクッキーを作ってやる、と約束したのは、ほんの2、3日前。
ラーメンを奢ってもらったお返しに、ということだった。
実際は、それはシカマル宅にあった『タダ券』のなした業(?)だったのだが、ナルトに言わせれば
「券だろうが何だろうが、ラーメン1杯分にはラーメン1杯分の価値が有るんだってばよ!」
と、言うことらしく。
何が欲しいか、と訊ねたナルトに冗談で
「じゃあ、高級寿司屋でも連れて行ってもらうか」
と答えたシカマルは、思いっきり手刀で突っ込まれた挙句、
「俺が作れる物!クッキーでいいな、クッキーで!!」
と、勝手に決められてしまったのだった。
取り立てて好き嫌いがあるわけでもなく、ましてや最初からナルトに『高級寿司屋』を期待していたわけでもないシカマルは、
『まぁ、何でもいいか』
という、持ち前の投げやり論でそれに決定した。
もともと、洋菓子よりは和菓子派(といよりお茶)のシカマルは、あまりクッキーは好んで食べない。
が、そう言えばナルトは、料理の腕前はなかなかのものだったことを思い出して
「ま、人の手作りクッキーってのを食べてみるのも良いか」
と、プラス方向へ持っていったのだった。
何より、近頃いのの手作りお菓子(もちろんサスケにあげる為)の、実験台、
及び、失敗作の処理役にされているシカマルにとっては、久々に違う人間の手料理が食べれることが救いであり。
(家の母の手料理では、新鮮味が無いらしい)
そろそろ手作りお菓子恐怖症になるのではないか、と心配していたシカマルは、此れを期に洋菓子に好印象を取り戻せればと思った。
いののお菓子は、取り立ててまずくも無いが、もっと食べたい、と思わせるようなものではなく。
実際、いのが自分ではそれを試食していないことからも、自分でも自信の無いことが伺える。
ともあれ、そのようなわけで、本日のささやかなクッキーパーティが決定したわけだったのだが。
・・・・・・どうやらここに集まったメンバーは、どこからとも無くその情報を聞きつけてやってきたらしく。
狭い里(失礼)とは言え、情報が回り過ぎだ・・・とナルトは思った。
ナルトは改めて人だかりとを見、今度は一人一人の顔を見てみた。
カカシ、サスケ、そしてサクラと、7班の全員がとりあえず揃っている。
サクラが自分のクッキーを食べに来るだなんて、少し違和感を感じたナルトは
「サ、サクラちゃんもクッキー食べに来たの・・・・・・?」
と聞いた。
「手作り御菓子研究中なのよ、サスケ君に少しでもおいしいお菓子食べてもらうためにもね!」
サクラは意気込んで言い、同じようになぜか来ていたいのと、視線で火花を散らせた。
シカマルとナルトの間に、同じような女子チームメイトを持ったという、奇妙な近親間が生まれた。
更に他の顔に目を馳せると、8班、10班のメンバーも、みごとに全員揃っている。
チョウジは・・・・・・まぁ、食べ物と聞けばどこにでも現れるような奴かもしれない。(酷)
他は少し気になるメンバーであるが。
「く、紅先生まで・・・・・・なんで??」
「ごめんなさいね、ナルト・・・お邪魔かとも思ったんだけど・・・手作りのクッキーなんて何年ぶりかと思って・・・・・・」
紅が涙の拭うまねをしながら、声を震わせて言った。
「紅先生、お菓子作れねーの?」
女の人なのに?と、ナルトは首をかしげる。
「それは女性差別ってものよ。それに、私たち上忍になると、とっても忙しくてお菓子なんて作ってる暇なんか、なかなか無いのよ?」
「あぁ、そっか・・・・・・なるほど」
とりあえず頷いた。
その後、いつも『人生色々』なるところで、暇そうにお茶をしている彼らを思い出し、ナルトは再び首を傾げたが。
それより更に意外な、巨漢に目が行った。
「アスマ先生・・・・・・クッキー好きなのかってばよ・・・・・・・・・あんましそうは見えねーけど」
「おぅ、別にいらねーな」
「じゃあ何で来てるんだってば・・・・・・?」
その口調には言外に、『タダでさえ人多いんだから来んなよ』という、非難の色が篭められている。
「面白いモンが見れそうだと思ってな、ここで」
さも楽しそうにそう言い放ったアスマに、ナルトが拳を握り締めて
「そんなに面白いもん見たかったら、漫才でも見に行けばいいだろーが!!」
と怒鳴ると、アスマは豪快に笑った。
次に、一人頭の位置が低い故に、逆に目立っている子供を見かける。
隣に、付き添うように、ヒョロリと背高のっぽの姿。
「木の葉丸?何でお前まで・・・・・・しかもむっつりスケベまでいるってばよ・・・・・・」
さすがに意外すぎる顔ぶれに、ナルトが駆け寄った。
「俺もナルト兄ちゃんのクッキー食べたいんだ、コレ!」
「あ、そう・・・・・・」
ヤレヤレ、と思いつつも、家族のいないナルトにとっては、弟みたいなものの木の葉丸のこの言葉は、そう悪い気もしない。
また今度作ってやるから、今日のところは帰れよ、と。
木の葉丸には言ってやりたくなったが、それが周りに知れれば自分はこの後何度クッキーを作らなければいけない状況になるか分からない。
言わないで置く方が良いな、とナルトは黙っておいた。
「で、むっつりスケベは・・・・・・?」
「私はお孫様の付き添いでやってきたまでです、このあとも修行があるのでね」
じゃあさっさと連れて帰れ!と、ナルトは突っ込みたくなったが、それは木の葉丸には少し失礼かもしれない。
どうせなら、カカシやらアスマやら、性質の悪い実力者を排除して欲しいところ。
だが、それはさすがに無理だろうことは、ナルトにもわかった。
チン。
金属的な音が調理終了の合図を告げた。
全員が一斉に振り返る。
「クッキー・・・・・・出来たのね」
早くも獲物を見つけた猛獣のような形相になっているいのが、いつもより1オクターブ低い声で呟いた。
「ナルト、私にはくれるわよね?」
「オイ、汚ーぞサクラ!」
「まぁま、他の人がどうであれ、お前が貰える訳なんか無いって、サスケ。お前ナルトと仲悪いじゃないの」
昨日もケンカしたばっかりデショ、と騒ぎ出した教え子にカカシがちゃちゃを入れる。
昨日も、も何も、ナルトがサスケとケンカをしない日が有るとしたら、会わなかった日くらいなのだが。
「僕も食べたいなぁ〜・・・、クッキー」
純粋に『食べ物』を欲しがっているチョウジに
「オイ、今回は止めとけ。怪我したくなきゃぁな。俺が帰りに美味いもん奢ってやっから」
と、アスマが諭した。
とたんチョウジはクッキーのことなど忘れたかのように嬉しそうな表情になる。
「やったぁ!じゃあさ、早く行こうよー。僕お腹減ってんだよ〜〜」
「(お前が腹減ってない時なんて有るのかよ・・・)あ〜、ちょっと待て、ちょっと」
これから面白くなるんだから、とアスマは事の展開を心底わくわくしながら見守ることにした。
最初からクッキー目当てではないアスマとエビス、そしてすでにリタイア体勢となったチョウジ以外の目が、爛々と光る。
指差しながら、ひょいひょい、とシカマルが数えた。
「ひぃ、ふぅ、みぃ・・・・・・と、9人・・・ってトコか。ナルト、クッキー何枚有んだ?」
「えっと・・・・・・6枚」
「3枚足んねーな・・・・・・どうする?」
「どうするっつったって・・・・・・」
どうするもこうするも無い。
もともとナルトは、シカマルと食べようとしてクッキーを焼いたのだから。
しかしながら。
すでに臨戦態勢に入っている、いのとサクラ・サスケとカカシ。
なにやら言い争っているキバと紅に、その後ろで密かに闘志を燃やしているらしきヒナタ。
傍らでそれらを傍観しつつ、その見えない表情の裏で、何かを企んでいそうに見えなくも無いシノ。
木の葉丸は(周りの異常な熱気に気圧されしているのか)、比較的大人しい。
ついでに、アスマとエビスは傍観者同士、いつの間に用意したのか昼間から酒を交わし始め、チョウジがそのアスマを、早く飯屋に行きたいと急かしている。
・・・・・・・・・どう考えても、ナルトが
『コレは俺をシカマルで食べる分だ』
と言って追い返そうとしたところで、素直に追い返されてくれるような状況でもなく。
他はともかく、サクラやいの、ヒナタにそういう態度がナルトには取れなさそうだ。
“女性にはある意程度は優しく”、とは、ナルトの身の回り随一の良識者、イルカ先生の伝導である。
「う〜ん・・・・・・どうしようかなぁ・・・・・・?」
シカマルには今度、と言うことにして、皆には1枚ずつでも渡して帰ってもらえばいいか、と思っていたのだが。
9人に6枚では、少々足りない。
ナルトがあれこれと考えを巡らせているうちに、臨戦態勢はどんどん発展していっている。
「オイ、オッサン・・・・・・上忍のアンタともあろうものが、たかがナルトのクッキーのために時間を割いてていいのかよ?」
「ふ〜ん、サスケはナルトのクッキーを『たかが』って言うんだ?じゃ、お前こそ帰れば〜?」
「アンタねぇ・・・・・・ナルトと友達でもない癖に、クッキー食べに来ようなんておこがましいにも程があんのよ!イノブタぁ!」
「アンタだってナルトのことボロクソ言ってたじゃないー。だいたい、研究なんかしたってアンタの料理ベタは変わんないわよー!」
「キバッ、クッキー足りないそうよ。アンタが帰りなさい。コレは上司命令よ」
「何すか命令って。こんなときばっかり上司面・・・・・・任務と関係ないんだから、きかねーっすよ!俺!」
「あ、あの2人とも・・・・・・ここはナルト君の家なのに、暴れたら・・・・・・ああぁぁっ(汗)。シノ君も何とかしてよぅ・・・」
「無駄だろう、ヒナタ・・・・・・諦めろ」
「オイ、めがね教師!こいつら五月蝿いぞ!黙らせらんねーのかよ、コレ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
エスカレートした喧騒は(特にカカシvsサスケ、サクラvsいの、紅vsキバ)、いつの間にやら音を立て始め、ナルトの家のものを破壊し始めた。
ガシャン・・・ッ。
「ああぁっ!うっきー君4号(を入れた鉢)が!!」
バキィっ。
「ぎゃああぁ!!!壁に穴が開いたってばよ!!!」
ガタンッ・・・・・・パリン、パリン。
「食器棚が倒れたぁっっ・・・・・・ってか中の皿まで・・・・・・!!」
ただでさえ少ない、我が家の大切な家具・その他を次々に壊され、顔面蒼白+涙目のナルト。
思わず、壁の修理代は誰に払わせようか、うっきー君は何に植え替えようか、などと不思議と落ち着いた考えまで駆け巡る。
のは、ナルトが最早相当神経をやられているからかもしれない。
アスマはそんな様子を見ながら、腹を抱えて笑い、エビスはうんざりしたようにため息をついている。
大人なのに、上忍なのに。
ナルトを助けてくれるつもりは、微塵ほども無いらしい。
唯一の味方と言えば、シカマルくらいのものなのだろうが。
「シカマル・・・・・・」
助けを懇願するような目つきで、シカマルを見ると、
「無理だぞ、俺には止められねぇ」
言う前から、あっさりとシカマルは首を横に振った。
そりゃあ確かにそうだろうが。
なんて無慈悲な・・・・・・、とナルトが、現在自分を取り巻く全てのものに怒りを怨恨を覚えたのは、無理も無い。
暴れまわる6人と、止めつるつもりも無い(または止められない)4人、そしてただただ見ているだけの傍観者3人。
加えて、現在進行形で破壊されていく、自分の家具・置物、等など・・・・・・。
プツ・・・・・・・・・ッ
「いいっかげんにしろぉ―――――――――!!」
ナルトがとうとう、鼓膜を破らんほどの大音声を上げた。
さすがに驚いて、暴れ回っていたり酒を交わしていたりしていた群集の動きが、ピタリと止まる。
「さっきから黙ってれば、人んちの物壊しまくったり、勝手に宴会はじめたり・・・・・・
クッキーはジャンケンで食べる人勝手に選んで、さっさと早く帰れってばよ!」
そう言って、ナルトは焼きあがったクッキーの載った皿を、乱暴に机の上に置いた。
あまりの剣幕に、
「ゴメンよ〜ナルト、怒らせるつもりじゃなかったんだよー」
「悪かったな・・・・・・」
「悪いって・・・な?許せ許せ」
などと、カカシ・サスケ・キバが謝ってきたが、怒りのボルテージが限界まで上っているナルトには通用せず。
「五月蝿い!帰れ!!」
の一言で撃沈させられる。
仕方なく、9人、先ほどの喧騒はどこへやら、かたまってジャンケンを始めた。
大人子供も入り混じり、大の忍びとも有ろう者達がジャンケンをしている姿は、滑稽でありまた惨めでもあるような。
むしろ、そんなもののために要らぬ気苦労と、大変な損害をこうむったナルトは、自分が惨めで更に泣きそうになった。
ようやく喧騒が去った。
誰が勝者となったのかは知らないが、とりあえずカカシとサスケががっくりと肩を落としているところは見たナルト。
カカシとサスケによる損害が、1番大きかったことを思うと、ざまぁ見ろと思った。(酷)
サクラといのが、いがみ合いながらも勝利の雄たけびのようなものを揚げていた所を見ると、あの2人は手に入れたのだろう。
女性に対しては優しく、がモットーのナルトとしては、良かった、と思うところ。
紅も沈んではいなかったし、あの落ち込みやすいヒナタもいつも通りだったので、女性陣は強かったらしい。
後は誰が負けたのか知らなかったが、まぁ、ナルトとしてはそんなことはどうでもいいことである。
「ゴメン、シカマル・・・・・・何かすっごい騒がしくなっちゃったってば・・・・・・」
すっかり散らかった我が家を見て、ナルトはため息をつきながら謝った。
「いや、・・・・・・それこそお前のせいじゃねーだろ・・・」
ことの一部始終を見ていたシカマルは、まさか怒る気になるはずも無く、寧ろ同情を感じる。
「ま、こんなんなっちまったし、またコンナンなっても困るし、クッキーはいらねーよ」
と言って、さて帰るか、と立ち上がろうとするシカマルを、
「あっ、ちょっと待った!!」
「はぁ?」
ナルトが、服のすそを掴んで止めた。
ほとんど同時に、レンジの音が響いた。
「あ、出来た」
ナルトがレンジに駆け寄って、取り出したものは・・・・・・。
「何じゃコリャ・・・・・・クッキー、か?」
「見たら分かるだろー」
ナルトは嬉しそうに笑ってそう言った。
「さっき焼いて皆に獲られた分は、俺の分。こっちはシカマルの分」
と言いながら、その皿をテーブルの上に置く。
6枚のクッキーが、綺麗に並べられていた。
「ま、そんなに美味くないかもしんねーけどさ、せっかくだから」
と、ナルトが勧める。
シカマルは、呆然とした表情で。
「・・・・・・・・・・・・お前なぁ・・・」
「何だってばよ?」
「コレ有るんだったら、さっきの奴らにコレ渡せば、物とかも壊れずにすんだんじゃなかったんかよ?」
何のために、あんな騒動に付き合わなきゃならなかったのか、と思うと、情けなくてシカマルはがっくりと肩を落とした。
「そりゃそうだけどさ・・・・・・」
シカマルも少なからず精神的な疲労を伴ったであろうことが分かっているナルトは、少し済まなそうな顔をする。
とは言っても、ナルトにはナルトなりの思うところがあるわけで。
「『そりゃそうだけど・・・・・・』なんだよ?」
「だって・・・・・・」
言い難そうに俯いたナルトを、何だ?、とシカマルが覗き込んだ。
「・・・・・・・・・・・俺はっ、シカマルのために作ったんだからっ、シカマルに食べて欲しいじゃんか!!」
投げ捨てるようにそう言ったナルトの顔は、気のせいだろうか、少し朱に染まっている。
「・・・・・・・・・・・・」
思いがけない科白に、目を見開いて沈黙するシカマル。
・・・・・・と思うと、噴出してそのまま腰を折って肩で笑い出した。
恥ずかしさを堪えて言ってやったのに、とナルトが憤慨するのも至極当然。
「笑うなっ!俺だって恥ずかしいと思ってんだからなっ!!」
「クックックック・・・・・・悪ィ悪ィ」
「ぜぇってー悪いと思ってな・・・んぐぅっ?」
突然、口の中にクッキーが入れられて、当たり前ながらナルトがむせた。
「げほっ・・・ごほっ、シ、シカマル〜〜??」
涙目になりながら、恨めしそうにシカマルを睨みあげる。
苦しいと思いつつも、ナルトは、味見もしなかったがなかなか美味く焼けた、と安心した。
一方シカマルは、咳き込むナルトを尻目に、自分も1枚咀嚼する。
「ん・・・、なかなか美味いじゃねーか。お前料理得意って本当だったんだな」
「そーだろ、俺ってば何でも出来るから・・・・・・ハハハ」
「いや、そーは言ってねぇ・・・・・・ほら、喰えよ」
ナルトの御調子発言に冷たく突っ込みながら、シカマルがもう1枚クッキーを差し出した。
「いーよ、シカマルのんだってば、それ」
それに俺もう1枚食ったし、とナルトが断る。
と、シカマルがナルトの口に無理矢理クッキーを突っ込んだ。
・・・・・・・・今度は咽喉には詰まらせなかったようだが。
「バーカ、俺一人で食えるか、6枚も。2人で食おうぜ、2人で」
「・・・・・・・・・」
「2人で食うために作ったんだろ?お前は」
そう言って、2枚目のクッキーを口にする。
そのシカマルの顔が、うっすらと赤いような気がして。
ナルトは笑って
「そうだなっ」
と言い、一番綺麗に焼けていたクッキーに、無遠慮に手を伸ばし、シカマルに叩かれたのだった。






=後言い訳=

総受けでシカナル〜〜って、こんなんになってしまいましたが!
えー・・・・・・と、い、如何でしょう?
やっぱ私は、ナルト料理上手希望です。(聞いてない)
2人で食べる・・・・コミックス11巻118ページの妄想が・・・・・・v(お気に入りのワンシーンvv)
何かシカマルとナルトのやりとりって、ほのぼのーっとしてて愛しいv
ただ、その分進展無くて困ってるんですけどね。(どのカプも同じか・・・)
そしていつも通り(え?)車輪眼苛めが勃発しております。趣味です、すみません。

えー、何かもう多くを語ることもないのですが。
9999HIT、ありがとうございました!!
これからも末永くよろしくお願い致しマス〜〜。