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静音パソコンを作る前に ■
このコーナーは[初心者]
【[初級者][中級者][準上級者]】[上級者][ネ申]の
【】内を対象にしています。
また、皆さんがお手軽にできるように、ペルチェ素子、ガス冷却、水冷などは使用しないで
空冷式の説明していきます。
また静音パソコンを使用するには環境によって差が出ます。
それによってパフォーマンス低下、オーバークラッシュなどの不都合が起こる場合があるので各自注意して下さい。
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音の原因 ■
パソコンを作動させると当然出てくる作動音があります。
基本的にはファン、ドライブなどの回転運動をしているパーツによる振動音と風音などが挙げられます。
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熱くなるとダメな理由 ■
CPUやGPUなどの演算をするチップは電気を通すときに出てしまうリーク電流(漏れてしまう無駄な電気)
によるものが原因で発熱します。例を挙げると白熱電球です。電球はもともと明かりが欲しいからつける物です。
にもかかわらず、ものすごい熱が発生します。これは電気が光エネルギー以外に熱エネルギーに分散されしまった
からです。この無駄な現象がCPUなどのチップにも生じてしまいます。
そしてこの熱はパソコンの回路を通る電気の妨げをしてしまいます。詳しい説明をすると長くなるので省きます。
結論から言うと熱は電気を通る邪魔をします。それによってパフォーマンスが低下します。
さらに深刻な事態になるとチップ自体が焼けこげてしまったり、溶けてしまうことがあります。
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対処策 ■
・ファンを静音な物を選ぶ。
例: 静音ファンと表記された品を選ぶ、基本的に25db以下は静音らしい。
注意:音の大きさは人それぞれ感じ方が違うので一概にこれは静かとは言い切れません。
また、静音ファンにするとその分エアーフロー(風量)が失われます。そのことを考えておいて下さい。
・パーツの振動を押さえて共振を防ぐ。
例: シリコン製のショックアブソーバー、防震のファン固定ネジ
注意:パーツの振動を止めることは不可能です。よって他の物を共振させないように防止します。
・熱伝導率の良い高品質なヒートシンクを選ぶ。
例: 銅製の物、表面積の広い物、通気性の良い構造の物
注意:どれほど熱伝導率が高く、表面積が広かろうと冷風を当てられなければ冷却することはできません。
しっかり風を当てて冷却できる物を選びましょう。
ヒートパイプを導入した製品もありますが、原理からして環境によれば効果のほとんど無い場合があるので
私はお勧めできません。
注意:銅製の物を勧めましたが、重量がかなりあるものが多いので取り付けは慎重に
行って下さい。500gを超える物はそれなりの注意が必要と言われています。付属品(バックプレート・専用固定パーツなど)
があれば必ず取り付けて下さい。
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静音パソコンを作るには ■
静音にするには当然風量は低下し、適切な排熱ができない場合が多い。
そこで、できるだけ少ない風量で効率良く冷却できるようにファン以外の物をうまく利用すればよい。
具体的にはケースの中を空気の循環が良い環境を作ってやる。
そして、少ない風量でも十分な冷却性の期待できるヒートシンクを使おう。
上記でも述べたが、高品質なヒートシンクとは熱伝導率の高い物ことを言います。
一般的なヒートシンクの物質は熱伝導率の高い金属が使用されています。
それはアルミや銅などです。アルミより銅の方が熱伝導率は高いですが、重量も大きいです。
ケース内部には風通しを妨げるゲーブルがあります。できるだけ面積を狭くするためにフラットケーブルを
スリムケーブルに変更しましょう。他のケーブルはスパイラルチューブなどで束ねておくと良いでしょう。スリムケーブル
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必要な物 ■
[初級者][中級者]コース(ミドルマシンを使用している条件と想定する。)
【環境】
使用する環境温度が28℃以下であることが望ましい。ゲーム・エンコード・レンダリング等のエンドマシンには不向き。
【ケース】
内部が広く、少なくてもケースファンが前面・背面に1つずつ以上取り付け可能な物。
お金に余裕があるならアルミ製の物。
【CPUクーラー】
市販の物で自分のCPUのスペックにあった静音タイプの物を選ぶ。
あまり安い物や無名のメーカー物は買わない方が吉。(必ず安物や無名品が悪いという事はありません。)
【ケースファン】
1500rpm〜2000rpm程度の回転数の物で十分。この回転数の物であれば23db以下の物が望ましい。
[準上級者]コース(エンドマシンを使用している条件と想定する。)
【環境】
使用する環境温度が28℃以下であることが望ましい。ゲーム・エンコード・レンダリング等をする場合は25℃以下にする。
【ケース】
内部が広く、少なくてもケースファンが前面・背面に1つずつ以上取り付け可能で、その他にも状況に応じて追加可能な物。
お金に余裕があるならアルミ製の物。12cmのファンを取り付け可能な物であるとなお良し。
【CPUクーラー】
ヒートシンクとファンを別々に選ぶ。
ヒートシンクはヒートスプレッダーが銅製で、少し大型の物が良いでしょう。他の部品に接触しないか注意しよう。
ファンはできれば回転数を可変できる物にしよう、それは負荷の少ない処理の場合は2000rpm以下でも動作できるが
負荷の多い場合はやはり2500rpm以上は必要になるから。1600rpm〜3200rpm程度のレンジの物がお勧め
【ケースファン】
2000rpm〜の回転数の物でファンコンを使って調節しよう。負荷が少ない時は40%ほどに絞って、負荷の多いときは100%で使用すると良い。
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静音パソコンの組み立て ■
実際に私が組み立てた静音パソコンを画像を使って説明します。
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