宝塚大好き!

◆宝塚大劇場星組公演(96/5/10〜96/6/17)感想◆
 〜『二人だけが悪』『ブルー・パッション』〜

 夢々しく華やかな舞台を期待する人は、今回の公演はパスした方がいいかもしれません。『二人だけが悪』はそういうお芝居です。
 舞台は南米ブエノスアイレス。元CIAの腕利き情報部員が元上司の悪事を暴くというハードボイルドタッチの作品で、主役の麻路さきさんが超カッコいいです。なんというか、男っぽくてユーモアのセンスもあり、『一人でも生きていける強さ』を持った、『そんな男いるかよ』というカッコいい設定の役なんですが、こういう骨太の役をやらすと麻路さんはうまいというかハマります。なんであんな男っぽいんだろ。
 きらびやかではないけれど、会話や舞台装置など洒落ているので、宝塚のけばけばしさが嫌いという人には逆におすすめかも。ただし、舞台上のセリフだけで話を追うのはかなりきついかもしれません。プログラムを買って登場人物ぐらいは把握して見た方がいいでしょう。

 ショー『ブルー・パッション』は一転してゴージャスな舞台です。タンゴやボレロの調べに乗せて、妖しい夢が繰り広げられます。この妖しいというところがポイントですね。『おとぎの国』よりも『妖魔の国』が好きな人に向いてます。
 星組のショーはゴージャスで官能的で、群舞やコーラスが多用される傾向が強く、4組中最もショーの醍醐味が味わえると私は思います。たとえ麻路さんの歌唱力に問題があろうとも、私は星組のショーが一番好きだ!

 星組公演は6月17日まで。華麗な夢が見たいという人は大劇場へ急げ!

◆初心者のための宝塚講座『大劇場への道』◆

 宝塚大劇場へは、JR大阪駅から阪急電鉄宝塚線に乗り換え、終点宝塚(急行で40分)で下車、徒歩5分です。JR福知山線の宝塚駅で降りても歩く距離はそんなに変わらないと思います。
 宝塚大劇場では、月組・星組・花組・雪組の四組が交代で、水曜日と年末を除く毎日、公演しています。(ただし、組の変わり目は火曜〜木曜まで3日間お休み)
 座席は全席指定、前売券の他に当日券も用意されているので、よっぽどのことがない限り、ふらっといきなり行っても観ることができます。(どんな席でも良ければ) ロビーで素人の人が余ったチケットを売っていることが多い(俗に『さばき』と言う)ので、当日券売場へ行く前にチェックしてみましょう。思いがけず良い席が手に入るかもしれません。(ダフ屋ではないので、吹っかけられることはない) ちなみに現在、S席7500円、A席5500円、B席3500円です。

 

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