◆2011.07.13 NewOut『Episode.0』◆


 GACKTさんのおよそ1年ぶりの新曲は企画もの。

GACKTがGACKTをカバー!?
GACKT最新シングルはニコニコ動画内で募集したバーチャルボーカリスト「がくっぽいど」で制作した楽曲を本人がVoを入れてリリース
。 GACKT×「がくっぽいど」の奇跡コラボが誕生!
GACKT39枚目のシングルは、なんとあのニコニコ動画から生まれた楽曲!
2009年にバーチャルボーカリスト「がくっぽいど」で制作した楽曲をニコニコ動画にて募集。
そのコンテストにて見事GACKT本人に選ばれた楽曲を今回GACKT自身がVoを入れリリースします。


 そんなわけで「がくっぽいど版オリジナル」は今ならDearsサイトでも聴けます。新譜発売前にこれを聴いてみて、「はぁ、ボーカロイドってよくできてるのねぇ。音だけじゃなく画像まで作り込んではるのねぇ。へぇ。ふうん」とまずは世の中の進み具合に感心(笑)。初音ミクのライブでアメリカ人まで熱狂してしまう時代なのですものねぇ。いやはや。

 GACKTさんオリジナル楽曲をこよなく愛する私としては、こーゆー「他人の曲」は微妙なのですが、一度聴いただけで覚えてしまう耳馴染みのいいメロディー、GACKTさんに似合いの「戦国の侍→もし生まれ変わったら歌声で人を救える存在になろう」という歌詞。「前世」だから「Episode.0」なんでしょうかね。なかなか良いです。ただ一カ所、「俺たちは敗れた人」っていう詞だけはちょっと、いただけないなーと思うのですけど。自分のことを「敗れた人」ってゆーの、なんかなー。「ほら、俺ってそーゆー人じゃないですかぁ」みたいな今風の言い方なんかもしれないけど、どうも気持ち悪い。「俺たちは敗れた側」の方が私はしっくり来る。「故郷の母にも手紙書けず」ってところもいつものGACKTさんの曲ならまず出てこないフレーズだろうなぁ。仮面ライダーシリーズの時も思ったけど、他人の楽曲を歌うGACKTさんって新鮮だし、ボーカリストとしての魅力が強調されるなぁ、とは思う。

 PVもあのニコニコ動画の映像をまんま再現したとかで……いや、さすが。貧乏人ゆえ私はCDのみバージョンしか購入していないのでCM部分しか見てはいませんが、さぞかし麗しいことだろうと。ねー、マンガより本物のが麗しいってGACKTさんくらいちゃう(笑)。CDのジャケットも「人気漫画家三浦健太郎描き下ろしイラスト掲載!」ってなってるんだけどさー、正直ぶっさいくやねん、GACKTさんの写真もう1枚載せてくれる方がよっぽど嬉しいねん(爆)。通常版CDの総髪侍ジャケ、麗しいもんね〜、うぷぷ。

 でもここだけの話最近のGACKTさんは鍛えすぎなのか貫禄なのか、どう見ても「細面(ほそおもて)」ではなくなっているので、こういう麗しい長髪というのがリアルだと(音楽番組に出てくる時とか)ちょっとこう、ごつすぎるというかなんというかですね、ゴニョゴニョ……。たまに昔の映像とか見るとGACKTさんホント細くてとんがってて折れそうだもんねー。今逞しいからなー。役者としてはこれくらい「線が太い」方が舞台映えしていいのだけれど。

 カップリングの『Paranoid Doll』。がくぽオリジナルはこちらで視聴できます。「本人よりこっちがいい!」というコメも多数(笑)。なんかわかる気もするなー(爆)。PVよくできてるし、がくぽの方が当たり前だけど「さらっ」と歌ってるから。生々しくない方がハマる歌詞だもんね、paranoid。あー、それに最近流行りの歌手ってみんなボカロっぽいかも。口先だけっちゅうか、あまり感情とか表現とかないってゆーか。少女時代とか別にボカロでよくね?っていう……。Perfumeも楽曲自体はボカロっぽいよね。合成音声でも可、みたいな(ファンの方ごめんなさい)。

 閑話休題。

 キャッチーでメロディアスなロックチューン、そこに和のテイストも加わって、FMなんかではこっちの方がよく聞いてもらえそうだなー。『Episode.0』より。しかしこれ音域広いし、がくぽは息継ぎしなくていいけどGACKTさんは人間のはずだし(笑)、実際に歌うのかなり難しいなと思うところ、さすがボーカリストとしてもGACKTさんは一流。ファルセット聴けるのも嬉しい。最近のGACKTさんは歌い方がかなりストレートになっちゃって、昔みたいに「七色の声を駆使し」ってふうなのはあまりないからな。うん、『Paranoid Doll』は昔のGACKTさんが歌ったらさらに良かったのかもしれない。世界観も『Cube』とかあの頃っぽいし。

 なわけでまぁそれなりに楽しめたのですが、やはり私は早くGACKTさんオリジナルの新曲が――できればアルバムが聴きたいのですよ。GACKTさんの楽曲はただ1曲ずつの歌ではなく「物語」を紡ぐもので、そのメロディー、詞、GACKTさんの声および表現のみならず、「物語」全体を味わいたいの。『MOON』サーガをまずインプリンティングされてしまったから、「あれだけでいくらでも作れる」って聞くとつい待ち望んでしまう。『DIABOLOS』で復活してわーいと思ったら『ЯR』の方に行っちゃって、9月に出る新曲はYFC名義。YFCも楽しいけど、でもやっぱり『MOON』サーガではないよねぇ……。YFCでフルアルバムとか作っちゃうのかなぁ。どうなんだろ。

 しかしホントにいかついな、このGACKTさん(^^;) ヨーロッパ、日本の後、アジアや北米でのツアーも予定か。ますます『MOON』(じゃなくてもいいけど)のようなコンセプトアルバム、物語を体現するライブはおあずけでしょうね。まぁしょうがない。『MOON』だけがGACKTさんじゃないものね。

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