◆Live DVD
『THE SIXTH DAY & SEVENTH NIGHT』
〜FINAL〜◆


 私がツアーに参加したのは5月の末で、もう4ヶ月も前のことだ。終わった瞬間からもう夢だったような気がしていたぐらいだから、今となっては「行ったんだよな、ほんとに……」と、何かため息とともに思い出すような出来事なのだけど。

 ツアー最終日の横浜アリーナでのライブDVDを見て第一に思ったことは、「横浜行きたかった!」……行きたかったねぇ、ほんと。なまじっか去年のライブデビューがいきなり横浜アリーナだったから、「去年はあのへんで立ってたんだよなぁ」とか思い出しちゃうし。ただ、というか、でも、というか。最初に思ったのはそれだけど、一番強く思ったのは、「ああ、やる方も見る方もいい顔してるなぁ」ってことなの。初めて『下弦の月』のライブ映像を見た時も、ほんとうに楽しそうな、幸せそうな、感無量のファンの子たちの姿を見て、「いいな、私も混じりたいな」って思ったんだよね。それで後先考えずにチケット取ったわけで。

 ガックンのDVDは(って、他の人のライブDVD見たことないから比較できないんだけど)本当にファンの顔がよく映ってて、特典映像として「愛してる!」「最高!」っていうファンのメッセージが入ってるぐらい、「君たちもライブの参加者なんだ。メンバーだけでは成り立たないんだ」っていうガックンの想いが感じられる。今回のツアーは特に私達ファンへの「GIFT」がテーマだから……見てると胸一杯になる。

 なんというか、生で体感したステージの興奮とはまた違ったあったかい気持ちが湧いてくる。「ああ、幸せな時間だったな、あの瞬間は本当に永遠だな」って。たまたまDVDに収められてるのは横浜アリーナの公演だけれども、それぞれの会場で、それぞれのファンがメンバーと一緒に二度とない素敵な時空を創りあげていて、その場にいられたっていうことは本当に奇蹟のようなことで――。うん、見ててね、ほんと思うんだよ。あと何回体験できるのかな、何回逢えるのかなって。このツアーの中ではガックンの没年が2007年になってるし、本当に死ぬわけではなくても、いつまで今のような活動をしてくれるかはわからない。何より私自身の都合でライブに行けないことはいくらでも考えられて、ひょっとしたらこの先もう行くことはないのかもしれない。縁起でもない!って感じだけど(笑)、でもそれでも――というか、それだからというか――「あの時間があったからいいや」って思える。私達はみんな、100年経ったらいなくなる。だけどあの素晴らしい時間は永遠に輝き続けて、たとえ世界が終わっても「なかったこと」になんか絶対にならない。だから。

 何もライブのことだけじゃなくて、なんか「人生」ということにね、妙に思いを馳せちゃったりして。どの一瞬も、二度とはない一瞬で、決して取り戻すことはできない。私達はたまさかこの世に生まれて、つかのまもがいて消えていく泡だけど、夢中になったり懸命になったり、熱くなれる一瞬があれば、きっと無駄じゃない。きっと、意味がある。……まぁ、実際には映像を見ながらそんなにごちゃごちゃと考えてたわけじゃなく、じーんとしながら楽しんでいたんだけど、最後の『再会〜Story〜』は生で見た時より一層心にしみた。メッセージがほんとにね。ずーっとぐるぐる頭の中回ってるもん。思わず着メロも『Story』に変えちゃったよ。

 そして思った。やっぱり、私もこーゆーStoryを、彼がかいま見せてくれるような世界を書きたいなぁって。生と死、出逢いと別れ、生きる意味、闘う意味、それから。たとえ世界が朽ち果てても、きっとまた逢える――。

 それにしても曲順、案の定ライブレポートで書いたのとだいぶ違った。ははは。

 特典映像の一つは、幕間の映像の全バージョン。私が見たのはボクシングバージョンだったんだけど、その他看護婦、女子高生、タイガースにホークスなど、「まだあるの?」って感じで。サービスしすぎ!

 で、1時間以上あるもう一つの特典が去年のサプライズ・パーティのドキュメント。そう、ガックンがあなたの願いを叶えます、っていうやつで当選した人の。タイトルだけ見た時、「えーっ、そんなの悔しいから見たくない」とか思っちゃったんだけど。見て、「当たんなくてよかった」って思った。いやー、夢を叶えるのは結局自分自身なんだよねぇ。まだ見てない人のために、その夢がなんだったのかは書かないけど、当選者本人のがんばりはもちろんGackt Jobの舞台裏がのぞけて、その厳しさとあたたかさに感動した。ああいうの見せられると、冗談じゃなく見る方も気合い入れて見なきゃって感じる。発声練習と筋トレなんか最低限の礼儀!(笑) 私が応募した願い事は「目の前で自分のために歌ってもらって話をする」なんていう至ってありふれたしょーもないもんだったけど(だって「家を見せてもらう」とかって勇気いるやん)、それでさえ、きっとすごーく大変だったと思うんだ。あの人と対峙できるだけのもんがこっちにないんだもん、そんなのテレビの前で見てるのと変わんないよ。一対一になんかなれないよ。もっと気合い入れなきゃね!!

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