アニメ大好き

◆第18回『キューティーハニー』◆(1997/4/1)

 予告では『愛の戦士キューティーハニー』としていましたが、番組のタイトルとしてはどうもついてなかったみたいですね。失礼しました。ちなみに今『キューティーハニーF(フラッシュ)』という作品が土曜の夜に放映されていますが、驚きましたね。『セーラームーン』の後番組ということで大体予想はついたものの、「これがあのハニー!?」と愕然としてしまいました。まぁねぇ、「たのしい幼稚園」にまで連載してるぐらいなんだから昔のままのハニーであるわけはないんだけど、「いいんですか、永井さん」という感じで。たとえ永井さんが許しても私がこんなきゃぴきゃぴハニーは許さない! で、今回のテーマは元祖『キューティーハニー』です。

夜霧のハニー  元祖『キューティーハニー』の本放送はなんと昭和48年〜49年。今から24年も前で、夜の8時半という今では考えられない時間帯に放送されていたんですね。当時私はまだ5歳になるやならずの幼稚園児(ああ、年がばれるぜ……)だったので見ているはずがない、と思いきや。実は隣に住んでたお兄ちゃん(と言っても4つぐらいしか離れてなかったと思うんだけど)が『ハニー』と裏番組(たぶん『8時だよ!全員集合』)と両方見たいと言って自分の家と私の家を往復していたんですね。まだテレビが一家に一台しかない時代だったんですよ。もちろんビデオなんかないしね。ことによると白黒だったかもしれない。でまぁ私の家では『ハニー』がついていて、幼稚園児の私はしっかりそれを見ていたのです。(ということは『たのしい幼稚園』に元祖ハニーが連載されても大丈夫ってことかしら?)

 その後何度も再放送を見まして、原作のコミックスも買ったし(もう手元にないけど)、『BGM集』も持っていたりします。エンディングの『夜霧のハニー』が好きで好きで、どうしてもオリジナルが欲しくて買ってしまった代物、もちろんLP! オープニングテーマの『キューティーハニー』も名曲ですが、『夜霧のハニー』のあの哀愁こそがハニーの本当の魅力だと思います。♪誰も誰も気づかない〜私のこの涙ぁ〜♪ どんなにチャーミングでどんなに強くても、彼女には普通の女の子の幸せは味わえない。誰かを愛することはその相手を危険に巻き込むことに他ならず、そしてハニーは人間ではない……(アンドロイドだったよね?)。

 思えば、こんなに孤独な『闘うヒロイン』というのは珍しいですよね。ピンチになれば現れる謎の王子様もいないし、ハニーのために命懸けで戦ってくれる青児さんはただの人で、「ハニーに守られている」という方が正しいような存在。もちろん、「ただの弱い人間でありながら果敢に戦ってくれる」彼のような人間こそが、孤独なハニーにとってはかけがえのない存在なのでしょうが。敵であるパンサークローの方も女ばっかりで男は下っ端。徹底して女性上位の作品なのに、ハニーの変身シーンさえあれば殿方はそれで良かったんでしょうかねぇ。如月博士が「母」じゃなくて「父」だからいいのかな。どうであろうと作ったのは男だってことで。

 24年の歳月を経てハニーがきゃぴきゃぴになってしまったというのは、もう女の子は当たり前に明るく闘ってしまうということなのでしょうか。しかしそれにしちゃ新ハニーは気色悪いほどファザコンだし、謎の美形(長髪なだけか)男は出てくるし、う〜ん。一体なんだってそれがハニーである必要があるんだか。「昔は良かった」なんて年寄りくさいセリフは吐きたくないけど、やっぱり、元祖ハニーよ永遠に!


●次回予告●

次回は『ラ・セーヌの星』です。


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