山野草を育てる















セツブンソウ(節分草)

 2月下旬頃に咲き始め、3月下旬には枯れてしまいます。花弁は退化しており、花びらにみえるのは萼(がく)が変化したものです。

 咲き終わると結実を始めます、袋果中には2ミリ程の種が5、6個入っています。その種を発泡スチロールの箱に鹿沼土を中心に入れ、その上にパラパラと種を蒔き、薄く土をかぶせています。

 種を蒔いた箱は、夏に日陰になるところに置き、乾燥しないように気をつけます。そうすると2月以降、セツブンソウは双子葉類ですが、1枚の子葉が顔を出します。

 1年目はそれ以上大きくなることはなく、2年目には本葉がでます。花を咲かせるようになるのは3年目以降のようです。同じ花が毎年咲いているのか確かではありませんが、たぶん種を作った後、数年休眠するのではないかと思っているのですが、間違っているかも知れません。

 花が咲くと少し深めの鉢に植え替えるか、地植えをします。土に関してはあまり神経質にならなくてよいと思いますが、NHKの趣味の園芸で紹介されていましたので、引用しておきます。

「山草」‥硬質鹿沼土5:軽石砂5(水はけのよい土)
「野草」‥赤玉土4:軽石砂4:腐葉土2(肥料持ちのよい土)
「水湿性」‥硬質鹿沼土7:軽石砂3(水持ちのよい土)

「山草」‥高山から亜高山などの涼しい場所に生え、主に水はけを好む植物
「野草」‥里山に生え、乾きすぎず、湿りすぎずを好む植物
「水湿性」‥沼池などの湿地帯に生え、湿り気味を好む植物


 「花が咲かない」「増えない」と言われる方は、花が咲くまで最低3年かかりますので、(1)その間植えたことを忘れてしまい、別の花を植えるなどしてしまっている。(2)雑草と間違って、双葉・本葉を抜いてしまっている。(3)夏乾燥させてしまっている。などが原因だと思います。

 セツブンソウは、兵庫県の稀少植物のCランクに指定されています。『兵庫県版レッドデータブック』の内容を、
兵庫県環境局のHPの「兵庫県の自然」というページで閲覧することができます。