チヌ釣りと違う波止の釣行は、のんびりとしたもので、お気楽です。
朝も「渡船」の時間を気にせずに済みますし、会合場所(釣り場)が解ってますので
少々遅れていっても 「よう、はやいなぁ?」・・ですぐにお仲間入り。その日も、特に時間を気にせず 6時半頃からの参加とあいなりやんした。(^o^)
「穴釣りが良いで」との報告を聞きながら、ウキ釣り仕掛けを用意します。
「慌てな!まずウキ釣りを放りこんどいてからや!」と、まずはウキの仕掛け
沈めてから、穴釣り仕掛けにかかります。「ウキ・・引いてるのと違うか?」
「えっ・・ホンマや・・・おっと・・小さいなぁ・・鯊(ハゼ)やんか、
これはリリ−スやね」「まずは、ボウズ逃れや」・・・って ウッサイ、ウッサイ。
そのうちでっかいの釣ってやる。穴釣りの仕掛けもできて、ガシラ狙いの穴釣りに集中します。
アタリがあったようで・・・引き上げる途中で・・・ナヌッ・・根掛かりしました。う〜ん・・く○っ!
穴釣りで根掛かりを苦にしていてはいけません。
気を取り直してもう一度チャレンジです。又、グググッと来て、ソレッとあわせると根掛かりです。m(_ _)m
お〜の〜れっ〜!舐めおって・・・って言いながら根に潜られるこっちが
悪いのですが(^_^;)こうなったら意地になりそうです。
いま一度、仕掛けを直して同じ所へ・・・
今度は、敵もチヌ釣り師に恐れをなしたか、チヌ仕込みの引き抜きのタイミングと
パワーで穴から飛び出して来ました。力を入れすぎたか、海面より1mほど本当に飛び上がってきました。
「やったよ!大きいガシラや」・・って15cm程のガシラです。
美味しそうですキ−プです。ボウズ逃れでホッとした時、3人目の釣友も加わりました。
こちらは、投げ釣りでアブラメ狙いとのこと・・・好きにせい(^o^)1時間も釣っていたでしょうか。その間にアブラメ、ガシラを5〜6匹ほど・・
アタリが寂しくなって来た頃でしたか・・「やっぱり撒き餌が良いかもね?・・買ってこようか」と一人がアミエビを
買いに走り、戻ってきました。「サビキはまだ早いし効くのかな」なんて言いながらポツポツ撒き餌をします。
撒き餌に小魚が集まっては来るのですが、大物はなかなか・・・です。一人が放っておいたウキ釣り仕掛けを「餌替えるわ!」と言いながら
上げ始めた時、根掛かりかと思うほど竿が曲がっています。また、冗談しおるわ、どうせ根掛かりのくせに。
こっちもからかって、タモでも用意したろ・・と「なんや!タモいるか?」とからかい半分で近づきました・・・・その時・・
何と、ウキの下から大きな魚影がギョエ−ッと現れました(?_?)
「◆◆(作者の事)さん、どうしよう。このまま抜き上げたら切れるし」
「無理したらあかん、まかせとけ!」っとタモを持って、大急ぎでテトラを伝って下へ
降ります。釣り場になってる波止は、海面から5〜6mの高さ。今、手に持ったタモでは海面まで
届きません。波止から海面まではテトラがあって、テトラを伝って海面まで降りるしか
巨大(?)魚をすくう手だてはありません。焦りました。今釣り上げたのは、チヌ釣りなどの大物釣りをした経験のない釣友。
もし力任せに引っ張ったりしたら、ハリスは切れてしまいます。大きな魚は、暴れてラインを引けば竿を繰り出して、相手が力を抜いたら引き上げて・・の
やりとりが大切です。張力も無理をせずに、適度に緩めずに、のやりとりさえ
うまくやっててくれたら、ハリスも切れずにいます。
その間に、こっちがテトラ下まで降りて、タモですくって・・・(^_^)v普段は躊躇する「斜めテトラ渡り」も、勢いというのは不思議なもので、
軽くこなしました。とにかく一番近いと思われるテトラにまで渡って、前を見ると
何とか魚を操っていてくれました。とにかくタモをのばして、ソゥ−と下からすくいます。
(チヌはタモを見ると暴れますが、こいつはおとなしくしていました)「ヤッタ−!」って上(波止の上)で叫んでいます。
まだまだ喜ぶのは早い!ここから脚を滑らし、タモまで落ちて、ついでに魚まで海中に!
なんて経験を持つ作者には・・・とにかく慎重にテトラを伝って、波止までかけあがり
ホッとしました。「でっかいなぁ!大きいタナゴやんか」
「鯛とちゃうか?」
「違うよ!タナゴだよ」
「針外そうか・・・あれっ!外れとる・・危ないとこやったなぁ・・バラスとこや」
「何cm有るんやろ?測ろうや」
「30cmか・・いや待て・・30.5cmあるで。こんなに大きなタナゴ見るの初めてや」
「俺もこんなに大きいの釣るの初めてや」(^^)/~~~
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それからは、大騒ぎです。
写真を撮ろうと言う事になり(携帯電話でですが)、「何か、較べる物無いか?」
「ビ−ルの缶があるやろ。それ並べたらええ!」
「これは、魚拓物やな。」
「こんなん、魚拓取ったら恥ずかしいで」
「いやいや、チヌやったら恥ずかしいけど、
タナゴやったら立派なもんや」「そ〜お?」ってまんざらでも無いご様子。!(^^)!
「これ、どうして食ったら旨いやろ?」
刺身が旨い。いやいや煮付けもなかなか・・と言った料理談義。
挙げ句の果ては「これ売りに行ったら\1,000はするな!」って。
「おいおい漁師じゃ無いんだから売るなよな!」・・ってしばし興奮してます。
それからしばらくは、柳の下の2匹目の泥鰌を狙ってウキ釣りに専念します。
しかし、そうそううまくいるはずも無く、当然3人とも・・・・
またまた穴釣りに戻ります。
その後の穴釣りでガシラを加え、3人でお持ち帰りサイズを
20匹近くも釣り上げたでしょうか。
この時期の釣果としてはまずまずでしょう。
途中で、雑誌の取材か何かで
「こんにちは、釣れてますか?」なんて調査にこられましたが
「ダメですわ!小さなガシラがポツポツですわ」とカモフラ−ジュ。
取材に正直に教えた日には、次の日から漁師が網を仕掛けるわ
釣り人で釣り場がラッシュになるわ(吊革は要りませんが)でそりゃあ大変です。納竿してご帰宅も昼前。一寸興奮したお気楽な釣りでした。