六甲山の鯉釣り


六甲山人工スキ−場は六甲山カンツリ−ハウスの中にある。
スキ−の期間外は、ハイキングやゲ−ムコ−ナ−、ソリで斜面滑り
トランポリン、ゴ−カ−ト等々小学生にとってはいっぱい遊べる。
当然、昼食は芝生の上でお弁当を拡げて・・・・。
という事で家族連れや、普段は忙しいお父様族に取っては
格好の家族サ−ビスの場所であろう。

そしてその「六甲山カンツリ−ハウス」の中に「鯉釣り」を
楽しむ事が出来る場所がある。
家族連れでワ−ワ−、キャ−キャ−言いながらの釣りも楽しいもの。
ここの鯉は餌が、魚釣りの客が針の先に付けている物が唯一の
餌なので必ず釣れる。
それでも作者(釣り師)としては、プライドもあり誰よりも
たくさん釣りたい。
一人で真剣に釣れば、1時間もあれば何とかなるが、そこはそれ
家族サ−ビスと言うこともあって、もっぱら指導にあたり
釣れなくとも、作者の欲求不満が残っても「楽しかったね」
という事でOKとしている。(魚釣りに関しては異常です)


今年の5月の事。少し風が強く寒かったが、家族サ−ビスを決行した。

バドミントンの道具を持っていっていたので、途中でちょっと失礼して
「お父ちゃんは、鯉釣り場にいるから」と解放して頂いた。

申し込み所でお金(\1,000だったかな)を払えば、3m弱の「ゴンボ」竿、
イモベ−スの練り餌、ビクを渡してくれる。
(*聞き慣れない言葉なので解らないという方はBBSへ質問して下さい)

時間はいつ借りても午後4時までだったかな?
針は、魚(鯉)が死なないように「もどり」は付いていない。
だから、引きを緩めるとすぐに外れる。
まっ、管理池だから当然だけどね!
管理池といえどもポイントは大切で、ただ餌を投げ込むだけでは
殆ど釣れない。
ちゃんとポイントと、浮き下の長さ、餌の大きさを決めないとダメ。
又、ここは鯉釣りだけにとんでもない大物がいる。
50〜80cmクラスもいるので、こんなのが釣れたら早めに
竿を緩めて御退散頂く事に越したことはない。
さらに、作者の様に海釣りの好きな者にとっては、思考回路を、
池釣り様に変更しないと感が狂う。
その点作者は小学生の頃、池釣りから始めたのですぐに切り換える
事が可能である。

最初はポイントがなかなか合わず、いらいらしていた。あっちに
こっちにうろうろうろうろ・・・・していたが、そのうちに
1匹目をゲットした。
1匹釣れればこの場合は、集中して攻めれば良いので後は楽である。
ポイントを30cmと間違えずに正確に仕掛を投入し、浮き下の
長さを変えず、餌の大きさを全く同じに揃えると、ここは次々釣れる。
2匹目、3匹目とゲットしていた時の事。携帯TELが鳴り

「つれた?」
「ああ!釣れたよ!」家族からのコ−ルであった。
「そっちに行くわ!」と有り難い様な、無いような・・・
4〜5匹釣れた頃であろうか、見知らぬ人が隣に来て

「さっきから良く釣っていますね。何かこつがあるのですか?」
とのご質問。

「いぇ!こつといっても特には・・・??!!!」と
ごまかしておいた。

「要するに腕(経験?)なんだよ」と言いたかったが
そんなことを言ったら喧嘩になるものね。
10匹前後で我が子が見に来おった。ビクをのぞき込んで

「わ〜いっぱい!」その後お決まりの「替わって」ときた。
へいへい、よござんすよ。んで一応 口頭(高等?)教育
しておいて替わってあげた。
・・・・・・・・・・・・
やっぱり子供には難しかったのか

「ほらっ!引いたっ!上げろ!!」
と言っても、そ〜っ!と上げよる。

「海のサビキ釣りと違うんだから、直ぐに素早く上げろ!」
とお父ちゃん一人が、かっかしてしまった。
そのうち釣れないものだから厭きたのか

「もういい!」

「そっか。ではお父ちゃんが見本を見せるからそこにいなさい」

「それっ!」と又1匹釣り上げた。
側で子供が感心して見てよる。目が異常に輝いておる!
こいつ達、今まで疑ってやがったんじゃ無いだろうな?
ひょっとして、このビクで鯉すくいをしてたとか?
今の1匹の釣果でえらい感心しよるけど????
まぁ気のせいという事にしておこう。

それからも数を重ねビクの下の方が鯉のダンゴ状態になってきた。
ちなみに、作者の釣り溜めていたのは30〜40cm程度の鯉です)
しばらくすると、かあちゃん(妻)も見に来おった。

「そんなに釣ってどうすんの?」
・・・どうもしないわな!作者が満足するまで釣るんだから。

周りに人垣も出来てきた。

「もう帰ろうよ?」とさすがに厭きたのか(あきれたのか)子供達。

「よしよし、あと1匹な!」・・と最後の1匹を釣り上げて
借りた道具を片づけにかかる。最後にビクに入れた鯉の放流である。
(1匹は無料で持ち帰り可だけど、持って帰ってもねぇ!・・)

たくさんの鯉でダンゴになっているのを一気に放流しようとしても
ビクの口が小さい為無理でした。
少しづつ放流したがそれでも、鯉の群が出来た。
周りの人垣も一気に崩れて、放流して群になった鯉めがけて
一斉に竿を出し始めた。

「なんや!放流をまってたんか?」

とこれは管理池の事ゆえ自慢にもならず、せっかくの
家族サ−ビスに釣りをしていて
点数を稼ぎ損なった、思い出である。


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