第4章 日本海(その1)
其処は、約5m四方の正方形の筏に3つの渡船屋さんが渡してくれる。
当然のことながら、良い場所は早いモン勝ち。
午前5時に船は出るが、各渡船屋さんの船は抜け駆け無しで、
ほぼ同時に筏に着けてくれますが、それからが釣り師達の競争になります。
船が着くやいなや、我先に好ポイントめがけてク−ラ−をひっつかみ
釣り師が殺到します。(おばさんならさしずめバ−ゲンか?(^_^;))
ク−ラ−で場所取りが終わってから、ゆっくりと竿を取りに船にまで
戻ってきます。
そんなこととは、つゆ知らずゆっくり構えていたら
「はよ行き!あっちの角も良く釣れるから」と船長さんに怒鳴られました。(>_<)
慌ててク−ラ−を抱えて、何とか4人分の釣友の場所を確保し、(^_^;)
竿も無事に取りにかえって、ダンゴ餌の準備にかかります。
ここは「土は禁止」とかで、土の替わりに「ヌカ」を使っています。第一投からチョンチョンあたっています。
「あたりかなぁ!ちがうかなぁ」なんて考えていると、アタリが止まりました。
巻き上げてみると餌がありません。
今度はあわせてやれと合わせてみると「ガツッ」と手応えがあり、ぐっと引きます。
「おっ釣れたか」と期待して引き上げると、なんとなんと「チヌ」でした。
但し15cmくらいの小チヌです。
「30cm以下は放流」なんて言わずにとりあえずキ−プします。
その後も一定間隔でポツポツ釣れてます。但し、サイズは小さく15cm未満が殆ど。
他の釣り師の皆様方もサイズは変わらないと見えて、
「親を連れといで」っと言っては水面に小チを叩きつけています。
みんな10匹くらい釣れた頃、小生の竿が上がらなくなりました。
えっ!根がかりかって?違います。
「ガツン」って、確かな手応えがあり、そのあとものすごい引きで竿がしなります。
ラインを止めて頑張ると切れそうです。どんどんラインが出て行きます。
筏の下を潜って反対方向にどんどんラインが出て行きます。
釣友が「ボラやで!」とわめきますが、びんびん引きが伝わってきますので
「いや!もしもと言うことがある」と言ってゆずりませんでした。
周りから「手伝おうか、タモいるか」との声援!頑張って、頑張って何とか引き寄せ、やっと筏の下から顔を覗かせたのと
”ご対面”できましたが、期待に反して、と言うか期待通りやはり「ボラ」でした。
早々にご退散頂いて、又小チヌをせっせ、せっせと集めます。
結局その日は4人平均で15〜16匹の「小チヌの大漁」でした。
帰りに駐車場で、新聞紙の上に獲物を「ずらっ」と並べて、釣友4人並んで写真を
撮りました。(@_@)
通り掛かった人に「こんな大漁は初めてだから記念にお願いしたい」なんて
オ−バ−な事を言って写真を頼みました。
今から思うと「小チヌで騒いで恥ずかしかった」ような気がします。(^_^;)
写真を頼まれた人もきっと呆れていたでしょうね。(^o^)
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