MJ-Type Mold

続いてワークボードの製作に取り掛かります。
使用する材料は12mmベニヤ1枚です。
ギターの輪郭+4cmとネック(クラシックタイプなので)部分を切りだします。
一枚目をきれいに仕上げて前回同様トリマビットでもう一枚を張り合わせます。
24mm厚の頑丈なワークボードのベースが完成しました。


ボディトップも若干のラウンドがついています。
ブリッジ位置で3mm、端部で0mmとなるようにワークボードを加工します。
あらかじめドリル等で目安掘りしておいてサンディングで仕上げました。
反り鉋があれば便利かな?とは思いましたが、ベニヤ板であること、また
工具購入の節約からサンディングで作業しました。
少々根気の必要な作業ですが頑張りましょう。



写真のとおり、わずかではありますがラウンドを付けました。

側板をベンディングアイロンやベンディングマシーンで曲げ加工をしたとき等に使用する型枠を作成します。
今まで何回かこのモールドを製作しましたが、今回やっとコツが判ってきました。片側を作った後で・・・
まあ気を取り直してもう片側をきれいに作ろうではありませんか(苦笑;

まずは基本のモールドまでの作業を紹介・・・

<材料>
●12mm(何ミリでも構いません)ベニヤ板×2枚
●コースレッド等の24mm程度(2枚の合板を貫通しない程度)のビス×数十本
●ボディテンプレート
●木工用ボンド
以上です。

<使用する工具>
●バンドソー(電動糸のこ盤 or 糸のこ)
●トリマー&トリマビット
●サンドペーパー(ベルトサンダーやオービダルサンダーがあると便利です。)
●電動丸のこ(手のこ、ゼットソーなどでもOK)


【STEP−1】
まずは12mm合板(910×1820 or 900×1800)を使用するサイズに切りだします。
縦横とも3分割にしていただくと約 縦600×横300の板が1枚の合板から9枚取り出せます。
作るモールドの厚みによりますが、要は何枚重ねるか?です。
私は片側7枚(7×12mm=84mm)を使用しましたので計14枚必要となりました。
そのほか余った合板は別のジグに使用できますので工房の片隅に大切に保管しておきましょう。

左右7枚づつをそれぞれのカタチに切りだすのですが、ここで!

☆☆☆Point☆☆☆
●左右それぞれの一枚目を内側ならず外側まできれいに作り上げること!

これが今回気付いた、そして失敗したPointですが、一枚目で左右をきれいに外側の形まで
仕上げることが完璧に整ったモールドを製作するコツです。
私の紹介する製作方法はトリマを使用した製作方法ですので一枚目がテンプレートの役割を果たします。
では進めましょう。

【STEP−2】
ボディテンプレートを使用して切りだしたベニヤ板に左右それぞれ外郭線をけがいてください。
このときにモールドの外側の形状も書き込みます。
書かれたラインをバンドソーや糸のこを使用して丁寧に切りだします。
この時点では切り口がまだガタガタですのでサンドペーパーなどで内外ともきれいに仕上げてしまいます。
出来上がった型を左右合わせてみてきっちりできているか確認してください。
これが出来上がれば次のステップです。

【STEP−3】
1枚目の型に合わせて2〜7枚目を接合しながら成形します。
まず2枚目になる板をバンドソーで、けがいた線より約5〜10mm程度大きくラフカットします
ラフカットですのでバンドソーならサクサク簡単に切り出せます。
1枚目に加工した型に木工用ボンドを塗り、その上にラフカットした合板を乗せて2〜3点ビス留めします。
ここでトリマの登場です。

腰のクビレ用の「突っ張りくん」も作成しておきました。

あと、モールドのネックの通り道部分をカットして左右を固定できるように加工し直しました。

で、完成!!

使い勝手は使ってみてからでないと分かりませんが、多分良いのではないでしょうか?

ただ、めちゃくちゃ重いです(苦笑;

モールドを製作するのはこれで4回目くらいですが毎回作り方を変えています。

「進化」です!!・・・多分。

モールドを合体させるときに表板との隙間を空ける為、

4mm厚のべニヤでビスケットを作ってボンドで貼りつけました。

表板を固定するブロックも作りましょう。

ワークボードにボルト穴を空けて、ブレースを避けた形状のブロックを作るだけ。

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ボルトで固定(6点固定)したあと、今度はスプールクランプの穴を空けます。

左右計30本としました。

モールドの縁から7mmの位置なのでさらに真っすぐ空けないと・・・

なんとかうまく作業出来ました。

ワークボードとモールドをクランプして、合体用のボルト穴を空けます。

卓上ボール盤があればまっすぐに穴を空けられるのですが・・・

自分の目を信じて真っすぐ空けました。

フローレンタインのトンガリ部分をカットしました。
ボルトで引いて固定するようにしました。
このままでは接合面にズレが生じますので
ダボ栓を加工してズレ防止対策を施しました。

左のようなコロ(ベアリング)付きのストレートビットを用意してください。
一枚目の完成された板にベアリングが当たるようにしてトリマーを当ててください。
するとどうでょう!!2枚目の板が1枚目と完璧に同じ形に加工されます(当たり前)。
これをぐるり一周すると内外ともに成形することができます。
これを7枚目まで繰り返し行ってください。

写真のようになりました。私の場合、左右1枚目の外側をきっちり合わせて作っていませんでしたので
左右の上下がきっちり合っていません。(涙)
ともかくこのまま進めていこうと思います。
その前に、私の場合はフローレンタイン式のカッタウェイですので尖った箇所がありますが、
この部分は丸いトリマービットでならえることはできませんのできっちりバンドソーで切りだす必要があります。
最終、鑿などを使用してきれいに成形していきました。
「さしがね」できっちり90°に仕上がっているか確認しながらサンドペーパーできれいに仕上げていきます。

これで基本のモールドの完成です。
私の場合、おそらくこのあとワークボードでクラシックスタイルで製作しますのでワークボードと合体できるように
加工する必要があります。
そのほかスプールクランプも取り付けられるようにしなくては。

もうひとつ大切なことがあります。
ベンディングした横板を固定する際に、フローレンタイン等の箇所が今のままでは作業しにくいので
モールドを分割、合体できるようにしなければなりません。