Model Gatto  OM-C Type

まずは表甲板の加工から始めます。
今回使用するのも前回の3号機で良い結果がでた『ルッツスプルース』の最高級グレードを使用します。
表甲板は妥協せず良いものを使います。
いつものブックマッチジョイントジグでブックマッチ加工した後、テンプレートで外郭を描きうつし、バンドソーで切り出します。

Miwa-Guitarsとしては5作目となる本作、『Model Gatto』という新しいネーミングになりました。
実態としては今までの作品と同様のボディデザインですが、とある方より『全体的に猫っぽいですね』というお言葉を頂き、
猫のデザインをモチーフとしている私としては是非名前にも猫(Gatto)を付けよう!ということで今回のモデル名となりました。
また、いままでMJと表記していましたが、実はコレ、ミディアムジャンボの意味ではなかったんです。
これを語ると幾昼夜かかるかわからないほど深い話になってしまいますので(ウソ)割愛させて頂きますが、
ともかくOMサイズの名前がMJはややこしいので今回よりこの表記とさせていただくことにしました。

まず、製作コンセプトは『前作(3号機)を超える』です。
木工、塗装、そしてなによりサウンド、そしてプレイアビリティ。全体的に向上させたいと思います。
次号より別モデル(MJ、OO、OOO・・・考え中)も製作するつもりですのでOMのシメとして気合いを入れて製作します。

また、ウクレレ同様に製作進行に合わせて工程順不同のレポート型でまとめてまいります。

おおかた曲げ終わりました。
サップ部分の強度も不安でしたがなんとか曲がりました。
箱にするまでの間、しばらくモールドに拘束し続けましょう。

ブレースの前に側板のベンディングです。
厚みを約2.2mmまで落とし、スクレーパーで仕上げました。
う〜ん!なかなか悩ましい杢です。
割ってしまいそうで不安いっぱいですが・・・やります!

モールドに合わせながら写真のベンディングアイロンでじわじわと曲げ進めます。
これ、硬くはありますが意外と曲げやすいです。
割れについてはあまり心配なさそうですね。
ココボロに続き曲げやすい材料発見!
調子にのって両側曲げちゃいましょう!

裏板のブックマッチ作業です。約4mm程度まで先もって厚み出しをしておいた状態でブックマッチります。
今回はセンターにジッパーストリップを入れました。
このあとギターの外郭を描き、バンドソーで切り出して所定の厚みまでドラムサンダーで厚みを調整します。
最終2.8mmまで削りました。

厚み出し後スクレーパー、サンディングで仕上げます。
さてお次はブレースです。

バンドソーで切りだせればお次は厚み出し。
今回はカンナを一切使用せず(手抜き!)、ドラムサンダーで約3.5mm程度まで削りだします。

そしてスポルテッドメープルのスティックをはめ込みました。
左上にもなにか入れたいなぁ〜と考えつつ、今これ以上思いつきそうにないのでしばらく放置。
別の作業を進めます。

例によって飛び出すパーフリングです。
じつはこれ、あらかじめ図面などは作らず、インスピレーションで進めています。
ですので写真には写ってはいませんが、テーブルの上にはいろんな素材の山となっています。

続いては私の大好きな工程、ロゼッタ装飾の工程です。
いまだまったく上手には出来ませんが・・・やめられない(笑

まず大きな半円型のハワイアンコアを切り出し、その現物を表甲板にあらかじめ下書きした線と合わせながら
相違ある点を描き直します。
サークルカッターで切り込む位置のほんの0.1mm手前(要は気持ち手前)に刃を入れます。
細かな部分はアートナイフを使って切り込みを入れ、その後マイクロヂゼルで手彫りします。
ぴったりはまれば当て木を当ててギュッとクランプ。乾いたら表甲板表面まで削り仕上げします。

次に細い部材をココボロから切りだし、また同じように手彫りして埋め込みます。