悲痛な鳴き声
今日のお昼の事
突然「きゃい〜ん!」とはなの悲痛な鳴き声が聞こえて
これはただ事じゃないと飛んで玄関へ降りた私の前には
唖然と立ちすくむ郵便屋さんと怯えた顔の
はなが居ました。
何でも、郵便屋さんは犬が大好きな方の様で
はなの頭を撫でようとした所
はなの鎖が門柱に引っかかり動きづらそうにしていたので
直してやろうと首輪に手をかけた所
はなが叫び声をあげたそうなのですが・・・
今着けている首輪は
はなにとっては飼い犬の証でもあり
命綱なのです・・・
その命綱でもある首輪に手をかけられた途端に
はなの中の何かが危険を察知して
悲痛な声になったのでしょうか・・・
命綱を知らない人に触られた事で
心臓を鷲づかみにされる程の
痛みがはなの心に走ったのでしょうか・・・
郵便屋さんには「怖がりですけれど
優しい子なので又声掛けてやって下さい」
と頭を下げておきました。
いつまで、痛みを背負って生きるのかと思うと
悔しくなります。
こんなにも一緒に居るのに・・・
こんなにも愛されているのに・・・
伝わっているはずなのに・・・
きっと天寿を全うするその瞬間まで
はなは痛みを背負って生きるんだと思います
はなの首輪には「保護してくださった方へ・・・
ありがとうございます
我が家のかけがえのない家族です
ご連絡下さい」
○○はな
と住所と電話番号が書いた
迷子札が光り輝いています
真っ直ぐな輝く瞳の奥にも
心の闇が潜んでいます
誰をも疑わない様な瞳の奥で
誰をも信用できなくなった
一匹の犬がここにいます