ぴあと息子の関係はいつも一定の距離を保ちながら、誰にも邪魔はできない絆で結ばれている。
初めて見た自分よりも儚げな命・・・
その日からいつもぴあの瞳は息子に向かい
寄り添う様に一緒にいてる
いつかぴあが星になった時、息子は現実をどう乗り切るのだろう・・・

  PAUL♪

泣きべその帰り道 遠回りも出来なくて
うつむいたまま重いドアをゆっくりと開けると
不思議そうに首を傾げ 僕を見てる君がいる
涙の跡が無くなるまで 僕の頬をザラリと舐めた

何も言わず聞いてくれる君を強く抱きしめたら
苦しそうに僕の胸でキュンと声を上げた

ただいまを言う相手も今はいなくなったけど
君と追い駆けたあの夕焼けを僕は決して忘れない

無くした物は数え切れないけど振り向かず行くよ
君が教えてくれた温もりを胸に抱いて

気がつけば声を上げて泣く事も忘れたけど
本当はまだ泣き虫な僕を空から見ていてよ
君を忘れはしない
                   平井 堅