和菓子レシピ集

まだ、品数は少ないですが、興味のある方も多いようなので、
ご家庭で手作りの和菓子を楽しんでいただける様
レシピ(配合や作り方)を公開していきたいと思っています。

簡単に作れる簡略化したレシピでは面白く無いので
ちょっと大変な作業も含まれると思いますが
できるだけ本格的なお菓子を楽しんでいただけるように
「ほぼプロ並み」 をキーワードに
妥協の無い作り方を公開したいと思います。



夏の定番  (ほぼプロ並み) 水羊羹
水羊羹お店で売っている水羊羹の約15〜18個分です。
材料: こしあん         430g
砂糖             130g
寒天                 4g
葛                   5g
水@               30g
水A
            400g 

用意する物: なべ              2
しゃもじ          1
ボール(葛溶き用)1
ザル              1
茶こし            1
お好みの器
お玉(水羊羹を器に入れる用)

  作り方

 1. ナベで寒天をたっぷり目の水に漬ける。(5時間以上)一晩漬ければ十分です。

 2. 寒天が十分に水を吸ったらザルにあけ軽く水ですすぐ。

 3. ボールに葛を入れ水@を少しずつ入れながらダマの無い様に溶かす。

 4. 寒天をナベに戻し、水Aを入れ火にかける。
        (中火ぐらいで結構です。)

 5. 沸騰し寒天が完全に溶けたら、砂糖を加え、溶かす。

 6. 砂糖が溶けたらこしあんを小さくちぎりながら加える。

 7. 沸騰し、こしあんが完全に溶ければ3で水溶きした葛を入れる。
       (葛が沈殿しているので入れる前にもう一度かき混ぜてください。)
       (葛を入れるときは水羊羹を混ぜながら少しずつ入れてください。)

 8. 沸騰したら火を止め茶こしに通してください。
       (寒天の不純物や葛の解け残りを取り除く為です。)
       (大変熱いですので十分ご注意ください。)

 9. 鍋の底を水に漬け、ゆっくりと混ぜながら約60℃くらいに荒熱が抜けたらお好みの器に静かに流し入れてください。

 10. 冷めて固まれば出来上がりです。


      配合の水は少し多めにしてあります。手際よく作られたときは少しやわらかいかもしれません。火が強かったり、長く煮詰めたときは硬くなってしまいます。お好みで増減してください。

葛は入れなくても水羊羹になります。入れると口あたりが柔らかくなります。

粉寒天を使用する場合は糸寒天や角寒天の8割ぐらいに減らしてください。

日持ちはしませんので、固まったら冷蔵庫に入れ作ってから2日以内にお召し上がりください。

2〜3度作れば要領は分かると思います。
是非、挑戦してください。


贅沢デザート (ほぼプロ並み) まるごとゼリー
まるごとゼリー
材料: 柑橘類(果汁)    1000g

砂糖                200g

ゼリーの素            40g
パールアガー8(カラギーナン 7%)

水                  300g
搾った果汁を計量し、上の配合を参考に配合を計算してください。

用意する物: ナイフ         1
なべ           2
しゃもじ       1
ボール         1
ザル           1
ジューサー     1
お玉(ゼリーを器に入れる用)

  作り方

 1. ボールに砂糖とゼリーの素を入れ良く混ぜる。

 2. グレープフルーツなどの柑橘類の上から8分目ぐらいを切ります。

 3. 皮が破けないように慎重に中身を取り出します。
         (一番下の部分は穴が空きやすいので無理に引っ張らないように。) 

 4. 取り出した中身をジューサーなどで搾ります。

 5. 皮が混じっているのが気になるようであれば目の荒いザルで通します。

 6. 搾った果汁を約60〜70度くらいに温めます。(沸騰させないように。)

 7. 別の鍋に水を入れ、火にかけ沸騰したら1のゼリーの素と砂糖を良く混ぜた物を入れ混ぜながら溶かします。

 8. 沸騰し、完全に溶ければ火を止め(最重要)、6の果汁をゆっくりと混ぜ入れます。
       (このときに果汁が冷めていないように手早く、もしくは、果汁の温めと同時進行で行ないます。)

 9. 中身を取り出した皮をしっかりと動かないように固定しておいて、ゼリーを流し入れます。

 10. 冷蔵庫に入れ冷やし固めて出来上がりです。


      柑橘類はグレープフルーツやネーブルなど果汁の多い物が適しています。

ゼリーの素は製品によって凝固力が異なります。目安としてカラギーナンの含有量でおおよその判断ができますので配合に記されたものを基準に増減してください。カラギーナンは海草から抽出されたゲル化剤です。

ゼラチンや寒天を使用すれば、食感が大きく変わります。試してみるのも面白いですよ。

日持ちはしませんので、固まったら冷蔵庫に入れ作ってから2日以内にお召し上がりください。

果汁を搾るのは大変ですが、やりがいのあるお菓子だと思います。
皮を含んだ状態であんまり搾りすぎると苦味が出てしまいますので程ほどに・・・

―  和菓子の三隆屋 TOP  ―