『ヘリオテロリズム』Vol.2 感想などなど
拙作を掲載していただいた同人誌『ヘリオテロリズム』Vol.2の感想一覧です。
なお、先入観なく感想を書くことができるよう、既に公開されている自作解説は読んでいません。
的外れなことを書いておりましたらお詫びいたします。
・『MESSAGE』(三澤未来)
自作解説をつけるまでもなく、あまりにもストレートでわかりやすい「ミステリ」。
音階をひねくり回して、どうにか人の名前が作れないかと思ったのが始まりでした。ので、その
部分以外はすべて後付けだったりします。行き当たりばったりな書き方だと自分でも思います。(^^;
なお、オルゴールの作り方に関して、三協オルゴールさんの多大なるご協力をいただきました、
この場を借りて厚く御礼申し上げます(って見てないよ…)。
・『アブラクサスの狭間』(小田牧央さん)
写真をテーマにしたミステリ。とかく人間関係が複雑で、何度読んでも全様が理解できません…。
一度小田さんに聞いたほうがよさそうです。
中心となる部分(なぜこの写真が撮られたのか、という動機)は好みでよかったんですが、
全体像が把握できないだけにそれさえも何か読み違いをしていそうな気がします。てか、難しすぎ。
・『OUTSIDERS』(キセンさん)
どこかのページでちらっと見たんですが、作中に登場する人物や作品って、実在するんですか?
で、その上に積みあがった作品であるならば、ちょっと受け入れがたいものがあります。
私はこれを単品として読みました。動機にまつわる部分や落とし方は大変ツボで、今回のベストかと。
凄いなぁ、と素直に感心。
・『キャベたまたんてい はらぺこライオンじけん』(近田鳶迩さん)
パスティーシュだそうですが、元を読んでないのでそのあたりの話は置いといて。
キャラクターが生き生きしてていいですね。犯人の正体が突飛で笑えました。ちゃんとミステリとして
機能していると思います。どうせなら動機も世界観に沿ったオモシロな真相にしてほしかったかなぁ。
・『愛なき世界』(いずるさん)
途中で仕掛け自体はわかってしまった(隠す気があったかどうかはわかりません)のですが、
作品から静かに湧き上がるドロドロの熱量にあてられました。異様な雰囲気に飲み込まれながら
一気に読了。描写が細かくて素敵。
・『密閉教室考・改』(根子さん)
おお、師匠と仰ぐ法月綸太郎先生の作品評!
ラストに関する考察、大変楽しく読ませていただきました。そうなんですよねー、あのオチに
どういう意味が込められていたのか、凄く興味のあるところです。再読しよっかなぁ。
・『宇宙探偵ザイザー7の事件簿 セピアブルー過去発掘場第三ゲート』(松本楽志さん)
連載ものなので次を読むまで保留。
ところで、『ぱらでぁす・かふぇ』の頃にWeb掲載されていた時のザイザー7って、もっとまともな
人物ではありませんでしたか?(^^;
・『「きみは僕に語りかける(上)」』(丼原ザ★ボンさん)
続いて連載ものにつき保留。しかし気になるラストだなぁ。どういう風に持っていくのか興味深々です。
・『メタ探偵の溜息』(秋山真琴さん)
人の名前が読みにくいー。こちらも続きがとにかく気になる作品。メタ推理はどこへ着地するのか?
・『輪唱ラヴソング』(曽良圭さん)
すいません告白します。『Vol.1』読んだ時に「ラストが突飛すぎてよくわからん」と思ってました。
あのラストへどう持っていくんでしょう。楽しみですねぇ。
・『春・土手』(高橋百三さん)
ほんわかとした作品でいいですね、こういう雰囲気、好きです。先生の笑顔に乾杯。
・『07082045[性愛の発見]』(素晴城路安さん)
な、なんだこれは(笑)。SFと呼んでいいんでしょうか…。画を想像すると間抜けですね。
ただ、わざわざ殺人事件(?)を起こす必要はないのでは? と思いました。
・『みつけ鳥』(鈴木知友さん)
これは凄い。柔らかな語り口とは対照的な挿入章とラストへの転落。ほのぼのとした雰囲気から
一転した時、ずるりと引きずり込まれました。上手いの一言。驚いたなぁ。
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