前項では、“「ない」が人の心に「ある」を思わせる効果”の仕組みをみっこく説明したつもりです。それって失って初めてその存在の大きさを知るというのと似てますよね☆
でも、何か欠けてるというだけで魅力が得られるのなら、何も口じゃなくたっていいはずです。今度は、口が欠けているからこそ素晴らしいという理由を説明します。
口は顔の表情を作る部分です。例えば唇の両端が上がってにっこりしていると、うれしそうに見えます。逆に、下がってむすっとした顔だと不機嫌そうに見えるでしょう。大きく口を開けていると驚いてるようにも見え、ぎゅっと閉じた口には固い意志を感じます。
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もしもおくちがなかったら・・・
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ほらね!ひょうじょうがきえちゃった☆
という具合に、口が表情を決定していると言っても過言ではありません!口はその人の感情を表現するための重要なパーツなのです。
キティーちゃんは、表情を決定する重要な要素である口がないために、特定の感情を持てません。しかし、そのおかげで、見る者の感情に同調することができるようになりました。
生活するに当たって、寂しいとき悲しいとき、色々あると思います。そんな時ふとキティーちゃんを見ると、不思議なことに、寂しいときなら寂しい顔、悲しいときなら悲しい顔に見えてきます。口がないから、見る者の主観次第で表情がどうにでも変化するのです。見ている側が心の中で、自分の気持ちに合わせた口の形をイメージできるのです。特定の感情を失うことで、逆に全ての感情を得た☆それがキティーちゃん。
そして、それこそが口が欠けてこそもたらされる、キティーちゃんの本当の魅力なのです。ただかわいい、ただ気になるだけのキャラクターではありません。あなたの心に同調し共感するキャラクター☆ それがキティーちゃんの本当の姿です。
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