「出張に行かれるんですか。」
「うむ。一週間ほど中国へ行ってくる。」
「そうですか。今はちょうど上海蟹のシーズンですね。」
「今、何と言った?」
「え、上海蟹がって、あ!その何でもありません・・・ 」
「ちょっと、実験室まで来い。」
「待ってください!それだけは・・・」
「いいから来い!」

「あれどこ行くんですか、ドクトル。その戦闘員をどう・・・?」
「結城さん!今、話しかけちゃだめです!」

「噂には聞いてたけど、どうしてドクトルGの前ではカニの話は厳禁なんだ?」
「知らなかったんですか?元々、ドクトルGはサソリの怪人になる
筈だったんですけど、生きのいいサソリが手に入らなかったとかで、
死神博士がカニに変更してしまったのを根に持ってるんですよ。」
「魚介類好きだったからなー、死神博士は。」

 その後、その戦闘員がどうなったかを知るものはおらず、以後部下たちは
「ひそかに」とか「身近に」という言葉さえ、使うのを避ける様になったという。



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千波さんのインタビュー読んで、つい書いてしまいました。
千波さん、すみません。

甲殻