ゼフィーネンフルゲ峠(Sefinenfurgge Pass) 

 歩いた日;2005年7月6日、7日
コース;1日目 ミューレンからブントアルプ
Murren Information Center-(1h)Spilboden-(2h)Rotstockhutte(昼食1h)-(2h)Sefinenfurgge Pass-(1h10min)Obere Durrenberg-(50min)Burgli-20min)Bundstug-(1h)Oberi Bundalp Berghaus
(合計8h20min,標高差 登り合計1326m下り1124m ,最高点2612m)
   
ギンメルワルトの村と 拡大→
ユングフラウの壁、
三角のピークは多分シルバーホルン
(Silberhorn,3695m)    

グリンデルワルトから鉄道と登山電車を乗り継いでミューレンに着く。所要時間1時間10分。スポーツセンターにあるインフォメーションセンターで、天気予報と今日のトレイルの状況を聞く。曇りと晴れと雨のマークが入った予報イラストを見せてくれる、あまり良くなさそうだ。トレイルは峠の前後がスリッピーだが危険な所はないとのこと。

シルトホルンへのゴンドラ乗り場の前を通り、車道を進む。左にベルナーオーバーラント三山の山が迫るがピークは雲の中。暫く行くと左に標識がありNorth Face Trailの表示。車道をそのまま進んでも良いようだがこの道をとる。狭い道だが良く整備されてる。左に谷を見ながら林の中を少しずつ登る。林を抜けるとスピルボーデン(Spilboden)。家の前を通りここからジグザグの急な登り。登りきった所に「ロートストック小屋(Rotstockhutte)まで40分」(私達は1時間かかった)の表示がある。すばらしい展望。ユングフラウのピークや氷河は雲の中に隠れて見えないが 真下にギンメルワルトの村が小さく見え、覆いかぶさるようにユングフラウの壁がのしかかる。



山の凹んだ所がゼフィネンフルーゲ峠
右に見える牧草地を進む

登り切った所からは緑の牧草地になり花が多くなる。歩く先に、はっきりと今日越えなければならないゼフィネンフルーゲの峠が見えだす。

ほとんど上り下りの無い穏やかな牧草地が広がり、あちこちに花が咲き、ランラン気分のトレイルが続く。
左下にオバーべルク(Oberberg)の農家を見るあたりで牛さんが悠々と草を食む。道を開けてくれるまで小休止。
正面左のピークはホーン(Horn 2444m)
この右側の谷を遡る


ロートストック小屋(2039m)

少し下ったところにロートストック小屋。スープとソーセージとヨーグルトで昼食、うまい。固まりきってないヨーグルトが特にうまかった。
トイレに行くには、蔵の錠を開けるのかと思うほどのデッカくて重い鍵を借りて外に出向く。これなら間違って持っていってしまうことはない。

食事が終わる頃、雨が降り出す。

小屋をでて暫く行くと急登が待っていた。登りきると小さな池があり、振り返ると展望が開ける。雨でけむっているのが残念。
  左の山はシルトホルン(2970m)、中央・池の左上の緑の小山はホーン(2444m)、
  遠く雲の中はユングフラウ(4158m)


ゼフィーネンフルゲ峠
峠への最後の急登。雪渓は少なかったが、ガレ場の足元がしっかりしていない。慎重に登る。雨が強くなり、視界がどんどんなくなる。息が切れ亀ようなスピードで登る。前に登っていた男女のペアーが暫く峠にいるのが見えたが引き返して下りだした。彼らとすれ違うが、スリッピーな足場でお互い必死の足の運びで無言。峠の反対側へ下りるのが難しいのかなーと心配になる。

やっと峠に着いた。雨とすごい風が反対側から吹き上げてくる。狭い峠だし休んでいることも出来ない。



峠を越えた下り
右手後のV字がゼフィーネンフルゲ峠

反対側への下りの道を覗く。最初の2・3歩がいやな感じだが、後は木のステップが置かれ、ロープも張られている。強い風に身をかがめて下り始める。数十メートル下りると風も幾分弱まる。ガレ場の斜面を斜めに慎重に下りる。



一時的に雨が小止みになりゴルナレックルント(Gorneregrund)の谷が見える。下るに従い次第にガレ場から緑の牧草地になる。暫く下るとオーべレ・デーレンベルク(Obere Durrenberg) の一軒家の農家の前に出る。どの道を下るのか迷っていると、老夫婦が出てきてゆびを指し教えてくれる。英語ではなく言葉は分からない。良く見るとジュースなども売っている。雨でなければ何かほしくなるところだが、ごめんなさい、素通りです。
谷の反対側に家が見える。多分今日の宿泊地ブントアルプ(Bundalp)だ。あそこまで登りなおすんだなーと思うと憂鬱になる。




なおもどんどん下りトラック道に出、更にハイキング道に入り、ようやく川を渡る橋があるブントステック(Bundstug)に出る。雨がまた強くなり視界がなくなる。林の中の急勾配を抜けるとトラック道に出、更にそこからハイキング道を登ると、やっとのことでブントアルプのベルクハウス(Berghous;農場が経営する宿)に着いた。
ここの女主人は英語を全く話さないが、別のパーティーの女性のガイドが中に入ってくれたお陰で、意思疎通ができた。乾燥室があり助かる。共用のシャワーもサウナもある。




コース;2日目 ブントアルプからグリースアルプ 
///Oberi Bundalp Berghaus-(1h10min)Griesalp//(合計1h10min、標高差下り432m最高点1840m) 

朝、今日越える予定の峠は雪で真っ白
ブントアルプのベルクハウスから
朝、夜が明ける前に牛のカウベルの音で目を覚ます。寒い。明るくなって山を見ると白い。昨夜雪が降ったようだ。天気は曇り。今日越える予定のホーチュルリ峠(Hohturli Pass)も雪のようだ。
食堂に行くと、昨夜の女性ガイドがいて、今日の予定はと聞いてくる。「峠は雪で覆われていて危険なので中止しなさい、我々のパーティーも山を下ります」とのこと。私達を含めて全部で4パーティーが泊まっていたが、皆に指示する為に朝早くから食堂で待っていた様子だった。

訂正;
左の写真のV字に凹んだ所は、越える予定だったホーチュルリ峠ではなく、ガムチ氷河(Gamchigletscher)の方向で、ホーチュルリ峠はもっと右(写真の範囲外)になります。


フィーネンフルゲ峠(中央の凹んだ所)と
歩いてきた牧草地

下山と決まって、ゆっくりと宿をでる。

昨日雨の中を越えてきたゼフィーネンフルゲ峠が見える。こちらの峠の雪はさほどではなさそうだ。



ブントアルプから
グリースアルプへのトラック道

ハイキング道は雨でぬかるんでいるので、少し遠回りだがトラックの道をグリースアルプまで歩く。トラック道の周りでも結構沢山の花。

グリースアルプからレイチェンバッハ(Reichenbach)駅行きのかわいいバスで渓谷美を楽しみながら約50分間乗り、駅で電車に乗り替え、グリンデルワルトに戻った。

エッシネン湖(Oeschinensee)をカンデルシュテーク(Kandersteg)経由で見に行ってみようと考えたが、雲が垂れ込め今にも雨が降りそうな天気になっていたので、行くのを止めにした。



Hohturli Passに進む→