Gakusei     Jissen      7
               


■不等式の性質■


 (1)不等式の両辺に同じ数を足しても不等式が成り立つ  

          A<B ならば A+C<B+C


     例  x−5<8 ならば(両辺に5を足すと)  x−5+5<8+5
                    この結果 x<13 となります 



 (2)不等式の両辺から同じ数を引いても不等式が成り立つ

          A<B ならば A−C<B−C


     例  x+5<8 ならば(両辺から5を引くと)  x+5−5<8−5
                    この結果 x<3 となります



 (3)不等式の両辺に同じ正の数を掛けても 不等式が成り立つ

          A<B,C>0 ならば A×C<B×C

   不等式の両辺を同じ正の数で割っても不等式が成り立つ

          A<B,C>0 ならば A÷C<B÷C

 
     例  0.1x<8 ならば(両辺に10をかけると)  0.1x×10<8×10
                                 1x<80
                    この結果 x<80 となります

        5x<30ならば(両辺を5で割ると)      5x÷5<30÷5
                                  1x<6
                    この結果 x<6 となります



 
(4)  不等式の両辺に同じ負の数を掛けると不等式の向きが逆になる

          A<B,C<0 ならば A×C>B×C

     不等式の両辺を同じ負の数で割ると不等式の向きが逆になる

          A<B,C<0 ならば A÷C>B÷C



    例  -0.1x<8ならば(両辺に-10をかけると)  -0.1x×(-10)>8×(-10)
                                   1x>-80
                     この結果 x>-80 となります

       -5x<30ならば(両辺を-5で割って)     -5x÷(-5)>30÷(-5)
                                   1x>-6
                     この結果 x>−6 となります


      おばさんからのアドバイス
  ●負の数を両辺に乗除すると向きが変わる

             → その他は全く方程式と同じように考えよう

  不等号のちがいをはっきりさせておく

             → 黒丸点●と白丸点○を使い、数直線で理解しておくこと

             → 等号のついたは直線で、等号のないは斜めの線で図示する






■連立不等式の解き方・不等式の文章題■


 連立不程式の解き方

   1、連立方程式と同じようにやる

   2、数直線を使って、それぞれの不等式の“解の集合”を表す

   3、それぞれの不等式を“同時”に満たす値の範囲を求める



 連立不等式と数直線

   3x−2<5x−4≦2x+5

          3x−2<5x−4・・・@
          5x−4≦2x+5・・・A とする

   @を整理すると、   −2x<−2 ∴x>1・・・B

   Aを整理すると、     3x≦9 ∴x≦3・・・C

   BCを数直線上に表すと

             


                                答 1<x≦3



 不等式の文章題 

   1、不等式の解法では、ある量をxとおいて解を求め、

   
  さらにxの変域も求めなければいけない
                          ↓

           
この二つの共通な部分が文章題の答えになる


   2、鉛筆が何本か、ノートが何冊か、という問題では、
     答えは必ず整数(自然数)になる


   3、式を解いていって分数の答えがでたとすると、それはあきらかに間違い
                          ↓

     
計算ミスをしたか、それとも式をつくりまちがえたのかをチェックすること


   (例)900円以内で、60円切手と40円切手を合わせて18枚買いたい。

      このとき60円切手を最大何枚買えるか

               60x+40y≦900・・・@

               x+y=18・・・A

               Aを@へ代入して

               6x+4(18−x)≦90    ∴x≦9

                                 答 9枚



      おばさんからのアドバイス

  ●計算系は今月で終了

   大好きな関数系 図形系は表しにくいので、残念ながらあきらめます

   とにかく数学は苦手と言う人が多いです

   数学が苦手な人は
   「わからない→出来ない→嫌い→やらない」の悪循環におちいってます

  ● まず受験のための手段だと割り切ること
   自分に甘すぎず、厳しすぎず適度にリラックス
  ● 出来る限りたくさんの問題をこなす
  ● 解けた喜びは暗記科目の正解とはわけがちがう

   数学解法特有のダイナミズムを1回でも味わえば、必ず数学は楽しく好きになるはずです